『茶友の会 深秋茶会』九条館の邂逅  | 俳茶居

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       青柚子に思想のごとく棘がある (呑亀〉

『茶友の会 深秋茶会』九条館の邂逅 

Sさんの席

 

 「邂逅」とは大げさな書き出しかもしれないが、茶友の会のご重鎮と久々にお会いでき、多くは語らずともコロナ禍の間、茶会を開くのも困難な3年間のあとの再開にそんな言葉も出てきてしまう。お互いの無事を確認し笑みが毀れた。

 同会D様よりご案内が届きすぐに参加のご返事を差し上げた。記念すべき茶会は、上野国立博物館平成館の裏にある五棟の茶室のひとつ「九条館」で催された。深秋の情緒溢れる季節と言いたかったのだが、夏日に近い気温となった。しかし第二席の淹れ手による、素晴らしい茶席を堪能することが叶った。

Aさんの席

 

 一席目はSさんの呈茶で黒茶二種。湖南省で数年暮らした経験をもつSさんの黒茶愛が十分伝わる茶席であった。二席目のAさんが淹れてくれたのは、武夷山の紅茶と岩茶。思い出深いお茶とお見受けした。コロナ禍後、茶友の会再出発を記念する良き茶会であった。茶会開催にご尽力された茶友の会の皆様に御礼申し上げ、淹れ手を務められたSさんとAさんに感謝申し上げることとする。

 茶友の会さんは長く高輪の公園での野点を主催されていて、何度も席主を務めさせて頂いた。野点はコンディションに合わせて臨機応変に対応しなければいけないことも起こり、鍛えられたと感謝している。野点の再開も心待ちにしている。

    秋の蚊に拍手を三つ打ちにけり (俳茶居

 

      『茶友の会 深秋茶会』茶譜 (第二部に参加)

 第一部 12:30〜13:40(A席・B席入れ替えで2席)

      A席(広東省 紅韻単欉/鳳凰単欉柿花香)

      B席(台湾 奇莱山烏龍茶/奇莱山紅茶)

 

 第二部 14:00〜15:10 (A席・B席入れ替えで2席)

      A席(湖南省 黒茶天尖/四川省 黒茶康磚茶)

      B席(福建省 正山小種/岩茶水仙)