シュタイナー学校の休校時の対応はどうだったか?
これまでの話↓
南アフリカでロックダウン その1ーコロナウィルスってなんだ?
南アフリカでロックダウン その2-イースター休暇はヨーロッパへ
南アフリカでロックダウン その3-振り返れば、とっても充実した2月だった
南アフリカでロックダウン その5ーラマポーザ大統領、国家的災害事態を宣言
南アフリカでロックダウン その6ーラマポーザ大統領の言葉は国民に届いたのか?
やんちゃ男児たちが通っているシュタイナー学校では、どのような対応だったのか?
もともとテレビ視聴やコンピュータの使用を推奨していないシュタイナー学校では、他の私立校のようにすぐにオンライン授業に移行というわけにはいきません。
4月4日から始まる予定だったイースター休暇を2週間前倒しで3月18日から開始するということが、わずか3日前に大統領によって命じられ、先生たちは大慌てで準備をしてくれました。
学校が休校になっても、先生たちは毎日学校に行き、何かあってもすぐに対応できるように待機していてくれました。毎日9時には、この詩(Verse)を読み合っていたそうです。(どこかに日本語訳ないかしら?)
Compund verse by R. Steiner GA 94 and E.Z.van Emmighofen
<小学2年生>
毎朝9時に、先生からメッセージが入りました。その日のメインレッスンの進め方が丁寧に記されています。
まずは、イソップ物語からのお話。初日は「うさぎと猟犬(The Hare and The Hound)」でした。
短いお話の中から、さまざまなことを考え、学びます。でも、大人が、誘導するのではなく、まずはお話を聞いたら、想像で絵を描きます。いつも学校でやっているから慣れたものです。
このお話はどんなお話だったかな?どんなことを教えてくれているんだろう?などと子どもに問いかけながら、子どもがどんな風に受け止めたのかを引き出していきます。虹のカラーや木は、特にお話の中には出てきませんが、次男にはこのように見えたのでしょうね。
このやり方を学んでからは、日本語の勉強をするときにも、お話を読んだ後に、一緒に絵を描いてみることをするようにしました。これまで、まったく日本語の勉強に全然興味を示さなかった次男もなんとかやってくれるようになりました。
さて、次は、フォームドローイング。すべて直線か曲線でできている世の中。フォームドローイングは、基本の学びです。
次は、ドラゴンの涙(平たいマーブル)を使って算数の足し算、引き算、掛け算、割り算です。私が先生役だと、とても乱雑な書き方先生にはかなわないなぁ。
この他にはアルファベッドや単語の書きの練習など。こんな感じで、毎日1時間半くらい一緒に勉強をしました。
<小学校4年生>
4年生は、先生が徹夜をして用意してくれたワークブックを基に勉強をしました。
4年生ともなると、しっかりとしたリーディングも課題に入ってきます。英語の文法を学び始めたようで、へー、こんな風に文法習ったら面白いだろうなぁ、と私も興味深々。
Grammer Land(文法王国)という架空の王国で、キャラクター化された名詞、形容詞、冠詞、接続詞、動詞、、、たちが、自分が一番大事な役割を果たしていると争いを繰り広げる中で、文法判事が次々と判定を下していく、簡単に言うと、そんな小説仕立てになっている文法書です。毎日、一章ずつ読み、課題の質問に答えながら、自分の教科書(エポックノート)を完成させていくんです。面白い!
また、毎日与えられる課題も、五感を使うもの、体を使うものなどで、遊びながらできることばかり。例えば、
コップに水を入れて、音を奏でましょう。できたら、先生に動画を送ってください
トイレットペーパーの芯を使って、楽器を作ってみましょう。中に何をいれるとどんな音が聞こえるかな?休みが明けたら、学校にもってきてください。
保護者に、いろいろな食べ物を用意してもらって、目隠しをして食べてみてください。どんな感触かな、どんな味かな?
裸足で家の中や外を歩いてみましょう。歩きやすいところはどんなところ?歩いていて気持ちいいところはどんなところ?反対に歩きにくいところは?
障害レース場を作ってみよう!さあ、何分でできるかな?
などなど。
子どものリズムを大切にするために(特にこのような非常時には、なるべく日常を維持すること大事です)なるべく学校が始まる時間に、挨拶、バース(詩の暗唱)、歌、お手玉を使ったリズム遊びなどをし、それから長男、次男と順番にホームスクーリングをしました。
なかなかうまくいかないというか、子どもが乗らない日もありましたが、私にとってはとても楽しい学びの時間でした。
でも、子どもたちは、早く学校で、みんなと一緒に勉強したり遊んだりしたい、って。そうだよね。