バリ島旅行記続きます。。。
バリ島では
ヴィラタイプのお部屋に宿泊して
2人の時間を大切にした。
ヴィラの中には、プールと露天風呂があって
ずっとそこで2人の世界を味わった。
こういうとき男の人って
裸族になる傾向がある。
誰も見ていない暖かい場所でプールもあったら
野生的な本能が呼び覚まされ、
全裸になりたくなるのかもしれない。
彼も、男らしく
裸族になり、生まれた状態のまま
その辺をうろついたりしていた。
私は付き合ってすぐだったこともあり
あれを凝視して見ないように注意していた。
そんな裸族の彼だったけど
ある存在から
裸族を直ちにやめざるおえないような
状況に追い込まれた。
その存在とは
蚊だ。
バリ島は海も近く水に囲まれているので
蚊やハエが異常に多い。
いたるとことに蚊が飛んでいる。
私は田舎の山の麓で育ったため
虫には慣れていて
ミミズも、ハエも、蚊も、謎の虫も平気だ。
しかし彼は、田舎の山奥で育ったくせに
虫が苦手だったのだ！（女々し！！）
虫を避けながらも全裸でいる彼。３０歳。
私たちのヴィラには
ヴィラの中にあるベッドには天蓋がついていて
お姫様のような雰囲気を醸し出していたけど
実際は完全なる虫除け対策のための天蓋だと分かった。
彼は虫を避けながらも
プールを楽しみご機嫌だった。
夕方までは・・・。
夜中、酔って帰宅した私たちは
シャワーを浴びてすぐにベッドに入った。
天蓋もきちんと閉めて
静か〜な二人の世界に・・・
となるはずが彼が急に叫ぶ。
「うわ〜！！！」
何かと思えば
二人の世界の中に無数の蚊が
紛れ込んでいたのだ！
しかも「ぶーん」という耳に残る音を放ちながら
顔まわりをうろついている。
蚊達はあからさまに彼の血を狙っていて
彼の周りに、より多く、たかり始めた。
”よりによって・・・。まるでう●ちじゃん”
なんて言えないツッコミが脳裏をよぎる。”
彼は眠たいのに、ブーンと鳴く蚊が怖いから
眠れなくなって
全身すっぽり布団をかぶった。
”バリ島で虫に怯え、天蓋の中
全裸で布団にくくるまるなんて怪しすぎる・・・”
私は、なぜか蚊にあまり狙われず
心地よいまま眠ろうとしていたのだけど
彼が１０分に一回のペースで
「うわ〜！怖いよ〜」
と言うから
その声で起こされていた。
彼が私に抱きつこうとしたけど、
一緒に蚊もくっついてくるから
極力、離れてて欲しいとか思ってしまった。
結局彼はパンツを履き
大事な部分を刺されないようにし
布団の中で、朝まで怯え続けた・・・。
次の日彼を見たら
全身蚊に刺され、まぶたの上まで血を吸われていた！
”うわ！本当に刺されまくってる！”
私は少し驚いた。
しかも彼は全然眠れなかったようで
顔には、まぶたの腫れの他に、疲れも見える・・・。
かわいそうに。
”今夜は蚊取り線香を多めに炊こうね！”
などと、無意味そうな対策を練ったりした。
でもやっぱりその日も彼は
蚊に悩まされ、
「もうあのベッドで寝たくない。怖い。」
と言い出す始末。
彼のことは可哀相だけど
何故にそこまで蚊に気に入られてしまうのか
もはや謎だった。
母が以前「O型の人は蚊に刺されやすいのよ！」
と言っていたけど
彼はO型なので、”それが原因なのか？”
なんて思っていた。
結局蚊への対策は
蚊取り線香しかないまま
最終日の朝になった。
お世話をしてくれたスタッフさんに
「蚊に苦労したんですよ〜」
と何気なく話すと、
「え！スプレー使わなかったの？！」
と言われて部屋の戸棚から
虫除けスプレーを持ってきた。
”今更！！！”
私たちが（というか彼が）
怯えた夜はなんだったのだろう・・・。
こんなことなら早く相談しとけばよかった。
彼も私も自分たちの無駄な葛藤に
笑いが出た。
その日には帰ってしまうことから
私も彼もちょっとだけ
蚊に解放された気分になりホッとしたのだけど
彼は、その数日後も
”蚊の音が聞こえた！”
といないはずの蚊の存在に覚え続け
後遺症が残っていた・・・。
バリ島と虫。
これは絶対に覚えておかなければいけないセットだと
私も彼も心に刻んだ。
＊＊＊おしまい＊＊＊＊
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