皆さんは、世の中に酷道と呼ばれる道があることをご存じだろうか?




一般的には、《国道》と聞くとキチッと舗装され2車線あってセンターラインが引かれていて… というのがイメージだろう




しかし、図面を見ただけで国道指定しちゃったからなのか、青森の龍飛崎にある《階段国道》や秩父往還《雁坂峠》を越える登山道が国道指定を受けていたパターンなどの珍しい国道もある


トンネル開通直前の登山道国道雁坂峠


⬆️ トイレ内の人一人分の幅の通路が国道になっていたりハシゴ区間があったりと、なかなかの珍国道ぶりがレポートされています






で。




県道指定されているのにダートというパターンはあちこちで走ってきたが、お隣の秋田県に《酷道》があるという




それはR341




雄物川沿いの雄和エリアから山越えで日本海へ至る国道なのだが、国道指定された直後はダート区間が残っていたり、全線舗装されたあとも道にブッシュが覆い被さっていてボディを傷つけたり等々、ネットで検索するとワクワクするような記事がヒットしてくる






雫石からR46を西へ進み、そのまま秋田自動車道の協和インターを目指す




そして、インター入り口の直前を左折するとスタートするのがR341だ




雄物川にかかる《新波橋》までは鳥海山に行くときにいつも走っている道で、まぁちょっと狭いけどセンターラインもあるし、一般的な《3ケタ国道》としてみれば十分な道路の作り




しかし…


⬆️ この《新波橋》を渡ると、R341が早くも本領発揮しちゃうのだ




新波橋は上り坂のあと右へスッとカーブして渡り、その後は緩い下り坂になっている





で、そこを下っていくと…


向こうにはT字路が。




鳥海山へは由利本荘方面に向かうので左折するが、この日は初めての右折!


ここ、一時停止違反の取り締まりに注意!




で、右折すると…


早くもセンターライン消失ww



あまりの変貌ぶりに道を間違ったのではないかと思うが、30キロの速度制限の標識と共に国道を示す青看板も点在




そりゃー標識なかったら不安になるゎ。。




しかし、民家が密集している地区を抜けると田んぼの中をまっすぐ気持ちのよい2車線の道が延びる




やがて現れる国道改め酷道341号への分岐の標識


ん?





よく見ないと国道のマークがわからんww





明らかにやる気のない大きさw



ナビ画面で見ると…


国道を示す赤い道はキチッと左折している




マップだと…

やっぱり道幅が狭く表記されてるww






ここね、曲がるとこ。




ちなみに《石母露月》とあるのは石田露月の間違いで、あの正岡子規に師事した当地出身の俳人・医師のこと




で、実際の交差点の様子はコチラ


ココを左折すると、いよいよR341の核心部へ!





ん~、まぁ細いけどセンターラインあるぢゃん




で、どうもこの道のハイライトは《高尾山》にあるらしい


関東の人間であるトーチャンからすれば『高尾山って言ったら東京郊外のあそこだよね~』と思うんだけど、ここの高尾山ってどんなところなんだろ




やっぱり天狗さまを祀ってるんだろか…




さて、2車線の道から瞬間的にセンターラインが消え、道は住宅地に吸い込まれていく


国道だよね、ココ。。




《酷道》目当てじゃなかったら、絶対ここで迷ったと思っちゃうよね~




しかも道路標識のポールには、何やらモノモノシイ看板が…


ほぉぉぉぉ





おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~




《ついに始まった感》が増幅されていくw




大型ムリの原因は道幅もあるんだけど、勾配がかなりある区間のカーブが結構きつく、マイクロバスなんかでも上手な人じゃないと引っ掛かっちゃうような感じ




この道も脇には杉が植林されており、おそらくは営林のための道路からスタートしたのではないか?と思う


そして、道端にはミズが群生!!





道幅的には、だいたいの区間が1.5車線くらい




眼下には雄和の田園風景が広がる


杉の木立の向こうに見える景色っていうのもいいもんだ





あれはさっき渡ってきた橋かな?




やがて道は突然開けた場所へ


右手に建物があり、ジムニーの左には広めの駐車スペースもあった





どうやらキャンプ場もあるらしいが、シーズンが外れているのか賑わっている様子は無し




マップで現在地を確認


ほぉぉぉ




ん?


⬆️ 現在地が青丸のところなんだけど、どうやらさっき通過してきた場所からの近道があったらしいww




近くにあった道路標識にも…


《高尾温泉》っていうのが国道の川沿い区間にあるバス停




まぁ今回は《酷道341号走破》が目的なので問題はないのだけど、高尾山キャンプ場に遊びに来る人たちはおそらくこの近道を利用するのだろう




さて、少し休憩したのちに再び前進!


するとすぐに…






またもや大型通行不可の標識!




ってことは、逆を言うとやはり高尾温泉からピストンでやってくる貸しきりバスなんかがあるんだろう




さて、この先はブッシュが酷いという情報があったエリアだが…


あれ?




なんか、綺麗になってる。。





草刈り直後??




思い出した! 巷は《シルバーウィーク》で連休真っ只中!!




恐らくそれに合わせて道路整備をしてくれたのだろう




かなり長い区間、パーフェクトに草刈りされていて感心してしまった




もしかすると林業の作業車も通るだろうから、そっちの都合でやったのかもしれないが、いずれにしても有り難く安全に走ることができる




先程の高尾山キャンプ場の広場からの登り勾配は峠らしき場所も分からぬままに、いつの間にか下り勾配へと変わっている




やがて現れる《由利本荘市》の標識


なんか、どことなく不自然なんだよなぁ…





看板の設置タイミングの差なのかポールの太さも違うし、そもそも一般的な道路標識にしては背が低すぎるのよね




それにしても、酷道国道標識の上の部分はどうしてああいう曲がり方したんだろ…




なおも前進すると《鷺沼》という沼が現れる


一見すると農業用水のための溜池みたいな感じ




ネット情報によると、紅葉の時期は景色が素敵なんだとか…




で、鷺はいなかったけど水鳥が気持ち良さそうに泳いでいた


水鳥がここにいるってことは、魚も棲んでいるのかな?




動画もどうぞ




現在地はコチラ


写真ほぼ真ん中辺りが《鷺沼》





で、ここには書かれていない林道が北へと延びていた




入り口には勾配がかなりきつい旨の標識があり、入ってみたかったけど《酷道走破》の目的のため今回は辞退…




ちなみに地形図だと道が記載されている


入り口から見ると道幅はかなりあり、木の切り出しのトラックなんかが使っていそうな気配だった




等高線に沿って延びる道は、明らかに車両が走るためのものだろう






どうやら《観音森》というピークを経由して麓の集落まで繋がっているらしい


地形図を拡大すると、観音森のピーク付近には建物のマークが…




山名からしても信仰がある場所だろうから、祠だろうか…


で、気になって調べてみると…





まぁ、秋田らしいよね…




一気に興味が忘却の彼方へと。。




さてさて。




鷺沼を後にして進むと、森の中に素敵な滝がある


⬆️ 誰も通らない道なので路駐して撮影に没頭してたら、下から上がってきたジムニーが待ってました




スマヌスマヌ。。




さらに少し下ったところにはきちんと駐車帯があり、説明板や展望台も…


ここは柱状節理の岩なのね





紅葉の季節は綺麗だろうなぁ…




早速、一段下にある展望台へ


雨の影響か、流れが少し濁っちゃってる




さらにズームで引っ張り、シャッタースピードを1/4位にして水の流れを表現してみた


その場で確認できるデジカメって便利だゎ~♪




さて、そろそろ出発!


道路脇には《天鷺村》の看板が





こんな山奥に、わざわざ村への指導標みたいなの設置するってどういうことなんだろ?




しかも看板の上部には『ようこそ岩城町へ』との表記が




これは現・岩城町の観光エリアとして旧・天鷺村があるってことかな?




マップを見てみると…


エリアではなく、なんか《天鷺村》っていう施設みたいなもんがある??




ネット検索したら、昔の建物なんかを復元した有料施設でした (^^;

《天鷺村》ホームページ


さらに調べてみたところ、亀田の地に信州川中島から国替えで岩城氏がやってくる前にあったのが《天鷺村》らしい




なるほど~




その後、岩城氏やら佐竹氏について調べていくと、どうも《秋田の偉い人》のイメージが強い佐竹氏は元々関東から始まったらしいことなんかまで繋がっていったが、ここでは割愛。




さてさて、森の中を走り抜け道にセンターラインが現れると勾配がフラットになり、酷道341号の終点が近いことを知らせる


徐々に車窓に人の生活を感じさせる建造物や水田が現れる





刈り入れまで、もう少しかな?





民家が増えてくると国道の拡幅工事をしている場所も…




もしかしたら、水害に遭わないように一段高い場所へ道路を付け替えたりもしたのかな?




しばらく走ると日本海東北自動車道をくぐり、目の前にR7とのT字路が現れる


あれ?




郵便局があるT字路に出るはずなんだけど…





マップを確認すると…


どうやら赤丸のところを直進してきたみたい




…こんな分岐あったかな??





こうやって走ってきたらしい




まぁ、いっか~ (^^;




そんなこんなで酷道341号も、《酷道区間》は完走っ! \(^o^)/




思っていたほど酷くはなかったけど、やはり自分で実際に走ってみると充実感はある!




ここからは日本海に沿って気持ちよく延びた国道を走る


夕陽が綺麗だろうなぁ…




わき見運転を続けるのも危ないので、途中で道の駅に寄ってみた






海から吹き付けてくる風が冷たく、秋を感じさせる




桟橋の向こうに見えるのは《道川漁港》で、関係者以外もクルマで行っていいらしい




ここで日の入りを見たかったけど、水平線には雲が…




またの機会にするかな




とりあえず、生干しイカを焼いたやつを買ってきて休憩


酸ヶ湯にいた頃は、夏場にコレさんざん焼いたなぁ。。




でもあの時のイカは身を切り開いてペッタンコにしたもの




こうやって輪切りにしたやつもまたウマイ♪




さぁ、次回は夕陽を見に来なくちゃ!