日常生活の中で、「ブス」や「デブ」などの言葉をぼくらは当たり前のように使っている。
この言葉の中に含まれているのはもちろんネガティブなものであって、「ブス」や「デブ」と言われて傷つかないはずがない。
だが、この言葉を使って誰かを傷つけたとしても、大して咎められることもなく、ひとつの表現方法として片付けられてしまう。
差別的な発言として認識されることもなく、誰かが傷ついて終わるだけ。
どちらかと言うと、言われたほう(ブス・デブ)に責任があるといった風潮すらある。
「ブス」や「デブ」にしてみれば、たまったもんじゃない。
なぜ、「ブス」や「デブ」は差別的な発言とされないのか、考えてみたいと思う。
現在では、放送禁止用語や差別用語など、人権団体などの圧力で日に日に規制は厳しくなってきている。
公の場でキチガイ、カタワ、コビトなどと決して発言できない。
それは歴史的な背景があり、現在でもこの言葉によって、傷つく人がいるからである。
そしてこれらに該当する人々はマイノリティであることがあげられる。
つまり、偏見や差別の対象とされやすく、社会的に弱い立場に置かれてしまうのである。
そして、マイノリティであるがゆえに、マジョリティから理解を得られず、社会的弱者とされてしまうのである。
そのため人権団体のちからが必要となり、規制することが解決への対策なのである。
それでは、「ブス」と「デブ」に話を戻して考えてみよう。
「ブス」と「デブ」はマイノリティか?
これは個人的な見解だけど、マイノリティではないと思っている。
むしろマジョリティではないだろうか。
町を歩けば「ブス」と「デブ」に出くわすし、三人に一人はそれである。というのは個人的な見解だけれど。
けれど、本当の「ブス」と「デブ」に、「ブス」と「デブ」とはいえないのも事実。
本当の「ブス」と「デブ」はマイノリティであるにちがいないし、その定義が曖昧で、どこからどこまでが「ブス」と「デブ」かも疑わしい。
「ブス」や「デブ」と面と向かって言えるならば、それは正真正銘市民権を得た「ブス」と「デブ」であり、傷を舐めなう同士がたくさんいるのである。
だから、あえて差別用語にもならず、愛嬌のある言葉として存在しているのである。
つまり、市民権を得た差別用語なのである。
で、ここからはキチガイという言葉について日頃から抱いている不満を書こうと思う。
単刀直入に言うと、キチガイという言葉が差別用語であることに不満である。
キチガイという言葉の響きのおもしろさ、言葉としての自由度のバランス、使い勝手の良さなど、この言葉のいいところをあげたらきりがない。
確かに、この言葉を聞いて不快になる人もいるだろう。
けれど、そこはもう少し寛容になり、被害者面するのはやめて欲しい。
冗談で「キチガイだな」ぐらいは許してほしい。
関西では「アホか」というツッコミは褒め言葉だと聞いたことがある。
このアホというのは、頭が悪いという意味ではなく、ポジティブな含みがあるのだ。
普通の人がしないことをしたり、突き抜けたことをしたり、尋常ではないことをした人に対しての賞賛である。
アホとキチガイを同列に並べるのは無理があると思うが、キチガイにはこのポジティブな印象を感じるのだ。
だから大声を出して言いたい。
「キチガイという言葉に市民権を!!」
以上。
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