A Flood of Musicの説明書 | A Flood of Music

A Flood of Musicの説明書

最終更新日:2020.12.31 記事作成日:2016.9.29

目次

0. この記事は?
1. ブログテーマの説明
1.1 記事のタイプと読み応えレベル
2. 音楽レビューと著作権
2.1~2.4.3はここでは省略
3. 記号・用語の意味
3.1 記号の意味
3.2 用語の意味
3.2.1~3.2.5.2はここでは省略
3.2.6 その他の用語
4. 付録



0. この記事は?

 記事タイトルの通り、当ブログ『A Flood of Music』の説明書です。所謂「はじめに」や「Read Me」に相当するものですが、必読というわけではありません。疑問に思うことがあれば該当箇所を適宜参照する、文字通り説明書的な使い方が望ましいと思います。



1. ブログテーマの説明

 ここでは「ブログテーマ=当ブログのコンテンツ」と、ごく一般的な理解をしていただければ子細なしです。パソコンからの閲覧では左のサイドバーに、スマートフォンからの閲覧ではフォローボタン下のタブ内に、テーマの一覧を確認出来るセクションがあります。個別にカウントすると100近くのテーマが用意されていることになりますが、大きく分ければ5つのカテゴリー(①~⑤)に絞れるシンプルさです。

 なお、いくつか存在する「------------------- ( 0 )」はレイアウト調整用の仕切りなので、クリック・タップしても記事はありません。また、頭に「┣」または「┗」が付されているものはサブテーマ的な位置付けで、それらを包括する上位テーマがあることを意味します。


① 当ブログの説明書・ようのプロフィール

 本記事を含めた「A Flood of Musicの説明書」を冠する一連のエントリーや、後述する「今日の一曲!」の説明記事、僕自身に関するプロフィール的な投稿など、当ブログのイントロダクションの役割を担うテーマです。

 その下の「DTM・自作曲」は僕のかつての趣味としてのDTM活動に関するテーマで、プロフィールの一部と扱いこの位置に表示しています。公開楽曲はこの記事にまとめてあるため、興味のある方はリンク先をご覧ください。


② アーティスト名(「Underworld」から「複合記事」まで)
③ アーティスト名(「I've」から「田村ゆかり」まで)
④ アニソン+
⑤ アニソン

 いずれもディスクレビューもしくはライブレポートが掲載されているテーマです。基本的にはアーティストまたは作品毎にひとつのテーマを作成し、そこに関連する複数の記事を振り分けています。なお、文字数制限により固有名詞を略記している場合があることをご了承ください。

 ②~④のカテゴリー分けは、下掲リンクカード記事「ようの嗜好・遍歴紹介」内に示したリストA~Cの区分に基くものです。当ブログで取り上げる音楽の傾向を知る参考にもなると思うので、用語の意味も含めた詳細な説明はリンク先に委ねます。


 以降では、②~⑤のうち別途説明が必要であろうテーマについて解説します。


その他

 上掲の遍歴紹介記事に名前を挙げていないアーティストを扱う際に使用するテーマです。設定可能なテーマ数には上限があり、その節約のためにひとまとめにしているだけで他意はありません。


複合記事

 記事の内容が複合的で単独のテーマに振り分けにくい場合に使用する総合的なテーマです。連載のまとめ記事(④と⑤に関するものは除く)、更新予定のお知らせ記事(雑多な音楽ネタを披露する内容)、音楽フェスのレポート、音楽雑誌の書評、音楽番組の感想、アプリレビューなどがここに含まれます。まとめ記事と予定記事を除けば、実質的に旧記事のアーカイブです。


アニソン+

 繰り返しになりますが、アニソン+の意味については遍歴紹介記事内「リストCの説明」を参照してください。各作品の記事は作品名を冠したサブテーマにまとめているため、総合的な記事のみを上位の「アニソン+」に直接置いています。


アニソン

 アニソン+を除いたアニソン記事に関しては、テーマの振り分けに例外的なルールが存在します。前述した通り、テーマの作成は基本的にアーティストまたは作品毎に行っているので、アニソンであってもそのレベルで気に入っている場合には以下のルールは当て嵌まりません。

 ここで例外となるのは単発で気に入ったアニソンです。それらを対象とするレビュー記事は、以下に挙げる4つのサブテーマ(a~d)のいずれかに振り分けられます。なお、総合的な記事を上位の「アニソン」へ直接置く点はアニソン+と同様です。

a. アニソン(可愛い系)
b. アニソン(格好良い系)
c. アニソン(切ない系)

 基本的には楽曲から受ける印象で、この3つのいずれかに振り分けます。シングルであれば表題曲(=通常はアニメの主題歌)、アルバムであれば全体的な印象を基にして考えていますが、個人的な感覚に依存しているのであまり厳格に捉えないでいただければ幸いです。

d. アニソン(サウンドトラック)

 サウンドトラック/劇伴集のレビューに限りこのテーマを使用します。


◌ 廃止テーマ

 かつてはピグ関連、音楽以外のブログネタ、音楽以外のテレビ番組・映画の感想、日記(プライベート)などのテーマも存在していたものの、音楽ブログとしての軸がブレるので現在は非公開にしています。


1.1. 記事のタイプと読み応えレベル

 当ブログのメインコンテンツであるディスクレビューでは数多くのアーティストを扱っていますが、ブログの内容を本格的に充実させ始めた2016年以降の更新分に限れば、記事のタイプは大別して3種類(A~C)しかないと言えます。

 ここではそのタイプについて説明するのと同時に、タイプ毎の感覚的な読み応えレベル(小・中・大)を表示することで、基本的に長文ばかりの当ブログが読み手に強いる負荷の多寡をある程度可視化します。


◇ タイプA:新譜レビュー【読み応えレベル「中~大」】

 文字通り「新譜を対象としてレビューを行う記事」です。当ブログに於いて「新譜」は、「リリース日がここ一ヶ月以内の作品」と定義しています。かつては最も力を入れていたけれども、2018.9.9以降は本タイプの重要度を下げる方向に転換したため、現在では更新があるとしても稀です。

 当然シングルよりはアルバムを扱った記事のほうが長くなる傾向にありますが、収録曲数が少ないと一曲あたりに割く文章量が多くなりがちなので、シングルの記事でもライトだということはありません。従って、読み応えレベルは「中~大」です。


◇ タイプB:旧譜レビュー【読み応えレベル「大」】

 文字通り「旧譜を対象としてレビューを行う記事」です。定義の上では発売から一ヶ月経過した時点で即「旧譜」となってしまうものの、本タイプで扱う作品の殆どは「発売日から年単位で時間を経たもの」となっているため、「旧譜」という字面の印象をそのまま捉えていただければ大丈夫かと思います。

 レビューの対象となる旧譜は、当ブログに存在する長いブランクを埋めるため、或いは好きなアーティストなのに今までテーマを作っていなかったからなどの動機を出発点にして選んでいるので、アーティスト紹介を兼ねた網羅的な記事が多いのが特徴です。従って、読み応えレベルは全て「大」と判断しました。


◇ タイプC:今日の一曲!【読み応えレベル「小~大」】

 基本的にディスク単位のタイプA/Bとは異なり、「楽曲単位でレビューを行う記事」です。記事タイトルに「今日の一曲!」を冠するのが特徴で、それが示す通り「特定の一曲を選んで紹介する」ことが趣旨だと説明出来ます。

 2017年の1月から継続しているタイプですが、これまでに二度の選曲ルール改定を行うほどに迷走しており(経緯は下掲リンクカード記事を参照)、読み応えレベルにも幅が出来てしまっている次第です。

 Ver. 1.0は元々「もっと気軽に更新したい!」との内なる欲求に応える形で始めたものなので、正直内容の薄い記事も存在します。それが下限を「小」にしている理由です。しかし、続けていくうちに更新頻度が下がり、今度はその穴を埋めるために一記事あたりの内容を濃くするという、本末転倒のプロセスを踏んでいったので、結果的にヘビーな記事も増えてしまいました。ゆえに上限には「大」を設定しています。

 Ver. 2.0からは書き溜めが可能になり、1.0の時よりは余裕を持って更新が出来ていたため、読み応えレベルは大体「中」を維持しています。

 現在(2018年3月~)のVer. 3.0は「特にこれと言った選曲ルールを設けない」という高い自由度の下で書いているので、読み応えレベルは記事によって区々であるとしか言えませんが、Ver. 1.0/2.0とは違い気分に任せて好きな楽曲を選べるようになったため、筆が乗った結果で内容が長くなることが多いです。もはや「旧譜レビュー」と区別が付かない場合もあります。



2. 音楽レビューと著作権

 他者の著作権を侵害せずにレビューを行うための配慮(ルールとポリシー)について記したセクションです。内容がとても長くなったため、別の記事として独立させました。

 どちらかと言えば権利者向けの内容になっているので、当ブログを普通に楽しむうえでは丸々読み飛ばしても特に問題はありません。参考までにここには目次のみ掲載しておきます。


2.1 歌詞の掲載について
2.2 ブログに於ける歌詞掲載の問題点
2.2.1 JASRACから歌詞掲載の許諾を得ているサービス
2.2.2 歌詞の掲載とアフィリエイトリンクを併用した場合
2.2.2.1 JASRACのサイトから窺えること
2.2.2.2 当ブログの場合・その1
2.2.2.3 JASRAC職員の発言から窺えること
2.2.2.4 当ブログの場合・その2
2.2.3 立場の表明と疑問の提示
2.3 歌詞の引用と著作権法について
2.3.1 引用とは
2.3.2 引用の条件
2.3.2.1 「公正な慣行に合致すること」
2.3.2.2 「引用の目的上, 正当な範囲内で行われること」
2.4 動画の埋め込みについて
2.4.1 『YouTube』の現状
2.4.1.1 公式とは
2.4.2 当ブログの場合・その3
2.4.3 動画の埋め込みと著作権


 個人ブログで大袈裟だと思われるかもしれませんが、ネット文化やSNSの発達で、作り手と受け手/受け手と受け手(=ファン同士)の距離感が以前より近くなっている現代に於いては、ある程度の正当性を主張しておくのも大切だと考えています。

 幸いこれまでに当ブログの内容が原因で何かトラブルに巻き込まれたということはありませんが、SNS経由で作り手からレビューに対するフィードバックをいただいたことはありますし、記事へのリンクと共に感想をつぶやいてくださる方も時々いらっしゃるので、より不特定多数の方の目にさらされる機会があった際の、ある種の自衛策のようなものだと思ってください



3. 記号・用語の意味

 2章の内容と一部重複しますが、当ブログで使用されている記号や用語に関して、特に解説が必要だと思われるものまとめた、言わば用語集のセクションです。

 なお、以下に示す意味付けや取り決めが成立するのは現在(2016年~)の更新分についてのみで、それ以前の古い記事には殆ど当て嵌まらないということを断っておきます。


3.1 記号の意味

 使用頻度の高い4つの記号(Ⅰ~Ⅳ)+αの意味について説明します。一般的なルールに則っているものもありますが、当ブログ独自のものもあります。また、全角と半角の区別はしていないので、記号が同じであれば同じ意味を持つものとします。

 特に通常の括弧に関しては、一記事の中で全角と半角が混在しているケースが多いです(本記事は記号の説明を含むため、不要な混乱を防ぐ目的で全角に統一しています)。作品の初出年等の数字を示す際やごく短い補足を付す時には半角を、ある程度の長い内容が続く場合には全角をと、主に視認性の観点から使い分けていますが、明確な線引きの基準はありません。また、アーティスト名や歌詞に使われている通常の括弧を含めた記号については、基本的にそのまま引用することを心掛けているので、ディスク自体や公式サイトに掲載されている表記に準じた結果、混在となってしまうことも多々あります。

 なお、これらは一応ルールとして意識はしているものの、常に厳格に守っているというわけではないので(特に引用が関与しない部分は)、実際の記事の文章には以下の説明にないような使用例も存在するかと思います。


Ⅰ. 『 』(二重鉤括弧)

 ⅰ. 作品名を囲むのに使用します。音楽の場合、作品名とはアルバムやシングルのディスク名のことです。

 ⅱ. 書籍の題、テレビ番組の名前、ウェブサイトのタイトル等を囲むのに使用します。ⅰと併せて、「大きなまとまりを示している」と理解するのが直感的でいいと思います。

 ⅲ. 「 」を使用した文章(特に引用時)に於いて、元の文章中にも「 」が存在する場合、重複を避けるために外側の「 」は『 』に置き換えます。


Ⅱ. 「 」(鉤括弧)

 ⅰ. 曲名を囲むのに使用します。

 ⅱ. 書籍なら章節項名、テレビ番組ならコーナー名、ウェブサイトなら記事タイトルを囲むのに使用します。Ⅰのⅱに対応する感覚的な理解は、「ひとつのまとまりの中の各要素」です。

 ⅲ. 歌詞以外(書籍の文章やテレビ番組での発言等)の引用を示すのに使用します。歌詞の引用には異なる記号を使っているため、その他の引用には「 」を使うことで区別をしているのだと捉えていただければ大丈夫です。

 ⅳ. その他一般的な使い方として、会話文(会話調も含む)を表す、特定の単語やフレーズを強調する、字面を整えて読み易くする場合にも登場します。

 ※ ⅲとⅳに関しては、引用元の文章あるいは取り立てようとしている言語が日本語以外の場合、「 」の代わりに’ ’を使用することがあります。


Ⅲ. " "(二重引用符)

 ⅰ. 歌詞の引用を示すのに使用します。


Ⅳ. /(スラッシュ)

 ⅰ. 引用元には改行が存在することを意味します。たとえば歌詞の場合、”一行目/二行目/三行目”と表記することで、自分の文章に続く形で引用を行えるようにしています。

 ⅱ. 記事タイトルに於いて、作品名とアーティスト名を区切る仕切りとして使用します。なお、作品名自体に/が含まれている(両A面シングル等)場合は、重複を避けるために作品名の/を|に置き換えます。作品名を複数記載(2枚以上同時にレビュー)する場合も同様で、「一枚目|二枚目 / アーティスト名」といった書き方になります。

 ⅲ. その他一般的な使い方として、「または(or)」と「且つ(and)」両方の意味を表す、二語のイディオムの省略を示す(c/wやa/v等)場合にも登場します。


+α. その他の記号

 上掲の4つより使用頻度が低いものをまとめて紹介します。なお、通常の括弧、カンマ、ピリオド、コロン、中黒等については、特別な使用を意識せず感覚的に使っているだけなので、通例の理解をしていただければ問題ありません。

|(縦線):/の代替(Ⅳのⅱ参照)、字面調整のための仕切り

[ ](角括弧):発音に関する取り立て([て]の発音が~、[s]の音に~等)

【 】(墨付括弧):複数の要素をひとつのまとまりとして表現したい場合に使用


3.2 用語の意味

 比較的使用頻度の高い用語の意味について説明します。中でもメロディの区分(「Aメロ」や「サビ」など)に関するセクションは、内容がとても長くなってしまったので別の記事として独立させました。こちらも参考までに目次だけをここに掲載しておきます。


3.2.1 メロディの区分をどう表現するかという問題
3.2.2 サビについて
3.2.2.1 サビに関連する用語
3.2.3 Aメロについて
3.2.3.1 Aメロにならない特殊なケース
3.2.4 Bメロについて -次のメロディに移ったと判断する基準-
3.2.4.1 メロディの移行に関する補足
3.2.5 Cメロについて
3.2.5.1 呼称の問題
3.2.5.2 Cメロにならない特殊なケース


3.2.6 その他の用語

 メロディの区分以外で、当ブログに於ける音楽レビューと関連の強い用語について解説します。なお、一般的な音楽用語(俗語的なものも含む)やアニメをはじめとしたサブカルチャーの用語、表現の際に便利なので多用している言語学の用語に関しては、全てを載せていたらきりがないため省略しています。


新譜|旧譜

 1.1(記事のタイプの項)での説明と重複しますが、レビュー記事をアップした日から遡り、レビュー対象となるディスクのリリース日が一ヶ月以内なら「新譜」|一ヶ月を超えていれば「旧譜」としています。ただし後者に関しては、リリース日から年単位で時間を経たものを指す場合が圧倒的に多いです。

 補足:発売から一ヶ月以内というのは新譜レビューをアップする上での旬のようなものだと考えているので、それを過ぎてしまえばどのタイミングでレビューをしようと大差ないだろうという意味で、一ヶ月経過した時点で旧譜になるとご理解ください。この意識があるため、旧譜レビューは実質的に古いディスクが対象となっているわけです。


本作/今作

 どちらも辞書に見出しとして立てられていない語なので(「今作」はあるが意味が異なる)俗語的な表現になりますが、「本作品/今回の作品の省略語」として使用しています。「本」の接頭語的用法に倣い、今ここで話題にしている作品程度の意味を持ちますが、当ブログに於いては基本的に「レビューの対象となるディスク全体」のことを指します。

 その他の場合:言及の対象が楽曲単体の場合は、単に「この曲」「本曲」「同曲」などと表現することが多いです。また、記事中に別のディスクに言及し更に参照の必要がある場合は、「当該の盤」「このディスク」などと表現して、「本作/今作」は使わないようにしています。


曲/楽曲/歌/ミュージック/ソング/ナンバー/トラック/チューン

 所謂「曲」を表す言葉は複数あり、当ブログでもここに提示した8語はよく使いますが、厳密に意味の区別をしているわけではなく、いずれも基本的な意味である「曲を表している」と受け取っていただいて大丈夫です。同じ語の連続を避けるため、もしくはコロケーションを意識した、意味外の部分での使い分けだとご理解ください。

 朧げに存在するマイルール一覧:「トラック」はボーカルのない曲(主に電子音楽)に使うことが多い。逆に「歌/ソング」はボーカルのある曲にしか使わない気がする。ダンスの後に続くのは「ミュージック/ナンバー/トラック/チューン」、ロックの後は「ナンバー/チューン」、ポップの後は「ミュージック/ソング/ナンバー」です。

 熟語的な使用例:「表題曲」「ボーカル曲」「主題歌/挿入歌」「BGM」「インストナンバー/曲」「リードトラック/曲」「トラックメイキング/トラックメイカー」「バック/ボーカルトラック」「サウンドトラック」「ドラマトラック」「隠し/ボーナストラック(ボートラ)」「キラーチューン」

 ジャンル名的な使用例:「ボカロ(楽)曲」「讃(美)歌」「応援歌」「ブラックミュージック」「レベルミュージック」「アッパーチューン」



表題曲/表題の

 3.1(記号の意味の項)のⅠのⅰで示したような、「ディスク名と同じ名前を冠する楽曲」のことです。シングルの場合は大抵1曲目を指すのでわざわざ表示しませんが、アルバムの場合は必ず言及します。また、歌詞にディスク名に関係するような一節が登場する場合、「表題の」に続く形で言及を行う場合があります。


リードトラック/リード曲

 「表題曲」と同じであることが多いですが、「アルバムの中でシングル曲と同等の扱いを受けている楽曲」のことです。ミュージックビデオが作られている、タイアップがついている、公式が明言している、後にリカットされている等を判断材料にしています。


ボーカル曲|インスト曲/インストナンバー

 「ボーカル曲」はそのまま「ボーカルのある曲」を意味し、対して「ボーカルのない曲」は「インスト(インストゥルメンタル)」を含む語で表現します。これの応用で、ボーカル部分がごくわずかであったり、サンプリング的に使われているだけだったりの場合は、「半インスト」という言葉を使うことがあります。

 補足:シングルのc/wに収録されているボーカルのないバージョンのことも通例的にインストと表現しますが、これに言及したい時はディスクにある表現をそのまま利用しています。たとえば「Instrumental」「Off Vocal」「without シンガー名」「カラオケバージョン」などです。


ボーカルトラック|バックトラック

 「ボーカルトラック」はそのまま「ボーカルのパート」を指し、対する「バックトラック」は「ボーカル以外のパート全て(所謂オケ/伴奏)」を指します。両者を意図的に分離させて聴いている場合に頻出する表現です。


主旋律/メインメロディ/メインフレーズ

 ボーカル曲の場合は「ボーカルがなぞっているメロディ」のことを、インスト曲の場合は「リードとなっている旋律」のことを指します。


フレーズ

 意味①:「特定のメロディライン」のこと。意味②と区別するために「フレージング」と表現する場合もあります。

 意味②:「歌詞の特定の部分」を指す。意味①と区別するために「一節」という言葉に置き換える場合もあります。


スタンザ

 元々は詩の用語で色々と定義があるようですが、当ブログでは「ある程度の歌詞のまとまり」ぐらいの意味です。具体的には歌詞カードに於いて空白行に挟まれているまとまりを1つのスタンザと見做しています。2つ以上のスタンザに続けて言及する場合は、「スタンザを跨ぐ」と表現します。


楽想

 音楽用語としては幅広い意味を持つ言葉ですが、当ブログでは「楽曲の構想の略」であるとシンプルに扱い、「楽曲の展開や構成」を指します。どういった曲にするかといった心の内での構想よりも、どういう曲になったかという実際のアウトプットから見えてくる構想を意識した使用が多いです。というか、前者は作曲した人が語らない限りは知り得ない情報であるため、レビューに於いては後者のスタイルをとらざるを得ません。


プログレッシブ

 音楽に於いてプログレッシブと言えば、多くはプログレッシブロック(プログレ)のことを指すと思いますが、当ブログでは楽想やアレンジに対してこの言葉を使うことが多く、その場合は単なる外来語としての使用;「進歩的と同義」であると理解していただければ大丈夫です。具体的には、【A→B→サビ】方式のJ-POP的なメロディ展開から大きく外れている曲や、アレンジに良い意味で統一感がない曲などを指して、プログレッシブな曲と表現します。


シークエンス

 意味①:「連続したもの/一連の流れの意」で、秀でた楽想に対して使うことが多い気がします。そのまま「流れ」や「フロウ/フロー」という言葉を使う場合もありますが、後者にはラップ用語との混同を避けたい心理が働くため、数は多くないはずです。

 意味②:「シーケンスフレーズ」を指します。最近は意味①と区別するために敢えて「シーケンス」を使うようにしていますが、安定しません。ただし、シーケンサーのことをシークエンサーとは表記しません。

 補足:音楽の専門用語である反復進行のことも英語では'sequence'というらしいのですが、この使用は当ブログにはありません。


同定

 「楽器の同定+否定語(出来ない/不正確/自信がない)」という形で出てくることが常ですが、この文脈に於いては「ある特定の音が何の楽器によって奏でられているのか断定できない」という意味になります。クレジットを確認出来るものが手元にない場合(配信購入やレンタル利用など)や、具体的な使用楽器が書かれていない場合(打ち込みやシンセで再現された音;All Other Instruments扱い)のための保険です。

 補足:「楽器の同定」という表現が一般的でないことは二重引用符付きの検索をしてもわかることですが、僕はこの発想を動植物に対する「同定」の使用から得ていて、たとえばある生物が新種かどうかを見極めるために既存種との照らし合わせを行うことや、よく似た二種(e.g. 茸)が存在する際に有毒/可食なのはどちらか図鑑と睨めっこするような作業などと、構造的には同じようなものだとして楽器にも適用しています。


ストイック

 音楽に対する形容として使った場合、「最低限の構成要素のみで成立しているもの」、換言すれば「アレンジに過度の装飾がないもの」を指しています。ストア学派云々といった哲学的なことは関係なく、制作サイドの楽曲への向き合い方が禁欲/克己的に感じたぐらいの意味合いです。


内省的

 音楽に対する形容として使った場合、言葉の意味の通り「深く自己を省みるような感覚に陥るもの」を指しています。具体的にどの部分を指してこの用語を使うかは、文脈によってその都度変わるため明快な説明は出来ません。しかしどちらかと言えば、暗めの/落ち着いた/ストイックな楽曲の感想に登場することが多いです。

 また、心理学用語としての「内観」の意味合いも持たせているので、「アーティストのキャリア(自己表現の履歴)を思わせるような深みのある作品」に対して使うこともあります。


自己言及的

 学術的な用語としては分野によって意味するところが変わる難解な言葉ですが、音楽レビューに於いては「歌詞/アレンジ/楽想/制作背景などの諸要素がメタ的に強い結び付きを示している」場合に登場します。

 当ブログ内を検索して使用例を見るのが早期理解への近道ですが、文脈に拠らない説明に努めるならば、「歌詞の内容の通りにアレンジが変化する箇所」「歌詞の内容が楽想への言及となっている場合」「楽曲の位置付けや表現意図が現実世界(当該作品にふれているリスナー自身の状況)とオーバーラップするように機能しているもの」、これらのいずれかを指していると表現出来ます。


通時的

 元々は言語学の用語で、簡単に言えば「時系列に沿って」という意味です。「通時的にレビュー」といった文脈で出てくることがありますが、この場合は「デビュー作から最新作までを一作ずつ順番に見ていく」という意味になります。


謡(うたい)

 辞書的な意味では、能や狂言に於ける歌唱のことを指す言葉ですが、当ブログ上では、「こぶしに代表されるような和のエッセンスを持った歌唱や旋律に対して比喩として使う」場合があります。


聴く と 聞く(観る と 見る)

 辞書的な意味に於いて両者は区別されるようなものではないと思いますが、当ブログに於いては明確な使い分けが存在します。それは、『音楽(映像作品/演劇など)を鑑賞する場合に限り「聴く」(「観る」)を使用』し、それ以外の『一般的な場合には「聞く」(「見る」)を使用』するというものです。


初聴

 「初聴では」/「初聴時には」のように使い、「ある楽曲を初めて聴いた時の感想を述べる際に登場」します。読みは特に設定していませんが、音読みで他の言葉を連想してしまうのが嫌な方は、訓読みで「はつぎき」とでも読んでください。


言葉繰り

 「言葉を繰る」という表現を体言化したもので、「語彙選択や統語構造などの意味を内包させたもの」だとご理解ください。この場合の「繰る」は、演劇の用語としてのそれに近い用法です。


第n次アニヲタ期

 詳しくはこの記事の2.3(アニソンの扱いの項)をご覧になっていただきたいのですが、主にアニソンレビュー記事に頻出する用語で、「第一次アニヲタ期」は「2004年秋~2007年春」を、「第二次アニヲタ期」は「2015年秋~現在」の期間を指しています。



4. 付録

 付録というほどのものではありませんが、最後に当ブログに関する裏話をQ&A形式で載せて記事を終えます。


Q. ブログ名は何て読むの?その意味は?

A. 開設当初からのブログ名『A Flood of Music』(2016年に’of’を小文字に訂正)は、カタカナ表記で「ア・フラッド・オブ・ミュージック」と読みます。直訳すれば「音楽の洪水」となりますが、’a flood of 不可算/複数名詞’で「多数・多量の~」を表す成句となるので、意訳して「音楽でいっぱい」程度の意味になると理解ください。


Q. ブログ背景やプロフィールの画像は何?

A. 全て自分で撮影した写真を使用しています。詳細は以下の通りで、プロフィール画像を除けば「東京の街景色」で統一しています。

 ブログ背景:東京タワーの展望台から撮った昼景
 ブログヘッダー:六本木ヒルズのスカイデッキから撮った夜景
 カレンダー背景:すみだ水族館の水槽
 プロフィール画像:使用しているMIDIキーボード(色は加工)
 プロフィールカバー:国道15号(銀座)で車内から撮った夕景


Q. ブログの沿革を教えて!

A. 4つの期間(零~三)に分けることができ、現在は「第三期」にあたります。

 当ブログの沿革に言及する際に、僕は「以前」「前は」/「現在」「今は」という言葉を使うことがありますが(本記事内にも確認出来ます)、以下に示す区分に従えば、第二期までを「以前」/第三期からを「現在」と表現していることに留意してください。


第零期:開設~2010年6月

 元々当ブログは某企業の就職試験課題の一環で始めたものだったのですが、現在それに関する記事は全て削除してあるので、この期間は幻の第零期としています。


第一期:2010年6月~2011年8月

 いちばん更新が活発だった期間です。ディスクレビューがメインだった点は現在と変わりませんが、ライブレポにDTM活動報告に日記を含む音楽以外のネタ(詳しくは1章の「廃止テーマ」を参照)と、更新内容も多岐に亘っていました。アカウント上での交流も盛んで、ブログライフをエンジョイしていたと言えます。

長期休止期間:2011年8月~2014年12月

 リアルが忙しくなったがゆえのポジティブなブランクです。



第二期:2014年12月

 記事がひとつしかないとはいえ、一応更新を再開させているので正史にカウントします。このあたりでブログをぼちぼち復活させる予定だったのですが、こう決めた直後にリアルに於いてショックなことがあり、更新出来る状態ではなくなりました。

長期休止期間:2014年12月~2016年7月

 上記に起因するネガティブなブランクです。



第三期:2016年7月~現在

 ディスクレビューに特化した現状の更新スタイルです。アカウント上での交流は第一期に比べれば控えめで、Ameba内からのアクセスよりも検索エンジンからの流入を重視しています。第一期の頃のように、特定の読者さんたちによってアクセスが増えるだけという状況には、あまり価値を見出せなくなったからです。

 感想やレビューを読みたいという動機で能動的に、或いはアーティスト名や曲名で何気なく検索した時に、結果の画面に当ブログが表示され、それをクリック・タップした不特定多数の人に記事を楽しんでもらえるような状況を理想としています。

 ひねくれた考え方もしれませんが、Ameba上での交流やSNSの利用を通じて自ら宣伝した結果でブログのアクセス数が増えても、そりゃそうだろうとしか思えないのです。従って、自らは外部へアクションを起こさず、積極的な人の目に留まれば御の字という、ある種受動的なスタンスで書いています。ただし、このように(注:外部サイトリンク)読者がよかれと思って当ブログの記事をシェアすること;自分以外の手になる拡散アクションについては、素直に嬉しいので容認しています。