・Dasein 「現存在」「ダーザイン」
daは副詞で「そこに」sein「~である」英語のbe動詞にあたり、ich bin du bist...と活用する。
どちらも非常に基礎的な語彙であるが、Daseinは両者を結合させた言葉であり、ハイデガーの造語らしい。
日本語では「現存在」などと訳される。中国語圏では「此在」と訳されており、より直訳に近い印象である。
・In-der-welt-sein 「世界-内-存在」
derは定冠詞theにあたるもの。weltはworld「世界」にあたる。seinはDaseinでも出てきた。
他者とのかかわりの中で存在が確立されるということで、「世界-内-存在」と訳される。
・Das Man 「ひと」「世人」「ダスマン」
日常生活に埋没した匿名の人間を指す用語。
Manは一般に「人」を表すが、非人称代名詞の場合もある。いずれにしても男性名詞なので der Man(デアマン)となるはずだが、これを敢えて中性名詞としている。
なので特殊な用法であると言える。日本語でもニュアンスを伝えるために「ひと」などと訳される。
・Sein zum Tode 「死への存在」
zumは前置詞で、英語のtoに対応する。TodeはTod「死」の複数形。「死への存在」という意味になる。
いずれ訪れる死と向き合ってはじめて自己の存在を認識できる。メメント・モリを連想するような用語である。
・Geworfenheit 「被投性」
人間は存在のなかに投げ込まれているという状態を指す用語。
geworfenはwerfen「投げる」の過去分詞。英語warp「ワープする」と同源のようである。
heitは名詞を作るための接尾辞で、英語の-hoodに対応する。
「投げこまれていること」から「被投性」と訳される。
