大阪の弁護士•長野智子(智聖法律事務所) -222ページ目

部下や子どもを叱らねばならないとき(パワハラ・モラハラ回避のための心得)(その2)

業務中であれ、子育て中であれ、相手のミスを指摘したり、叱らねばならないときはもちろんあります。

 

その場合は、鉄則があります。相手への敬意を忘れないということです。

 

叱責や指摘は、どうしても「目上から目下へ物申す」となりがちです。努めて意識しないとともすれば敬意が置き去りになります。

 

敬意をこめて叱るコツは、

 

第一には、頑張って仕事や勉強に取り組んでいた相手を労うこと、

 

そして、相手の意図に理解を示すことです。

 

「望ましくない事態になっているけど、君の頑張りや意図は私には通じているよ。」と示すこと。

 

二つ目は、「自分が相手に対してどれだけの敬意と期待を抱いているか。」を盛り込みます。

 

「君ともあろうものが(こんなミスをするなんて。)」

 

「どうしたの、君らしくない失敗だな。」というニュアンスをしっかり伝わるようにする。

 

最後に「大丈夫、君ならできるとわかっている。」と改めて期待を伝える。

 

そうすれば、相手は叱られても自信を失うことも委縮することもなく、「次こそ期待に応えるぞ。」となる。

 

近時、パワハラ、モラハラというコンプライアンス観が普及し、部下のしかり方に悩みが深い管理職が多いと思います。

 

しかし、どんな時代でも相手の将来を考え、敬意を込めた𠮟り方のできる人は、

 

人から慕われ、コンプライアンス違反を問われることはないといえます。

 

親であれば、永続的な愛情と信頼を示すことができるでしょう。

 

部下や子どもを叱らなければならないとき(パワハラ・モラハラ回避のための心得)(その1)

 どうしても叱らなければならないときは。

 

業務中、子育て中、相手のミスを指摘したり、叱らねばならないときはもちろんあります。

 

その場合は、鉄則があります。相手への敬意を忘れないということです。

 

叱責や指摘は、どうしても「目上から目下へ物申す」となりがちです。努めて意識しないとともすれば敬意が置き去りになります。

 

相手が部下であれ、後輩であれ、子供であれ、こちらが敬意を込めて接してこそ本当の意味で一人前に育ち、自由に羽ばたいていけることになるでしょう。

 

叱るということは相手の間違いを指摘するということになるので、どうしても感情的になりがちです。

 

そこに敬意を込めるのは、一見すると難しそうです。

 

敬意の込め方にはコツがあります!

 

まず、NGから。。

 

「君はだめだ。」  人格攻撃、人格非難。

 

「君のやってることには、意味がない。」 相手から、相手の行動の意味を奪っている。

 

いずれも、相手の自己肯定感がズタズタになる。

職場のパワハラ対策~生産性向上・企業風土育成・人的資本爆上げ研修(その5)

拡張話法・具体例

 

そうだよね、わかるよ

 

大変だったね

 

そうなんだー、よく頑張ったね

 

良かったねー私も嬉しい

 

へー、それはすごい

 

やっぱりー

 

さすがだね

 

うん、なるほど、なるほど

 

うんうん、それでどうなったの?

 

さあ、面白くなってきましたね。

 

とても勉強になりました

 

ありがとう、本当に嬉しい

 

大丈夫、必ずうまくいくよ

 

私はあなたの味方だからね

 

一緒に考えよう

 

あなたのおかげです

 

助かります。

 

これからもよろしくお願いします。

 

 

普段からこのような言葉遣いが違和感なく出てこられるスキルの高い方は、そのままお続けください。

 

私も含めて、これらの言葉がすんなり出てこないとの自覚のある方は、

 

これらのフレーズを紙片にメモをして、

 

トイレの壁、天井、スマホ画面に貼り付け、トイレ、寝る前と起きた直後、

 

移動中の隙間時間などに見返して無意識化に浸透するまでご自身にインプットされてみてください。

 

自然に出てくるようになられたら、ご家族にいぶかしまれそうなこのメモは剥がしていただいて構いません。

 

少し、気まずいかもしれませんが、これだけのことでこれから先、話し方、コミュニカーション能力が飛躍的に上がり、

 

かつ一円もかからない、となればやる価値は充分あるものと考えます。

 

言葉を変えるのは、小さな習慣ですが、生涯にわたって得られるメリットは複利の効果並みに大きいです。

 

私も努めて実践したいと思っております。

 

次回は、難易度がより高い、そして、パワハラが発生しやすい、失敗したときの部下の叱責のしかたについて考えていきましょう。