『続 ふくふく家族』 by おかねともこ -7ページ目

『続 ふくふく家族』 by おかねともこ

京都市長選の予定候補・福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。
2018府知事選のときの「ふくふく家族」同様、リラックスしてお楽しみください。

夫が大写しになっているポスターの筒の束を見て、小学生の息子が言う。

「お父さん、分身の術やな」

 

夫の好きな濃い青を基調にしたポスター。たくさんの方がおうちの塀に、お店の中に外に、貼ってくれる。このポスターを作るのにも、たくさんの仲間の知恵が合わさっている。

 

「お父さん光ってるな。街中で乱反射やな」

 

相変わらず少年の頭の中はアニメちっくだ。

 

 

これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。

2018年府知事選のときの「ふくふく家族」と同様、リラックスしてお楽しみください。

前回のシリーズはこちら→

http://www.fukuyamakazuhito.jp/fukufukufamily

相方とは出会ってもうすぐ28年、結婚して27年のかなり近しい仲だ。親より長く一緒にいる。でもいまだによくわからないことがある。

 

彼は何故、私が彼の手にする本を指して「それ何」と聞くと、「本」と答えるのか。そんなんわかってる。どういう本か知りたいんじゃ!借りたんか、買ったんか、何のことについての本か―エトセトラ―すべてを網羅する質問が「それ何」だ。

「それ何」「本」「おちょくってんの」と、若いときはよくケンカした。しかし彼はおちょくっていない。聞かれたことに誠実に答えた結果、なぜかヨメさんがケンカをふっかけてくる。そんな図。

 

またある時、彼は何故、目の前で私が玄関の鍵をかけているのに、車のシートに座るとわざわざ「鍵閉めた?」と聞いてくるのか。

毎回毎回聞いてくれなくても、私はいつもほとんど自動的、無意識に鍵をかけているし、第一あんたにだけは言われたくない!()

彼の好物はミョウガ。夏にはうちの庭でたくさんとれるのでホクホクして食べている。お陰でか元々か、夫は忘れん坊の帝王。

 

まだある謎。

彼は何故しゃべっていて「雲」と「蜘蛛」がへちこちになるのか。関西人違うの?

うむ。これは育ててくれたお祖母ちゃんが関西弁ではなかったからか。

時々彼の関西弁のディープさが変化する。誰を相手に話しているかでけっこう変わるようだ。

 

もうひとつ。何故そんなにネイティブみたいに英語で歌えるのに話すとなると「英語は勢いだぜベイビー!」なのか。

(去年の「ふくふく家族」http://www.fukuyamakazuhito.jp/fukufukufamily/33/)

「俺は意味無視やねん」と言うが、意味を知らないでどうやってそんなに長い英語の歌をいくつも空で暗記できるのか。わからぬ。

 

わからないことはたくさんあるが、

この前、高校生のお姉ちゃんにお小言を言っていると、小学生のチビがいみじくも言ったのだ。

 

「お母さんのフツウとお姉ちゃんのフツウはちがう」

 

そうなのだろうとも。

きっと私のフツウはお姉ちゃんのフツウではなく、そしてまたそれは夫のフツウでもない。みんな自分の基準で「なんで○○なん?フツウ△△やろ」と言うけど、きっとそれぞれのフツウはバラバラのフツウ。

 

相手のフツウを受け入れてやっていくしかないような。近しい仲ならなおさら衝突もする。

家族って厄介だ。

だけど素敵だ。

 

これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。

2018年府知事選のときの「ふくふく家族」と同様、リラックスしてお楽しみください。

前回のシリーズはこちら→

http://www.fukuyamakazuhito.jp/fukufukufamily

 

夜、寝るとき

 

「お父さん何したはる?」

「下で床にワックスかけたはる」

 

わが家では居間の床で寝落ちて

 床に頭の脂の跡をつけることを

床にワックスかける

と言う。

 

 

これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。

2018年府知事選のときの「ふくふく家族」と同様、リラックスしてお楽しみください。

前回のシリーズはこちら→http://www.fukuyamakazuhito.jp/fukufukufamily

 

幾度となく繰り返された、朝のやり取り。

「今日は帰ってくる?」

「俺は毎晩帰ってくるで」

「そやから晩御飯に」

 

夫は本当にすっとぼけている。

にこりともせずボケる。

 

このボケたワンクッションは彼がやはり関西人だからだろうか。

 

ちなみに私はどうでもいいことに言葉が多く、肝心なところで言葉が足りないと言われる。

 

人は皆、自分を基準にするもんだから。

 

これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。

2018年府知事選のときの「ふくふく家族」と同様、リラックスしてお楽しみください。

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夫は友達と「低山部」というサークルを始めた。低い山だけに登るハイキング部。そこに私も子どもらといっしょに混ぜてもらっている。

 

近場の低めの山に登っては、駅の近くの銭湯で風呂を浴び、居酒屋なんかで食べて飲むというイベント。大人45人、子ども45人のアットホームな集まり。

 

このハイキングで我らがふくちゃんは、いつもみんなを下(シモ)の方に引きずり込む。

やんちゃな少年たちと道々「おゲレツしりとり」で汚い単語を山道に振り撒いたり、「昔話調」で始めて、下品極まりない展開の創作童話を語り聞かせたりする。

オナラだ、オシッコだ、おち○ち○だ、ウン○だ。

ゲラゲラ笑いながら山道を行く。

うちの坊主を含む小学生の少年たちはふくちゃんにまとわりつく。

このときはうちの息子も何故か夫のことを「ふくちゃん」と呼ぶ。周りの少年たちが呼ぶように。

 

なかなか休みがとれないけど、夫はこの低山部の集まりのために必死で時間を確保している。

これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。

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夫は祭りが大好きな「お祭り男」だ。

祭りと言っても、葵祭や時代祭りのようにシャナリシャナリ歩く祭りではなく、ハッピ姿の男たちが汗だくになって御輿を担ぐような「血湧き肉踊る」荒々しい祭りだ。

ドカドカ上がる花火も大好き。ついでに祭りの屋台も大好き。

家族で時々行く亀岡の平和花火大会では「これこそ夏のレクリエーションや」と嬉しそうにはしゃぐ。

景気のいいことにエキサイトする。お祭り男だ。

 

その彼が言うに

「選挙は暮らしをよくするお祭り」だと。

 

有権者が小さい箱にピッと入れる紙切れにどんな力があるのか。そんなことでは何も変わらないようだが、有権者には実は大きな力がある。投票で世の中を変えられる。それは先だって香港の人たちが見せたくれたでしょう?私たちもこの京都でそれをやってのけようじゃないですか!

 

そうマイクを持ってお祭り男は辻辻で語る。

 

そうだ。選挙は世の中を、暮らしをよくするお祭りだ。

そう思うと血湧き肉も踊るじゃないか。

お祭り男と勢いに乗って、そんな楽しい選挙ができたらいいなと思う。

 

 

 

これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。

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だいたい夫につれなくされているが、夫も悪気があってのことではない。本当に忙しいんだろうとは思う。

でも、たまには「二人でお出かけ」があってもいいのでは?

 

それで、これもまた何年か前、「デートしようデート」とうるさくしていると、急に夫が「○○○○行こか」と言う。

 

○○○○は日曜大工用品の店だ。そんなことは構わず喜んで、長らく着るあてのなかったワンピースを着て助手席に座る。

 

その種の店には全く似つかわしくない格好で、野菜の土を4袋ばかり買って車に積んだ。野菜の土を買うデート。

 

夫はおそらく、デートだなんてちゃらけたことを言っている余裕はなかったのだろう。

 

ただ土の袋をわっせわっせと担いで車に運んで終わるものなのに

「これで文句ないやろ、デートじゃ!」

と言う夫の厚かましいところは、敵ながらなかなかあっぱれよのぅと思ったものだ。

 

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夫が忙しくてなかなか夫婦二人の時間が持てない。

何年か前に、私は夫に「デートしようデート」と誘ったけど

「そんな暇ないねん」とつれない。

それでもめげずに「デートデート」と言っていたら、いきなり

「動物園行くぞ!」と言う。

「ライオンの檻(オリ)見しちゃる」

「は?」

「檻や檻」

 

それで何故か黙々と自転車をこいで動物園に行き、黙々と人混みをかき分け、ライオンの檻を見た。

ライオンの檻のついでに眠そうなライオンを見た。

冗談ではなく本当に、その檻にかかわる仕事をしたらしかった。

 

これでデート回とカウントされるのはちょっと腑に落ちないなあと思いながら、また黙々と自転車をこいで帰った夏の日。

 

帰り道、レンタルビデオ屋で何となく気になる映画を選んで帰ったのは、やはりデートだったのかも。

 

これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。

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知事選挙が縁で、いろいろな方と知り合いになった。私ですらそうなのだから、候補者の夫は、それはそれはたくさんの人と出会ったろう。

 

今回は市長選挙。「つなぐ京都2020」は発足当初から多様な顔ぶれで賑やかだった。

いろいろな人が「京都がもっとこうならいいな」という思いを胸に、夫の応援団になってくれた。選挙には、みんなの思いが合わさって、みんなの夢がまた広がる、そんなイメージがある。それは知事選挙の時に夫の横で垣間見たこと。どんな大きな仕事も、そこには関わる一人一人の顔があり、そんな人が膝をつきあわせて語り合うところから始まるんだと思った。

 

ところで、私は結婚して間なしの時に、夫が録画していた桂米朝さんの落語を見てから落語ファンになった。そんなに詳しくないけど、とにかく好き。米朝さんや枝雀さんの落語番組の録画を、テープが擦りきれるほどかけてイラストの仕事をしていた。

 

今も時折米朝さんや枝雀さんの言葉が頭に浮かぶ。夫とは知っている落語の台詞のパロディでしゃべったりするが、きっと子どもらは何のことだかわからないだろう。たくさん録画していたビデオテープは大半がカビて見られなくなってしまった。

 

私が夫と一緒に見た落語、記念すべき第1号は、米朝さんの「替わり目」。酔っぱらいが奥さんやうどん屋と絡む軽妙で可笑しいお話。しっとりと味もある。

その中で酔っぱらいが都々逸の唄も交えて言う。

「世の中は縁やど。縁は異なもの粋なもの。ウドが刺身のツマとなる、去年の今夜は知らない同士♪♪今年の今夜は、うち~の~人~」

 

私はこの下りが特に好きだ。

 

人の世は縁。人と人とのつながりが私たちの世の中。それをより良くするのは人と人の運動。

 

「つなぐ京都2020」の発足記者会見を見ていて、私が心の中で聞いていたのは、甦ってくる懐かしい人間国宝の都々逸の歌声だった。

 

 

これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。

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府知事選挙に出たのは一年前。あのときは「まさか本当にうちにお鉢がまわってくるなんて」とあたふたした。

今回は市長選。

 

いろいろな事柄があったので、私はギリギリまで夫がどういう決断をするのかわからなかった。それに、ちょうど夏から闘病していた夫の母がついに病魔に負けてみまかるかという時期と重なっていた。私は子どもたちと毎日ホスピスに通っていた。

 

出馬するということ。それは、私たち家族の都合よりもっと大事なこと、もっと違った大きな力が働いて決まるように思う。それは「頑張ってほしい」と言ってくれる多くの人たちの声だったり、弁護士としての夫の事務所の都合だったり。

 

結果として、夫が「今度は市長選挙で頑張る。京都市から政治を変えていく」と決意して正式に表明したのはまさに、お義母さんが亡くなった晩を前後していて、夫は葬儀屋さんをハラハラさせる喪主になった。

お通夜や葬儀は遺言通り子どもたちと私たちの家族四人だけで済ませたのだが、明るかったグランマに似つかわしく、笑いに満ちた愉快なお葬式だった。

 

お葬式の翌日から夫はフルに忙しくなった。

盛りだくさんな一日の仕事から帰ると、夫はお義母さんの写真に手を合わせ、何やら呟いている。

「おかん、頑張るわ」

チーン!

グランマのために仏具店で買った小さな鈴虫鈴の音色がのびやかに響く。

広がれ!「市政変えよう」の輪。

これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。

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