淡海国の野洲めぐり② ~悠紀斎田~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

御上(みかみ)神社
東には

悠紀児童公園があり、

悠紀斎田(ゆきさいでん)の

記念碑が建っています。

 



天皇陛下が
即位された年の
新嘗祭(にいなめさい)は、

とくべつに
大嘗祭(だいじょうさい)と
よぶのですが、

 



その大嘗祭のとき、
儀式に用いる新米を
収穫するための田を
斎田(さいでん)といい、

東日本から選ばれる田を
悠紀(ゆき)斎田といい

西日本から選ばれる田を
主基(すき)斎田と

いうそうです。

 



御上神社の
東にひろがる田は、

昭和天皇即位後の
大嘗祭に用いられた
お米を収穫したようです。



ちなみにこのときの
主基斎田は、


福岡県早良(さわら)区の

脇山(わきやま)で、

脇山中央公園には
主基斎田碑があるようです。



悠紀・主基は、
畿内5国以外から
(山背・大和・摂津・河内・和泉)
選ばれるといいます。

斎田の場所は
卜定(ぼくじょう)による占いで、
全国から選ぶといいますが、

これは
明治以降のはなしで、

平安時代以降は
悠紀は
近江(おうみ)国から、

主基は
丹波(たんば)国と
備中(びっちゅう)国から
交互に選ばれていたそうです。



近江のなかでもここ、
野洲川(やすがわ)の流域は、

明治以前までに
24回も選ばれたといいます。

占いとはいえ、

そこにはなにか

理由がありそうです。

 

 

ホツマツタヱによれば、

このあたりは、
お酒発祥の地でもあるようです。

竹の切株にたまった水に、
スズメの噛んだ米が落ちて、
酒ができていたのを

発見したといいます。


竹の笥(はこ)から
笹笥(ささけ)となり、

それをアマカミに
奉納したことから、

ササケ物、
「ささげる」という言葉が
生まれたともいいます。

もちろん、
このササケがつづまって
酒(さけ)になったようです。



安土(あづち)の

沙沙貴(ささき)神社のあたりにあった

ササケ山で見つかったと

いわれているようです。

 

沙沙貴神社は

佐々木姓発祥の地でも

ありますから、

 

全国の佐々木さんは、

お酒とも縁が深いようです。


いまでも、
斎田から収穫されたお米は
醸されて
お酒にもなるといいます。

 



大嘗祭ではそれぞれ、
東の悠紀殿と、
西の主基殿に
神饌として供されるそうですが、

この
「ゆき」「すき」という言葉は、
ホツマツタヱの時代から
存在していたようです。

しかも、
現在とおなじように
大嘗祭において

ユキの宮、スキの宮に
捧げられていたといいます。



ホツマツタヱには、
「アユキ(天悠紀)」と
「ワスキ(地主基)」とあり、

天の「ア」と、
地の「ワ」から

きているようです。

アユキ宮では、
『ト・ホ・カ・ミ・ヱ・ヒ・タ・メ』の
八王子と、
『アメミヲヤ(天御中主)』 をあわせた
九星を祀るといいます。

ワスキ宮では、
『キ・ツ・ヲ・サ・ネ』の
五神 (五臓)と
『ア・ミ・ヤ・シ・ナ・ウ』の
六神 (六腑)の
合わせて11神を祀るといいます。

これがいわゆる、
天の神様と、
地の神様ということのようです。



天照大神が生まれたとき、
初嘗祭(ういなめゑ)として
アユキ(天の神)と

ワスキ(地の神)に報告した

 

というのが、

ホツマツタヱの

はじめの記述のようです。

そんな時代の言葉が

いまも残っていることに

驚愕します。



すこし話がそれますが、
ホツマツタエによれば

天照大神は
お産まれになったとき、

卵のように
胞衣(えな)にくるまれたままの姿で
出てきたといいます。

そしてその
硬くて強い膜を破るために
笏(しゃく)を用いたといいます。

ですから天皇家は代々、
笏を持つようになった

といいますが、、、

この
胞衣を笏で割るイメージは、
そのまま昔話の
桃太郎に残ったようです。

大きな桃を

割って産まれた
桃太郎は、


胞衣を

割って産まれた
天照大神であり、

 

天照大神が

男神であることを

現代に伝えているようにも

思います。



童話や昔話のなかに、
神話の記述が残ることは
多いように思います。

浦嶋太郎

かぐや姫
一寸法師、
3枚のお札、
 

ほかにも

いろいろあるようです。
 

それに、
桃太郎の鬼退治は、


そのまま

天照大神の
ハタレ(反乱軍)討伐にも
繋がりそうです。


淡海国の野洲めぐり③ へ つづく

 

 

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淡海国の野洲めぐり② ~悠紀斎田~
淡海国の野洲めぐり③ ~近江天保一揆~
淡海国の野洲めぐり④ ~三上山~
淡海国の野洲めぐり⑤ ~新川神社~