知事選挙が縁で、いろいろな方と知り合いになった。私ですらそうなのだから、候補者の夫は、それはそれはたくさんの人と出会ったろう。
今回は市長選挙。「つなぐ京都2020」は発足当初から多様な顔ぶれで賑やかだった。
いろいろな人が「京都がもっとこうならいいな」という思いを胸に、夫の応援団になってくれた。選挙には、みんなの思いが合わさって、みんなの夢がまた広がる、そんなイメージがある。それは知事選挙の時に夫の横で垣間見たこと。どんな大きな仕事も、そこには関わる一人一人の顔があり、そんな人が膝をつきあわせて語り合うところから始まるんだと思った。
ところで、私は結婚して間なしの時に、夫が録画していた桂米朝さんの落語を見てから落語ファンになった。そんなに詳しくないけど、とにかく好き。米朝さんや枝雀さんの落語番組の録画を、テープが擦りきれるほどかけてイラストの仕事をしていた。
今も時折米朝さんや枝雀さんの言葉が頭に浮かぶ。夫とは知っている落語の台詞のパロディでしゃべったりするが、きっと子どもらは何のことだかわからないだろう。たくさん録画していたビデオテープは大半がカビて見られなくなってしまった。
私が夫と一緒に見た落語、記念すべき第1号は、米朝さんの「替わり目」。酔っぱらいが奥さんやうどん屋と絡む軽妙で可笑しいお話。しっとりと味もある。
その中で酔っぱらいが都々逸の唄も交えて言う。
「世の中は縁やど。縁は異なもの粋なもの。ウドが刺身のツマとなる、去年の今夜は知らない同士♪♪今年の今夜は、うち~の~人~」
私はこの下りが特に好きだ。
人の世は縁。人と人とのつながりが私たちの世の中。それをより良くするのは人と人の運動。
「つなぐ京都2020」の発足記者会見を見ていて、私が心の中で聞いていたのは、甦ってくる懐かしい人間国宝の都々逸の歌声だった。
これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。
2018年府知事選のときの「ふくふく家族」と同様、リラックスしてお楽しみください。
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