アイデスの社長日記 -27ページ目

人気のある店とない店[その3]

「私だけ」という特別扱い。

誰もが「私だけ」という特別扱いを受けたいという願望を持ってます。

「特別扱い」は別に勘定を安くしてもらったりとか、サービスで何かが無償で出てくるということではなく、カスタマイズということだと思います。

勘定を安くしてもらったりするとかえって「申し訳ない」という思いを持ちますし、サービスについてもありがたいのですが、、、そういうことではなく、例えばとっておきの席に案内されるとか、個室を供されるとか、レアな物を提供いただくとか、、、いずれにせよ、例えばそのレストランの中で同じ時間を過ごしているお客さんよりも「よいと感じる」何かがあれば良いのだと思います。

もちろん全てのお客さんにそれを供するのは難しいと考えるかもしれませんが、全てのお客さんが同じ価値観を持っている訳ではないので、「特別扱い」の選択肢はたくさんあると思います。

ひとつ前のブログにも書きましたが、環境に比重を置いているお客さんもいれば、食事に比重を置いているお客さんもいる。その「お客さんのため」を考え、言葉やサービスなどで補い、接待することで、私だけという特別扱い感はかなりアップすると思います。

最も重要なことはお店がお客さんのことを知っているとか、ちょっとした会話の中で何かを感じ取るとか、そういうことでカスタマイズすることが大切なことではないでしょうか?カスタマイズって普通自分でやるものだけど、接客業は意識して積極的・能動的にカスタマイズを行うことが重要だと思います。

日本人は農耕民族なので、環境を管理したことから、現代においても顧客管理は非常に得意だと私は勝手に考えてます。

海外資本の何処かのホテルは、リピート客が来たときに「おかいりなさいませ」と言うそうです。それを聞いたお客さんは「覚えていてくれたんだぁ」と思うのです。レストランにおいても顧客管理がしっかりしていれば、電話をもらったときに「先日はご来店ありがとうございました」と一言言うだけで大分その店に対する印象はわると思うのです。さらに気の利いた店であれば、「先日は○○のお席におつきになられましたので、今度は△△のお席はいかがですか?」と無料で提供できるサービスを提案するのです。これが私だけということに少なからず繋がります。

また私が以前訪問したニューヨークの予約の取れないレストランでは、やっと予約が取れたのが夜10:00からのディナー。食事が終わった時にシェフが出てきて、「厨房見てみる?」と。何かすごい特別感を味わった経験があります。(ただし、そのレストランの食事の量がハンパじゃなく、本当に具合が悪くなるくらい食べたので、二度と行かないと思いますが…程々というのが何事も良いのだと思います。残せる雰囲気じゃなかっただよぉ・・・でも胃袋がアメリカ人並みになるか、残せるくらいの勇気と根性が付いたら、また行きたいです。)これも無料のサービスですよね。しかもかなり特別感を味わえる。

とにかく、考えれば「私だけ」ということを満たす方法はいくらでもあると思うのです。

人気のある店とない店[その2]

前回の続きです。

人気のある店とない店のカギとして挙げた4つのテーマ。(4つと言いましたが、厳密には3つです。)

1.「満足と納得」という切り口。
2.「比較対象とお得感」
3.「私だけ」

今回はこのテーマ1「満足と納得」とテーマ2「比較対象とお得感」という切り口について書いてみたいと思います。

この2つですが似ているようで、似てない言葉です。しかし非常に重要な言葉だと思います。私が経営を進めていく上でもこの言葉の使い方には十分注意してますし、様々な事象に対して、この言葉による仕訳をしてます。

結論から言うと、満足は非常に短期的な出来事に対して生まれる瞬間的な感覚的です。満足を感じる人のコンディションや様々な外部環境も影響してきます。しかし、一度感じた満足の余韻は非常に長く続きます。逆も然りです。

一方、納得は理性に基づいて行われる判断で、たとえ結果が満足が行かないものであっても、そこに合理的な理由があれば、善しとして受け入れることができる感情です。

まずは店選びの時からこの2つの言葉が出てきます。店選びは納得性を持って為されるのです。口コミや店の詳細な紹介などを参照し、納得して店を選びます。「あの人が言うんだから」とか「皆がこんなに評価するんだから」ということで期待を持ち、また調べて得た情報をもとに頭の中で比較対象をし納得して店を決めます。

次にメニューを開いたときに、値段を見て、味や、サービスに対する期待を経験則から判断します。そして次に料理を提供するタイミングやウェイターの態度などのサービス面のチェックに入ります。もしここで非常に不満足な感情を持った場合でも、その後供される料理の満足度が超越していれば、サービスに対する不満足は帳消しにされますが。。。なかなかそういうことは難しいと思いますが。

そして値段に対する料理・サービスのマッチングが良くない場合、一気に不満足度は増え、「早く帰りたい」とか「こんな店には二度と来ない」という感情が一気に噴出するのです。

なぜならお客さんは、この瞬間に過去に行った他の店との比較対象をしているのです。

「あの店のほうが安くてうまい」とか「あの店のほうが同じ程度の店だけど、サービスが最高に良かった」など。

人によって優先すべきことは大きく異なります。

味を最優先する人、雰囲気など環境を最優先する人、もちろんそれについて回るのがバジェットですが。その兼ね合いによって満足度は変わります。

例えば、値段に対して非常に味が良いのですが、雰囲気があまり良くないところに行ってしまった、環境最優先客は「確かに美味しいけど、私はもう行かない」となるのです。納得したとしても、自分に合わないということで二度と行かないようになります。その逆も然りで(私はこの部類に入りますが・・・)「雰囲気は非常に良いのですが、味がいまいち。」という場合、よっぽどのことがない限り行きません。

満足というのは人によってそのポイントが異なると言うことです。

そう考えると、「値段」というものが初めに来て、その上で「環境」と「料理」というものが、個々人によって評価され、結果的に満足行ったか否かが判断され、そしてさらにリピートに結びつけるかどうかが理性的に判断されるということになるのだと思います。

私の場合、多少ワインが好きなので、レストランに行くとまずはワインをチェックをします。チェックする項目は品揃えと価格。そこで、この店がどの程度、良いワインの仕入れルートを持っているのか、またどれだけの粗利を取ろうとしているのかを判断します。これは食材にも表れてくると考えてます。値段は許せて小売の0.9~1.5倍。それ以上の店は正直言って選択のプライオリティーから外れます。しかし、料理やサービスが非常に良い場合は、この法則は変わります。料理が非常に良く、サービスも非常に良いという場合は2倍までなら。。。と思います。(しかし、競争の厳しいこの業界ではこの全てを兼ね備えているお店が多数あります。こういうお店が予約の途絶えないお店になるのです。)

いずれにせよ、「値段」・「料理」・「環境」の総合得点が勝つ秘訣であることは間違えありません。
この点数が優れているところは他店と比較され「お得である」と思われるのです。そして、それが多くのお客を呼び寄せるのです。

色々書きましたが、初めて来た客は往々にして、「満足度で測り」、その後冷静になって「納得性で判断」しリピート客になると思います。

だからそのためにも、楽しんで他店を体験し勉強し続け、素直に良い部分を取り入れなければならないのです。

人気のある店とない店[その1]

この週末から、手頃で人気のある店(中華料理店・小料理屋・レストラン・居酒屋・料亭)を訪問しました。

お店は全てクチコミで教えていただいたり、クチコミサイトで紹介されているところで、非常に人気が高いところです。

いくつか予約が取れなかった店があったので、全てが一番行きたかった店というわけではないのですが・・どれも楽しいお店でした。

それぞれの店の詳しい情報を書いてしまうと、混んでいるお店がさらに混むことになるので書けませんが、どの店も殆ど満席で、しかも内容も良く、非常に満足できました。

その一方で消えていく店も多いということは紛れもない事実です。

「人気のある店とない店は何が違うのか?」

まずは「満足と納得」という切り口。
次に「比較対象」ということ。またその延長の「お得感。」
そして、「私だけ」という特別扱い感。

というのがカギになっているように思います。

これって、素人の私だから感じられることで、飲食にどっぷり漬かっている人はなかなか分からないことかもしれませんね。きっと何かのバイアスがかかってしまい、自分を正当化してしまい、素直に情報を読み取ることができなくなってしまってるのかもしれませんね。(中には他の店には「行かない」というところもあるでしょうが、そういうお店は論外だと思います。。。)

私の仕事でも同じことが言えます。ただ単に売場視察しても、なかなかお客様が本当に感じていることをつかみ取ることはできません。子育てをしたり、知り合いのためにプレゼントを選んだりする瞬間、すなわち当事者になったときに素直に消費者としてのウォンツを感じられるのです。ニーズのように漠然としたものではなくウォンツをつかみ取ることが選ばれる存在になる唯一の方法なのです。

消費者を集めグループインタビューを行ったり、アンケートを取ったりして、なんとか情報を得ようと試みておりますが、本当は当事者になることが最も重要で一番早い方法なのだと思います。

つまり、これって現場を見るということだと思います。

答えは現場にあるというのは、「当事者になる」ということではないでしょうか。

次回からは先に上げた4つのカギについて、書いていきます。。。