白ナス圃場見学と勉強会の報告 | 日本野菜ソムリエ協会認定 「野菜ソムリエコミュニティ新潟」

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お疲れ様です。副代表の本間です。
白ナス圃場見学と勉強会の報告をいたします。



 

まずは西蒲区、旧巻町の田辺さんの圃場を見させてもらいました。
広さを聞くのを忘れましたが、そんなに広くない畑で約30種類の野菜や花を作っておられて、
長谷川さんの直売所(吉田駅前ロータリーの野彩)に
ほぼ年中常時6~7種類程度出荷しています。
白ナスは写真のとおり10cm程度になったら収穫。
ヘタのトゲがとがってて痛い。




白ナスの花。

 

手前の色が薄い葉が白ナス。奥は紫水(しすい)。


 

紫水がなっているところ。
長谷川さんの直売所では、ナス漬けにして販売しています。
十全ナスだと、花カスが落ちにくくて先端が変色し、
漬物にするには先端をカットするんだとか。
紫水ならカットせずに済むので、ほとんどこちらになっているそうです。




説明をする長谷川さんと熱心に撮影したり質問したりするメンバー達。
圃場は堆肥が施され歩くとモフモフしており、農薬も慣行栽培の1/3程度。


露地栽培なので、ハウスものに比べると皮が厚くて硬い。
なぜか?
ハウスものは太陽の紫外線が少なからず遮断され、野菜自身が紫外線から身を守らなくても
いい状態になるので、自然と皮が薄くやわらかくなる傾向にあります。
勉強会で長谷川さんが説明していましたが、現代社会において多くの野菜は
ハウス栽培やトンネル栽培されており、旬よりも早く出回るものなので、
本来の旬に発揮される栄養成分が少ない。
だから、本当は昔よりもたくさん野菜を摂らないとダメなんだけど、
摂取量は年々減っています。





白ナスの種。
弥彦村の平野という岩室に近い地区の人が、種屋さんを通じて手に入れ、
それが岩室・吉田・弥彦・分水あたりに広がった。
大阪の藤田種子の白ナスが元らしいです。
インド原産ですが、イタリアからヨーロッパへ広がり、ヨーロッパのものが日本に来たらしい。




田辺さんの圃場からほど近い、JA越後中央の漆山支店2Fで行われた勉強会では、
まず種子のことから知ってもらおうということで、
20種類の種を見て、これが何の種か当てるというクイズをやりました。




わかりやすいものもありますが、
ゴマ粒くらい小さくて球形の種のアブラナ科は、ホlントわからない。
○番が○○科というヒントをもらって、なんとか半分当たるくらい。
種苗会社の人でも全問正解はないそうです。

種は固定種、在来種、F1があって、F1は
自家不和合性を利用したり雄性不稔を利用したりして
F1交雑種を作りやすくしています。
簡単に言うと、同じ花におしべとめしべがあって、
その同じ花のおしべが機能しない。
別の性質を持つおしべを使って、形がよく味もよい野菜の種ができます。

で、こういったF1種の野菜が実は男性の精子数現象につながっているのではないか、
との説もあって、昭和40年代に1cc1億匹だったのが今は3000万匹です。
だからF1がダメというわけでもなくて、形も味もいいので流通に乗せやすかったり
農家の安定所得にも貢献したりと、いいところもあります。

そういった物事のいい面と悪い面を考えさせられる、
大変いい勉強会でした。





 


圃場見学をさせてもらった田辺さん、講師を務めてくれた長谷川さん、
参加した皆さん、ありがとうございました。



野菜ソムリエコミュニティ新潟 副代表 本間