ミラー! (568)複雑な思い
転属が決まって、転属に向けての引継ぎ作業で忙しい毎日。合間合間に自衛隊病院と、民間病院へ派遣される。
「え?聞いてませんよ。遠藤先生が担当を外されるって。それでなくても小児科医がいなくて困っているんですよ。」
と、自衛隊病院の職員がいっている。もちろん帰りに病院長である陸将補殿に会ったとき、似たような事を言われた。
「遠藤君が外されては困る。いくら民間病院と違って患者数が少ないとはいえ、遠藤君じゃないとという患者さんも多いと聞いている。こちらからも言っておく事にするよ。実はうちに常勤として欲しいといってあったのだけどね。いつまでも非常勤じゃね・・・。それでなくても小児科医が少なくて困っているのに・・・。」
と困った顔でおっしゃる病院長。僕だって、海外派遣に行ったし、あとは病院勤務がしたいと思っているに・・・実際は部隊で。頭の中では辞める?って思ってみたり、でも自衛隊が好きで、このままでもいいなあって思ってみたりと複雑な気持ちで病院勤務を終え、自宅へ戻る。
自宅へ戻ってすぐに、東京の自宅から電話がかかる。
「もしもし。」
「パパ?優希。」
珍しく優希からの電話だ。そろそろ入塾テストの結果がわかる頃なんだよね。その電話かなあと思いながら、優希の声を聞く。なんか言葉が暗い。
「どうした?優希。」
「あのさ・・・進学塾のことなんだけど・・・。第1志望・・・だめだった・・・。3流の塾なら受かったけど・・・。クラスはね・・・。中堅中学受験クラスなんだ・・・。」
「そっか。でもいいじゃないか?がんばればいいんだから。いい塾だからって絶対受かるってことないんだし。あとは優希次第だと思うよ。パパは通信教育しかしてないよ。」
「だから、パパと僕の頭の出来が違うんだってば。パパは超秀才だろ?美濃のおじいちゃんに似て。僕はそんなに頭がよくないし・・・。」
「大丈夫、大丈夫。あと2年ある。何とかなる。一生懸命がんばればいいんだから。まだ優希はいいよね。受験失敗しても、今いる学校があるんだし。大学までついているんだよ。気楽にがんばればいいさ。」
「ま、そうだけど・・・。うん、がんばってみる。ごめんね疲れているのに・・電話して。」
「いいよ。優希の声が聞けて安心した。美紅も未来も元気?お兄ちゃんだもんな。がんばれよ。パパがいない分。」
優希はわかっているよといって電話を切った。優希にまかせっきりではいけないとは思うんだけど、なかなか東京へは戻れない。できる限り戻るようにはしているんだけどね。
「え?聞いてませんよ。遠藤先生が担当を外されるって。それでなくても小児科医がいなくて困っているんですよ。」
と、自衛隊病院の職員がいっている。もちろん帰りに病院長である陸将補殿に会ったとき、似たような事を言われた。
「遠藤君が外されては困る。いくら民間病院と違って患者数が少ないとはいえ、遠藤君じゃないとという患者さんも多いと聞いている。こちらからも言っておく事にするよ。実はうちに常勤として欲しいといってあったのだけどね。いつまでも非常勤じゃね・・・。それでなくても小児科医が少なくて困っているのに・・・。」
と困った顔でおっしゃる病院長。僕だって、海外派遣に行ったし、あとは病院勤務がしたいと思っているに・・・実際は部隊で。頭の中では辞める?って思ってみたり、でも自衛隊が好きで、このままでもいいなあって思ってみたりと複雑な気持ちで病院勤務を終え、自宅へ戻る。
自宅へ戻ってすぐに、東京の自宅から電話がかかる。
「もしもし。」
「パパ?優希。」
珍しく優希からの電話だ。そろそろ入塾テストの結果がわかる頃なんだよね。その電話かなあと思いながら、優希の声を聞く。なんか言葉が暗い。
「どうした?優希。」
「あのさ・・・進学塾のことなんだけど・・・。第1志望・・・だめだった・・・。3流の塾なら受かったけど・・・。クラスはね・・・。中堅中学受験クラスなんだ・・・。」
「そっか。でもいいじゃないか?がんばればいいんだから。いい塾だからって絶対受かるってことないんだし。あとは優希次第だと思うよ。パパは通信教育しかしてないよ。」
「だから、パパと僕の頭の出来が違うんだってば。パパは超秀才だろ?美濃のおじいちゃんに似て。僕はそんなに頭がよくないし・・・。」
「大丈夫、大丈夫。あと2年ある。何とかなる。一生懸命がんばればいいんだから。まだ優希はいいよね。受験失敗しても、今いる学校があるんだし。大学までついているんだよ。気楽にがんばればいいさ。」
「ま、そうだけど・・・。うん、がんばってみる。ごめんね疲れているのに・・電話して。」
「いいよ。優希の声が聞けて安心した。美紅も未来も元気?お兄ちゃんだもんな。がんばれよ。パパがいない分。」
優希はわかっているよといって電話を切った。優希にまかせっきりではいけないとは思うんだけど、なかなか東京へは戻れない。できる限り戻るようにはしているんだけどね。
4コマ漫画 陸曹クン 第38話 奇跡?
久しぶりに作業着を着たんだけど…。
なんか着心地が変だった。
丈に裾が短かったんだよね。
洗濯失敗したかな?って言ってもこの生地ではねえ…。
で、衛生隊内の医務室へ昼休みに行って身長を測ってもらった。
この前の健康診断の結果と今回の結果を見て医官は驚いていたね。
何と10センチも身長が伸びてた。
それもこっちへ帰ってきて数カ月だよ。
そういや制服のズボンの丈も変だった。
普通にはいて靴下が見えてたしねえ…。
はははは・・・
制服に作業服一式作り直しです。
また嫌味言われます。
だって、特注品なんだもん…。時間もかかるし…。
そういや最近体中が異様に痛いなあって思ったんだ。
最近していなかった運動を急にしたから?って思ったんだけど、成長痛だったんだねえ…。
あと、菜々ちゃんと一緒にいても、なんか菜々ちゃんが小さく見えてたのはそういうことか。10センチも差があればね。
ホント奇跡だよね?
小学生の成長期以上かもしれないね…。
よくわからない身体だ…まったく。
この調子で、150センチくらいにならないかな♪
そうしたら、車の免許も取りたいな…。
やりたいこといっぱいあるもんね。
ちなみに、兄貴と同じ身長です。
ミラー! (567)DVD
仕事を終え、帰り支度。今日は仕事始めだけど、また週末だから僕は休み。家へ帰ったって、暇でしょうがないから、本当は制服のままではよくないんだろうけれど、近所にあるディスカウントショップへ寄って足りないものと、そこの近くにあるレンタルDVDショップへ向かう。見逃した映画とかを借りようかと思って。決してHなDVDではない。そういうのは借りたことない。マジで。恥ずかしくて借りる事ができないし・・・あまり興味がない。
レンタル屋の駐輪場へ自転車を停め、中へ入る。DVDコーナーの真正面にある特集コーナー。見慣れた写真が目に入る。それは・・・美里こと立花真里菜。
「立花真里菜さんご婚約記念特集!」
ちょっと・・・。で、ほかにはこうかかれている。女優立花真里菜さんが伊丹在住の幹部自衛官の方と婚約されました・・・とね。地元店舗としてお祝いしたいらしい。立花真里菜が出演しているドラマや映画のDVD、何年か前のグラドル時代のDVD(場所は違うけど)までおかれている。写真・・・。写真が問題だ。夏に発売された自衛隊雑誌の特集の写真を切り抜いてある。あれはちょうど僕と美里が隣り合わせだしね・・・。僕がPKO派遣用の帽子と迷彩に医官と書かれたベストを着ているもので、美里は女性自衛官の常装に衛生の職種章、そして一尉の階級章をつけたものを着ているものだ。
顔がマジ写っている・・・。僕は制帽を深々と被る。ささっと、お目当ての映画のDVDと、美里が出ていたDVDを一通り借りて会計を済ませる。店員さんの視線が気になるけど、僕は顔を真っ赤にして急いでその場を後にする。多分店員さんには素性がばれたかな・・・。絶対ばれてる。
自宅へ戻り、借りたものを見てみる。計10本。美里関連が8本もある。その中にはグラドル時代のものが3本・・・。こういう系統は見たことない。もちろんこのDVDは未来が生まれる前のもの。美里と僕が衛生隊メンバーと合コンした頃かな?1本目は美里がグラドルデビュー作品。グラドルの前はティーンズ雑誌のモデルをしていた。18歳でグラドルへ転身。初々しい立花真里菜。やはり10代って感じで、スタイルはいいけど、今とは違う子供っぽい感じが印象的。定番の水着もある。なんかはじめてかわいい感じの美里を見た感じ。2本目、3本目はほんと大人になったって感じ。3本目なんて、僕が一番苦手な立花真里菜そのもの。ちょうどその時、美里からの電話。
「もしもし。」
「春希さん、今何しているの?今やっと子供たちが寝たの。」
「あ・・・DVD見てる。」
「何?何のDVD?」
「き、君の・・・。なんていうのかグラドル時代の・・・君の・・・DVD。」
すると美里が電話の奥でかすかに笑っている。僕はDVDを借りた経緯を話す。するとさらに笑う。
「3本のうちでどれが一番いい?3本目は却下でしょうけど?」
「ん・・・。18の時の君が一番かわいいかな・・・。純粋そうで・・・。今の美里に近いかも・・・。でも・・・。」
「でも?」
「今の美里が一番綺麗だよ。」
「まあ・・・。春希さんったら。あと何借りたの?」
「ドラマも映画も借りた。」
「じゃ、今度会った時に感想を聞かせてね。明日は優希君の入塾テストの日だから、お弁当作らないと・・・。じゃ、寝るね。」
「うん、優希にがんばれって言っておいてよ。お休み、美里。」
「おやすみ・・・。」
と、電話を切る。そして大好きなアイスをつつきながら、DVDの続きを見た。
レンタル屋の駐輪場へ自転車を停め、中へ入る。DVDコーナーの真正面にある特集コーナー。見慣れた写真が目に入る。それは・・・美里こと立花真里菜。
「立花真里菜さんご婚約記念特集!」
ちょっと・・・。で、ほかにはこうかかれている。女優立花真里菜さんが伊丹在住の幹部自衛官の方と婚約されました・・・とね。地元店舗としてお祝いしたいらしい。立花真里菜が出演しているドラマや映画のDVD、何年か前のグラドル時代のDVD(場所は違うけど)までおかれている。写真・・・。写真が問題だ。夏に発売された自衛隊雑誌の特集の写真を切り抜いてある。あれはちょうど僕と美里が隣り合わせだしね・・・。僕がPKO派遣用の帽子と迷彩に医官と書かれたベストを着ているもので、美里は女性自衛官の常装に衛生の職種章、そして一尉の階級章をつけたものを着ているものだ。
顔がマジ写っている・・・。僕は制帽を深々と被る。ささっと、お目当ての映画のDVDと、美里が出ていたDVDを一通り借りて会計を済ませる。店員さんの視線が気になるけど、僕は顔を真っ赤にして急いでその場を後にする。多分店員さんには素性がばれたかな・・・。絶対ばれてる。
自宅へ戻り、借りたものを見てみる。計10本。美里関連が8本もある。その中にはグラドル時代のものが3本・・・。こういう系統は見たことない。もちろんこのDVDは未来が生まれる前のもの。美里と僕が衛生隊メンバーと合コンした頃かな?1本目は美里がグラドルデビュー作品。グラドルの前はティーンズ雑誌のモデルをしていた。18歳でグラドルへ転身。初々しい立花真里菜。やはり10代って感じで、スタイルはいいけど、今とは違う子供っぽい感じが印象的。定番の水着もある。なんかはじめてかわいい感じの美里を見た感じ。2本目、3本目はほんと大人になったって感じ。3本目なんて、僕が一番苦手な立花真里菜そのもの。ちょうどその時、美里からの電話。
「もしもし。」
「春希さん、今何しているの?今やっと子供たちが寝たの。」
「あ・・・DVD見てる。」
「何?何のDVD?」
「き、君の・・・。なんていうのかグラドル時代の・・・君の・・・DVD。」
すると美里が電話の奥でかすかに笑っている。僕はDVDを借りた経緯を話す。するとさらに笑う。
「3本のうちでどれが一番いい?3本目は却下でしょうけど?」
「ん・・・。18の時の君が一番かわいいかな・・・。純粋そうで・・・。今の美里に近いかも・・・。でも・・・。」
「でも?」
「今の美里が一番綺麗だよ。」
「まあ・・・。春希さんったら。あと何借りたの?」
「ドラマも映画も借りた。」
「じゃ、今度会った時に感想を聞かせてね。明日は優希君の入塾テストの日だから、お弁当作らないと・・・。じゃ、寝るね。」
「うん、優希にがんばれって言っておいてよ。お休み、美里。」
「おやすみ・・・。」
と、電話を切る。そして大好きなアイスをつつきながら、DVDの続きを見た。
4コマ漫画 陸曹クン 第37話 都市伝説~幹候編
またもや異父弟の伝説を聞いてしまった。
俺の同期入隊で、弟の幹候同期に聞いた話。
普通科にいる奴なんだけど、弟と課程は違うが、同期の奴。
弟はB幹《防大》、そいつはI幹《部内》。
3尉と2曹だけど、入隊時に教育隊そして班が同じだったから、いまでも仲がいい。
「お前の弟、小山の防大伝説聞いて思い出した!」
と、帰宅前にやってきた佐久間。
「幹校でもさ、むちゃくちゃうわさになったんだよな…。小山の職種のこと。」
何させてもだめ。へたれのレッテルをはられ、ずっと幹校にいろとまで教官に言われたらしい弟。ま、どれだけへたれなのかは想像してください。
じゃんけんの次は、あみだくじですか?
絶対ウソに決まっている。
きっと弟はネタになりやすいんだよ。
まあいい・・・。
噂は噂…。
でも、久里浜でも聞いちゃったんだよねえ…。
弟の伝説…。
まあね…。
結構どこの方面隊へ行くかもめたらしいよ。
じゃんけん?あみだ?
いやいや…3角くじだったみたいだよ。お祭りで余っていた箱に入れて引くくじ。で、はじめは東方隊だったみたいだけど、流れ流れてうちに来たって感じかな?
ホント噂って、どこまで本当なんだろうね。
こわいこわい。
夏は朝から遊びましょう! (今日のテーマ)
BlogPet 今日のテーマ 夏は朝から遊びましょう!
「早起きは三文の徳!早く起きて得したことは?」
おいしいものを先に選べる。かな?
うちは家族が多いので、菓子パンとかがあった場合、おいしいものからなくなりますから。
うちは家族が多いので、菓子パンとかがあった場合、おいしいものからなくなりますから。
ミラー! (566)早めの転属内示
「あ、遠藤君。転属の内示が出てるよ。」
と、隊長が呼び出した。やはり出たか・・・。特に僕の場合は、色々手続きが大変だからね。民間病院派遣業務もあるし・・・。他の駐屯地にも通ってる。どこへ転属だろうと、恐々転属場所の書かれた紙切れを開く。
「遠藤春希3等陸佐 中部方面隊衛生隊へ2月1日付で転属とする。」
あれ????
あれれ???
予定が早いようだね。
それも同じ市内だし・・・。引越しがなくて助かったけど。
「多分、中隊長を任じられると思うよ。例の異動車両の件に関わる業務とか・・・・。阪神病院勤務はなくなり、週1回の派遣、あと出張が増えるらしいから。まあ、向こうへ行って隊長に色々聞いてみたらいい。」
ずっと僕は病院を希望していたんだけどな・・・。これからは病院勤務がいいってずっと・・・。中隊長か。
「あと、指揮幕僚課程へ進みたいのであれば、早めに言っておく事。いいね。」
「はあ・・・。」
「一応君にとっては栄転だよ。総監部なんだからね。一度勤務したことあるだろ?研修の時に。」
「はあ・・・。」
「せっかくの小児科医としての優秀な君の腕を、埋まらせるのは残念だけど、ここは自衛隊だ。大人の世界だよ。災害派遣であれば別だけど・・・。診るのはほとんど大人だ。しょうがない。」
もちろんわかっている。小児科を極めようと思うのであれば、ここをやめて民間病院へ行くのが筋だろう。でも僕はここが好きだし・・・・。引越しがないだけでもましかもしれないね。家からも近いといえば近いし。週一回でも病院勤務があるからいいけど・・・。どうなることやら。僕の転属話・・・・。
と、隊長が呼び出した。やはり出たか・・・。特に僕の場合は、色々手続きが大変だからね。民間病院派遣業務もあるし・・・。他の駐屯地にも通ってる。どこへ転属だろうと、恐々転属場所の書かれた紙切れを開く。
「遠藤春希3等陸佐 中部方面隊衛生隊へ2月1日付で転属とする。」
あれ????
あれれ???
予定が早いようだね。
それも同じ市内だし・・・。引越しがなくて助かったけど。
「多分、中隊長を任じられると思うよ。例の異動車両の件に関わる業務とか・・・・。阪神病院勤務はなくなり、週1回の派遣、あと出張が増えるらしいから。まあ、向こうへ行って隊長に色々聞いてみたらいい。」
ずっと僕は病院を希望していたんだけどな・・・。これからは病院勤務がいいってずっと・・・。中隊長か。
「あと、指揮幕僚課程へ進みたいのであれば、早めに言っておく事。いいね。」
「はあ・・・。」
「一応君にとっては栄転だよ。総監部なんだからね。一度勤務したことあるだろ?研修の時に。」
「はあ・・・。」
「せっかくの小児科医としての優秀な君の腕を、埋まらせるのは残念だけど、ここは自衛隊だ。大人の世界だよ。災害派遣であれば別だけど・・・。診るのはほとんど大人だ。しょうがない。」
もちろんわかっている。小児科を極めようと思うのであれば、ここをやめて民間病院へ行くのが筋だろう。でも僕はここが好きだし・・・・。引越しがないだけでもましかもしれないね。家からも近いといえば近いし。週一回でも病院勤務があるからいいけど・・・。どうなることやら。僕の転属話・・・・。