あぁ。これは凄い。

このスケール感。描き方はとても生々しいところもあるけれど、圧倒される。


内侍。王に忠誠を誓い、王を守り導くことを本分として生きる。そのために男としての生き方を捨てた。

内侍府長としてその頂点を極める家系を継ぐことになるチョソン(オ・マンソク)。母と内侍院で暮らしていたころ出会った後のソンジョン王(コ・ジュウォン)との友情を保ちつつ、想いを寄せていたソファ(ク・ヘソン)を王の元へ送らねばならなかった。

王族、側室、そして朝廷、内侍府での権力争い。醜い騙し合いの末、流されたたくさんの血。王宮の中で繰り広げられる人の感情のぶつかりあい。

その中で、ただひたすら内侍の本分は何かを考え続け、大切な人々を守ろうとした人がいた。


オ・マンソクさんが、欲や虚栄心をそぎ落としたような無害な人物が、こんなに似合うとは。。ソファやユン王子を背負った温かい背中。

人の醜さを見せつけられるシーンが多い中、オアシスのようだった歴代の中宮様。

そして、何と言っても幼少時代のユン王子。あの聡明で無垢な王子の行く末が。。

観終わって、達成感でいっぱい。



寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

23年ぶりに空港に降り立ったウォンソン(ソン・ユリ)。

帰ってくるのに23年かかった。

3歳のとき、アメリカに養子に出された。両親を探しに帰ってきたのだった。

空港の外、タクシーの横でうずくまっていた運転手ウンソル(チャン・ヒョク)に手を掴まれたウォンソンは、彼の車で唯一の手掛かりの住所を訪ねる。

両親は交通事故で亡くなっていた。自分の肩に残る傷は何なのか。ずっと問いかけてきた。

答えが見つからないと分かり、それでもこのままでは帰れない。

ウォンソンが悲しいとき、いつも現れるのがウンソル、そしてウンソルも治らないと宣告された病の痛みで苦しいとき、そこにはいつもウォンソンがいてくれた。

二人の子供のころのおぼろげな記憶の影。忘れてしまいたい記憶。でも、今はそれを辿るときな気がする。


二人が自分自身を見つめている時間の流れ、美しい二人をゆっくりと追う映像。

とてもゆったりと綺麗な作品。

ラストのチャン・ヒョクの表情がとても美しい。



寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

スキーリゾートのスイートルームに一人滞在する未亡人チヨン(イ・スギョン)。

そのチヨンに近づく二人。

自称美術企画会社社長サンウ(アン・ジェウク)、そして、チヨンの幼馴染だというソンヘ(カン・ヘジョン)。この二人、お互いに牽制しながらも、始めは戸惑っていたチヨンと親しくなっていく。

いかにも裏がありそうな二人と疑うことを知らないチヨン。

サンウとソンヘは同じ側の人間として動いていたが、ソンヘにはサンウに近づく意図もあった。


この二人は何者なのかに集中していると、えっ、そっち?と足をすくわれる。

何てことない話なんだけれど、前回観たアン・ジェウクのドラマが不完全燃焼だったので、やっぱりアン・ジェウクはこうでないと。と思う。

そして、カン・ヘジョンさんを見て思ったのは、この人おんぶしてもらう大人として、とても調度よいサイズの人だなと。

これで、テレシネマ7制覇。



寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

隣の家をのぞいたような感覚。

専業主婦の生活に彩りを与えた趣味、夫が失職した夫婦、離婚寸前の夫婦、ロハスに目覚めた妻を見つめる夫の視線。

どこにでもありそうで、どの家庭でも起きそうな小さな事件。

でも、そこにはちゃんと救いがある感じ。

家日和 (集英社文庫)/奥田 英朗
¥500
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岩波ホール、平日の昼間にこんなに埋まっているとは。さすがです。


1970年代、孤児院に居場所を求めた幼い子供たち。

旅行に行くからと、父(ソル・ギョング)に買ってもらった洋服を着て、ジニ(キム・セロン)が連れて来られたのは、門の扉が鍵で硬く閉ざされている孤児院。

父はジニに何も告げずに去って行った。

ここは、甘えなんて許されない場所。

迎えに来てくれる家族をじっと待つ場所ではなく、受け入れてくれる新たな家族を夢見て待つ場所。

ジニにはどうしても受け入れられなかった。

心を閉ざし笑顔が消えてしまった。

寝起きを共にする友達。甘やかしてはくれなくても仲間にはなってくれた。

その友達を一人、そしてまた一人、見送る。


押しつぶされそうなジニの心。涙を流すだけでは抑えられない気持ち。

そして、ジニにも自分の現実を理解しなければならない時がやってくる。


ジニが目にした新しい世界が、希望に満ちたものでありますように。


ジニが泣いても笑っても怒っても、観ていて涙が出てくる。こんなふうに笑うんだと、笑顔を取り戻したジニに、また涙が出る。

この子らの笑顔がいつまでも続き、温かい安らぎに中で生きていけますようにと、祈らずにはいられない。



寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。


寝る間を惜しんで。。

面白かったけど、長かったー。

山奥の小さな家で祖母と暮らすボンスン(ユジン)は山登りで怪我をした大統領の息子ジュンウォン(リュ・ジン)を助けた。ボンスンはジュンウォンの正体を知らなかったけれど、青瓦台から大統領警護員のボンギ(イ・ミンギ)が飛んできた。

ジュンウォンはボンスンを妹のように可愛がり、ボンギはボンスンとは犬猿の仲。

祖母を亡くしたボンスンは一人ぼっちになり、ジュンウォンを頼ってソウルに出てきたその日、全財産をすられてしまう。

ボンギ父(チャン・ヨン)と知り合ったボンスンがボンギの家に転がり込むことになり、騒々しい生活が始まる。

祖母から渡された父親の写真。ボンスンはある日テレビに映る大統領がその人だと気付き、何とか近づこうと、青瓦台の調理師として働くことにした。

ジュンウォンへの憧れがつのるボンスンを心配するボンギ。ジュンウォンには、アルツハイマーを患う妻ジス(チョン・ソヨン)と娘ヒョウォンがいる。警護員としては明かせない。

やがてボンスンは、ジュンウォンが誰なのか、自分の両親が誰なのかを知ることになる。


周りのキャラクターもそれぞれとても面白い。

明るいばっかりと思えば、とっても切なく悲しい。あんなに弾けてるボンギも、ボンスンに対してはとても切ないし、母親のことをジュンウォンに語る姿はジュンウォンも思わず抱きしめてあげるほど、辛そうだった。

ただ、ラスト近くになって突然、すごい日本人を登場させたのには困惑。。


寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

この感じ、とても好き。「恋愛時代」を思い出す。

31歳、独身。編集者としてのキャリアもそこそこなウンス(チェ・ガンヒ)。肝心なところは持って行かれ、損な役回りの時だけ責任を押し付けられる。せめて、私生活が充実していれば。

元カレの結婚で心はボロボロ、思い切って行動を起こしても報われないはずだった。

でも、飲み会で隣に座ったテオ(チ・ヒョヌ)と勢いで一緒に過ごしてみると、テオはウンスよりずっと大人で思慮深く、温かい。でも年下。幼馴染のユヒ(ムン・ジョンヒ)、ジェイン(チン・ジェヨン)に紹介するのはちょっと。

そんな時、上司に勧められたお見合いで出会ったのは、ヨンス(イ・ソンギュン)。一見、平凡なのにとても奥が深い。温和で優しい年上の男性。

そして、もう一人の草食系、ウンスのソウルメイトのユジュン(キム・ヨンジェ)。恋愛の相談はユジュンに限る、心を開ける人。

ウンスの人生、けっこう悪くないのです。

でも、優しくて可愛いテオとの気持ちのズレ。寄りかかってみようとしたヨンスは、明かせない秘密を抱えながら生きてきた人。ウンス自身も傷つきながら成長してたくさん涙を流す。大好きな友達に囲まれながら。


6人それぞれに肩入れ出来る。男子3人のキャスティングも絶妙。

苦しみしか知らずに生きてきたヨンス。予想外に重い背景だったけれど、「幸せなのか不幸なのかそんなこと感じずにただ生きてきた」ヨンスの気持ちを開放してあげられたウンスの明るさが素敵。



寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。


寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

東京フィルメックス、クロージング作品、観てきました。


閉会式で受賞作、3作品の発表があり、若いクリエーターの弾ける感動に、思わずもらい泣き。

映画観てないのに。。観たかったなぁと心から思いました。

最優秀作品賞「ふゆの獣」内田伸輝監督

審査員特別賞「独身男」ハオ・ジェ監督

観客賞「Peace」想田和弘監督


「詩」

きれいな水が流れる川、そこに浮かんだ女子高生の遺体。

京畿道ののどかな町でこの少女の自殺のニュースは、静かに伝えられた。病院で泣き崩れる母親を見かけたミジャ(ユン・ジョンヒ)は、娘から預かっている孫ジョンウク(イ・デビッド)にその少女のことを尋ねる。

友達とつるんでばかりいる孫、自分では認めたくない老い、楽ではない生活を支えるための仕事。そんな日々の中、偶然見つけた文化院での詩の講座に参加してみたミジャ。何かから逃げるように「詩を書くこと」に没頭するようになる。


どこにあってもおかしくないような日常だからこそ、心がえぐられるような感じ。

イ・チャンドン監督のQ&Aより。

ミジャの夢見がちなキャラクターは、監督がユン・ジョンヒさんから受けた印象そのものなのだそう。誰よりも少女のような印象を持つ方とのこと。

少女が自殺したこの事件は、実際に韓国で起きた事件がベースとなっており、監督はどのような方法でこの事件を描くかを模索していたのだそう。人生で初めて詩を書こうとする初老の女性を主人公にして、この事件を描くことにしたのは、監督のひらめきのようなもの。詩を書くという、ある意味時代遅れなものを主題にすることに、あえて挑戦したとのことでした。

来年の後半だったかな。日本で配給決定だそうです。



寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。




デパートの駐車場、代理運転と家計を支えるために働きづめなヨンジ(ハン・ジヘ)の夢は、童話作家になること。経済的な理由で大学にも行けなかったけれど、いつも前向きに生きてきた。

代行運転の客だった有名な美容外科医のアミ(ソン・ソンミ)に頼まれ、アミの家の世話をすることになったヨンジは、突然アミの見合いの代役としてジュヌ(キム・ソクフン)に会いに行く。

美術館の副館長で父親は大学教授。育った環境の違うジュヌに憧れるヨンジ。ジュヌも代役とは知らずヨンジに魅かれていく。

アミの方には、ヨンジの知り合いで元銀行員のドギョン(クォン・オジュン)がアミのステータス目当てで近づいていく。

大学を出て留学もしてが当たり前な人とそうでなかった人。二組の男女。アミとジュヌが自分の気持ちを取るか、世間体を取るか、はっきりしないものだから、ヨンジとドギョンが振り回されるというお話。



寝る間を惜しんで。。

漢江で見つかったヨンエ(シン・ミニ)の死体。

重要参考人として警察に呼ばれたのは、前日にヨンエに会った3人。バイト仲間の大学生ジョンフン(TOP)、浪人生ミンソ(イ・ソンヒョン)、そしてヨンエの友達のウニョン(ホ・イジェ)。

家でも社会でも居心地が悪いこの3人は、警察でも露骨に疑われ、思わず取調室からそれぞれ飛び出してしまう。

若者を敵視する大人たちにも、大人なりの事情はあるのだけれど。

一緒に逃げてしまった3人は、同じ年の19歳。妙な連帯感も生まれるけれど、やっていることは逃亡ごっこ。

ヨンエの死も何だか実感できなくて、それでも真実は知りたい。今やりたいことも出来ることもそれだけだった。


TOPは、ナチュラルな顔のときがいい。

ぐずぐずな逃亡劇の意味するところは…。そういう脚本だから。。



寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。

寝る間を惜しんで。。