週末に「災害弱者の視点から」というタイトルの市民防災シンポジウムに出席してきました。
被災により筋ジストロフィーの方の人工呼吸器が停止してしまった体験談や、てんかんに対する周囲の偏見が強く発作の不安から避難所に居られなかった話など、様々な立場の方の声に改めて考えさせられることばかり…
中でも「避難所」の在り方については共感する部分が多くありました。
学校などの指定避難所は、誰もが安心して避難できるスペースや窓口、支援者の確保は日頃から体制を整える
(学校こそ、バリアフリー化が必要)
体育館だけではなく校舎も開放を
(階段の上り下りが困難な方は一階に、トイレが近い方はトイレに近い教室に…等、その人の状態に合わせて教室を活用することができ、支援もしやすくなる)
「避難所」ではなく「避難支援センター」として、地域住民が助けあう仕組みも作っていく必要があるということ。
(同じ被災者なのに、避難所にいる人だけが支援物資をもらえるという状況にならないように)
…などなど。
あの日…
私自身、認知症の利用者さん達を乗せ避難所へ向かいましたが、利用者さん達を車からおろすことはできませんでした。
皆がみんな混乱しており、広い体育館に数台のストーブが出てるだけで、「場所は開放しますが、先のことはわかりません」とのこと…
いろんな意味で、ここで利用者さん達が過ごすのは困難と判断し、結局引き返すことにしたのです。
その時のモヤモヤがずっと残っていたのですが…
避難所に行けば物資が手に入る、なんとかなる…という考えだけではいけないのだと反省させられました
関東の某地区では、地元住民と障がいのある方も参加して「避難所開設訓練」を行ってるそうです。
避難する上で、支援を必要とする人はどこに住んでるのか?
どんなことに配慮が必要か?
障がいを理解するきっかけにもなり、自分がどんな役割で動くことができるか?考えるようにもなる…
逃げ込んだ人達が、「避難所を開設しよう」と自主的に動こうとする意識が求め
られるんですね。。。
避難経路やAED、消火器の使い方を知ることも大切だけど、大きな災害に備えて、こうした「避難所開設訓練」も必要だなと強く感じました。
あの震災における障がい者の死亡率は、健常者の2倍です。
「避難所に障がい者が行かない(行けない)」という課題は、阪神淡路大震災の時から変わってないとの声もありました。
「病気に対する偏見をなくす」
ちょっと意識を変えるだけで、避難所に行ける障がい者が一人増えるかもしれない…
そんな身近なところから始めることが、教訓を活かすことに繋がるのかもしれません…ね。
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