BMWのない二輪生活

R1150RSを手放した。
当時はBMWマイブームの真っ只中で、前年に購入したR1200GS ADVとの2台体制とすべく2008年に購入。
実をいうとこのRSは2台目の購入で、2004年頃に初期型を中古で1度手にしている。その時は1年程乗ってR1150GS ADVに一目惚れした為に、その下取りとして手放してしまった。
その後、R1150GS ADVからR1200GS ADVへと遍歴は移り変わり、マイブーム絶頂にはR100RSにまで手を出す程、ボクサーエンジン搭載車にのめり込んだ。(因みにスバル車と某欧州車のボクサーエンジン搭載車両も一時所有していたのは秘密です)
1200シリーズへ移行した際に、”新型”のボクサーということで乗ってみたくなったものの、4年程で売却。その理由は「ボクサーエンジンなら何でも良い」というわけでは無かったから。よりこのR259系の魅力を際立たせる結果となった。
3世代のボクサーを同時経験出来た幸せな環境だったからこその直接比較の中で、認めざるを得無い現実問題(あくまで自身の好みの中で)により、私の中で新型はボクサーではなくなっていった。

ハイパワー車両に疲弊していた私に新しいオートバイの楽しみ方を教えてくれた。
取り回しの重い車体は予想以上の低速トルクを発生し、伸び切り感こそ希薄なものの必要にして十分の加速と最高速をもたらしてくれた。アイドリングからクラッチのみで発進が出来るツインエンジンで、ドゥカティやKTMではあり得無いことだったのが少々衝撃だった。
もちろん走り出してしまえば車重を感じる事はなく、ヒラヒラと山岳地帯を駆け上がっていく感覚は、当時の国産車にはない独特のものだった。
購入当初は壊れているのか?と感じる程の”変な振動”を伴っており、正直、良いかも?と思うまで半年近くを要した。これは旧いボクサーエンジンであればあるほど顕著。
しかし「何とかは三日で…」とは上手いことをいう。
まさにその通り、馴染むのに時間を要す車両は深く永い付き合いが出来ようものは女性と同じか。
初めて購入したBMWが”R1150RS”、そして最期に降りるのも”R1150RS"。
とても良いオートバイであるといえば、手放さなければ・・・と言われそうだが、ツーリング用途が当時と比較して格段に減ったことや、刻々と変化する私の好みがその理由。
今後の私の人生の中でボクサーエンジン搭載車両はもう不要になってしまったということ。
この10数年来BMWの呪縛に囚われており、旧型やチョイ旧、最新型等を乗り継ぎ、新しい物は良い…となる気持ちも分からなくもないが、現在の”水が通った”ボクサーには全く食指不動”だし、国産も侮るなかれBMWを凌駕している車両も存在している。
しかし良いオートバイであることは確かだし、その魅力も認知しているつもりだが、ふと視野を広く持ってみるとまた違ったものが見えてくるというものだろう。
九州から北東北とほぼ全国を走ってくれた”RS"よ有難う。よくぞトラブルなく走ってくれました。今頃は次なるオーナーの元で元気に走ってくれていることを願ってやみません。

