チケットの扱いが特殊で、行きたいにも手が出なかったはずの楽天生命パーク宮城(仙台市)。今回の外野芝生自由エリアは、2018年時点でセブンチケットにて確認していた。2日連続にして、違いをお楽しみに…。(※なお本編中は、選手名などを敬称略で表記します。)
 

2019年7月21日(日)午後4時39分 仙台市宮城野区/楽天生命パーク宮城


 ビジターのスタメン発表だがここからビジター席をよく見られず、スコアボードは全く見られない。幸いにも3塁側増設スタンド上には"表示箇所"があり、そこからスタメンに限って確認できる。予告先発のミランダは2018年8月、福岡にて8回までノーヒットピッチングを披露した。
さく「さすがに2回目もあんなのってわけにはいかないでしょ。」
もも「アレはできすぎてんのよ。」


 ホームも同様に、3塁側増設スタンド上の"表示箇所"から確認する。スタメン発表時の演出は通常ユニフォームだった昨日と、配色が異なるもの。
めぐ「こういうの、結構…。丁寧でいいの。」


 ビジターと同じくスタメン選手が顔写真で並べられ、やはり配色を異なるものとしている。ベンチ入りメンバーはこの芝生席から全く確認できないため、なかなか苦しかったり…。予告先発の石橋は先月、8回途中まで100球以内にまとめ勝利している。
なぎ「そっちもうまくいくとは限らんからな。」


 さて芝生席は旧来のスタンドから掘り下げられているため、段差が死角となってしまうのだ。外野フェンスも連動するように1段低く、1.65m程度とされている。
さく「本当にちょうどここだけ低くしてるんだよね。」
もも「それさ…、またフラグじゃないわよね?」


 守備につく東北楽天ナイン。この日は『FANS’ユニフォーム』を着用しており、クリムゾンレッド基調だった2018年までと異なるグレー基調。特にパ・リーグでは上下ともグレーの装いが近年なく、なかなか新鮮で格好がいい。
めぐ「なんかメジャーでこういうのなかった?」
さく「メジャーね…、どうだったか。」


 そんな"由緒正しきビジター"のグレー系ユニフォーム。紺色キャップで背番号フチも紺色、アンダーシャツと背番号は濃赤色系となる。ストッキングは赤系に白などのラインが入っており、いわゆる"クラシックスタイル"で見栄えするものだ。


 外野バックスクリーンレフト寄りらしく、カメラをズームアップすればテレビ中継らしいアングルになるもの。実際にはセンターへ寄ったほうが"らしくなる"だろう。1回は表、裏ともに3人ずつで終了。
さく「これ、そのままテロップ入れても面白いかも。」
めぐ「考えたのに、今それ…。」

 2回表は2アウトから内川聖一が左中間、この外野芝生自由エリアへの先制ホームラン!続く明石もライトへヒット。甲斐は空振り三振。
さく「今日、結構持ってるよ。フラグの。」
もも「はいはい、帰ってからもう1回見ましょ。」

 2回裏、1アウトから銀次がセンター前ヒット。
もも「そっちも残念でした。」
なぎ「続かんだろ、そんな2回見て2回も。」

 和田が空振り三振の後、ミランダの暴投か何かで2アウト2塁。ウィーラーが左中間へ同点のタイムリーツーベース!下水流はショートゴロ。
めぐ「ごめん、ちょっと外す。」
さく「あ、行ってらっしゃーい。」


 席を外して"遊園地"で何か買おうか。こちらは人工芝が段差なく敷かれており、通路部分と着席部分は白線で区切られる形。グラウンドを眺められないかわり、移動式のビジョンを配置して中継映像を流している。実況音声はラジオからのものだろう。


(R)揚げもち(楽天生命パーク宮城/甘味処ミヤギノチャヤ) 250円
 どこにでもありそうで、意外なほど手を出していなかったりする串モノ。醤油味に海苔がよく似合う。それは開通して早々の、長篠設楽原だったか…?

(R)竜田揚げ(楽天生命パーク宮城/甘味処ミヤギノチャヤ) 450円
 鶏肉に生姜醤油の味がしっかりしている。唐揚げとの違いは、衣に小麦粉(唐揚げ)か片栗粉(竜田揚げ)かといったもの。適正価格かどうかは別として、この安定感は貴重だ。

(R)メロンソーダ(楽天生命パーク宮城) 300円
 ドリンクも足りないので、ここで補給しておきたい。そうする間に、3回表は3人で終了。


 通常は『Edyカード』用端末ならば1000円単位で入金するところ、この"遊園地"には数少ない小銭専用機が設けられている。なんとなくな気分で370円を入金し、席に戻ろう。

 3回裏も3人で終了。
さく「おかえりー。」
もも「じゃ、次外させてもらおうかしらね。」

 4回表、2アウトから長谷川勇はファーストのエラー。内川聖一がライト前ヒットで1,3塁も、明石は見逃し三振。4回裏は1アウトからブラッシュがレフトへのヒットで出塁。銀次のセカンドゴロで2アウト2塁、さらにミランダがまた暴投か何かで3塁。和田はセンターフライ。5回表は3人で終了。
もも「…飛ばしてない?」
さく「おかえりー、特に起こってないからいいって。」

 5回裏はウィーラーがセンターへ二塁打。下水流はライトフライで動けず、堀内が空振り三振で2アウト。茂木はタイムリーヒットで勝ち越し!島内が死球を受けたところで、投手をミランダから松田遼へ交代。浅村はサードゴロ。
なぎ「どうも今日もいかんかもわからん。」


 グラウンド整備に入り、2日連続のタオル回しへ。雲が多く蒸し暑かった今回、幸いにも午後から雨は降っていなくてよかったもの。
もも「本当、タオルだけならいくらでも。」
めぐ「はいはい、最初から狙ってました。」
(つづく)
 

 

2019年7月21日(日)午後2時37分 仙台市宮城野区/楽天生命パーク宮城


 ゴンドラが上がっていくにつれて、中からグラウンドの全景がよく見えるようになる。手前のメリーゴーランドもまた、野球場を遊園地にした1つである。それでも照明鉄塔が古来のままなので、独特のアンバランスさは否めない。
なぎ「ここもLEDになるんだろうか…?」
もも「なるんじゃない?それこそ本体そのままで中身だけ。」


 反対をむけば、手前は"遊園地"の売店となるコンテナハウス。敷地外、道路を挟んだ奥はJR貨物のコンテナ基地となる。
なぎ「一緒になるのが…、ってんだろ。」
めぐ「…そう、コンテナの。」


 高い位置からであれば、レフト~3塁側の観客席を一望できるもの。座席こそチームカラーの赤系で統一させているものの、設置時期によって色合いが見事なほど一致していない。スタンドの"継ぎ目"も結構目立ち、特に2014年の増設区画は構造からして大違いだ。
さく「本当、うまいことやってるもん。」
めぐ「それもだけど、ポールのとこ。内野がせり上がるっていうか、高くなった形?」
もも「今そんな話してない。」


 ちょうど上がり切った頃、ゴンドラと共にコンテナ貨物基地を見下ろす格好となった。実際には東北本線から支線として分かれており、仙台駅を経由することなく長町から東仙台まで結んでいる。内部では東北楽天ゴールデンイーグルスにまつわるクイズが、音声として流れていた。
さく「あったね、そういや鳥大量に飛んできたこと。」
めぐ「アレ、何の鳥かな?」

 あとは流れのまま下っていき、景色を見つつメモ書きもしつつ。地上へと降り立つ際はそれなりに違和感を感じずにいられない。
さく「これ、何回降りても合わないんだよ。」
もも「で…、終わってどうすんの?」
めぐ「ちょっと1杯ぐらい。」


(R)100%津軽りんごジュース(楽天生命パーク宮城/マザーポートコーヒー) 450円
 スマイルグリコパークの売店でドリンク類を1つ仕入れよう。飲んでみれば、さすがは高級なリンゴジュース。余計な甘さを加えることなく、青森県産リンゴ本来の甘さで上品に味わえる。
めぐ「秋になると、飯田のほうから家にリンゴ送ってきたんだよね。」
もも「そういやそうだったわね。アンタの…。」
めぐ「そう。それで、前にはジュースも。」
さく「あ、バスツアーで試飲とかなかった?」

 それはそうと、そろそろ開場時間。外周で仕入れた焼きそばは写真だけで先送りし、座席でじっくりいただくとしよう。


 入場列はすでに長い列をなしており、特に今回は自由席。いい座席を狙いたいならば並ぶしかない。
もも「…いや、さっきのリンゴジュースがどうとかじゃないわよ?」
なぎ「じゃあ、いいとこ空いてなくたっていいのか?」
めぐ「ごめんって、まだ大丈夫かなって…。」


(A)外野芝生自由エリア(楽天生命パーク宮城) 1500円
 午後3時、派手目な案内放送と共に開場となった。入場する12ゲートはバックスクリーン裏にあり、同じように荷物検査を経て中へ進む。


 途中の"踊り場"は三角コーン類によって仕切られ、直進できないようにしていた。
さく「…なんか意味あるんだろうね?」
もも「何かないんなら黙って進みなさい。」


 階段を上がれば"芝生広場"だ。チェーンロープで"遊園地"と"芝生席"は仕切られており、行き来する際はチケットの確認を受けることとなる。
めぐ「…なんだっけ?」
もも「思いつかないんだったら黙ってればいいのに、いい加減。」


 自由席となっている芝生席は1人ごとに区切られており、座席番号も割り当てられている。指定席運用は2020年から開始された。前方にあるテーブル席は、最大6人で利用できる『外野レフトホームランボックス』だ。
さく「そういや西武もこういうまま、指定にしたんだっけ?」
なぎ「あ、人工芝だったもんな。」


 このエリアは前方へ進むにつれてフェンスの"フチ"が視界を遮っており、着席位置を狙いにくい。もともと格安な芝生席ではあったものの、罠にはまったようなもの。
もも「だからさ…、それこそ先に並んでさ?」
めぐ「そんなのわかんないもん、最初だし。」


 さらに左側はスコアボードが真横へ迫り、スコアボードやビジョンが見えないばかりかライト方向も見渡せない。芝生面は人工芝ながら、先ほどまでの雨で座りにくい。持参していたのは、新しいリュックに入っていた緩衝材用ビニール。
もも「持ってきたもんもおかしいわよ、アンタの。」
めぐ「これそのまま捨てれるし、使えるかなって。」

(R)米粉入り焼きそば(楽天生命パーク宮城外周/食材王国みやぎ) 450円
 ある程度落ち着いたところで、ようやく焼きそばの実食へ。おそらく米粉が入っているのは麺のこと。ソース焼きそばは水分も抜けて、あっさりした味と食感となる。
さく「屋台の焼きそばってこんなんじゃなかった?」
めぐ「そうね…。やっぱりお母さんの作ってもらうのが、水分多めみたいな?」


 時刻は午後4時30分。昨日と同様に福岡からハリーホークが来場しているほか、当時GT500の平手晃平選手(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)らも登場。こちらもスポーツランドSUGOでの、レース開催に向けてのイベントだ。
なぎ「…完全にこっからだと後ろ向きだし。」

 なお登場した平手晃平選手(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R:当時)は、この年9月にスポーツランドSUGOで見事勝利を飾っている。
(つづく)
 

 

2019年7月21日(日)午後1時2分 仙台市青葉区/仙台駅

 ということで仙台の地下鉄をこれにてオールクリアとし、ひとまず1日乗車券の出番を終える。
さく「じゃあ…、次。」
もも「終わったらあっという間だし。」


 ここからJRへは『仙台』でも『あおば通』でも乗り換え可能。予定に組み込んだ利府支線は昨日前倒して制しているため、時間が浮いている格好だ。せっかくなので地上へ顔を出そう。雨が降らずに雲が多く、湿度が高い。


 仙台市のみならず、東北地方をも代表する仙台駅。昨日と異なり短距離利用であるため、ここからはICカードでそのまま改札を通過すればいい。
なぎ「さすがに何か食べるか。」
めぐ「そう言おうと思ったのに。」


(S)ざるそば(立ちそば処 杜) 370円
 ここから向かう目的地でもたくさん食べるものはあったとして、昼食も軽く食べたいもの。シンプルに立ち食いの冷たいそばでまとめておこう。歯ごたえのある蕎麦が本格的。
もも「また着いたら食べるくせに。」
さく「ってか、ちょっと入れたほうがよく食べれるみたいだよ。」


 食後は改めて"楽天遊園地"の最寄り駅、宮城野原へ向かう。今日は時間に尚更余裕があるので、慌てることもない。仙石線の9・10番ホームは地下にあって、他と大きく離れていることもわかっている。


23.仙台13:36発→宮城野原13:40着 普通1341S/東塩釜行き モハ204-3116
 やはり乗るのは、ドアボタンなど各種改造した205系4両編成。1時間サイクルで多賀城,東塩釜,高城町,石巻へ運行され、ちょうど1時間早い東塩釜行き。車両番号末尾が"01"でない程度だ。
さく「…ま、ここは飛ばしてさ。」


(S)JR運賃:仙台→宮城野原 144円
 宮城野原からの道のりも全く変わらない。問題は天候であり、昨日のような雨模様となれば苦しいもの…。
もも「本当、それだけが不安なの。」
めぐ「そうそう、しかも今日は外野の…。」


 隣の陸上競技場(弘進ゴムアスリートパーク仙台)では中学生の大会が行われていた。
さく「…パス。」
なぎ「飛ばすな、面倒臭いからって。」


 2夜連続で目的地となる野球場は、陸上競技場と共に『宮城野原公園総合運動場』の主施設を構成。石造りの"看板"も飾り気なく佇んでいる。


 ということで改めて、2夜連続の野球観戦へ。昨日と異なり引換券でないため、そのまま周囲を見て回りたい。
なぎ「…一応、完全アウェーの立場だけど。」
もも「いいんじゃない?好き勝手やってる人もここいるんだし。」


 この日はスーパーGTのイベントで、GT500マシン(23号車。MOTUL AUTECH GT-R)が展示されていた。宮城県内ではスポーツランドSUGOがあり、毎年1戦が開催。何かと起こることから"魔物が潜む"とも…。
もも「アンタこれ好きなんじゃないの?」
めぐ「そうなんだけど。」


 そしてせっかく来た以上、どうしても"ヘルメットカップ"を欲してしまう性分。調べて出てきたのが、外周にある『森のキッチン』であった。懸案事項だった"楽天式キャッシュレス"については、"1夜目"に入手した『Edyカード』をそのまま用いればいい。
さく「最初に欲しいって言ってるし。」
めぐ「え~、いいじゃん。集めるのだって楽しいもん。」


 ヘルメットカップ(小)は広島,大阪,名古屋,神宮,千葉と同じ形状であり、これまでの経験上から多数派と思しき形状。出てきたのは左打者タイプ。
さく「DHありだから、どっちでもイケること。」
もも「右ですけど?」

(R)ヘルメットプリンアラモード(楽天生命パーク宮城外周/森のキッチン) 550円
 一方プリンアラモードとあるように、濃厚なソフトクリームが添えられたプリン。ベリー系の果肉入りソースがかかっており、酸味を加えている。下に敷かれた米パフも、絶妙な食感を生み出している。甘さ一辺倒でないのがよかった。


 昨日と同様、外周には常設店舗のほか各種露店等が出ている。残額に不安だからと『Edyカード』へ入金したところ、無性に何か欲しくなるのはなんというか…?
もも「欲しいなら欲しいって。」
なぎ「そんなわかってること言わないってんだ。」

 さあ、今日の重要目的たる"遊園地"へ。スマイルグリコパークは入園料が大人500円のほか、前日と同様に当日の観戦チケットで入園可能。こちらは開場時間(午後3時)より前から開いている。手荷物検査は通常の野球観戦と同じだ。


(R)プレイチケット(楽天生命パーク宮城/スマイルグリコパーク) 100円×4
 ここでは各種アトラクションを楽しむため、プレイチケットを購入しなければならない。11枚セットであれば1000円になるため、ややお得だ。(これをもって『イベント限定クーポン』が発動する。)
もも「…観覧車よね?」
めぐ「そりゃ、来たからには乗りたいよ。」


(B)観覧車(楽天生命パーク宮城/スマイルグリコパーク) プレイチケット4枚
 今回は観覧車だけが目的であったため、購入した4枚のプレイチケットがまとめられて渡されている。乗る際はそのまま渡せばいいという、配慮というもの。観覧車そのものは閉園した『仙台ハイランド』から移設したものらしい。
さく「そういや、観覧車っていつぶりだったっけ?」
めぐ「どうかな…?あんまりいつってのは覚えてない。」

 旅行モノで過去、観覧車にいつ乗っているのかと調べてみる。すると2013年9月の鹿児島中央駅があり、案外思いついたことも何なりと…。観覧車から見た景色は、次回のお楽しみ。
(つづく)