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俳茶居

       義仲寺や秋立つ空に塚二つ (呑亀〉

2024年2月11日(日)「とよす茶会・春節茶会」開催 

とよす茶会前回(2022年9月10日)の茶席

 

 昨年よりコロナ禍も緩み、確かな日常が戻ってきています。中国茶関係の催事も本格的に復活が始まっているようです。私達「とよす茶会グループ」も、眠りから覚める時が来ました。前回開催(2022年9月10日)から時間が経ちましたが、いよいよ本格復活です。お客様のネット予約が始まりました。皆様との再会を、スタッフ一同心より楽しみにしています。

   茶会概要

期日:2024年2月11日(日)

場所:人形町「ティーハウス茶韻館」

会費:4000円

時間:①回目11:00~12:00

   ②回目13:00~14:00

   ③回目15:00~16:00

各回3種のお茶他、ウエルカムドリンク、手作りスイーツが楽しめます。

*予約申し込みは以下よりお願いします。

 https://reserva.be/chainkan

*問い合わせは 茶韻館 松田 ☏03-6206-2119 

住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目10-6 日本橋SDビル 1F

最寄り駅:東京メトロ半蔵門線水天宮前駅徒歩2分 

     東京メトロ日比谷線人形町駅徒歩2分

     都営浅草線人形町駅徒歩5分

阿部克彦氏の

第七回 新春「秘蔵のプーアル茶を愉しむ会」2024年1月13日 人形町 茶韻館

 

古樹私房茶餅茶 2002年頃

 奥深いプーアル茶を気軽に愉しんでいただきたい想いから始めた「秘蔵のプーアル茶を愉しむ会」も、2019年の10月7日の1回目から数えると今回で7回目、5年目に入ることになる。今回もスタッフとして参加させていただいた。茶葉提供、呈茶を担当して頂いている阿部克彦さんの秘蔵の茶葉は、今のところ尽きる気配はない。

白毫餅茶 生茶 2002年頃

 阿部さんのファンは多く、お客様は常連の方やどこかで噂を聞き馳せ参じてくれた方など、回を重ねるごとにアットホームな雰囲気が醸成されて行くように思える。その呈茶のスタイルは、簡単に真似できるものではない。いつもそばで見ているのだが、一つの回2時間で凡そ40煎、それを2席で80煎。淡々と乱れなく茶淹れする姿は、時に神々しく思えたりするのである。その安定感が、更にお茶を美味しくしていると思えてならない。コロナ禍が薄らぎ、今年最初のお茶会の方も多かったようだ。お茶席終了後も言葉を交わすお客様とスタッフや馴染みとなった茶友同士、新しい年を始める楽しい余韻が会場に溢れていた。

 元旦の大地震、2日には航空機事故が続いた。被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げることとする。       2024年1月16日 俳茶居

 

餅茶   生茶 1987年以前

 

水仙紅茶(スペシャルティー、正山茶業社製)

 

新春『秘蔵のプーアル茶を愉しむ会』(2024年1月13日 人形町茶韻館)

  茶譜

古樹私房茶餅茶 2002年頃        昆明市

白毫餅茶 生茶 2002年頃        普洱市 景邁山

水仙紅茶(スペシャルティー、正山茶業社製)武夷山市

餅茶   生茶 1987年以前       西双版納 勐海

*スィーツ   重盛の人形焼きと干菓子数種・抹茶とラズベリーのケーキ

       

「思い出すのさ舟唄を・・・」 八代亜紀さん逝去

 

2024年1月11日 天声人語

 昭和の歌姫のひとり八代亜紀さんが亡くなったと、1月10日に報じられた。昨年12月30日没、難病の療養中容態が急変したとのことである。享年73歳は同年代である。すぐある映画が思い浮かんだ。「駅 Station」(1981年公開)がそれだ。雪に閉ざされた北海道の小さな海辺の町、年末の閑散とした居酒屋で、八代亜紀の「舟唄」がテレビから流れる。八代亜紀さんの逝去を取り上げた天声人語(2024年1月11日付朝日新聞朝刊)の筆者は、私と思いを同じくしたのだろう。孤独なもの同士が出会い一つの唄で癒される。映画で演じるのは高倉健と賠償千恵子。主演の二人の演技、そしてこの唄(八代亜紀の身体もろとも)には、映画にかかわった人達の強い思いが込められている。日本がバブルへの賭場口にいた頃、冬の北の町の哀しい話である。合掌

挿入歌

舟唄 : 作詞 阿久悠 作曲 浜圭介

 

映画「駅 Station」

監督 : 降旗康男

脚本 : 倉本聰

音楽 : 宇崎竜童

俳優 : 高倉健 倍賞千恵子 田中邦衛 室田日出男 根津甚八 烏丸せつこ 永島敏行 

     古手川祐子 宇崎竜童 小松政夫 池辺良

 

 

 

 

 2024年元旦、能登半島の地震で被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

辛い一年の始まりとなってしまいましたが、本年も宜しくお願いいたします。 俳茶居 呑亀

2023年12月3日(日)朝の多呼吸症候群

 ご褒美「朝日俳壇 長谷川櫂 一席」

 朝7時過ぎ、携帯電話が鳴ったらしい。昨日からのマナーモードを解いていなかった為出られなかった。20分後、電話の主である俳句の先輩に気付き、折り返すと「朝日俳壇長谷川櫂一席おめでとう」と伝えられ心臓が大きく膨らんだ。

 今日(12月3日)は、日本の中国茶業界最大の催事「地球にやさしい中国茶交流会(通称「エコ茶会」)」で淹れ手を務める日。メールでお祝いが次々届き、返事を書いたりしている内に時間が経った。電話のSさんより、現在校了間近の「五駒会俳句集Ⅱ」の俳句を差し替えるべきとの指摘。確かにそうした方が良いと思い、印刷会社との窓口のNさんに電話、最終訂正の締め切り日を明日(12月4日)と確認していただいた。そして漸くエコ茶会会場へと家を出たのであった。

   天空茶会第二十一葉 開催御礼 

――「最期一会」ありがとう 稲荷町・東京松屋 ――

「凩」席(2023年11月25日撮影)

 

 日本中国茶普及協会認定インストラクター会主催の「天空茶会第二十一葉」が、2023年11月25日(土)、稲荷町「東京松屋」4階催事会場で無事開催された。今回淹れ手として茶席を囲み、お客様と幸せな時間を過ごせたことに感謝申し上げ、心より謝意を伝えることとする。

 今回私は、雲南省の「千年野生古樹白茶」を呈茶。すっきり感のあるフルーティーな白茶、名前が伝えるように長い時間命を繋いできた強い生命力を感じるお茶に出会うこととなった。

一煎目を上手く淹れることが出来ると、煎を重ねるごとに味わい深くなって行き、四・五煎では全く衰えを見せない。そして茶の力はいつか静かな茶席を作り出すのであった。今回、そんなお茶に巡り合えたのは幸せであった。

 ペアを組んだHさんは、東方美人茶を淹れた。台湾新竹県峨眉郷、徐燿良茶園の2022年の冬茶。練習に多くの時間と茶葉を使い、ピンポイントの淹れ方を披露した。一回目のお客様の「美味しい」の一言ですべてが報われたのではないだろうか。茶席は「一期一会」、特に今回は会場との「最期一会」もあり、終了時一抹の寂しさが心を過ったのは私だけだろうか。

「秋風辞(しゅうふうのじ)」の席

 

< 催事会場「東京松屋」さんのこと >

 2011年6月同所で天空茶会第一葉(1回目)開催以降、コロナ禍で中断はあったが、今回迄無事天空茶会を開催することが出来た。しかし東京松屋さんの事情(正業スペース拡張)で、催事会場のレンタルを2024年より止められることとなった。その為、稲荷町での天空茶会は今回が最後となった。お茶関係の催事が多い場所でもあり、事情をご存知のご常連客も多く感慨深い茶席となった。撤収時お店の奥様と短時間ではあったが、お世話になったことへの御礼の挨拶が叶った。「東京松屋」様の更なるご発展を祈ることとする。

 

    天空茶席 第二十一葉 茶譜

 茶席1. 秋風辞(しゅうふうのじ)

    文山包種茶 青心烏龍種 2023年春茶 

    妃子笑 2023 年

 茶席2.七碗茶歌(ななわんちゃか)

    鳳凰単欉 烏崬蜜蘭香

    六堡茶 金花茶 2006年製

 茶席3. 冬虹(とうこう)

    鐡觀音茶王

    蘭韵白毫

 茶席4. 凩(こがらし)

    東方美人茶 2022年冬茶

    千年野生古樹白茶 2023年春茶

 

『茶友の会 深秋茶会』九条館の邂逅 

Sさんの席

 

 「邂逅」とは大げさな書き出しかもしれないが、茶友の会のご重鎮と久々にお会いでき、多くは語らずともコロナ禍の間、茶会を開くのも困難な3年間のあとの再開にそんな言葉も出てきてしまう。お互いの無事を確認し笑みが毀れた。

 同会D様よりご案内が届きすぐに参加のご返事を差し上げた。記念すべき茶会は、上野国立博物館平成館の裏にある五棟の茶室のひとつ「九条館」で催された。深秋の情緒溢れる季節と言いたかったのだが、夏日に近い気温となった。しかし第二席の淹れ手による、素晴らしい茶席を堪能することが叶った。

Aさんの席

 

 一席目はSさんの呈茶で黒茶二種。湖南省で数年暮らした経験をもつSさんの黒茶愛が十分伝わる茶席であった。二席目のAさんが淹れてくれたのは、武夷山の紅茶と岩茶。思い出深いお茶とお見受けした。コロナ禍後、茶友の会再出発を記念する良き茶会であった。茶会開催にご尽力された茶友の会の皆様に御礼申し上げ、淹れ手を務められたSさんとAさんに感謝申し上げることとする。

 茶友の会さんは長く高輪の公園での野点を主催されていて、何度も席主を務めさせて頂いた。野点はコンディションに合わせて臨機応変に対応しなければいけないことも起こり、鍛えられたと感謝している。野点の再開も心待ちにしている。

    秋の蚊に拍手を三つ打ちにけり (俳茶居

 

      『茶友の会 深秋茶会』茶譜 (第二部に参加)

 第一部 12:30〜13:40(A席・B席入れ替えで2席)

      A席(広東省 紅韻単欉/鳳凰単欉柿花香)

      B席(台湾 奇莱山烏龍茶/奇莱山紅茶)

 

 第二部 14:00〜15:10 (A席・B席入れ替えで2席)

      A席(湖南省 黒茶天尖/四川省 黒茶康磚茶)

      B席(福建省 正山小種/岩茶水仙)

「第6回秘蔵のプーアル茶を愉しむ会」秋彼岸に涼風届く

金瓜茶(きんかちゃ)1998年以前の生産 雲南省臨滄

 

金瓜茶の包装用新聞の発行日は1998年10月17日

 

   お彼岸に涼風が届き、猛暑残暑の東京に秋らしさが訪れた2023年9月23日(土)。人形町茶韻館にて、阿部克彦氏による第6回『秘蔵のプーアル茶を愉しむ会』が開催された。今回もスタッフとして、淹れ手阿部さんのサポートを無事行うことが出来た。長い間コロナ禍の影響で、細心の注意を払いながらの運営が続いていたが、今回からほぼ通常の茶席設定とした。お客様もこれまでと違い、どこか寛がれているのがわかる気がした。

由緒正しき#7542、2013年製

 阿部氏の秘蔵茶葉は尽きない。名称も謎めくものが増えてくる。

『金瓜茶:熟茶・1998年以前の生産、雲南省臨滄』 

説明文でどれだけ茶葉の説明が出来たのか覚束無い。私たちは説明文を手掛かりに心身全体で茶葉のなぞ解きを始めるのである。茶葉が育った雲南の森であったり、茶摘みの情景であったり、押し固められ熟成の時間を過ごす倉庫での姿だったリ、茶葉の姿を見ているだけで想像力が自在にうごめき出すのである。今回のプーアル茶、古いものは30年前、一番新しいものでも10年前のものである。他の種類のお茶では到底おいしい時期は過ぎたものになるが、プーアル茶はそうではない。熟成という言葉が似あう。時間がたてばそれだけ変貌をとげて行くのがプーアル茶なのであろう。

淹れ手阿部氏から淀みなく繰り返される呈茶は、一つの茶葉で十煎以上となる。それを4種類(今回は紅茶が一つ)、洗茶を考えれば優に50回ほど蓋碗で呈茶を続けることとなる。いつも感心させられるのは、呈茶の泰然とした迷いのない佇まいである。嘗て阿部さんのお茶淹れを「自在の茶」と命名したが、小生その境地には遠く及ばない。おいで頂いたお客様に感謝し、次回開催を待つこととする。    2023年9月30日 俳茶居

1994年易武の茶葉復興最初期の茶 西双版納 易武正山

 

第6回 秘蔵のプーアル茶を愉しむ会 

  茶譜

1、     金瓜茶(きんかちゃ)熟茶・1998年以前の生産 雲南省臨滄

2、     餅 茶       生茶・2013年大益七子 #7542

3、     Junchiyabari High Mountain Tea Nepal Early Summer

4、     餅 茶       生茶・1994年易武の茶葉復興最初期の茶

                       西双版納 易武正山

 

Junchiyabari High Mountain Tea Nepal Early Summer

三番目のお茶はネパールの素晴らしき紅茶。ウンカ芽を感じたのは私だけか。

 

 

 

 

台北『奇古堂』呈茶中の沈甫翰先生(2013年4月18日)

 

 台湾の茶人 沈甫翰 (シン・ホカン)先生が旅立たれたと、茶友からの知らせが届いた(詳細は不明)。先生は心の師の一人であった。『エコ茶』の流儀を体現し、日本でも活躍された。2013年4月18日午前、台湾の友人T君と先生のお店『奇古堂』を訪ね、100分間お茶を淹れて頂いた。お茶の話、茶人の心構えなど拝聴することが叶い、その時の記憶は今でも鮮明に心に残っている。拙ブログを再録し、師の遺徳を偲びご冥福を祈ることとする。2023年9月1日 俳茶居                  台湾紀行〈2013年4月14日~18日〉その⑤ 味蕾全開「奇古堂」の朝 | 俳茶居 (ameblo.jp)

台湾紀行〈2013年4月〉その④ 鶯歌の街に、追憶の「常淡茶舎」陽炎ふ | 俳茶居 (ameblo.jp)

 秘蔵プーアル茶を愉しむ会 9月23日(土曜) | Facebook(←をクリック)

 連日猛暑に耐えながら頑張っている皆様へ。9月23日(土)に楽しいことが待っています。

阿部克彦氏の所蔵の素晴らしいプーアル茶、今回ははたしてどんなレパートリーとなるのか。

興味津々ですね。小生もスタッフで参加します。申し込み、問い合わせは茶韻館松田さん迄お願いします。