1/14(月)
雪!

つめたい雨がほどなく雪にかわる。
ちいさめのぼたん雪。

これは積もるだろうな、と空を見上げる。

りゅう、雪が降ってきたよ!と
そとを見せると
なに???という顔をしてじいっとそとを見ている。

まだたいした雪ではないので
抱っこした状態でさんぽに行くことに。

途中で遊べるように、近くのホームセンターまで出かける。

傘にふる雪を触らせると
つめたい!と抗議をされた。

そうなんだ、雪はつめたいものなんだよ。

ホームセンターを出るころには
激しい粉雪に。
これは積もりそうだ。

と思ううちに
見る間にどんどんと雪が積もってくる。

お昼寝から目覚めるころには
一面の銀世界。

さらに雪は激しくなり
夫が楽しみにしていた高校サッカーの決勝は順延に。

龍晴がそとに行きたいというので
迷ったものの
激しい雪と風のなか、抱っこで出かける。

つるつるの雪道に足をとられそうになるが
なんとか踏みとどまること数回。
スーパーマーケットに寄ったり、本屋さんやおもちゃ屋さんで
龍晴と遊んだりしながら過ごす。

明日は雪だるまでもつくろうか。


1/15(火)
堤助産院の開放日。
行く予定にしていたのだが
雪がかなり残っており、出席するはずの友だちたちがみな欠席方向に。
友だちが来ないのと私自身の参加という気持ちに関連はないのだが、
友だちが来ないということは友だちの子どもも来ないということで
そうなると話は別だ。
龍晴の遊び友だちが誰も来ない、となると
せっかくの開放日を楽しめない。
龍晴も、私も。

ということで、
今回は急遽、参加を見送ることに。

代わりにポコアポコさんへ。
折しもIさんとユウくんが来ていたので
ゆっくり話したり、遊んだりできた。
よかった。

常連さんのハナちゃんが
雪だるまをつくってくれたので
みんなで記念撮影をする。

いつも元気なハナちゃんが
いつも以上に元気なのは
雪のせいかと思ってていたのだが。

ハナちゃんのお祖父さまが昨日、亡くなったのだそうだ。
近所に住んでいて、ハナちゃんをとてもかわいがっていたという。
ハナちゃんはおそらくはそのかなしみを認められなくて
それで元気なのではないか、とポコさんはおっしゃる。

ハナちゃん。
たいせつなひとがいなくなることは
かなしいよね。
とてもとてもかなしいよね。

ほかのことをしていないと
かなしみにつぶされてしまいそうで
がむしゃらに仕事をしてみたり
関係のないだれかとごはんを食べてみたり
欲しくもない買物をしてみたりする

そんなこと。
私にもこころあたりがあるよ。

ハナちゃん。

ポコアポコさんのあと、
龍晴任せにしていたら
スーパーマーケットの探検をし、
そばにあるアプティ(おもちゃ屋さん)に吸い込まれる。

まだ街路には雪がたくさん残っている。
雪道をざくざくと歩く龍晴。
雪かきの山に登ったり滑り降りたりと
楽しんでいる。

今回の雪はなかなか消えなそうだ。
東京にいるのに長いあいだ雪を体験できるなんて
ラッキーな冬。

夜、Iさんのブログの最新エントリ・・・子育てと夫との関係性、
を読んで泣く。



1/16(水)
午前中は新井薬師の商店街のほうへさんぽ。
雪が降ってからいちどもコンビカーに乗っていなかったので
今日はどうしてもくるまに乗りたい!とがんばり、
雪道が心配だったものの
思い切ってコンビカーで出かける。

いきいきと街を走る龍晴。
良かったね。

昼過ぎから
中野仲間が急遽、わが家に集まることに。
昨日の今日の呼びかけなのに
4組集まることに。

みんなでいろいろな話をする。
最近の話題のひとつはふたりめどうする?というもの。
私は当面考えていないのだが
多くの友だちはもう考えていたり
あるいはそろそろ出産が近かったりもする。

今日は長い時間ゆっくり会えたせいか
子どものこと以外の会話もできて・・・たとえば、結婚式はどこでやったのか(なぜそんな話になったのだろう?)、とか・・・
楽しかった。

子どもたちも思い思いに楽しんでいて
うれしい。
龍晴はソファからジャンプを憶えて
みんなに披露していた。

みんなが帰るタイミングでいえを出て
スーパーマーケットまでさんぽ。
ここでもやはりコンビカーで行きたい!というので
マイカー出動。

気に入りのインテリアショップで時計を見てから
帰宅する。

たくさん遊んだいちにち。


1/17(木)
気温が低いせいかまだまだ雪が残っている。

午前中のさんぽは駅方面へ。
雪かきで山のようになったところに登っては降りたり
持ち歩いているスプーンで雪をすくって排水溝に入れたり
龍晴はこの雪をたくさん楽しんでいる。

氷が張っているところを滑るのが楽しいらしく
何度も滑っては何度も転んで笑っている。
げらげらと何度も笑う。

そんな龍晴がいっとうおかしいよ、母さんは。
おかしくていとおしいよ。

駅から区役所方面へさんぽを続けていると
区役所に地震体験車(?)が設置されていて、
しかし誰も体験しておらず、
どうですか?やっていきます?と勧誘される。
子どもと一緒でもできますか?とたずねると大丈夫、とのことなので
初体験。

壁際に座って子どもを抱っこしている状態のと
テーブルのしたに子どもを避難させてそこにおおいかぶさる状態のと
どちらにしますか?と聞かれ、
前者にする。

ざっと説明を受け、
そして体験スタート。

いやあ恐ろしかった。
実際の震度よりも揺れをちいさく感じたのだが
それでも最大震度7のときは座っているのにからだがずるずると動く。

この揺れが本当だったのだ。

なんて恐ろしいことだろう。

今日は阪神大震災の日。
忘れてはならない。
たくさんのことども。

帰宅後、お昼寝。
今日は3時間ぐっすりと眠る龍晴。

ぐっすりと、といいつつ
ここ数カ月は最初はリビングで横になって眠っているのだが
たいていちょうど1時間で不意に目覚め、
しかしまだ眠り足りないらしく
そこからは抱っこでないと眠らないので
今日もたっぷり2時間、抱っこでお昼寝、である。

起きてからごはんを食べ、
いえで暫く遊んでから
午後は新井薬師方面へさんぽ。

コンビカーに乗るか
傘を持って歩くかで迷って(龍晴が)、
いちどは傘を持って階下まで降りたのに
いきなり引き返してコンビカーにしたいとアピールし
では、とコンビカーを階下に降ろすと
やっぱり傘にしたいとまた戻り
しかも傘を吟味し・・・と
龍晴はここのところ不思議なこだわりかたをする。

公園の地面は雪解けでどろんこ。
構わず走りまわる龍晴。
まあいいか。

うさぎのペットショップに寄り
ブロードウエイで買物をし
龍晴が気に入っているジャズ喫茶のそとにある振り子時計を眺めてから帰宅する。


1/18(金)
まだ雪が残る街。
こんなに長いあいだ雪がある東京なんて
私は経験したことがない。

私が知っている、ここ20年近い東京。

午前中のさんぽは東急ストアのあるビルへ。
龍晴は児童書コーナーで本を読んだり
気になるものをさわったり押したりしている。
それから気に入りのインテリアショップで時計を見てから帰宅。

お昼寝後はポコアポコさんでランチ。

ハナちゃんのお祖父様のお通夜に出られるそうで
いつもより早い閉店にする、という連絡をもらったが
龍晴のごはんには問題ない時間だったので出かける。

ほどなく、常連さんらしき、
しかし私はまだ会ったことがない、
トラちゃんという幼稚園に通う5歳の男の子とナツちゃんという龍晴より2ヶ月産まれが早い女の子がお母さんと一緒にやってきた。

龍晴は友だちがきたことが嬉しいらしく
トラちゃんにもナツちゃんにも寄っていく。
のだが!
トラちゃんは龍晴と遊ぶには大きいし
ナツちゃんはなかなか強い女の子で
龍晴が遊んでいるものを片っ端から奪っていく。

龍晴のほうが眉毛よりうえくらい大きいし
ということもあり、
どうぞしようね~などとおもちゃを取られるたびに
龍晴に言い聞かせていた私だが
さすがにこれは龍晴もかわいそうに、と思うくらいになってきた。

ところに、見かねたらしきポコさんが割って入ってくれて、
龍晴に駒をしよう!とぴかぴか光る格好いい駒を貸してくれた。

するともちろん黙っていないナツちゃん、
龍晴が遊びはじめたその特別な駒を
ずさささっとやってきて取り上げてしまい
さすがの龍晴もかなしくて泣きはじめる。

ずうっと我慢していたんだものね。
かわいそうに。

ついに見かねたナツちゃんのお母さんが
ナツちゃんを強制連行したため
龍晴はなんとかその駒で遊ぶことができたのだが。

この一連のことを見ていて思う。

きょうだいって、これが日常なのだ。

きょうだいがいる長男や長女は
おとなしいとか自己主張が少ないとかいわれることが多いが
(よくいえば面倒見がいいとか我慢強いとか)
それって「お兄ちゃんだから」「お姉ちゃんだから」
がまんしようね、とか、
譲ろうね、とか、
そういう日々の積み重ねから来ているだけなんだろうな。

だってトラちゃんはしばしば
お兄ちゃんだから、と我慢したり譲ったり
話を聞いてもらえなかったりしていたもの。

もちろんそれはある程度仕方のないことで
お母さんは上手にトラちゃんとだけ話をしたり
トラちゃんだけを褒めてあげたりもしていて
なるほど~と勉強にもなったのだが
同時に「譲るべき対象がいるかどうか」によって
性格って変わってくるのだろうな、というのが実感でもあった。

ところでトラちゃんのお父さんは消防士さんなのだそうだ。
それも梯子車かポンプ車の運転手さん。

龍晴が気に入りの消防車の本を「見て!」と私に持ってきたので
一緒に読んでいると、
トラちゃんは「ボクのお父さん、運転手」と、ぽそりと教えてくれた。

そうなんだ!
格好いいじゃない、というと
うつむきながら嬉しそうに笑うトラちゃん。

トラちゃんもおおきくなったら消防車の運転手さんになるの?とたずねると、
うん!とまた恥ずかしそうに笑った。

平和の森に寄り、小学生たちに混じって雪遊びをする。

持って行ったスプーンで雪をすくっては
池に投げ入れたり
小山の斜面を滑ったり
雪を堪能する。

小山ではソリ遊びをしている子どもたち。

そうだ、ソリ!
ナイスアイディアではないか。

早速、アマゾンでソリを購入。
明日には届くらしい。
やった!


1/19(土)
夫に、龍晴にソリを買ったよ?と話すと、
おお!ええやん、と乗り気になる。

今日は用事がいくつかあるので
明日、ソリ遊びをすることに。

午前中は夫と龍晴とでさんぽに行ってもらい
いえの用事を済ませ、
終わりのころに合流する。

お昼寝後、昼ごはんを食べてから
コンビカーに乗って1時間弱、ふたりでさんぽ。

私は歯医者へ。
夫は高校サッカーの決勝戦を見ながら龍晴と遊ぶ(たぶん)。

虫歯かと思ったのだが
レントゲン写真には虫歯はうつらなかった。
知覚過敏ではとのことで
薬を塗布され、来週、また薬を塗ることに。

新井薬師の商店街で遊んでいる龍晴と夫と合流する。

夫は夕方、フットサルへ。
オモニに荷物のお礼の電話をする。
T(夫)は仕事なん?というので、
いえ、この時間はフットサルへ行ってます、毎週。とこたえると、
そういえばそうやったなあ、毎週行かせてもろてんの!それはでけた嫁さんに感謝せなあかんなあ、と笑いながらいう。

そうでしょう、そうでしょう、と笑いながら私も思うが
夫にその自覚はないに違いない。
やれやれ。


1/20(日)
心配していた雪もまだ残っている様子。
午後はソリ遊びだ!

午前中はまた龍晴と夫とでさんぽに行ってもらい、
いえの用事を済ませる。

最近、以前にも増して時計が気になる龍晴は
今日も時計を見に東急ストアの入っているビルに夫を誘ったらしい。

帰宅後、お昼寝。
起きてから昼ごはんを食べ、
いざ平和の森公園へ。

混んでいるかと思ったのだが
親子連れはほとんどいない。

ということで早速、小山でソリ滑り。

坂道をコンビカーで走り降りるのが好きなくらい
スピード大好きな龍晴、
さぞやソリも喜ぶだろうと思いきや。

どうも勝手が違うソリは怖かったらしく
かなり固まっている様子。
抱っこして乗ったのになあ。
ううむ。

2回ほど乗ったがやはり嫌がるので
無理に乗せるのはやめて、
公園をさんぽする。

小学生たちがソリ遊びに興じている、
もっとおおきな山を見るともなしに見ていると
俄然やる気を出した龍晴は
俺も登るぜ!とその山にソリをかついで登りはじめた。
それとなく支えつつ、それでもほとんど自力でその山に登り
いざ滑るのかと思いきや
ソロを片手におもむろに斜面に座り
お尻で滑り降りてくる。

りゅう、ソリで滑ったほうが楽しいよ?
といくら小学生たちのお手本を見せても
お尻で滑り降り、
でもお尻で滑るのはそれはそれで楽しいらしい。
まあいいか。

きっとこの冬、また雪が降るだろうから
そのときはソリ遊びに挑戦して見よう。




1/7(月)
今日はスイムの日。
クリスマスのあたりからスクールが休みだったので
久しぶりである。

午前中はいつもはお昼寝なのだが
察しているせいか全然寝ない龍晴、
今日もお昼寝なしでスイムに行く。

とても張り切り、
バタ足をしたり
自分で泳いだり
水中遊具で遊んだりと
楽しく過ごす。

帰宅後、倒れるように眠る。


1/8(火)
午前中は新井薬師の公園へ。
最近はコンビカーよりも歩いたり、ベビーカーに乗りたがる。
のだが、ベビーカーにはあまり頼りたくないので
なんとか歩いて途中から抱っこ、ということが多い。
おかげで私の背中はばきばきに凝っている。

お昼寝後、ランチは久しぶりの
ポコアポコさん。
葉山のダイちゃんがきていたので
一緒にたくさん遊ぶ。
ダイちゃん、もうすぐ4歳。
会うたびに成長を感じるが
龍晴もきっとそうなのだろうな。

いつもは1時間ほど遊ぶとそとに行きたがるのだが
久しぶりのせいかダイちゃんがいることもあってか
ずうっと遊んでいたがったので
腰をすえてポコアポコさんで過ごす。
私ものんびりとお茶を飲めて楽しい時間。

ここのところますます疲れがたまっているらしく
22時過ぎには眠くなってしまう。
やるべきこともやりたいこともどちらもたまってしまっているのだが・・・

最近(ここ2週間)読んだ本。
江國香織「左岸」
辻仁成「右岸」
辻村深月「ツナグ」
よしもとばなな「サウスポイント」
よしもとばなな「アナザーワールド 王国その4」
よしもとばなな「もしもし下北沢」
角田光代「それもまた小さな光」
角田光代「三月の招待状」
角田光代「太陽と毒グモ」
中島タイ子「ハッピーチョイス」

再読本は、ほか、もろもろ。
辻村深月さんの「ツナグ」は、
O教授のブログに書いてあったことから。

1/9(水)
午前中は新井薬師の公園へ。
近くの保育園の子たちがきていて
かけっこをしている。
龍晴もまざり、一緒にかけっこ。
楽しそうに笑うさまがいとおしい。

お昼寝から早めに目覚めたので
午後は上野動物園へいく。

これまではどうぶつを横目に見ながら
走りまわって遊ぶ、という感じだったのだが
今日は突然どうぶつ中心になっている。
成長!

ぞうにもライオンにもゴリラにも
アザラシにもアシカにも
たくさんいるさまざまな鶴にも
もともと好きなくまやきりんやしまうまにも
いるね!と指をさして確認するようになった。

とりわけパンダが気に入ったらしく
もう一度パンダが見たい!と途中でいいはじめたので
2度もパンダ厩舎に行ってしまった。

楽しかったね、
また行こう。

1/10(木)
すこし疲れがたまっている。

午前中は新井薬師へさんぽ。
龍晴は新井薬師のお寺の境内で遊ぶのが好きだ。
今日もひとしきり境内で遊び・・・
お地蔵さまに水をかけたり(水をかけて手拭いで拭くと、拭いた箇所の体調が良くなるという地蔵らしい)
ちいさな池の金魚を眺めたり池に手を入れたり
小石を拾って投げたり
階段を登ったりおりたり
本殿の提灯や太鼓や時計を眺めたりして過ごす。

午後は震災グッズの見直し。
夫と私、それぞれのリュックサックと
旅行用のトランクひとつに、
いざというときグッズ、を準備しているのだが
食べ物や電池など賞味期限が切れているものが多かったので
一新する。

龍晴はあまり見たことがないかばんや
いろいろが出てきたので
嬉しくてさわりたがるのだが
早く作業をしたい私はさわってほしくない。

途中まではわいわいとやっていたのだが
体調が思わしくないせいもあり
だんだん悠長な気分ではなくなってしまい、
もう荷物に触らないで!などと龍晴にあたってしまった。
龍晴は触りたくてたまらないのになんとかこらえて涙目でがまんをしていた。
ごめんね、龍晴。

晩ごはん中もうろうろと遊んでいるので
いつもはぐっとこらえるところが
こらえられずに説教してしまう。

自分の体調が優れないからといって
子どもにあたるなんて・・・まったくダメ母である。

1/11(金)
気がつけば一週間。
早い。

明日から、世の中は連休であるが
夫が正月休みぶんの仕事がたまっていて
いちにち出社することが決まっている。
夫が出社だと私の気分も平日、なので
したがってふつうの週末と変わらない連休になるだろう。

午前中、久しぶりに駅のほうに向かった龍晴。
そのため駅向こうのセンターでの所用もあわせて済ませられて助かる。

昼寝後はポコアポコさんへ。
ときどき顔をあわせるユウくんとそのお母さんがきていて
話をする。
うれしい時間。
龍晴もほかの子がいるとより楽しそうにしている。

しばらくのんびりとし、
あたりをぶらぶらとする。

ぶらぶらとしている途中、
龍晴好みの小石がたくさんあるいえがあって、
龍晴はそこの小石をつかんでは
下水に投げ込むということを30分弱繰り返して遊んでいる。
寒くて動きたいのだが
こういうときは静観することにしている。

暫く遊んでから歩き始めた龍晴、
数十メートル先のお宅の庭先を掃除しているひとを
しきりに指さす。
ポコアポコさんの常連のU夫人にすこし似ている。気もする。
と思って近づくと、なんとU夫人そのひとであった。びっくり。

まあ、りゅうせいちゃんじゃない!とご夫人。
掃除をしたがる龍晴にさせてくれたりして
そこでも暫く過ごす。
ありがとうございます。

東急ストアのビルのインテリアショップに時計を見に行き(龍晴のリクエスト)、
帰宅。

毎日寒い。


1/12(土)
週末のような連休のはじまり。

午前中は夫と3人で、近所をさんぽ。
龍晴任せにしていたら、今日は新井薬師の公園には行かず、
早稲田通り沿いの公園と、その先にあるリサイクルセンターの敷地の石を
拾っては排水溝に投げ入れるということに終始する。
最近の龍晴の流行りの遊びかた。

お昼寝後、龍晴のごはんのあとに
お鮨屋さんでランチをし、
夫は高校サッカーの準決勝を見るために帰宅。
龍晴とふたりで新井薬師の公園へ。

併設の児童館で借りられる三輪車に乗ったり
砂場で砂を掘ったりバケツに砂を集めたり
うんていのようなところに登ったりする。

うさぎのペットショップでうさぎを見て、
隣の池のある公園で池を眺めてから帰宅。

夫のフットサルへ行く時間、ぎりぎりだったが
なんとか間に合う。

夜、夫と龍晴の食事について相談。

龍晴ははじめの10分ほど食卓に座っているが、
あとは遊びながら食事をする。
しつけ、という意味でなら、
いまの段階では無理やり座らせる必要はない、というのが私の考え方なので
(だって小学生になってうろうろ歩きながら食べる子はいないし)
これまでは自由にさせていたのだが
ここ数日、うろうろついでにくちのなかに入れたものを出してしまう回数が増えていたこともあり、
つくったものを出される、ということにたいして
怒り半分に座って食べなさい!といいはじめていたのだ。
なにしろ三度三度の食事がこうだと、正直いって疲弊してくる。

しかしもともと食事に対してさして興味がない子なのに、
そんなふうに強制されては食べることそのものが嫌になりはしないかと
心配でもある。
さてどうしようか?というのが相談の主旨。

夫といろいろと話し、
これまでどおり、龍晴の自主性に任せ、
できれば最初は椅子に座ること、
本人が椅子から降りたいといった段階からは強制しないこと、
うろうろしながらでも食べてよいこと、
(いまは栄養をとることを優先するため)
を決める。
明日から実行。


1/13(日)
夫、仕事日。

午前中は仕事に行く夫と龍晴と3人で、
駅まで歩き、
高田馬場まで電車に乗る。
龍晴と私は折り返しでまた中野に戻る。

電車が好きな龍晴にとってはうれしいさんぽだ。

お昼寝後、干してあったふとんを
龍晴と取りこんだり、敷いたりしながら遊ぶ。
つみあげた布団にダイブしたり歩いたり
ああ私もちいさなころ、こんなふうにして遊んでいたっけななどと
思いながら、手を動かしつつ一緒に遊ぶ。

午後のさんぽはマルイで買物がてら。
龍晴はマルイの時計売り場が好きだ。
いえの近所の時計売り場があるところは、
ホームセンターかマルイか新井薬師の商店街の時計屋さんか東急ストアの隣のインテリアショップなのだが
時計が見たい!という龍晴に、
どこにいく?東急ストアにする?とたずねると、
マルイがいい!!という。
幼いなりに主張がはっきりしていておもしろい。

時計をたくさん見て、
スーパーマーケットで買物をしてから帰宅する。

龍晴、歩き食べを復活してから
やはりここ数日よりは楽しそうに食事をしている。
私に余裕ができたこともあるだろう。
いずれにせよ良かった。
ほうっとする。

明日は雪らしい。
楽しみだ。

12/31(月)
京都へ。
11時過ぎの新幹線に乗る。
東京駅も車内もかなり混雑をしている大晦日。

新幹線の席は、3席とるようにしている。
本来は龍晴の分は必要がないのだが、
動きまわるようになってから、
通常の指定席を2席、だとどうしても狭苦しい。
思い切って龍晴分も席をとるようにしてから
なかなかに快適になった。

新横浜あたりから京都まで、
龍晴はよく眠る。

龍晴が車内で眠る時間帯、の
移動にして正解である。

河原町へ移動して、
1月に結婚する夫の友だちに挨拶。

夫は友だちとお茶にいき、
私と龍晴は夫の実家へ。

到着後、正月料理の手伝いをする。

たくさんの種類のチヂミを焼いたり、
チョジャンというたれを作ったり、
いろいろ。

20時近くに龍晴は眠る。
帰宅していた夫は、お兄さんとお酒を飲みながら話し込み、
ほとんど正体がないくらいまで飲みまくったため、
年越しを待たずして深い眠りのなかに・・・

そんなわけでひとりで年越しである。
なんだかなあ。

1/1(火)
朝、すっきりとした笑顔で目覚めた龍晴と
ふとんのなかで話をするのが私は好きだ。

ぱっちりと目があいた龍晴は
とてもとてもうれしそうに笑う。
うれしそうに。しあわせそうに。

りゅう、おはよう。
今日は京都にいるんだよ、と声をかけると、


という顔をしている龍晴。

昼過ぎには来るかと思っていた来客が
夕方近くになったため、
のんびりと過ごす。

夕方から夜にかけて
来客の嵐。
嫁業をひとしきりする。

たくさんのいとこたちと
楽しそうに遊ぶ龍晴は
なんともかわいらしい。

たくさん遊べて
よかったね、龍晴。


1/2(水)
昼過ぎの新幹線で東京へ。

京都にいると、
いとこたちと遊べて楽しい半面、
いつものように私にべったりできなかったり、
私も龍晴の「これをしたい」にきちんとつきあえなかったりするし
やはり龍晴にも私にもストレスフルなのだ。

帰りの新幹線はかなりほうっとする。
龍晴は車内でごはんを食べてからすぐに、
品川までずうっと眠る。

東京駅に着いてから
あ、とうきょうだ!というふうに
いきおいがつく龍晴。

中央線に乗り換えると、
見知った風景にじいっと目を凝らしている。

かんだ!という顔をして
(上野動物園に行くときにいつも乗り換えるので
龍晴は神田が好きだ)
しんじゅく!!!!という顔をして
(電車がたくさん停車しているのと、龍晴が好きな「あずさ」の新型車両が見られるので
龍晴は新宿が大好きだ)
なかの!!!!!!!!!という顔をする。

かわいい龍晴。

いえに着いてからは
ひとしきり、すべてのおもちゃやいえのなかのものを見てまわる。

お疲れさま、龍晴。

1/3(木)
夫、冬休み最終日。

午前中、新井薬師へ初詣にいく。

昼過ぎに運だめしに行く、といって恒例のパチンコに出かけてしまったため
(夫は年に1度、お正月にパチンコに行く)
龍晴とふたりでのんびりと過ごす。

ランチはポコアポコさんからいただいたもの。
冬休みのあいだに食べてね、といって
お店でいつも龍晴が食べているサンドウィッチをつくってくださっていたのだ。
ありがたくいただく。

夕方近くに龍晴とさんぽ。
久しぶりのコンビカーで街を走る。

夜は夫とたんじょうび祝い。
ケーキにキャンドルをたててお祝いをする。
36歳、おめでとう。

夫が36歳かあ。
としをとるはずだ。
出会ったときは確か夫は27歳で
私は30歳だったのだ。
しみじみとする。


1/4(金)
夫は仕事始め。
龍晴とふたりの生活、ふたたび。

今年は夫の休みが短かったせいもあり
正月気分にはまったくならなかった。
正月気分にも、ゆったりした気持ちにも。

朝はコンビカーで出かける。
龍晴がいきたいところに気が向くままに。

先を走る龍晴を
私は追いかける。

と、いうのが常なのだが
今日はどうしても立ち寄りたい場所があったため
そこに行ってほしくて
それとなく誘導する。
しかし龍晴はそちらには全然行きたくないらしく
自分の行きたい方向に行けないのがかなしいようで
涙目になりながらついてきた。
ごめんよ、龍晴。

お昼寝後、夕方のさんぽは
新井薬師の公園と
うさぎ専門のペトショップへ。
落ちていた藁をうさぎにあげたりして
龍晴はとても楽しそうにしている。


1/5(土)
週末。
午前中は駅の方向へさんぽ。
スターバックスで夫へのお土産のキャラメルラテを買ってから帰宅する。

お昼寝後はお鮨屋さんへランチを食べに行き、
龍晴と新井薬師へさんぽ。

今日もうさぎのペットショップに寄る。

1/6(日)
腹立たしいことが多く
いちにち過ごす。
よくないなあ。

夜になってやっと回復。
やれやれ。

午前中、新井薬師の公園へ。
午後は近所の神社のほうへ。
アイリッシュセッターのとてもひとなつこい男の子がいて
龍晴は顔をなめられ
私は胸元にのしかかられ
なかなかワイルドに楽しんだ。

もうすぐ龍晴は1歳8カ月。
2歳も近くなってきた。

目下のテーマは
卒乳をいつにするか、どうするか。

まわりで授乳をしているのは
もはや私とあとひとりだけになってしまった。
いまは日中はお昼寝時だけ、
夜は龍晴が飲みたい時だけ、
授乳を続けている。

そうして。
できることなら私は、
龍晴と相談するかたちで授乳期間を終えたいと思っている。

私の話はだいたいわかるし
龍晴のいいたいこともそこそこわかるのだが
卒乳の相談ができる、くらいのやりとりは
2歳くらいまで待ったほうが良いように思う。
なんて思っていたらもうそろそろ2歳に近付いてきているのだった。

弟夫婦に子どもができたという連絡。
良かった。
嬉しく思う。
12/24(月)
久しぶりの日記。

アボジが亡くなってから
なんだか気が抜けてしまった。

気が抜けたからといって
気を抜けないことも多々あるし
日々はめぐっていくわけなのだが
時間を確保してパソコンに向かう、ということが
できないでいた。
ここのところ。

そのあいだに龍晴は
1歳7カ月になった。

クリスマスイブ。

午前中は新井薬師へさんぽ。
昨日に引き続き、夫と龍晴のふたりで先に出かけ、
いえの用事を済ませてから合流する、というふうにする。

こんなふうにして
夫とふたりだけでそとにいるときなどに
遠くに私を見つけて走ってくる龍晴を抱きしめるのが
私は好きだ。

遠くに私を見つけるやいなや

あ!
大好きなひとがきてくれた

というような
満面の笑みで
両手を大きく広げて
ちからいっぱい走ってくる
全力で走ってくる
その一途なさま。

今日の龍晴は途中の道で転んだとかで
額におおきなたんこぶをつくっている。

おおきなたんこぶをつけながら
一目散に走ってくる龍晴を
ぎゅうっと抱きしめる。

龍晴。
なにをしていたの?
楽しかった?

とたずねると
にこにこと笑って
手を引いていく。

かわいい龍晴。

ランチはパスタキッチンへ。
食事のあと、近くのバス停にとまっていたバスに
龍が乗りたいというので
適当に乗ってみようかと、
夫と3人でバスに乗る。

渋谷行きのバスだ。

オペラシティのあたりで
降りたいといいはじめたので下車。
オペラシティで少し遊ぶ。

ちょうどおおきなクリスマスツリーがあって
それを眺めたり写真を撮ったり
時間がくると鳴る音楽を聴いたりしながら
過ごす。

なんや偶然やけど良かったな
と夫はいう。
本当ね。
夫と龍晴と3にで過ごすクリスマスイブ。

ずうっと前に、恵比寿でクリスマスのライトアップを見たね。
ほんまやなあ。えらい前やなあ。

そんなことを話す。
もう10年近く前のことだ。

龍晴が眠ってから、
おとなのクリスマスばんごはん。
夫が注文しておいてくれた蟹を
夫自らさばき、いただく。
もちろんケーキも。

そういえば!
結婚記念日も忘れていたのだった・・・。

12/25(火)
龍晴にサンタクロースがやってきた。

朝、枕元に置いていあるプレゼントを発見し、


となった龍晴。

りゅう、サンタさんが来たね、
というととても嬉しそうな顔をする。

サンタクロースさんがくるよ、という話は
前々からしてあって、
昨日の夜、寝る前に、
今日の夜に寝たらね、サンタクロースさんが
枕元にプレゼントを置いてくれるんだよ、
といっていたときに、

寝るんだね!と
ころんとする真似をして、
枕だね!と
寝室に枕をとりにいこうとしていたくらい、
サンタさんを楽しみにしていた龍晴。

プレゼントをあけると、
龍晴が大好きなミキサー車とパンダさんのトラック(引っ越しのサカイのこと)のミニカーが出てきて、
ふたつの手でひとつづつ持ち、
にっこりと笑い、
暫くの間、ふたつとも離さない。

とても嬉しかったようで
そのことが嬉しい。

午前中、新井薬師へさんぽ。
お昼寝後、ポコアポコさんでランチをし、
高島屋へ買物にいく。
靴と、手袋を買いに(ってなんだか絵本みたいだな)。

龍晴は靴を2足持っていて、
毎日、あるいは午前と午後で
違う靴をはくようにしているのだが、
その靴がなんと2足とも!
破れてしまったのである。

靴が悪い、というよりも
それだけものすごくたくさん歩き、酷使している、というべきなので
これだけたくさん使ってもらえれば満足だよね、と思っている。

新しい靴を選んで、
(足の測定のときに、とても上手に測定をしてほめられる)
かわいらしいミトンの手袋を買い、
しばらく遊んでから帰宅。

楽しいいちにち。

12/26(水)
夫は早朝から静岡へ出張。
静岡に工場があるのだが、そこへ行くとのこと。
寒いなか、お疲れさまである。

龍晴はまだ寝ているかな?と思ったのだが
さすが空気が読める子どもだけあり(?)
夫の目覚ましよりもさらに早く目を覚ましたので驚く。

午前中は歯科検診。
会場である福祉センターですこし遊んでから
帰宅し、お昼寝。

午後は井の頭動物園と井の頭公園へ行く。
とても寒いが、あたたかい恰好さえすれば寒い日の外出は気にならないし
子どものためにも気にすべきではないというのが私の考えだ。

今日はモルモットに触れる時間に間に合い、
たくさんのモルモットにいいこいいこできて龍晴も満足そうである。

山羊をみたり、鴨をみたり、
猿やりすをみたりして、
それから龍晴が大好きな乗り物コーナーでひとしきり遊ぶ。

新幹線のかたちの列車が動くのを
よく見ていたので、
りゅうもあれに乗る?とたずねると、
乗りたい!という。

ので、一緒に列車に乗る。

こんなものに乗るようになったんだなあ。
私も母だなあ、としみじみと実感する。

龍晴はとても楽しかったらしい。
よかった。

吉祥寺ですこし買物をしてから帰宅。

今日もたくさん遊んだ。

もうすぐ冬休み。


12/27(木)
クリスマスが過ぎると一気に年末モードである。
ああ今年も早かった。

午前中は新井薬師のお寺と公園へ。

お昼寝後はポコアポコさんでランチ。

ランチ後は平和の森で遊ぼうと思っていたのだが
いつもは1時間もすればそとに行きたがるのに
今日はちっともそとに行きたがらない。

恐らくポコアポコさんを独占できるのは
久しぶりだから、なのではないかなというのが
ポコさんと私の見解。

ならば気が済むまで、ここで遊んでいようかということで
夕方までのんびりと過ごす。

龍晴はひとつひとつのおもちゃを引っ張り出したり
本や置いてあるものなどを確認したりしながら
楽しそうに過ごしている。

暢気に構えていたのだが
京都への帰省(31日から翌2日まで)の荷物を
明後日には送らなければ間に合わないことにはたと気がついた。
夜、慌ててパッキングの下準備。
明日はいちにち、買物などに忙殺されそうだ。


12/28(金)
寒い一日。

所用をもりもりと済ませるべく
精力的に動く。

駅で帰省の切符を引き取る。
京都への手土産を購入。
仕上がったクリーニングを取りに行く。
帰省に必要なこまごまとしたものを買う。
銀行へ行く。
など。

これらの用事を思いのほか午前中の1時間半で済ませることができたので
お昼寝後はポコアポコさんへ。
おそらく今年最後のランチ。

葉山から来ていたダイチくんと龍晴と
たくさん遊ぶ。

夕方、みぞれまじりのつめたい雨。

去年は何度も積もるような雪がふったのだけれども
今年も降るだろうか。

龍晴にたくさん雪を見せてあげたい。

このよのなかにたくさんある
きれいなものうつくしいものたのしいことを
たくさん。
たくさん。

12/29(土)
夫の冬休み、今日からスタート。

午前中は新井薬師の公園へ。
夫と龍晴が先に行き、私は大掃除をはんぶん済ませてから追いかける。

龍晴はここのところまた
夫とふたりがだめになっているが
なんとかふたりで行ってもらう。

お昼寝後の午後の公園は
龍晴とふたりで平和の森へ。

公園の先にある川べりのみちを
龍晴はずうっと歩いていく。

川のさくをかんかんとひとつずつさわって歩いていくさまが
とてもかわいらしい。

もうすぐ大晦日。
今年も終わる。

12/30(日)
天気が悪く、寒い。
大晦日から元旦、その先までずうっと晴れるらしいので
今日のところの天気は仕方ないとしよう。

午前中は大掃除の続き。
昨日、そこそこに掃除を終えているので
今日はあまり手が掛からずに済む。
良かった。

お昼寝後のランチは新井薬師の中華料理のお店へ久しぶりにいく。

天気が悪いので、
午後のさんぽはブロードウエイへ。

龍晴の好きな八百屋のおじさんに
よいお年を、とごあいさつに行く。

今日はいろいろなところでよいお年を、と言ってきた。

八百屋さん。
たこ焼き屋さん。
パン屋さん。
惣菜屋さん。
韓国惣菜のお店。
スーパーマーケット。

子どもができるといろいろなひとや
お店につながりができる。

よいお年を、と、
だからいう回数も
以前よりも増えたように思う。

明日は京都。
父が亡くなった。

父、といっても実の父ではなく
世の中的には義父、であるところの
夫の父である。

ただ私は実の父のように
父を、また夫の家族を思っているので
「義」ということばを重ねるのにはどうも抵抗がある。

だからずうっと「父」、
いや、アボジ、と呼んでいる。

その報せは突然だった。
そう、本当に突然で。

アボジが先の長くない病・・・
肺線維症という、
いまのところ不治の病にかかっていることは
もちろん知っていたのだけれども
それでもこんなに早く、とは
だれも思っていなかった。
と思う。

ただもしかしたら。
アボジにはわかっていたのかも知れない。
そんなふうにも思う。

死に顔は穏やかだった。

病気が進行してからは
ほとんど寝たきりで
食事もほぼできなかったアボジ。

元気だったころよりも
ずいぶんと痩せていたアボジ。

チャゴメヌリ、と私のことを呼んでいたアボジ。
すこしせっかちで
おおきな笑顔をしているアボジ。

最後に会ったのは
5月。

年末の帰省で会えることを
とても楽しみにしていたし
アボジも楽しみにして待っていてくれていたと思う。

夫の会社が移転したので
その写真を送ったら
看板をあげられるならたいしたものだと
喜んでいたというアボジ。
新しいオフィスにちいさくうつりこんでいた龍晴と
会いたいといっていたというアボジ。

突然の報せを聞いた翌朝、
取るものもとりあえず龍晴とふたりで新幹線に乗った。
早朝の新幹線で京都へ向かった夫を追う。

車窓から見える冠雪の富士は
あまりにもきれいだ。

突然すぎて
かなしいという感情も浮かばない。

信じられない。
そのひとことだけだ。

夫もそうだったと思う。

でも桂のいえには
ものいわぬアボジ。

翌日の葬儀は西京極の教会で行われた。
そこでアボジからの遺言をきいた。

ひとつひとつのことを丁寧に
きちんとしたためてある遺言だった。

アボジにはわかっていたのだろう。
長くない自分のいのちのこと。

天国で会おう。

遺言の最後は
オモニに向けたそのひとことだった。

ありがとう、アボジ。
私はアボジからたくさんの愛情をもらったし
たくさんのことを教わった。

それは婚家として、ということよりも。

在日韓国人二世として生きてきたアボジの生きてきた道と。
私が出会ってからの。
なにじんとか関係あらへん、といってくれたアボジの。

たとえばひとは。
何歳になっても変われるのだということ。
志を高く持つということ。
決めたことを遂行するとはどういうことかということ。
律するということ。
家族を守るということ。

そんなようなこと。

帰りの新幹線は
夫と龍晴と3人だった。
膝元で眠る龍晴を抱きながら
夫と富士山を眺めた。

また京都に行けば
アボジがいると思うのに。
この富士山を東海道線から眺めるときは
京都に行くときか帰るときで
そこには必ずアボジがいるという思いが
まだまだたくさんあるのに。

アボジ。
私はアボジと家族になれて幸せでした。
ありがとう。

いまごろは天国にいますね。

天国でもきっとせかせかと
早足で歩きまわっていることでしょうね。
もしかしたらやめていた煙草を
喫っているのではないですか。

アボジ。
いままでありがとう。
これからもありがとう。

たいせつなことを
教えてくれてありがとう。

元気でいてください。

奈緒