相方とは出会ってもうすぐ28年、結婚して27年のかなり近しい仲だ。親より長く一緒にいる。でもいまだによくわからないことがある。
彼は何故、私が彼の手にする本を指して「それ何」と聞くと、「本」と答えるのか。そんなんわかってる。どういう本か知りたいんじゃ!借りたんか、買ったんか、何のことについての本か―エトセトラ―すべてを網羅する質問が「それ何」だ。
「それ何」「本」「おちょくってんの」と、若いときはよくケンカした。しかし彼はおちょくっていない。聞かれたことに誠実に答えた結果、なぜかヨメさんがケンカをふっかけてくる。そんな図。
またある時、彼は何故、目の前で私が玄関の鍵をかけているのに、車のシートに座るとわざわざ「鍵閉めた?」と聞いてくるのか。
毎回毎回聞いてくれなくても、私はいつもほとんど自動的、無意識に鍵をかけているし、第一あんたにだけは言われたくない!(笑)
彼の好物はミョウガ。夏にはうちの庭でたくさんとれるのでホクホクして食べている。お陰でか元々か、夫は忘れん坊の帝王。
まだある謎。
彼は何故しゃべっていて「雲」と「蜘蛛」がへちこちになるのか。関西人違うの?
うむ。これは育ててくれたお祖母ちゃんが関西弁ではなかったからか。
時々彼の関西弁のディープさが変化する。誰を相手に話しているかでけっこう変わるようだ。
もうひとつ。何故そんなにネイティブみたいに英語で歌えるのに話すとなると「英語は勢いだぜベイビー!」なのか。
(去年の「ふくふく家族」http://www.fukuyamakazuhito.jp/fukufukufamily/33/)
「俺は意味無視やねん」と言うが、意味を知らないでどうやってそんなに長い英語の歌をいくつも空で暗記できるのか。わからぬ。
わからないことはたくさんあるが、
この前、高校生のお姉ちゃんにお小言を言っていると、小学生のチビがいみじくも言ったのだ。
「お母さんのフツウとお姉ちゃんのフツウはちがう」
そうなのだろうとも。
きっと私のフツウはお姉ちゃんのフツウではなく、そしてまたそれは夫のフツウでもない。みんな自分の基準で「なんで○○なん?フツウ△△やろ」と言うけど、きっとそれぞれのフツウはバラバラのフツウ。
相手のフツウを受け入れてやっていくしかないような。近しい仲ならなおさら衝突もする。
家族って厄介だ。
だけど素敵だ。
これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。
2018年府知事選のときの「ふくふく家族」と同様、リラックスしてお楽しみください。
前回のシリーズはこちら→
http://www.fukuyamakazuhito.jp/fukufukufamily

