アクラポヴィッチ
随分と昔は全てにおいて国産が良いと思っていたオートバイ用の社外マフラー。
アクラポヴィッチ。スロベニア製のマフラー。
国産マフラーにしようかとも思ったが、不要なまでに高額であり、性能向上はするのかも知れないが保証が得られないまま購入することはできない。ビジュアルとか音量だけというなら何でもアリだと思うが…。
取り付け作業の前にノーマルマフラーの取り外し作業。毎回思うがノーマルマフラーの重さは閉口ものだ。しかしながらその静けさは特筆もの。さすがノーマル、若しくはやはりノーマル…といったところ。
潰れの少ないエキゾーストガスケットは無論再利用。よく見てみると中々よく出来ている。
ここの部品もステンレス製で削り出しで製作されているところがよろしい。国産では比較的見かけるが海外製品では少ない。フランジ内側のバリ処理も完璧。溶接の内側へのはみ出しもない。つまり内部に抵抗となるものは存在しない。
接続部には液体ガスケットを薄く塗布してから差し込む。車体への干渉も無論無く、差し込み具合のシックリ感も国産同等かそれ以上の出来。これが性能の裏付けとなる。
各接続部のテンションスプリングを装着し、O2センサーも忘れずに取付る。
無事装着完了。今回はショートタイプのカーボンサイレンサーを装着。というかネットオークションにて購入したのでこのサイレンサーが付属していた。
TMAXと言えば、細身で長いサイレンサーがテール周りギリギリまで立ち上がっている印象だったが、ショートサイレンサーにしたことにより印象が幾分ほかとは違う。
しかし以前に乗っていたKTMに一度装着してからというもの、今まで味わったことのなかったその性能変化にすっかり陶酔した社外マフラーが唯一存在する。

以前にも書いた気がするが、このマフラーは手放しにオススメ出来る、私の中で唯一の海外ブランド。ヤマハのサンダーエース、KTMの660SMC、同RC8R、そして今回のTMAX。
どれも車両の動力性能を向上してくれた。

今回選択したのは「レーシングライン」。今までは総チタン製のエヴォリューションラインを装着しており、今回もそうしたかったがラインナップに無いので致し方無い。


ここエキゾーストパイプ取付部とサイレンサー部1箇所を取り外せば即脱落するので、意外な程簡単であった。ここのフランジナットを取り外す為の穴がカウルに開いているので親切だ。


国産マフラーでも内側溶接処理の甘いものはある。

アメリカのKERKERやイタリアのテルミニョー二ではこうはいかない。

一応ここにも液体ガスケットを薄く塗布。


しかしバッフルを装着してはいるものの、結構な音量。深夜の自宅周りでのエンジン始動は難しいだろう。
さて、走っての印象。
予想通りの高回転での伸び切り感は素晴らしい。本来は燃調を行えば更なる高みが待っているだろうが、今の所満足のいく性能となったので良しとしよう。
個性がないと言われるとそうかも知れないが、良いものは良いとしか言いようがないので必然の選択となろうか。
燃費対策及び走行性能向上
今シーズンに私の愛機となった車両であるTMAX。
というわけで必要な部品。「ハイスピードプーリー」。
このプーリーは「星野設計社」という個人メーカーの製品。スクーターカスタムではよく知られるメーカー。
この製品を選定した一番の理由といえば、この総削り出しによる作りの良さ。
この製品はアルミ合金の無垢材より削り出して作られるのだが、なんと23時間もの時間が必要とのこと。自身も製造業に席を置くものとして、その労は理解出来る。
こちらはプーリーフェイス。これはノーマル部品の再加工品。
快適な乗車姿勢、積載性、見た目等、私的にはとても満足度の高い車両。
しかしながらBMWに慣れ親しんだ私にとって15Lの燃料タンク容量は少なく思えてならない。
国産全般に言えるが、旅用途を謳っている車両でも燃料タンクの容量が少なく感じられる。BMWユーザーなら尚更ではなかろうか。つまり”1タンク”での走行距離がだいたい300km程度の車両が多く見受けられる。これがBMWだとRシリーズだと400kmに前後で、特に容量が多いものだと600kmを超えるモデルもある。
私のTMAXの燃料タンク容量は15L。たったの15L。 現行PCXが8Lである事を考えればなんと少ない事か。この容量であっても25km/L走ってくれるならヨシとする所だが、ネット情報だとせいぜい20km/Lとの事。つまりガス欠により完全停止するまで走っても300kmという事だ。実際に安心して走れるのは250km程度であろう。
今までは”1タンク”で400km程度の車両を乗り継いできたので、少しでも燃費改善したいもの。

通常のオートバイでいう所のミッションにあたる部分で、昨今では4輪にも使用されている模様。(同じ様な機構かどうかは不明)
これを発明した人間が何方かは知る由もないが、天才ではないかと思ってしまう程の機能部品。アクセル一つで発進から最高速度までを機械的に無段階で制御している。オマケに停止時にはエンジンを止めずにだ。本当に素晴らしい機構だと思う。
スクーターと言われる乗り物にはほぼ全機種に使用されるのも頷ける。
右の部品がプーリー本体、左がその相手部品でプーリーフェイスと言われる追部品。
このフェイス面をVベルトが滑走している。プーリーに溝が8ヶ所確認出来るかと思うが、この間をウェイトローラーという円柱部品が移動しながら変速する仕組み。
手っ取り早くノーマルプーリーのウェイトローラーの重さを変更し、変速比を変更出来、加速重視から最高速重視のセッティングが可能。しかしながらベルトが滑走するフェイス面の角度やプーリー自体の製造精度の問題から社外プーリーを使用した方が確実に結果が出せるのは明らかであり必然の選定。


その他スクーター部品といえばイタリアの「マロッシ」が有名だが、いわゆる”鋳物”製品であり、それがダメとは言わないが理論上切削製品の精度が必要だったのは言うまでもない。

この部品の購入金額は確かに安価ではないが、加工時間を考えると申し訳ないと思う程に安価だと思う。

というのも、TMAXのノーマルプーリー及びプーリーフェイス双方のフェイス面の仕上がりが悪く、これを再加工し精度を高めている。輝きが真っ直ぐに見えるが、これがノーマルだとやや歪んだ輝きのラインになってしまっている。
その影響はVベルトの暴れになって現れ、スムースな変速に支障をきたし、ひいてはベルトの寿命にも影響がある。
このプーリーの魅力は上記見た目はもちろんの事、加速性能向上、巡航時の低回転化が可能であること。
本来、ウェイトローラーで加速重視や最高速度重視のセッティングは可能だが、相反する要求故、どちらかに偏る傾向がある。しかしこのプーリーはその両方を満足させるレベルという。
それは8ヶ所あるウェイトローラー稼働溝の角度が4ヶ所づつ違い低中速域と高速域でそれぞれセッティングが可能であることと、フェイス面の角度によるもの。
メーカー推奨セッティングは22g×4ヶ所と16g×4ヶ所。
しかしスタート時に回転数がいたずらに上がるのが嫌なので、今回は22g×4、17g×4というウェイトローラーを入れてみる。
ウェイトローラーが軽いと走り出しに無駄に回転数だけ上がり、確かに加速性能は上がるものの、度を越すと非常に忙しないオートバイになってしまう可能性大。
今回はほんの少しではあるが、重めのセッティングにした。全体で4gだが変化はそれなりにあるのがスクーターセッティングの難しい所。
乗っての感想は・・・。
スタート時はほぼノーマルと同等、クラッチイン(車体が動き始めるポイント)は2600rpm、走り出し直後の変速は6500rpm。十分な加速はするが、もう少し回転を上げても良いかもしれない。やはり16gの方が良いのかも。
数十キロを走り、Vベルトが落ち着いた所で印象がやや変化した。クラッチインは変化が無いものの、一次変速の6500rpmでのスピードのノリがだいぶ良好になった。
というかかなり気持ちの良い加速となった。
巡航速度に関してはノーマルよりやや低いかな?と思うも、実際は同じように感じたのが正直なところ。
長距離をこなしてみての燃費は22~24km程度となり、一般的?と言われる燃費よりは良いようだ。”1タンク”で300kmは走れるようになった。
ただ最高速度はパワーの問題か、期待より少々外れていたのが気になったが、500ccそこそこの排気量だとこの程度のなのかも知れない。
というわけで一応納得の製品でした。次は16gのウェイトローラーを試して加速性能の向上を地味に続けてみたいと思う。
IRON MAX 530
ライフルーティングに変化があり、このところ滞るこのブログ。
BMWが我家から姿を消してしばらくして、このオートバイが今の相棒。
ギアチェンジの必要が無く、脚は前方に放り投げる様に置くことができ、移動するだけなら至極快適なこの乗り物、この私が選択しようとは数年前なら考えもしなかったのは事実。
というわけで約1年程熟考した結果購入。コイツの下取りという形で”RS"は我家から姿を消した。つまりボクサーエンジンは全て無くなった。
車体はそれなりにしっかりしており、法定速度プラスαでの安定感は素晴らしい。そこで残念なのは最高速度が低いということ。
オートバイへの接し方もここ10年はボクサーエンジンで落ち着いていたが、こちらにも少なからず変化があった。

「所謂二輪人」からすると、これはオートバイとは言わないのかもしれないが、タイヤが二つである以上、私はオートバイと表現させて頂きます。

昨年のお盆ツーリングの帰路、福島は猪苗代湖畔のコンビニで渋滞情報をチェックしていると、東京方面へ40km以上の断続の表示を確認し絶望した。これは、お盆お最終日には毎年のことだが、年齢と共にやるせない気持ちは一層強いものとなっていた。
その一端は、渋滞を避け、ここ南会津地方から国道でひたすら南下しようとなったことに始まった。車重の重いBMWを駆って最低でも数百回~のギアチェンジを強いられる。午後3時を回った頃にこの地を出発すれば、途中で確実に陽は落ちるだろう。
夕立に当たれば、湿度を増した酷暑の気温が気持ちを滅入らせることは明らかだった。
私はBMWの魅力を「こんな時こそ」感じるものだと、ここでは説いてきたが、完全にはそうではなかった。
毎年恒例の4泊約2000km超えの行程を走り切ったあとでも問題無かったのは自身がまだ”若かった”だけの理由の様に思えた。その時に感じたのはもしギアチェンジが無かったら…車体がもっと軽く小さいものだったら…。
そう思わせたのは間違いなく” PCX"の存在だった。しかしあくまでメインは通勤であり、「ツーリングにスクーターはない」という以前の考えは少しづつ変化していくのだった。

けして軽量ではなく、ガタイもそれなりに大きく、排気量こそリッターバイクの半分程度ではあるが、乗っての快適さはBMWを凌ぐと言っても過言ではないだろう。
スポーツスクーターということで、倒立フロントフォークやアルミフレーム、スクーターのくせにスィングアームまで装備しているのは、まだスポーツバイクに未練が残る証拠ではあるが、やはりスクーターはスクーターである。
脚を前に投げ出すポジションではあるが、ハンドルが比較的遠くに位置している関係で、PCX等と比べるとやや不自然な乗車姿勢を強いられる。それはまるでハーレーのような感覚。シートも低くないのが私の好みではあるが、硬めの”アンコ”とザラザラの表皮はお尻に若干の痛みを呼ぶ。長距離にはゲルザブ等何らかの養生が必要と感じた。
それでもBMWのR1200RTとまではいかないが、大きなスクリーンと”顔”で防風効果は非常に良い。スクーターの構造上、走っていれさえすれば雨天でも脚までカバーしてくれることも有難い。
そしてシート下に10kgの米が収納出来てしまうことはBMWでも不可能だろう。ビジュアル的にどうかと思うスタイルのこのオートバイだが、更にトップケースを装備すれば積載性に関してはBMWと大差無くなるのではと思う。
「スクーターとしては」という前置き付きではあるが、それなりのバンク角を確保しているおかげで、山道はそれなりに愉しむことが可能であり、リッターバイクとのツーリングでも遜色無い走りを披露出来る。
強いていうなら、旋回中のライン変更が出来ない。私が慣れてないだけかも知れないが、それなりのペースでコーナーに滑り込んで、その奥で更に回り込んでいた場合には少々肝を冷やす場面が何度かあったのは事実。小径ホイールにロングホイールベースとはこんなものなのか…。社外のリアショック等でもう少しリアの車高を上げると改善出来そうな気もするが…。
更に気になるのは連続航続距離。15L満タンのタンクでそれなりに気を使って約300km、リッター22~25kmといったところ。山道でもっと開ければ確実にそれ以下だ。

それらを含めて詰まらない場面も確かにあったりするが、それを押して尚、それ以上の快適さは有している為、思いの外スクーターという枠に捉われずに目的地への移動が可能。
こんなオートバイライフもありだと思う。これを乗らずは”喰わず嫌い”に他ならない。私には関係無い、、「大切な人を乗せて秋の旅」を愉しむというのにも適材かと思われ・・・。