『Monitoring &Evaluation (プロジェクトのモニタリングと評価)』 
(通称 M&E=エムニー)という授業のスケジュールがめっちゃくちゃ
 
先生が忙しすぎて休講が2回もあった上に、
ボストンマラソン爆破事件の影響で
3回分の授業がキャンセル (通常授業+補講2時間を予定していた)。
そのため周りが夏休みに入っても
補講と課題提出に追われるハメに・・ (> <)
 グループワークの様子
でもこの授業では、
プロジェクトの効果を見るときの視点
、という大事なことを学んだ。
例えば・・
『私たちは2万人に識字教室を行った!』 
というNGOがいたとする。
2万人も!?  すごいなーって思う。
だけど、
Fundraising(資金調達) のクラスで、
あるクラスメイトがこんなことを熱く語っていた。
「2万人研修したからって何?その結果は? 
NGOはこれだけの規模のことをしたってよくアピールするけど、 
私たちは寄付するために、その結果の方を知りたいの!」 
そう、プロジェクトの結果を見るときは、次の視点があるらしい。
Result Chain (結果の連鎖)  
  Inputs  (活動を行うために投入したもの) 
  Activities  (活動内容*細かい段階に分けられる) 
  Outputs  (活動の結果提供された物やサービス) 
  Outcome  (短期~中期の影響・効果:プロジェクト後1~5年) 
  Impact  (長期の効果:5年以上) 
特に大事なのは、
アウトプット と
アウトカム 。
ややこしいんだけど、『2万人へ配布された教科書と2ヶ月間の識字教室』っていうのはアウトプット。
そして『その後その村で10%識字率が上がった』 というのがアウトカム。
NGOなどに寄付するときには、
アウトプットよりもアウトカムの方に注目する方がいい。
なぜなら、たとえ2万人に研修しても、
研修の効果が出なかったら意味が無いからだ。
(研修の質が悪い、住民に覚える気が無かった、などあるかもしれないし、
そもそもその研修が必要だったのか、という疑問もある)
注目してみるとほとんどのNGOは
これをやった、あれをやったと、アウトプットの方ばかりをアピールしている。
アウトカムは測るのが難しかったり、
時間やお金がかかったりするからだ。
効果の測り方は色々ある。例えば・・
  アンケート Questionnaires 
  参加型調査(PRA)  ※参考記事 
『新たな挫折』 
  グループディスカッション Focus Group Discussion 
  インタビュー Semi-Structured Interview 
  ケーススタディ Case Study 
  観察 Direct Observation 
  書籍の参考 Documentation Review ・・などなど。
それぞれに長所と短所があるので、
予算や目的に合わせて、組み合わせたりしてやるのだ
 
それを踏まえてグループ課題では、ある条件を与えられて
自分達でプロジェクトの評価方法を計画することになっていた。
23ページ のグループ課題の提出締切間近。
気づけば
「ここ書き直して!」「ここが違う」 とダメだし係に。
私は他の授業の課題を抱えて切羽詰まっていたため、
自分ではできないっていう
ただただ口を出すうるさい人・・
お局さま 状態となっていた
 
みんなごめん~~~
 と思いつつ、ついつい口を出さずにはいられない。
それでもみんな文句も言わず協力してくれて、なんとかギリギリ提出。
良いものを提出することができたのだった☆ はぁ~
 
そして、個人の課題では食糧保障
 (Food Security = 食べものの手にいれやすさ;作る、交換、買う)
をどうやって測るのか、について調べることにした。
FAOという国連機関が紹介してるのは次の5つの方法
 
1.Qualitative Method 
     飢えに関する個別のインタビュー
2.FAO Method  
     国の食糧バランスシートから1人当たりの消費カロリーを計算
3.Individual Survey Method   
     個人がどんな食べものをどれくらい食べているかの
     アンケートやインタビュー
4.Household, Income and Expenditure Survey (HIES) 
     家庭ごとのアンケート&インタビュー 
     (食べもの消費量、家庭内の食べものの配分など)
5.Anthropometry 
     身長と体重を量る、大人はBMIで計算
   ※詳しくは 
FAO 『Measuring Food Insecurity』 
よく見る「何百人飢えてます」っていう飢餓のデータは、
FAO Methodのように、
1人あたりの食べものの消費量を
平均で出して計算しているらしい。(食糧生産+輸入などを国の人口で割る)
Food Security (食糧保障)の先生は言う。
「平均っていうのは何も教えてくれない。 
例えばね、あるバーにいる人の平均所得を計算するとしよう。 
そこにビルゲイツが現れてしまったら、 
その平均はいきなり跳ね上がるだろう・・」 
完璧な方法などない。だからデータを見せられたとき、
それを鵜呑みにするのではなく、
どうやって測られたものなのかシビアに見ていきたいものだ