ススキやチガヤなどイネ科の草に覆い尽くされた表土では他の植物は満足に生長出来ない。
野菜もその他の植物にあたる。
耕すと言うことは「表土破壊」であり、表土は必ず復元しようとする。
復元における創世記はそれに適した植物が繁殖して表土を覆い尽くす。
素早く表土を緑で覆い尽くすのは復元の基本であり、生態系を築き上げる為に不可欠。
復元部隊の先鋒になる種は、崖崩れや人為的に破壊された表土、つまり荒れ地でも自力で生長出来る種であり、イネ科、ヨモギなどのキク科、スギナなどがその代表だ。
他の種は表土環境が整わなければ十分に育てない。
雑草の王者とされる外来種、セイタカアワダチソウもまたアシと同じ戦法を持つ。
強靭な茎で数mの高さを保ち、枝葉を出さずひたすら垂直に。
その茎から直接無数の葉を上まで同じように生やし、茎同士が密着することで他の進入を拒む。
根は竹のように表土を這い、横の連結を強固にしながら勢力を広げる。
完全に陽光から遮断、上と下から同時に他を封じ込める戦略で、通常の草はまったく太刀打ち出来ない。
生物多様性が生態系を創り上げ、多様な生き物が暮らせるようになる。
牧草地同様に人間が関与しない限りススキヶ原が永遠に続くことはない。
ススキの群生のど真ん中を突破出来るのは、それに勝る植物であり他の多年草や樹木類だ。
1年草が突破出来たとしても、根は枯れるのだから翌年も上手く行くとは限らず、完全に攻略して覆い尽くせるのは多年草つる性植物、樹木類、つる性果樹しかない。
生態系を維持しながら攻略するには、それらを活用して多様性を早めることだ。
除草剤での殲滅やビニルマルチでの陽光遮断は何の解決にもならず、同じことが繰り返されるだけ。
ススキの群生、アワダチソの群生を観察していればわかるが、必ず群生を突破するツワモノが出て来る。
イタドリなどの高さがある多年草であり、樹木類だ。
生長が早いイタドリには容易でも、樹木は困難。
生長が遅い樹木が突破するには数年かかるが、突破出来れば負けることは無くなる。
つまり、イタドリやヤマウド園にするならちょいと加勢して植え付ければよく、放っておいても負けることもなく、さらにちょいと加勢すればススキやアワダチソウは衰退する。
果樹園にするなら果樹を植え、高さがススキやアワダチソウを超えるまで、埋もれないようその周囲を省エネ管理するだけでよい。
ススキなどの強みは光合成効率と生長速度であり、武器は陽光の遮断。
弱点は、逆に陽光を遮断されれば手も足も出ず、遮断されるほど衰退する。
陽光遮断には陽光遮断をもって制すればよい。
他の方法として生長の速いつる性果樹、キウイやマタタビ、サルナシ、ヤマブドウなどで覆い尽くせばよく、
これらと違って生産性がなく遠回りにはなるが、駆逐するだけなら生長が抜群の「葛」を使えばススキなどはあっと言う間に覆い尽くすだろう。
果樹が成長するまで葛のお世話になればよい。
どの方法であれ、株が大きくなればなるほど、陽光を遮るほど彼らは地味に生きることになる。
続く・・
世界の侵略的外来種ワースト100
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多年草の中で最強のクズ1 ・ 2
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