中心帰納という概念は、合気道にとどまらず、他の武道や、その他のあらゆる分野で活かせるものだと信じています。
それは私が全ての分野のことをオールマイティーにできるという意味ではありません。
それぞれの分野のエキスパートの方が、その分野をさらに深掘りするためのツールになるという意味なのです。
もちろん、中心帰納という言葉や考え方を知らなくてもそれぞれの分野でどんどん上達される方はいらっしゃる、、、
もしくは、逆にどれだけやっても、どれだけ意識的になってもなかなか上達できない方もいらっしゃる、、、
双方真逆に見えることも、それぞれレベルで失敗もするし、スランプにもなるのです。
そういう意味ではどちらも同じなのです。
それぞれの人が、それぞれに生きてきた経験を持っていて、その経験が活きることもあれば、邪魔する時もあるのです。
当然元来の性質もあるでしょう。
そういう中で、こうしなければならないということや、こうでなければならない、ということはないのだと思うのです。
そういう"ねばならない"という呪いの言葉の中で、自分の中で誰かが勝手に決めた基準のもとに上達した、しないを頭の中で論じている、
よく基本に戻ると言いますが、そもそも基本ってなんだ?ということです。
最初に教えてもらった、単純な動きだけの事を基本と大方の人は考えています。
その簡単な動きの形、つまり外側の形だけの意味合いのことを基本と考えて、そう話しているとしたら、仮にその人が達人、名人の類だったとしても、本質を教えることは難しいと思います。
断言します。
基本に戻るとは、中心帰納そのものなのです。
外側のことに駆られて、翻弄されている自分を、客観的に認識できるように。今ココの瞬間に戻るノウハウの総称を中心帰納というのです。
はじめに書いたようにそのノウハウを合気道だけのものとする必要は全くないのです。
そのことに注目して、そこを掘り下げようとさせる方もいらっしゃいます。
そしてその中心帰納の側面を探求して、伝えていきたいという提案がありました。
中心帰納というその側面に特化した分野を広めていかれることを期待致します。