重力とは何か
アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る
2012年5月30日 初版発行
著者 大栗博司
発行所 株式会社幻冬舎
幻冬舎新書
先週の月曜日に、久し振りにTSUTAYAに立ち寄らせて頂き、
気になった田坂さんの著書
死は存在しない 最先端量子科学が示す新たな仮説
を定価1,012円で購入して読み始めたのですが、
脱線して、こちらを猪名川町立図書館でお借りして
第一章だけ(笑)読ませて頂きました。
第一章 重力の七不思議
重力は「力」である=第一の不思議
(アイザック・)ニュートンはまず、物体に働く「力」を明確に定義しました。
それによれば、物体の運動を変えるっものはすべて「力」です。
力が何も働いていなければ、物体の運動は変わることがなく、
同じ速度でまっすぐに動きます
(静止している物体も「同じゼロ速度)で静止したままです)。
しかし力が働くと、運動の方向や速度などが変化する。
物体が地面に落ちる現象も、
「力」の働きで説明されます。
力が作用していなければ、
手から離れた石は空中に浮かんでいるはずです。
それが地面に向かって動くのは、
地球からの引力という「力」によって
石の運動が変化するからなのです。
そしてニュートンは、その引力が「万有」であることに気づきました。
「リンゴが木から落ちるのを見てひらめいた」というのは
後で作られた伝説だと思われますが、ニュートンの考えによれば、
そのとき引力で引っ張っているのは地球だけではありません。
リンゴも地球を引っ張っています。
また、「万有引力」という以上、
これは地上の物体だけに備わっている力ではありません。
ニュートンは、天界の太陽や月や星も
お互いに引力で引っ張り合い、それによって運動している
と考えました。それこそが、
ニュートンの発見の最も偉大な点です。
重力は「弱い」=第二の不思議
実験によって、
地上の物質同士のあいだに重力が働いていること
が証明されたのは、
十八世紀の終わり頃のこと。
ニュートンの発見からは一〇〇年以上も経っていたのです。
(ヘンリー・キャベンディッシュ、「ねじり天秤」)
どうして、万有引力を検証するのにそんなに時間がかかったのでしょうか。
それは、重力が「弱い」からです。
磁気には引力のほかに反発する力(斥(せき)力)があるのに、
重力には引力しかありません。
そこで、引力同士を比較すると、磁力のほうが明らかに強い。
地球の重さは、
六〇億×一〇億×一〇億グラム。
重力は重い物体ほど強いのですが、
それだけの重さを持つ地球の重力よりも、
ほんの数グラムしかない小さな磁石の引力のほうが強い
ということです。
磁力は十九世紀にジェームズ・クラーク・マクスウェルによって
電気力と統一されて以降、
「電磁気力」とひとまとめに呼ばれるようになりました。
磁力は磁石でもないとその存在を感じられませんが、
実は電磁気力も重力と同じくらい身近な力です。
もし電磁気力が存在しなければ、物質はもとまっていられません。
分子が電磁気力によってしっかりとくっついているから、
物体は(もちろん私たちの体も)バラバラにならないのです。
日常生活で電磁気力より重力を意識することが多いのは、
重力には「引力」だけで、「斥力」がないからです。
電磁気力には引力と斥力の両方があって、
たとえばプラスとマイナスの電荷は引きつけ合いますが、
プラス同士、マイナス同士は反発します。
私たちのまわりにあるもののほとんどは、
プラスとマイナスの電荷をほぼ同じだけ持って、
中性になっているので、
電磁気力の引力と斥力は打ち消し合ってしまうのです。
それに対して重力は引力だけなので、
弱くてもすべて合わせれば大きな力になる。
私たちが地球から受ける力のほとんどが重力なのはそのためです。
重力は離れていても働く=第三の不思議
重力も「離れている物体を動かしている」
という点で磁力と変わりません。
山本義隆『磁力と重力の発見』(みすず書房)
自然界で働く「力」の研究が進んだ結果、
電磁気力といえども離れたもののあいだに
瞬間的に力が伝わるわけではないことがわかりました。
磁力が鉄を引き寄せるとき、両者のあいだでは
力を伝える粒子が行き来しています。
これは、重力でも同じことです。
まだ発見されてはいませんが、リンゴと地面、月と地球のあいだでも、
やはり目に見えない粒子が重力を伝えていると考えられています。
重力はすべてのものに等しく働く=第四の不思議
しかし重力の性質を考えると、
重いものと軽いものが同時の落ちる
のはやはり不思議です。
机の上の鉛筆と消しゴムはくっつこうとしないのに、
地球にはあらゆる物体がくっついている
のを見ればわかるとおり、
重力は質量が大きいほど強く働きます。
したがって、重い物体ほど「地球に引っ張られ力」が強い。
もし同じ高さから同時にリンゴとスイカを落とせば、
より質量の大きいスイカのほうが地球に強く引っ張られるので、
先に着地するように思えます。
ところが実際には、そうはなりません。
空気抵抗がない場所では、質量に関係なく、
物体は同じ速度で落下します。
これはなぜでしょうか。
そこで私たちが忘れがちなのは、
ものは重いほど「動かしにくい」ということです。
そもそも質量とは、物質の「動かしにくさ」にほかなりません。
もっとも、地面の上で引っ張る場合は重いものほど
摩擦による抵抗が強いので動かしにくくなる面もあるのですが、
摩擦がなくても残る動かしにくさがあります。
たとえば無重力の宇宙船の中で、
体重二〇〇キログラムのお相撲さんと二〇キログラムの子どもが
押し合ったとしましょう。
プカプカ浮いているので、そこに摩擦はまったくありません。
作用と反作用は一致するので、二人が受ける力の大きさも同じです。
しかし、押し合った点から遠ざかる速さは同じではありません。
体重の軽い子どものほうが、遠くまで飛んでいきます。
もし納得がいかなければ、
お相撲さんが小さなノミを指で弾き飛ばしたと考えてみましょう。
お相撲さんがノミと同じ速さで吹っ飛んでいくとは思えません。
質量の大きいお相撲さんのほうが、「動かしにくい」のです。
そして、この現象は重力や摩擦とはまったく関係がありません。
ではここでもう一度、リンゴとスイカが落ちる現象を考えてみましょう。
地球は重力というロープで両方をつながり、引っ張り合っているようなものです。
先ほどの例でお相撲さんが子どもやノミより動かしにくかったのと同様、
重たいスイカのほうがリンゴよりも動かしにくいですよね?
だとすると、「重いほうが先に落ちる」という直感とは逆に、
軽いリンゴのほうが先に落ちそうです。
しかし一方で、地球を引っ張る重力はスイカのほうが強い。
「動かしにくい」物体のほうが、引力は強いわけです。
つまり質量の大きい物体には
「動かしにくい性質」と「重力に強く引かれる性質」の両面がある
わけで、リンゴとスイカが同時に落ちるのは、
この二つの性質がちょうどプラスマイナスゼロで相殺されているからだ
としか考えられません。
そのために、重力は質量が大きいほど強いにもかかわらず、
重力が運動に与える影響は質量と関係がなくなるのです。
ここで、学校で習った「質量と重さの違い」を思い出す人も多いでしょう。
学校の授業では、動かしにくさを表す質量と、重力の強さを表す重さ
を区別して教えます。
実際、この二つはお互いに何の関係もないように思えます。
どちらかが大きくて、リンゴかスイカのどちらかが先に落ちてもおかしくないのです。
ところが現実には、なぜかぴったりとキャンセルされるので、同時に落ちる。
これについては精密な実験が行われており、現在では
一〇兆分の一の精度で「質量」と「重さ」が一致することがわかっています。
「質量」と「重さ」は実質的に同じものであり、
区別して考える必要はないのです。
重力は幻想である=第五の不思議
電気をはじめとする電磁気力は「遮ることができる」
という事実です。
電磁気力と違って、重力は遮ることができないのです。
ただし、電磁気のように遮って入り込ませないようにはできないものの、
重力の効果を感じさせなくすることはできます。
何か壁のようなもので遮っているわけでもないのに、重力が「消える」ことがあるのです。
たとえば乗っているエレベーターが降下するとき、
ちょっと体が浮くように感じることがあるはずです。
ジェットコースターで急降下するときは、それがもっとも激しくなります。
宇宙飛行士の訓練にも使われる、飛行機を使って
「無重力状態」を作る実験です。
自由落下している人は重力を感じないという事実に気づいたところから、
アインシュタインは自らの重力理論を大きく発展させました。
アインシュタインによれば、こうして重力が増えたり減ったり、
場合によっては消えたりするのは、決して
「見かけ上の重力」が変化したわけではありません。
実際に、重力の強さが変わっているのです。
先ほど私は、重力は「力」だと言いました。
ニュートン流の力の定義とよると、それは間違っていません。
しかし、こうして「消える」こともあると考えると、
重力は見方によって変化する「幻想」だと言うこともできます。
好きなように増やしたり減らしたりできるとなると、
それが本当にあるのかないのかもわかりません。
重力は「ちょうどいい」=第六の不思議
重力は遮蔽物でブロックできないので、
(徐々に力を弱めながらも)
どこまでも無限に届きます。
また、重力は引力だけなので、
物質がたくさんあればその強さがすべて足し算され、
何かで相殺されることはありません。
この特徴は、宇宙の成り立ちと深く関わっています。
宇宙がどのように生まれ、今後どうなるのかは、
重力に大きく左右されると言っても過言ではないでしょう。
宇宙には多くの物質があり、その重力が強ければ
自分の重みで潰れてしまうこともあり得るからです。
宇宙は、いまから一三七億年ほど前に生まれたと考えられています。
誕生から四〇万年後までは、超高温のプラズマ(電離)状態でした。
プラズマとは、分子が陽イオンと電子に分かれた状態のことです。
そのままでは星は生まれません。
そこから温度が下がり、重力の強いとこに物質が集まって
最初の銀河が現れたのは、宇宙が四億歳の頃です。
現在のように多くの銀河が生まれ、
宇宙全体の構造ができあがるまでには、
一〇〇億年ほどかかりました。
そのあいだに私たちの太陽系も生まれ、
地球は四六億年もの時間をかけて
人間という知的生命体を作り上げています。
しかし、後で詳しく説明しますが、
もし重力の働き方が少しでも違っていたら、
その歴史はまったく変わっていたと考えらえています。
宇宙が長い時間をかけて星や銀河を作り、
そこで私たちのような生命体を生み出すことができたのは、
重力がそのために「ちょうどいい強さ」だったからです。
重力の理論は完成していない=第七の不思議
学問には、何かを知ることによって、
その先にある「知らない世界」が見えてくる面があります。
学問の進歩は洞窟を掘り広げることに似ていいると思います。
目の前の岩壁に隠されているのが未知の世界で、
そこを掘り進むことで知識が増えていきます。
しかし、私たちが未知の世界として認識できるのは、
掘っていくことで見えてきた壁のすぐ裏側に隠された部分だけです。
その先の奥深いところにも、知らない世界が広がっているはずですが、
私たちはそれを知らないことすら知らない。
そこまで掘っていって初めて、その未知の世界に対峙し、
いままで問うことすら思いつかなかった謎に出会うのです。
わずか20ページほどですが、
とても勉強になりました。
学校の先生が一生懸命教えてくれたこと
もあったと思いますが、
まず、重力の前に、
自分は、
電磁気力でこの形体、体裁を成してるんだ
という驚き。
ほんとに不思議なことだらけです。
体重の重い方が飛ばせる
と言われていますが、
その人自体の引力が強く
クラブを引き寄せる引力を強く出せるから?
とも考えられるのかな?
重たいな=動かしにくな
と感じてしまう
動かしにくさが大きい
重いクラブを振るときに
振ると考えると
すごく力がいるように感じてしまいますが、
落とすと考えると
軽いクラブと同じ速度で落とすことは
そう難しくない気もして来ます。
球の規則では、
球の重量は 1.620 オンス(45.93 グラム)以下でなければならない
球の直径は 1.680 インチ(42.67 ミリメートル)以上なければなりません
というものがありますが、
球の飛びには、空気抵抗もありませので、
お相撲さんと子ども、ノミ
の話のような単純な話にはいかないようですね。
抜重
という意識、感覚
がゴルフスイングでも重要
に思えて来ますね。
私としては、
人気者になって
沢山の人を引き寄せられように
更なる増量
をしないといけないですかね(笑)。
(人気者になる前に、病気になってあの世行きになりそう(笑))
自然界の基本法則には、宇宙に人間=知的生命体が生まれるような
絶妙に調整されたいるように見えるものが少なくありません。
その理由を
「知的生命体が生まれるような宇宙には、それを観測するものもない。
そのように絶妙に調節されている宇宙しか観測されないのだ」
と考える。
絶妙な調節具合を「不思議だ」と考えるのではなく、
むしろ「当たり前だ」とするのが人間原理です。
いろいろな原理があるんですね。
宇宙の謎
と言われても、
壮大過ぎて、私にはわかりませんが(笑)、
小さいことにこだわらないため
より良く生きるため
には、
そういう大きなお話も大切なのかも知れませんね。
猪名川町・三田・川西・宝塚・伊丹のゴルフレッスン
「誰もが気軽にゴルフを楽しめるように」
真心を込めて、サポートさせていただきます。