オジサン・・ 見たことがないデカさ
オジサンのトレードマーク
ヒメジ科 ウミヒゴイの仲間の特徴 アゴヒゲ(触覚)
脂がのった素晴らしい刺身 ノドクロ並み・・
アラ炊き3分 一旦 煮汁を別にして・・
大根に味を含ませ柔らかくして アラ身と合わせる
鮮度抜群のオジサンに食指が動いた。
オジサンとはヒメジ科の魚で、学名オジサンという魚がいる。
ヒメジ科の魚は赤っぽく鯉同様のヒゲがあり、ウミヒゴイのようなもの。
学名ウミヒゴイの他に、ヒメジ、アカヒメジ、オキナヒメジなど数十種。
その中にオジサンもいれば、地方名でオバサンもいるがオバサンはヨシキリザメ。
ババチャンと呼ばれる魚はゲンゲ、学名よりも地方名のほうが面白いな。
野人の郷里ではカサゴはホゴ、ベラはキザメ、メジナはタカイヨ、イサキはハンサコ。 地元以外でこの名は通用しなかった。
幼少より「チ〇コドンコ」と言い続け、子供でも簡単に釣れるアレによく似たハゼ・ドンコの種は、海の大学に入ってから学名は「キヌバリ」と気付いた。
魚ほど地域によって呼び名が異なる生物はない。
最近よく出回る歯が鋭い学名ハガツオ、突き出した顔がキツネに似ているキツネガツオ、どちらも同じものだ。
同じく究極の美味ヤイトガツオは、学名スマ(ガツオ)だ。
野人は普通のカツオを食べずに、月に3回はそのどちらかのカツオを食べている。
普通のカツオも美味しいが、他の2種のカツオの味はトロマグロやトロサワラに近く脂が乗って抜群に旨いからだ。
ヒメジ科は同名でも海域によって模様が微妙に異なり、赤い背に黒い模様があればどれもオジサンと呼ばれている。
このサカナにも魚名がオジサンと記されていたが、よく見ればホウライヒメジだな。
味は似たようなものでヒメジ科の魚はどれも美味しい。
トカラ列島や屋久島硫黄島でよく釣れたが、美味しいとは思わなかった。
しかしヒメジだけでなくフエフキダイ、メイチダイ、イシダイまで、美味しいと感じなかった魚が、伊勢志摩では脂が乗って抜群に美味しいのは水温の違いだろう。
市場魚介類図鑑でホウライヒメジは・・
知っていたら学者級で、味の評価は4つ星、非常に美味
前出のヤイトガツオは5つ星で究極の美味、カツオは4つ星で非常に美味となっている。
美味以外にこの魚に食指が動いたもう一つの理由は、見たこともなく巨大だったからだ。
60cmになるウミヒゴイ以外、オジサンもホウライヒメジも最大35cmと小ぶり。
しかしこの魚は計ると42cmで1kgを超えていた。
しかも千円・・ 売れ残り・・
金魚みたいに派手で不気味、食べたことないのだから千円でも誰も買わない。
脂が乗り過ぎて旨くないはずがなく、5人前以上だな。
ウロコは硬くデカくて取り辛いが、刺身にすると脂で包丁がベトベト。
アラ炊きの煮汁を大根に含ませいただいたが、どちらも抜群に美味しく、ノドクロに匹敵するとろける旨さだった。
ノドクロは口を開くと喉が全面黒いので喉黒と呼ばれるが学名は「アカムツ」、美味しいクロムツよりもやや旨い。
まあ・・なんだな。
あまり名と旨さが知れ渡らない方が安価で手に入るが、ノドクロのように知れ渡れば手が届かなくなる。
野人が30歳の時に漁師が皆捨てていた超旨いウマヅラハギは、今では買う気がしない高級魚。
魚の価格は味ではなく見た目と名前で決まるようだ。
日本人の価値観を代表しているような・・
ノドクロ(アカムツ)
映画・料理評論家 荻昌弘さんに食べさせたら 野人30歳
幻の魚
オッサン 食べたい人クリック