【Nコン2009を振り返る】前代未聞の課題曲『あの空へ~青のジャンプ~』を振り返る(前半)
今年の目玉であったこの課題曲。
スキャット部分やそれ以外の部分も
評価基準が全く未知数だった
前代未聞の課題曲でした。
(ちなみに、スキャット部分で
プラス評価にもマイナス評価にもなり、
やらなくてもマイナス評価には
ならないという規定でした。)
せかっく高校生たちが工夫を
凝らした演奏だったので、
細かく振り返りたいと思います。
まずは前半の5校から演奏順に。
※「主人公の高校生像」は個人的な印象です。
武庫川女子大学附属高等学校
【合唱形式】
女声合唱
【注目ポイント】
サビ前のJUMP UP部分を
引っ張ったのは好みがわかれそう。
美しい女声合唱と軽快な感じがいい。
【スキャット】
女声2名
横揺れ+顔を合わせる程度。
【振り付け】
JUMP UPの部分で手をつないで両手を挙げた。
【JUMP UP】
最後のJUMP UPのみ地声、それ以外は歌声。
【主人公の高校生像】
進路相談室で進路が決まったあとで、
ウキウキしている女子高生。
宮崎学園高等学校
【合唱形式】
混声合唱
【注目ポイント】
叙情合唱との相性に好みがわかれそう。
特にスキャット以降のJUMP UPの掛け声は
宮学の発声ではクドく感じ、
軽快さがもう少し欲しかった。
でも表現したい方向性はハッキリしているし、
一体感はいい。
【スキャット】
男女2名
手拍子
【振り付け】
サビ前のJUMP UPで男性がこぶしを挙げた。
【JUMP UP】
歌声
【主人公の高校生像】
灯かりが消えた部屋の中で2~3日
じーっと考えて決意したあとの高校生。
鹿児島女子高等学校
【合唱形式】
女声合唱
【注目ポイント】
出だしのテンポは好みがわかれそう。
スキャットで一番振り付けの多かった学校。
【スキャット】
女声3名
指鳴らし、両手を挙げての手拍子など。
【振り付け部分】
スキャット前の横揺れ、こぶし挙げ。
【JUMP UP】
歌声
【主人公の高校生像】
両親と進路を話し合ったあとの女子高生。
明日も続きを話し合います。
岐阜高等学校
【合唱形式】
混声合唱
【注目ポイント】
全体がダラっと流れる感じなので、
好みがわかれそう。
(日本語の発声の問題?)
【スキャット】
女声1名
手拍子
【振り付け部分】
ラストでこぶしを挙げた。
【JUMP UP】
歌声
【主人公の高校生像】
友だち数名と進路を話し合ったけど、
まだまだ決心できなくて
煮えきらない感じの高校生。
杉並学院高等学校
【合唱形式】
混声合唱
【注目ポイント】
高校生らしい発声と一番無難な
仕上がりで評価が高かったのでは。
【スキャット】
指鳴らし+横揺れ
【振り付け部分】
「さよなら」の各部分で片手を差し出す。
Yeahの部分でアドリブ風。
【JUMP UP】
歌声
【主人公の高校生像】
ドラマの中で進路に悩む姿を
演じている高校生役の子役俳優。
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『タンポポ』―「中学生日記」の脚本家が中学生たちに贈るメッセージ的な課題曲
平成10年度NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲
タンポポ
作詞:蓬莱泰三、作曲:松下耕
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からっぽだった心に ぼくは きょう
タンポポを植えて帰ってきた
歩道の小さな割れ目に
たったひとりで 根をはっていたタンポポ
見向きもされず 踏まれながら それでも
空に向かって せいいっぱいに
金色の花を咲かせていた
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この年はどんなテーマのだったのかな、
と調べてみたらまだテーマが
まだない年だったのですね。
テーマがもうけられたのは
平成13年度からでした。
ということで、この課題曲、
蓬莱泰三さんは中学生日記の
脚本スタッフだったお方です。
合唱組曲「チコタン」を作られたことでも
有名ですね。(私は知りませんでしたが)
松下耕さんは、Nコンでは「信じる」 (作曲)や
「言葉にすれば」 (ゴスペラーズと共同制作)
をはじめとし、数多くの合唱曲を
手がけられていますよね。
一応、Nコンではこれがデビュー作のようです。
(違ってたらすみません)
詞はさすが中学生日記を
手がけていただけあって、
中学生っぽいの男の子が主人公ですね。
詞の流れが少しわかりにくかったのですが、
出だしはこんな感じなのでしょうか。
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歩道の小さな割れ目に
たったひとりで 根をはっていたタンポポ
見向きもされず 踏まれながら それでも
空に向かって せいいっぱいに
金色の花を咲かせていた
(そんなタンポポの姿を見て)
からっぽだった心に ぼくは きょう
タンポポを植えて帰ってきた
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なぜ主人公の心が
からっぽになったのでしょうか?
なぜ主人公はからっぽの心に
タンポポを植えようと思ったのでしょうか?
真夜中の“心のタンポポ”との
葛藤へとつながります。
中学生日記でもよく取り上げられた
「仲間はずれ」や「いじめ」、
「登校拒否」の問題に直面し、
たった“ひとり”でも精一杯
力強く生きているタンポポが
問いかけるのでしょう。
その葛藤を経て、
心のタンポポにそれに
立ち向かう力強い約束をする、
という流れだと思います。
思春期の中学生の心に響くメッセージですね。
出だしのアカペラと対照的な
葛藤部分のメロディも印象的です。