震電が完成しました。
ゴジラを倒すために飛び立ちます!


映画「ゴジラ-1.0」のクライマックスで、主人公が乗り込む機体として震電が登場しました。ゴジラに戦いを挑むその雄姿を見て、「震電を作りたい!」と思いました。
震電は第二次世界大戦末期に日本が開発していた戦闘機で、機体後部に推進装置を持つ「エンテ型」と呼ばれる機体形状が特徴です。
史実では、試作機が数回の試験飛行をした時点で終戦を迎えたため、実戦に出ることはありませんでした。実機は米軍に接収され、現在も機体の一部がスミソニアン博物館に展示されています。


震電の模型は、ハセガワから1/48と1/72が、ボークス(造形村)から1/32と1/48が発売されています。タミヤの1/72キットもあったのですが、長らく再販されていないので入手困難な状態です。
震電は機体が小さいので、見栄えがして作り易い大きなキットがいいのですが、1/32はちょっと置き場所に困りそうなので1/48にしました。そのうちハセガワの1/48キットは古参製品のため凸モールドとなっており、より新しいボークスのキットを選びました。
しかし、このボークス製キットが予想以上に手ごわいものでした。


残念ながら精度が低く、パーツの合いが悪いです。機体の外装パーツは隙間が出来たりズレていたりで、切って削って何度も仮組みしながら調整する必要がありました。
また、パーツ同士を接着する際の糊しろが小さかったり、ほとんど無かったりして、そのままでは組めない個所がたくさんあります。そこで強度を確保するため、内側からプラ板やプラ棒を貼って補強してやりました。

このキットは内部構造が再現されており、機銃やエンジンが細かいパーツで構成されているのですが、これがまた悪さをするんです。
頑張って外装パーツが合うように調整し、改めて仮組みしてみると、内部構造のパーツが干渉して浮いたり隙間が空いたりしてしまいます。この時点で、外部形状を綺麗にすることを優先して、完成後に見えなくなる内部構造はオミットすることにしました。
そんな作業で、かなりの手間をかける羽目になってしまいました。もしかすると、ハセガワ1/48キットの凸モールドを彫り直す方が楽だったかも知れません。


「ゴジラ-1.0」劇中の海神作戦仕様ですので、四門ある機銃のうち上段の二門と、垂直尾翼下端の補助輪は撤去しています。コクピットの射出座席も再現したかったのですが、手ごろな射出座席のパーツが余っていなかったので見送りました。
ボークス純正オプションのエッチングパーツとメタル脚柱を購入しましたので、コクピットや翼断面にエッチングパーツを組み込んでいます。メタル脚柱は柔らかいので曲がり易く、強度面では不安があって微妙なところですね。

上面はMr.カラーC15海軍機色、下面は同C35明灰白色で塗装し、細部は適宜塗り分けています。キャノピーの塗り分けは「マスキング販売」のマスキングシートを使いました。
デカールは日の丸も用意されていますが、主翼上面の凹凸に馴染むわけがないので塗装で再現し、コーションマークだけを使っています。
機体下部のアンテナ線は、モデルカステンのストレッチリギングを使いましたが、なかなかいい感じにピンと張れました。もう伸ばしランナーを作る時代ではないんですねw


約二ヶ月間、いろいろと苦労しましたが、完成した震電はカッコいいです。かけた手間の分だけ、模型には愛着がわくものですね。
そして今回震電を形にして、第二次大戦の飛行機をもっと作りたくなりました。
そう言えば、映画の前半では主人公が零戦に乗ってましたっけ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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