人生の意味について、改めてまとめてみたいと思います。
2023年に書いたものと基本的には同じですが、全体的に肉付けしたものになります。
まず宇宙の誕生に関しては色々な説があるようですが、量子ゆらぎがあったところから突如としてビックバンを生じ、現在の宇宙が生成されたと考えられています。
その後太陽系、その中の惑星として地球が誕生しました。大気中の水蒸気が雨となって降り注ぎ、最初の海ができました。
海中ではアミノ酸やリンなどが様々な反応を起こしています。
原始的なRNA, 触媒となるタンパク質が偶然生成され、さらに脂肪酸からなる細胞膜に包まれ、原核生物(原始生命)が誕生したとされています。
RNAはタンパク質によって複製を繰り返し、自身のコピーを作っていきます。
原核生物が複雑化し真核生物、さらに多細胞生物が誕生していきました。
途中氷河期や隕石衝突によって複数回の大量絶滅を経験していますが、そのたびにわずかに生き残った種が再び繁殖し繁栄していきます。
このように考えると、人類が誕生したのは本当に偶然です。たまたまそういう種が生まれたにすぎません。その中で、私という個体が生まれたのも偶然の成り行きだったと考えられます。
ここで、これまでの流れを考えて、生命体として次の世代を残すのが私という個体の使命、と考えることもできます。
これは妥当な考え方だと思いますが、現在の人間を含めた様々な生物種は、突然変異を繰り返した結果たまたま自己複製の機能が強く、存続した結果に過ぎないと考えることができます。
なので、究極的には私という個体には特に使命、存在理由などないと考えることができます。
これはサルトルの「実存は本質に先立つ」という考え方にも当てはまります。
私という存在はこの世にたまたま生まれてきて、特になんの目的もありません。
生きている理由などないのです。ここで生きている意味がないならどうしようもないじゃないか、と虚無主義に陥るかもしれませんが、
しかし実存主義の立場にたつとそうはなりません。
元々生きている意味はないから、自分なりに目標設定をすれば良いのです。どのように目標設定をして、どのように生きるか、つまり本質的部分をどうするのかは、全く自由です。
社会の役に立つことをするとか、イノベーションを起こすとか、そういうものでも良いですが、
平穏に暮らすとか、いろいろなところに旅行するとか、美味しいものをたくさん食べるとか、そういうささやかなことでも良いと思います。この辺りはスーツさんの動画や、楽観的虚無主義の動画もわかりやすいと思います。
ただし、その行為には責任が伴います。簡単に言うと、自分のやったことは自分で尻ぬぐいしないといけない、ということです。
ありふれた例ですが、夢を追い求めて会社を辞め起業したとします。うまく流れに乗ることができずに失敗した場合、それは時代が悪かったとか運がなかったということではなく、自分の責任なのです。
さて、人生の過ごし方ですが、あまり出世しすぎず、小さくコンパクトに生きていくのが良いと思います。
沢山働いて沢山消費するというのも良いのですが、やはり心身をすり減らす可能性があります。
この辺りは老荘思想の考え方ですが、職場や人間社会とは程ほどの距離感を保ちつつに生きていく、小国寡民の生き方です。
論語に基づく儒教的な生き方では、やはり大規模な社会の中で身を粉にして働く、ということになりますが、これは少し息切れが思想です。
逍遥遊という言葉がありますが、何事にもとらわれず、散歩するように気ままに過ごす、という生き方ができれば理想的です。
参考文献・動画;
全地球史アトラス フルストーリー, 冥王代生命学の創生, https://www.youtube.com/watch?v=rTCXFuQSSNU
原始生命の細胞構造を探る, 一橋 伯一ら, https://www.jstage.jst.go.jp/article/jgeography/129/6/129_129.871/_pdf
視聴者から「死にたい」というメッセージが届きました, スーツ 背広チャンネル https://www.youtube.com/watch?v=EPvBWdwEXZ8&t=552s
楽観的虚無主義, 世界をわかりやすく – Kurzgesagt https://www.youtube.com/watch?v=XKd_cq26Isk
実存主義とは何か, Jean-Paul Sartre, 伊吹武彦ら訳, 人文書院
倫理用語集 第2版, 濱井 修 監修, 山川出版社