およそ7年前の話。
3.11東北震災のとき、
現地の知り合いがつぶやいたところから始まった。

「毎日、絞ったタオルで体を拭いているが

 さっぱりしないし、冷たい。
 汚れた体や髪を洗いたい!

 せめて風呂はなくても、熱いシャワーぐらいは浴びたいなあ」

その言葉を聞いて

少しでも役に立てればと作ったのが
この給湯器製作の始まりだった。

↑これは再現だが 非常に簡素。
市販の瞬間湯沸かし器を簡単な木製スタンドにつけただけ。
シャワーヘッドの手元開閉だけで湯が出てくる。
燃料はプロパンだが、ボンベが転がっている被災地では
当分のあいだ、凌げるであろう。

改造点と言えば、
立ち消え安全装置を強制的にリセット出来るスイッチをつけた。

ぐらいのモノである。


そもそもリセットスイッチとは何?って思われる方に解説。
市販されている瞬間湯沸かし器はメーカーの自主規制として
立ち消え安全装置が付いている。

あくまでも自主規制なので法的なものではないが、
3回連続でミスファイヤを起こすと、機器がロックして使えなくなる。
そして、メーカー出張を受けて専用の端末を繋がないと
再復帰出来ないのである。
メーカー呼ぶのにも日数がかかるし、費用も出張費込みで1万程。
そもそもこんな使い方してるエンドユーザーのところには来てくれないでしょう。

 

3回連続ミスファイアなんてそうそう起きないんじゃない?
なんて思う方もいるかもしれないが、
そもそも屋内で使う機器。
チョットしたそよ風で簡単に炎が煽られて不完全燃焼。
自動的に立ち消え装置が働いて3アウトチェンジなのである。
そこでメーカーを呼ばずにゴニョゴニョ出来るスイッチを入れてます。

 

それはさておき、実際に使ってもらって色々改良していく
スタートの品物になりました。
実際には石鹸、シャンプーや個室テントも送っています。

 

そこでの評価は・・・。
 メリット

  ・やっぱ、熱いシャワーは助かる。 みんな幸せになってる。
 

 それだけでそれ以降はデメリットだらけになった。

 デメリット

・3回の立ち消えが起こりやすく都度テントから出てリセットしなければならない。
・水道直圧式のため、水場を独占してしまう。
・井戸の近くの水道に直結になったことで噂を聞いて
 たくさんの方が集まり、捌けない状況になって、
 管理する知り合いが逆に疲弊してきている。
・井戸を使うため砂がシャワーノズルに詰まる。

だが、くそ寒い季節ということもあり、非常に喜んでもらえ、

その後、2台、3台、4台とお願いされ製作していった。

作るたびに改良が加えられていったことは言うまでもなく、

風に強くなるように木製の箱を作ったり、
個別の家での溜め水や、川の水でも
 汲み上げて使えるようにポンプをつけたり、
砂やゴミを取れるフィルタをつけたりと、

デメリットすべてを克服していった。

 

そこから今使っている
アウトドアでも使えるポータブル給湯器が本格化していったのであった。

 

↓つづく。

 

 

関連ページ:

 

アウトドア用 ポータブル給湯器 ①←現在ご覧のトピック

アウトドア用 ポータブル給湯器 ②

アウトドア用 ポータブル給湯器  ③  
番外編 キャンプで風呂に入りシャワーを浴びたい。
番外編 お外で、お風呂&シャワーを作ってみた。
アウトドア用 ポータブル給湯器  ④  
アウトドア用 ポータブル給湯器  ⑤ 
アウトドア給湯器 販売Ver 製作開始その1

アウトドア給湯器 販売Ver 製作開始その2 考察編

アウトドア給湯器 販売Ver 製作開始その3 使用する給湯器

アウトドア給湯器 販売Ver 製作開始その4 カセットガス仕様は?

 

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