部下や子どもを叱らねばならないとき(パワハラ・モラハラ回避のための心得)(その2) | 大阪の弁護士•長野智子(智聖法律事務所)

部下や子どもを叱らねばならないとき(パワハラ・モラハラ回避のための心得)(その2)

業務中であれ、子育て中であれ、相手のミスを指摘したり、叱らねばならないときはもちろんあります。

 

その場合は、鉄則があります。相手への敬意を忘れないということです。

 

叱責や指摘は、どうしても「目上から目下へ物申す」となりがちです。努めて意識しないとともすれば敬意が置き去りになります。

 

敬意をこめて叱るコツは、

 

第一には、頑張って仕事や勉強に取り組んでいた相手を労うこと、

 

そして、相手の意図に理解を示すことです。

 

「望ましくない事態になっているけど、君の頑張りや意図は私には通じているよ。」と示すこと。

 

二つ目は、「自分が相手に対してどれだけの敬意と期待を抱いているか。」を盛り込みます。

 

「君ともあろうものが(こんなミスをするなんて。)」

 

「どうしたの、君らしくない失敗だな。」というニュアンスをしっかり伝わるようにする。

 

最後に「大丈夫、君ならできるとわかっている。」と改めて期待を伝える。

 

そうすれば、相手は叱られても自信を失うことも委縮することもなく、「次こそ期待に応えるぞ。」となる。

 

近時、パワハラ、モラハラというコンプライアンス観が普及し、部下のしかり方に悩みが深い管理職が多いと思います。

 

しかし、どんな時代でも相手の将来を考え、敬意を込めた𠮟り方のできる人は、

 

人から慕われ、コンプライアンス違反を問われることはないといえます。

 

親であれば、永続的な愛情と信頼を示すことができるでしょう。