Nコン全国出場校だらけだった八戸観光
八戸市公会堂を中心に八戸市を巡る
一度は来てみたいと思った青森県八戸市。
今回、長者中・根城中OB・OGコンサートというこの上ないチャンスで訪れることができ、前回コンサートの感想を書きました。
今回は八戸市の観光について。
本八戸駅から公会堂へ(本八戸駅南側)
今回のコンサートが行われたのが本八戸駅から徒歩圏内の八戸市公会堂。
自動改札ではなく駅員さんが切符を切ってくれる温かい雰囲気のする駅。
駅に降りると、思ったより静かな街並み。
本当に八戸市公会堂があるのかなと思いながらその方向に進んでみると、面白いプロジェクトをやっていて、その名も「本八戸駅通りうわさのプロジェクト」。
これ読みながら歩くだけでも退屈せずに歩けました。
中心街は中心街❓️
公会堂に着いても街並みはさほど変わらず、どこが栄えてるのかなと思いながら地図を見ていると「中心街」という名前が。
八戸市公会堂から100mくらい歩みを進めると、一気に繁華街が。
こんなに一気に街並みが変わるの❓️と思うほど開けました。
「中心街」というのはどうやら町名ではなく愛称みたいな感じのようで、六日町や三日町、八日町あたりのことを指す模様。
なので、駅から離れるにつれて街が栄えているという不思議な街でした。
八戸市公会堂周辺
八戸市公会堂周辺に戻りまして、公会堂のお隣は八戸城跡で三八城公園になっています。
工事中だったのが残念ですが、この八戸城跡周辺は城下町だったことを思わせる地名になっていて、「内丸」「右水門下」「城下」「堀端」等の地名になっています。
公会堂の隣には八戸市役所、向かいには2021年にオープンしたまだ新しい感じの八戸市美術館も。
数々の名演を生んできた八戸市公会堂
八戸市公会堂は現在、ネーミングライツで「SG GROUPホールはちのへ」という名前になっています。
昭和の時代はこのホールでの県予選映像が全国大会に進んで名演の数々を生みました。
そうえいば、昭和といえば録画コンクールでしたが、夏服だと県大会、冬服だと全国出場決定での収録だったのかなと推測できます。
▲ 夏服なので県大会
▲ 冬服なので東北地方大会 or 全国決定による収録❓️
よくよく考えると、今のコンクールは県大会から全国に進むにつれて演奏のクオリティが上がっていくのを感じますが、この頃は県大会の音源で全国コンクールの審査を行うのがザラだったということになります。
本八戸駅北側
ここまで駅の南側を見てきましたが、駅の北側も。
北側は大きな通りがあって、街が整理されている感じ。
北側も駅から離れるにつれて大型のショッピングモールや飲食店がたくさんありました。
ピアドゥやラピアは今回の滞在で結構お世話になりました。

Nコン全国出場校だらけの八戸市
Nコンファン的には、八戸市には数多くの全国出場校が集結しています。
城下小学校
本八戸駅の北側には城下小学校が。
- 昭和61年:こども音楽コンクール合唱部門全国優勝
- 平成元年:Nコン金賞
- 平成3年:Nコン銀賞
根城小学校・根城中学校
南側から西の方に進むと、これまた城下町を思わせる地名の「根城」に、根城小学校と根城中学校があります。
根城中学校はNコン中学校の部の記録となる4年連続の金賞・合計8回の金賞を受賞しています。
ちなみに、昔はNコンの優勝旗というものがあって、その優勝旗は役目を終えて最多優勝校に寄贈されたのですが、中学校の部は根城中学校に寄贈されています。
今回のコンサートで飾られるかなと思ってましたが。
根城小学校は昭和60年に全国銅賞です。
根城中学校の本当にすぐ近くです。
図南小学校
この2校から南に下ると図南小学校。
この小学校が八戸市で初のNコン全国優勝となります。
- 昭和55年:こども音楽コンクール合唱部門全国優勝
- 昭和56年:Nコン最優秀校
この頃は近辺の学校で先生たちの勉強会も盛んだったと聞きます。
吹上小学校・八戸東高校
本八戸駅から中心街に進み、さらに南に下ると吹上小学校が。
吹上小は平成7年に銀賞を受賞。
吹上小のすぐ近くには一昨年全国出場を果たした八戸東高校もあります。
柏崎小学校・小中野小学校
本八戸駅を東に一駅進むと小中野駅。
小中野駅の南側には柏崎小学校があります。
- 昭和55年:こども音楽コンクール重唱部門全国優勝
- 昭和61年:こども音楽コンクール重唱部門全国優勝
- 平成5年:Nコン銀賞
- 平成7年:こども音楽コンクール合唱部門全国優勝
また小中野駅の北側には小中野小学校が。
昭和50年にこども音楽コンクール合唱部門で全国優勝していますが、顧問の先生は図南小学校の先生です。
白銀南中学校
小中野駅からさらに2駅進んで白銀駅、そこから南の白銀台まで進むと、白銀南中学校。
- 平成5年:Nコン銅賞
- 平成6年:Nコン銀賞
- 平成7年:Nコン銀賞、こども音楽コンクール合唱部門全国優勝
- 平成8年:Nコン金賞
- 平成9年:Nコン銅賞
最後に…
ということで、コンクール視点でこうやって書くと、やはり昭和のNコン好きにはたまらない学校が集結しているのが八戸でした。
コンクール観点が中心になりましたが、それ以外にもいろいろ観光しました。
前日にコンサートで組曲「虹」を聴いたからなのか、翌日に虹を2回も見ました。
本当は「うみねこの島」という組曲「東北の讃歌」(湯山昭)からの曲をよく聴いているので、蕪島も訪れたかったのですがタイミングが合わず。
「うみねこの島」は小中野小学校が初演で、図南小学校ではこの曲でこども音楽コンクールで全国優勝しています。
いずれリベンジしたいです。
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伝説の合唱部のステージ、今ふたたび「長者中・根城中合唱部OB・OGコンサート」
音楽教師生活60年の記念の年に
何とか大阪から八戸まで駆けつけました。
竹内先生のお話によると、九州や関東からも来られている方もいたそうです。
今年は竹内先生にとって、教師生活60年という記念の年。
2年前に教え子からの「また歌いたい」という声で再び集まりました。
YouTubeのコメント欄にも、教え子の方々から、「竹内先生のいた頃は音楽があふれていた」「また竹内先生の指揮で歌いたい」という声を見ていたので、教え子の方々にとっても念願だったのだと思います。
竹内先生、今月2025年度の文化庁・地域文化功労者にも選出されたそうで、御年83歳でもお元気な姿に驚きました。
たけちゃんズ
今回集まったメンバーは、長者中と根城中の合唱部の元メンバー。
昨年、合唱祭開催時に結成されたそうで、その名も「たけちゃんズ」。
パンフレットには竹内先生の当時の指導語録である
- 「いい顔、いい声、いい心」
- 「ほっぺアップ・ヒップアップ・バストアップで歌おう」
- 「健康管理も合唱のうち」
といった、竹内先生の指導書ではお馴染みのフレーズが。
ということで、今回のコンサートの演目を。
~歌声は時を超えて~
長者中・根城中学校合唱部OB・OGコンサート
~あの日のハーモニーを今ふたたび~
第1部
1. 混声合唱組曲「虹」(作詞:名村宏・大和ミエ子、作曲:磯部俶)
♪プロローグ
- 花束のように(結婚)
- 思い出
- 天使の羽根がふってくる(やすらぎ)
- 重いお荷物ご苦労さん(生きる)
- いちばんいい日(お誕生日おめでとう)
- 子守唄
- かえしておくれ青空を(怒りと悲しみ)
♪エピローグ「雪」(挽歌にかえて)三声のカノン
長者中時代のレパートリーから。
私はこの組曲の中の「天使の羽根がふってくる」が好きでよく聴いていたので、まさか今回の演目に入っているとは思わず驚きました。
2. 独唱
亀本しをり(長者中卒)「そこにあなたがいてくださるとは」(作詞:野呂昶、作曲:伊藤康英)
林真理子(根城中卒)「すてきな春に」(作詞:峯陽、作曲:小林秀雄)
世界で活躍するソリストの方々の演奏を堪能。
林さんが根城中時代に歌っている姿は当時の映像でも確認できます。
第2部
1.「この街と」(作詞・作曲:中島美華)
ラジオパーソナリティーとして活躍中の中島美華さんの作詞・作曲による一曲。
地元・八戸愛がつまった一曲。
前日に八戸の街を半日ほど歩き回ったのですが、この歌詞に込められた想いがよくわかります。
中島さんの姿も当時の映像で確認できますが、中学時代は合唱で日本一、高校時代は演劇で日本一になったそうです。
2.「にいだ川」(作詞・作曲:安藤睦夫、編曲:竹内秀男)
八戸出身の作家・佐舘秀之助の小説に曲をつけたもの。
漢字で書くと「新井田川」で、八戸市内を流れています。
これもCD音源でよく聴いていて、演歌調のメロディに根城中合唱部の歌声の取り合わせが面白いのです。
3.「一日に何度も」(作詞:高田敏子、作曲:岩河三郎)
初演のNHK東京放送児童合唱団のメンバーが号泣しながら収録したといわれる一曲。
長者中時代の演奏が残っていますが、とても良い演奏なんです。ぜひ聴いてみてください。
今回の長者中・根城中合唱部のコラボ演奏もやはり心が温まる演奏でした。
4.「天使と羊飼い」(訳詞:大熊進子、作曲:ゾルターン・コダーイ)
混声合唱が続きましたが、この曲は女声合唱で。
昭和59年・昭和61年のNコンでは全国優勝(61年は満票優勝)、昭和60年に西ドイツで開催された世界アマチュア合唱コンクールでは第2位という快挙でした。1位がプラハ少年少女合唱団、3位がブルガリア少年少女合唱団で、1位とは僅差だったそうです。
歌声は成熟した声になっていたものの、そのトーンはやはり竹内先生が指導する音色で、この年齢層でのこの演奏は信じられないです。
まさか竹内先生指揮で当時のメンバーが歌う「天使と羊飼い」が生で聴ける日が来るとはとしみじみ。
先ほど独唱していたソリストの方々も教え子の顔になっていて、不思議な感じでした。
第3部
1. 女声合唱のための合唱メドレー「ふるさとの四季」(編曲:源田俊一郎)
東芝EMIのCDに収録された演奏で、指揮は北村協一氏、ピアノ伴奏は久邇之宜氏。
今回は竹内先生の指揮で聴くことができました。
2.「東北地方民謡風俗めぐり」より
「南部の歌によるふるさと幻想曲」(編作曲:小倉尚継、編曲:竹内秀男)
「あいや節幻想曲」(編作曲:小倉尚継、編曲:竹内秀男)
今回、混声合唱でこの2曲を歌うということで、本来の混声編曲とは異なる竹内先生による編曲でした。
混声編曲になると複雑な曲になるのですが、女声合唱を基本に男声をオクターブ下げた感じの編曲でした。
男声が今回4名しかいなかったのですが、ボリュームは10人くらいいるんじゃないかというくらいの迫力。
根城中の全国優勝がきっかけでコンクールのヒット曲になった中で、未だ盛んに歌われるのが「あいや節幻想曲」。
今回は和太鼓も加わった編曲バージョン。
やっぱりこの曲といえば、私の中では竹内先生なんです。
そして竹内先生のこの曲を指揮する演奏も姿も、変わっていませんでした。
第4部
レクイエム「眠れ幼き魂」(作詞:保富康午、作曲:佐藤眞)
「大地讃頌」でもお馴染みの佐藤眞氏の組曲。同じく平和を歌った楽曲で、戦後80年の年にという強い意志による選曲。
空襲で命を落とした少女の叫びにも似た想いがつづられています。
効果音や少女のナレーション、照明やスモークが組み込まれていて、この曲に賭ける想いが伝わりました。
ブラボーの声も聞こえました。
アンコール
「落葉松」(作詞:野上彰、作曲:小林秀雄)
バイオリン演奏付きでした。
「落葉松」は竹内先生の指導ビデオのエンディングでも使われていていました。
「落葉松」は多くの団体に演奏される人気曲ですが、根城中の「落葉松」は唯一無二なんですよね。
どこの団体の「落葉松」とも似ていない独自の「落葉松」。
作曲の小林秀雄さんは大げさな表現やビブラート排除を望んでいたようなので、これが本来あるべき「落葉松」なのかもしれません。
バイオリンの演奏と林さんのソロコーラスが映えて、アンコールにふさわしい演奏でした。
あっというまでした。
最後に竹内先生の当時のお話をもう少し聞きたかったなという感じもしましたが、充実した2時間でした。
きっと生きている間に竹内先生が指揮する当時のメンバーの演奏なんて聴くことはないだろうと思っていたのですから、想定していなかった念願が叶いました。
祝電やお花もたくさん届いていて、その中には大妻中野の石山先生や黒沢尻北小の中野先生のお名前も。
終演後の会場は同窓会のようで、竹内先生はひっきりなしに教え子や関係者の方々に囲まれていました。
思い切って大阪からやってきてよかったです。
八戸観光も結構できたので、八戸の街についても今後書き留めておきたいと思います。良い街です。
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