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漢方っていいみたい

 

皆様、こんにちは

 

おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 
こうして、他の優秀な漢方薬の先生にも
 
効果性を後押ししてもらえると
 
さらに自信を持って多くの方のお悩み解決にお勧めできますね
 
 
「できるだけ自然界にある副作用の少ないもので健康を守りたい」
 
私と漢方薬の先生の考えが一致していたことにも喜びを感じちゃいました
 
 
今日も健康に感謝
 






創業145年下総屋の医食同源ブログ

造形作家 石山 駿さん 第10回 ~アートとは自分を表現し、追求するツールです ~

みなさま こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。



今日は素敵な作家をご紹介いたします。

陶を素材とした作品を作っておられる造形作家 石山 駿さんです。



石山 駿さん
(茶屋町画廊個展2010)


前回までの山本 哲三さんからのリレーでご登場頂きます。     
山本 哲三さん
第1回  、第2回  、第3回   、第4回 第5回第6回 、 第7回、  第8回 、  第9回  




石山 駿さん

第1回  ~作品のかたちを日夜考える学生時代でした ~
  
      
 略歴紹介ページ
2回  ~専攻科で決定的に変わりました ~  
第3回  ~瀬戸で陶に出会いました ~
第4回  ~陶で最初の作品がアメリカで紹介されました ~
第5回   ~アマチュアリズムで陶に向き合っています ~

第6回  ~自分にショックを与える作品が欲しかったのです。~

第7回   ~カメレオンシリーズについて~
第8回   ~スティック&リングシリーズについて~
第9回     ~社会との接点、NPOアート・セット・ゼロについて ~


第10回で最終回の今日は、石山 駿さんに「あなたにとってアートとは?」の問いに
お答え頂きました。
とても重みのあるお話をいただきました。

どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *



14
「モーニングタイム」 (即興シリーズ1970~)

19.5×36.2×27.7cm 

1970年作

(呉市立美術館所蔵)





1-7
陶 「6人の日本青年陶芸家展」 
(即興シリーズ1970~)

(スクリプト大学及び全米巡回展)

1970年作 






9
作品 2-5 (グラフィックシリーズ1972~)






5-10

3-12(ワンダ―ランドシリーズ)

「作品ピ・ピ・ピ」

1975年

第3回日本陶芸展出品  (呉市立美術館所蔵)







4-11 800 7
「海月」  
(盤上遊戯シリーズ1977~)

各 22×高さ21cm
1981年 

陶展「円」 ギャラリー白(大阪)&ギャラリーマロニエ(京都)








5-2b 800 7
「痴繪圖閨夢(チェスゲーム)」  

112×112×60cm  

1977年  

第4回日本陶芸展  (毎日新聞社主催)
呉市立美術館所蔵







6-8a 800 8
作品 6-8 (スティック&リングシリーズ1982~)
51.5×30.6×7.7
米国・東欧巡回「現代日本陶芸展」 出品 
1986年
国際交流基金所蔵







7-1a 800 7

「カメレオンたちの痴繪圖閨夢」 (カメレオンシリーズ1989~)  

180×120×12cm

1989年  

名古屋世界デザイン博覧会・コンペ部門審査委員特別賞受賞 







8-7 800 9
「Work’92-8 wave」  (ドットシリーズ1992~)
120×30×55cm
1992年  
現代陶芸国際招待展 (台湾国立歴史博物館)






10-5 800
作品 10-5 (ウェーブシリーズ1994~)

42×36×6.5cm








9-8a 800 10
作品 9-8a  (ポストシリーズ2003~)





11-2 800
作品 11ー2 (フェイスシリーズ 2004~)







12-1 800
作品 12-1 (快陶面白シリーズ 2010~)







日下
最後の質問になりますが、石山 駿さんにとってアートとは?
いかがでしょうか。


石山 駿さん
やっぱり僕にとっては、自分自身を表現する術の最たるものの一つ、唯一のものであるということ
ですね。
自己のアイデンティティみたいなもの、自分が何者であるかということを追求できるとても素晴らしい
ツールじゃないかと思っていますね。
僕自身が自分を納得させるために、表現するという行為を通じて突き詰めてゆきたいという気持ちが
非常に強いのであって、だからといって外部にそれを積極的に知らしめたいという意識はあんまり
ないんです。


日下
それは、とても重みがあって、深いですね。


石山 駿さん
いえ、そうだろうなと思いながら今日まで来てしまったんですが、結果さまざまな作品を作り続けて
きて、僕が生み出す形の世界を突き詰めるということで自分自身を見出すことができるんだろうな
という風にしか考えられないですね。
結局、最近になってつくづく感じるのは、面白いと思える形たちを飽くことなく作り続けているうちに、
形がむしろ作者を語っているのではと思えるようになりました。
こだわって物を作っているということは、結局そういうことなんだろうと思いますね。


日下
素晴らしいですね。ずっと石山 駿さんのお話をお伺いしてきて
ご自身が教育で受けてきたものを取り払われて、造形の中でどんどん新しいものに出会っていく
という姿勢にとっても感動しました。
本当にそれをすごくワクワクして、ご自身も楽しんで、それをやり続けられるというのは、
私が申し上げるのも何ですが、本当に才能でいらっしゃると思います。


石山 駿さん
そう言って頂けるのは嬉しいんですけど、僕自身は、自分はアマチュアだという気持ちが原点で、
それを失いたくないという気持ちが強いだけですね。


日下
アマチュアのというお気持ちを失いたくないというのは・・・。


石山 駿さん
「アマチュアとは何ぞや」って言われたら困るんですけれども。
前にも話しましたが、田舎の自然に恵まれた環境の中で、高校を卒業するまで、素朴で平凡で
特別なことが何一つあるわけでもなく、美術が少しばかり好きだった、多勢の中のひとりの少年に
過ぎなかったんです。
僕は、むしろこんな平凡な出発点にこだわりがあると言うか、大事にしたいという気持ちを、アマチュア
という言葉に込めているんです。
僕の姿勢の原点みたいな気がして。

だけど、もう一つ、矛盾するようだけれども、作家と言う存在ではあり続けたいという気持ちは、
大学を終える頃には僕の信念でしたね。
作家であるというのは、自分の作るものがオリジナリティとしての存在に持続されて支えられている
ことが肝要であって、誰にも代われないし、例えられない、そういう存在としての作品を作り続けて
いくことで、作家という存在になれるんだと自分に言い聞かせています。

それは、僕が大学で教わり、僕が一番尊敬する堀内正和先生、そして辻晋堂先生、
私たちの世代のそういう人たちが、身近でそういう生き方をされてきたんですね。

それこそ晩年の頃になって、先生方の抽象彫刻が今日のように評価されてきた足跡を展覧会や
出版物などの多くの機会に知られるようになるんだけれど、まだ僕たちが大学にいた時分は
それこそ生活と制作の両立などは大変な時代で、作品も評価はされるけれども売れるわけじゃないし、
売れるから良いとかそういうわけじゃなく現実がそうだったんですね。

それでも自分の作品に対して飽くなき意欲をもって次々と自分の新しい表現を続けてこられた
わけです。そういう有り様を身近で見ていて、僕もああなりたいと、そして僕らの世代で作家を
目指した人たちの多くもまたそう思っていたと思いますよ。


日下
そういう本当に良いお手本となるような彫刻家にご指導を受けられたのは素晴らしいことですね。


石山 駿さん
だから瀬戸に来てみて、日展に何回入選したら、どこの作家で、どうのこうのと出品歴を栞に書いて、
名刺のように渡しながらやっている、で、他の人たちからは先生、先生と呼ばれて。

そういうアカデミックな世界の人たちを見ていると、ちょっと待てよ、僕たちが思ってきた作家とは
全然違うなという違和感があったから、瀬戸にいながらも意地っ張りのように、そういう人たちとの
付き合いはを持つことはなかったんですね。

作家であるためには、自己のオリジナリティをいかに確立するかということとは絶対切り離せない
ことだと思ってやってきたし、それを教えていただいた先生の佇まいというか、姿勢を見て自分への
戒めにしていました。


日下
はい。


石山 駿さん
大学時代は何一つ、直接先生方から教えてはもらえませんでしたよ、何をこうしなさい、とは。
だけど、やっぱりそれを感じさせる何かをいつも持ってみえたなという、それはいつも感じましたね,
傍にゆくとこちらの背筋がピンとするような。
だから、僕は大学に在籍していたことはすごく幸せだったし、大学で学んだことを全て否定する気
なんかまったくない。
そこで学んだことで自分が消し去りたいものは消し去り、けれども消し去れないものがやっぱり
あるから、結局は自分のオリジナリティをも追求する素地もあそこで頂いたんだなと思っています。

学んだことを否定する側面があるのと同時に、逆説的に生かすためにどうしたらいいのか、
自分の中では折り合いをつけて来たんだ、との思いは非常に強いですね。 


日下
石山さんの、その学んだものとご自身への向き合い方は、本当に徹底していらして
凄いと思います。


石山 駿さん
それから、僕自身がなぜ自分を否定することにこだわるかという事については、多くの作家の
人たちの言葉の中にも、どっかにそのキーワードがあるんですね。
否定という言葉は誤解を招くかもしれませんが、予定調和の破壊みたいな意味合いで、
変化へのステップだと思っています。

彫刻をずっとり続けてきて、そして自分で思いついた道を進めていったら、いつも出会う作家として
僕にはイサム・ノグチがでて来るんですよ。
そのイサム・ノグチが、自分の嫌いなものに関心を持て、といっているのです。


日下
嫌いなものにですか。


石山 駿さん
ええ。自分が理解できないものは、言ってみれば嫌いなもの、わからないもの、関心の薄いもの
ですよね。
普通であれば好きなものには関心を持ち嫌いなものには関心をもつ事などしないでしょう、
でも作家の感性はそんな単調なものでしょうか、
そこを突き詰めて自問してみると、嫌いと思える感性、わからないと思う感性を持つ自分と向き合わ
なければなりません、
そうすれば、嫌いなんだけれど、自分の中の何がそう思わせているのかと関心が自分の内へと
向かうわけで、そのこと意味をよく考えることが大事だと思えるのです。
端的に言えば自分の中にないものに向き合う関心を持つことこそ、自分の中にあるけれども
気づかずにいた何かを見つけてくれる、
とそういう意味合いのことを幾人かの作家が言っているんです。

辻先生も晩年の制作時には、自分の中にある余分なものをとにかく捨てて、捨てて、そういう中で
捨てきれなかったものが、自分の中にある本質的なものとして表出してゆく、と文章の中にも
書かれていたと思います。


日下
それはとっても深い言葉ですね。


石山 駿さん
そんな自己のオリジナリティを見出すプロセスを自分なりに考えた時に関連して思うことですが、
それはちょうど、世界の美術史的な流れが、20世紀初頭にマルセル・デュシャンのオブジェが
出現することによって、過去の美学的な概念が全てひっくり返されて、あるいは全てが否定されて、
次の新たな表現へと歩み始めてゆく事になるのですが、その関係性を自分の成長過程に
置き換えてみた時にひとつの大事な暗示が示されているように思えるのです。

そういう意味では、福島敬恭さん(第2回参照・リンク)が自分の中にあったものを一度捨てられた
ように、私自身もどこかで一度は捨てなあかんな、そうすることによってしか次の自分のステップが
見つかってこないなと考えることが出来て、
自分の小さな世界の中でもダダイズム が必要じゃないかと、福島さんと話をしながら悩んだり、
焦ったりともがいていた、その時はわからなかったことが、後から考えてみると、
そういうことだったんだなあということを感じましたね。


日下
石山さんの「私自身もどこかで一回は捨てなあかんな」という言葉は
今の私にもとても響く言葉だと感じました。
今回は、とっても内容の濃いお話をたくさんありがとうございました。


干支(巳ー3)9
「巳の刻青不動明王」  
干支(巳―4)
径 27cm



* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

編集後記

今回、山本 哲三さんのご紹介で、初めて石山 駿さんにお話をお伺いしました。
石山 駿さんは陶を素材とした彫刻作品で国内外での発表活動歴が豊富で多彩な彫刻家で
いらっしゃいます。

山本 哲三さんからは、クレーワーク(学生当時は陶彫と言われていた)をやっていらして、
既成概念に捕われない楽しい作品が大変評価されている彫刻家としてご紹介いただきました。
愛知県瀬戸市で「アートでびっくり!干支セトラ展」を主催するアートのNPOの理事もされています。

今日は、石山 駿さんに「あなたにとってアートとは?」という質問にお答え頂きました。
石山さんは、アートはご自身を表現する術の最たるものの一つで、同時にオリジナリティ追求する
アマチュアとしての気持ちを原点にされているとのことでした。
石山さんご紹介下さった辻晋堂さんの「捨てきれなかったものが、自分の中にある本質的なもの」
という言葉もとても納得させられます。

石山 駿さんにご登場頂いたこの10回の間には、これまで私が見たことも無いような、
本当にオリジナルで、秀逸でとても楽しい作品をたくさんご紹介出来て、とても嬉しく思っております。
石山 駿さん、今回はご登場下さいまして、心より感謝申し上げます。

次回からは、私からの紹介として、彫刻家 加茂 幸子さんにご登場頂きます。
これまでテラコッタの具象彫刻作品をてがけて来られた、私と同世代の作家です。

どうぞお楽しみに。


**********************************

◆ 石山 駿さんが所属する特定非営利活動法人 Art-Set0のホームページ 
   特定非営利活動法人 Art-Set 0で運営しているギャラリーのフェイスブック
   
アートセットスタジオ

石山 駿さんの略歴

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アーティストを応援する素敵な彫刻工房@日下育子の学び場美術館

造形作家 石山 駿さん 第9回 ~社会との接点、NPOアート・セット・ゼロについて ~


みなさま こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。



今日は素敵な作家をご紹介いたします。

陶を素材とした作品を作っておられる造形作家 石山 駿さんです。



石山 駿さん
(茶屋町画廊個展2010)


前回までの山本 哲三さんからのリレーでご登場頂きます。     
山本 哲三さん
第1回  、第2回  、第3回   、第4回 第5回第6回 、 第7回、  第8回 、  第9回  




石山 駿さん

第1回  ~作品のかたちを日夜考える学生時代でした ~
  
      
 略歴紹介ページ
2回  ~専攻科で決定的に変わりました ~  
第3回  ~瀬戸で陶に出会いました ~
第4回  ~陶で最初の作品がアメリカで紹介されました ~
第5回   ~アマチュアリズムで陶に向き合っています ~

第6回  ~自分にショックを与える作品が欲しかったのです。~

第7回  ~カメレオンシリーズについて~
第8回    ~スティック&リングシリーズについて~

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *




4-1
 陶
「6人の日本青年陶芸家展」(スクリプト大学及び全米巡回展)
1970年作 






2-13 800 9
「イエローポッキリスタンダード」  
24×26×高さ40cm
1973年  個展 (銀座  村松画廊)





干支(巳ー3)9
「巳の刻青不動明王」  
径 27cm




干支(巳ー4)800 9
「巳ビウスの輪」  
高さ21cm






午の時間 800 9
「午の時間」 






未(親子ブランコ)800 9
未(親子ブランコ)  
高さ 27.5cm





未(ファミリーな眺め) 800 9
未(ファミリーな眺め)  
23×32×6cm





お雛さま展0015 800 9
お雛さま展0015





お雛さま展0017 800 9
お雛さま展0017






8-7 800 9
「Work’92-8 wave」 
120×30×55cm
1992年  
現代陶芸国際招待展 (台湾国立歴史博物館)






8-8 800 9
「東海の作家たち」展  
180×30×55cm
1992年  愛知芸術文化センター開館記念展






9-1 800 9
「石山駿・名和章展」  
高さ 120cm
2003年  (瀬戸市新世紀工芸館)





日下

石山 駿さんは海外での展覧会がとっても多いですが、
ご自身で意識して海外に伝えてみたいと思われたことはありますか。


石山 駿さん
いやそうじゃありません。
僕が参加した海外での展覧会の多くは国の機関の「国際交流基金」が企画したのに
参加することができたものなんです。
海外のコンペや企画に招待されたのも若干ありますが。

僕の作品は見ての通り割れやすい形です。
形がすごく薄かったり、突起があったりで運送にはとても気を遣い困難な作品ばかりです。
だから最初にアメリカに持って行った作品も、10点中無事に戻ってきたのは2点だけなんです。

展覧会、コンペなんかでも、よく搬入係の人が移動するうちに割っちゃったなんてことがありましたね。
そういう意味では表現がそういうきわどい形にまで広がっていくって非常に大変です。
ところが最近ではもっときわどくて、危なっかしい作品を目にすることが多くなりましたね。


日下
そうですか~。石山さんの作品は、本当にデリケートなんですね。


石山 駿さん
だけど、当時1970年代は日本の現代陶芸全体から言えば非常に多様で個性的な表現を持った
30代、40代の作家たちが多くいました。
今思えば、日本の現代陶芸における青春期とも言える時代だったのではないでしょうか。
そして70年代から80年代にかけて大手新聞社の企画展や陶芸関連の出版物も盛んで、
また積極的に海外へも知らしめていこうという時代でした。

国も、「国際交流基金」が中心になって今回はヨーロッパで、今回アメリカで、イタリアで、と
海外展を何度も企画してくれたのでその都度参加することができました。
ちょうど日本の高度成長時代と重なっていたのですね、ラッキーといえばラッキーな時代でした。


日下
石山さんは、本当にご自身が学んだものを捨て去りながら制作された作品が、日本の現代陶芸の
先端をとなって、しかも国際的な評価も受けられていて、本当に素晴らしいと思います。
それだけの活動というのはなかなか出来ないことではないかと思います。

さて、石山 駿さんはArt-Set 0(アート・セット・ゼロ)というNPOの理事を務めていらっしゃいますね。
そのホームページを拝見して、陶磁器とガラスによる町の活性化というところが特色があって面白く、
新鮮に感じました。
瀬戸は、瀬戸物だけでなくガラスも盛んなのでしょうか。


石山 駿さん
そうです。瀬戸は、焼き物の一大産地としてよく知られていますね、いわゆる「せともの」と
言われるくらいにどこの家庭でも普段使いの食器を中心に製造してきた町です。
でも今日では瀬戸の焼き物産業は、他の窯業地も同じだとは思うのですが、
なかなか厳しい環境になっております。

また焼き物に適した良質の陶土が産出されるとともに、ガラスの原料となる土、珪砂と言いますが、
その産出量が国内で一番多く採れる場所でもあるのです。


日下
ああ、それは知りませんでした。


石山 駿さん
この東海地域にも工業ガラスの製品を作っている大きな会社もあって、自動車関係のトヨタや、
建築材料としてもいろんなメーカーが使ったりしていますから、ガラスそのものの需要、必要性は
当然のことながら、窯業関係以上の規模で活動しているわけです。
でも使用されている珪砂の殆どは国内産ではまかなえないので、海外から輸入されているということ
ですが。

そんな関係で、瀬戸周辺にも多くのガラス作家が活動しています。
陶芸やガラスを学びたいという人のための工房や作家たちを養成する公立の機関もありますし、
そこでは海外からの作家を招聘してアートレジデンスで2、3か月の滞在を通して交流を深めることも
やっております。
物創りを支援してゆく、そういう土地柄ではあるんです。


日下
それは良い取り組みをされていて素晴らしいですね。


石山 駿さん
ええ。でもさきほど言いましたように瀬戸もどんどん地場産業としての窯業が衰退してきていますから、
物創りの人たち、作家たちで、町の活性化のきっかけになるようなアートで何か役に立つことはないかな、作家仲間で何か面白いことができないかな、ということから動き始めたんです。

そして、2年半前にArt-Set 0(アート セット ゼロ)を立ち上げて、NPOの資格を取得して、
活動に至っているんです。
けれど、正直のところ、まだまだそれができたからどうなったという報告はできないのが残念ですが。

でも市内の商店街やその周辺地域の人たちにも、だんだんとこういう活動をやっているのが
理解されてきているので、まあちょっと今が我慢しどころかなと思っております。

その活動の中心となっているのが、町家の空きスペースを改造した「アートセットスタジオ」と呼ぶ
ギャラリーです。
地元の陶芸やガラスを勉強した人の発表の場として提供したり、ジャンルを超えていろんな作家の
企画展を開催したりして作家同士の積極的な交流の場となっております。

そしてもう一つ活動の柱にしていることは、障害を持っている人たちのアートを積極的に紹介、支援を
してゆくことです。
私たちはこの人たちの作品を「ボーダレスアート」と位置づけて年2回程定期的に企画展示して
おります。
この4月に企画展とシンポジウムが予定されているんです。
NPO設立メンバーとして支援事業の施設で活動されている方も理事として参加してます。

「アートでびっくり!干支セトラ展」は、今回で3回目なんですが、これは私が一応中心となって
企画を進めているんです。


日下
ああ、そうなんですか。 素晴らしいですね。


石山 駿さん
はい、僕自身は45年以上も前だけれども瀬戸に来て、教員生活と自分の作家生活を送る中で
地域や瀬戸の人たちとはほとんど関わりを持つことなく今日まで来てしまったのです。

瀬戸に来た頃は、作家の多くは陶芸家が中心で、どちらかというとアカデミックな日展系を中心とした
人たちだったもんだから、交流もなくて、これではいかんなという思いもあって、
やっぱり瀬戸にこうして長くいるんだから、もう少し社会と関わって何か活動していかなきゃなとは
思い始めてはいたんです。
そんな時に友人でもあるガラス作家から相談を受けてNPO法人の設立に協力することになったのです。

僕自身の持ち味はというか、できることは、これまでの作家としての行為がたまたま範疇的には
陶芸家みたいなところにいつもおさめられるんだけれども、自分の立ち位置としては造形作家という
意識を持ちながらやってきてます、したがってその方面の人たちとの交流もあるので、造形作家や
関西の人たちからも企画展などでは積極的に参加してもらい、また瀬戸や周辺の人たちにもいろんな
ジャンルを超えて作品で交流してもらいたいなという思いでやっています。

毎回、干支セトラ展にはジャンルを超えて多くの作家たちにも参加してもらって。
山本哲三さんにもとても良い作品を出品していただきました。


日下

そうですか。 素晴らしいですね。


石山 駿さん
これは馬頭観音です。


日下

ああ、素敵です!面白いですね。
東北ではオシラ様といいますが。


石山 駿さん
僕は遊びが好きでね。



干支(巳ー1) 800 9
「蛇(じゃ)の道はヘビ」
長さ47cm 



日下
ああ、蛇で、道路なんですね! ああ、面白いです!!


石山 駿さん
蛇の道は蛇、そういうことわざがありますね。
こんなふうに、遊びながら干支なんか作ってもらえればいいなと思って。
50人くらい参加してもらえて、ありがたいですよ。


日下
かなりの人数ですね。


石山 駿さん
日下さんも出してくださいよ。次回、出品要請しますから。どうですか。


日下
恐れ入ります。ありがとうございます。(笑)
今日も素敵なお話をありがとうございました。



9-13 800 9
9-13(ポストシリーズ2003~)  
高さ 48cm  
2010年
個展 (大阪  茶屋町画廊)




**************************

編集後記

今回、山本 哲三さんのご紹介で、初めて石山 駿さんにお話をお伺いしました。
石山 駿さんは陶を素材とした彫刻作品で国内外での発表活動歴が豊富で多彩な彫刻家で
いらっしゃいます。

山本 哲三さんからは、クレーワーク(学生当時は陶彫と言われていた)をやっていらして、
既成概念に囚われない楽しい作品が大変評価されている彫刻家としてご紹介いただきました。
愛知県瀬戸市で現在開催された「アートでびっくり!干支セトラ展」を主催するアートNPOの理事も
していらっしゃいます。

今日は石山さんが海外での発表歴が多いことの経緯をお聴かせ頂いて、
70年代から80年代にかけてが、石山さんの言葉をお借りすると、日本の現代陶芸における
青春期とも言える時代だったということを認識させて頂きました。

今回のインタビューを通して、第4回で紹介させて頂いた、石山さんをはじめとする優れた陶芸の作家を
知ることができたのもとても勉強になりました。

またNPOのArt-Set 0(アート セット ゼロ)では、窯業が衰退しつつある瀬戸の活性化を、
物創りの作家たちとアートで応援されていること、障害を持っている人たちのアートを積極的に紹介、
支援をされているということが本当に素晴らしい活動だと共感しました。

次回は、石山 駿さんの最終回で「あなたにとってアートとは?」の質問にお答え頂きます。

どうぞお楽しみに。

**********************************

◆ 石山 駿さんが所属する特定非営利活動法人 Art-Set0のホームページ 
   特定非営利活動法人 Art-Set 0で運営しているギャラリーのフェイスブック
   
アートセットスタジオ

石山 駿さんの略歴

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初ハーフマラソン完走!


皆様、こんにちは


おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。



朝の冷え込みは少しずつ緩んできましたが

まだまだ寒いですね~

今日も強い北西風が強く花粉症の妻は可哀そうです

さて、先日人生初の挑戦をしてきました

お隣の羽生市のマラソン大会に参加しましたよ~

で、初ハーフ完走しました~(^o^)/

実は昔、バドミントンをやっていた時に膝を痛めているので

長距離走は苦手で敬遠してきたのです

せいぜいトライアスロンの10kmが限界かな~って感じで…

しかし、私の周りには基準の高い仲間がたくさんいて

Facebookの投稿や日常会話でもフルマラソン完走は当たり前で

100kmマラソンやサハラマラソン、ウルトラマラソンなど

NHKの「グレートレース」に出るような過酷なのに完走したってのがザラなんです

その乗りで、人生一度はアイアンマンレースに挑戦かな~

ってことを考えてしまい・・・

じゃあフルマラソン当たり前に出来なきゃダメじゃんみたいな(汗)

とりあえず走る練習は日頃してないのでハーフから馴らして行こうと思った訳です

幸いなことに、毎晩スイミングに通ってるスポーツジムが

会場のすぐ近くなので駐車場にも困らなかったし


そこのコーチや仲間と一緒に参加しました

スタート前から冷たい小雨と北風で寒いし

予想通り10km越えた辺りから膝痛が出たので厳しかったけど…

人生のミッションを心の中で叫びながら走ったら力が出ました

「私の人生の目的は、健康で安全で豊かな社会を子孫に手渡すことである!」って

基準高い仲間達の顔も思い浮かべながらね

金久保 俊也さんの写真

ゴールの後は寒さでブルブル震えが止まりませんでした

手もかじかんで、靴ひもがうまく解けないありさまでした

ハーフでこれじゃ情けないと思うくらいタイムは遅いし

脚もガクガクで、フォーム改善やトレーニングなど

改善する課題がいっぱい見えちゃいました~

でも、ゴールの後の熱々の豚汁にはホッとしたな~

出張サービスしてた整体コーナーで少し筋肉を解してもらえたし

ジムのジャグジーにゆっくり浸かって温まれたのが

ありがたかったな~

金久保 俊也さんの写真

そして、晩御飯はは地元の老舗鰻店の

鰻を食べてスタミナを取り戻しましたよ~

大会関係者、ボランティアの皆さん

そして家族にも健康にも感謝。















創業145年下総屋の医食同源ブログ


造形作家 石山 駿さん 第8回 ~スティック&リングシリーズについて~

みなさま こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。



今日は素敵な作家をご紹介いたします。

陶を素材とした作品を作っておられる造形作家 石山 駿さんです。



石山 駿さん
(茶屋町画廊個展2010)


前回までの山本 哲三さんからのリレーでご登場頂きます。     
山本 哲三さん
第1回  、第2回  、第3回   、第4回 第5回第6回 、 第7回、  第8回 、  第9回  




石山 駿さん

第1回  ~作品のかたちを日夜考える学生時代でした ~
  
      
 略歴紹介ページ
2回  ~専攻科で決定的に変わりました ~  
第3回  ~瀬戸で陶に出会いました ~
第4回  ~陶で最初の作品がアメリカで紹介されました ~
第5回   ~アマチュアリズムで陶に向き合っています ~

第6回  ~自分にショックを与える作品が欲しかったのです。~

第7回   ~カメレオンシリーズについて~

第8回目の今日は、石山さんのたくさんの作品展開の中でも、とりわけ彫刻的な1982年からの
スティック&リングシリーズについてお伺いしてまいります。
シンプルな造形が、実は非常に高度な陶芸技術に裏打ちされていることが分かるお話です。

どうぞお楽しみいただけましたら幸いです。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 



6-1 800 8
作品 6-1    
「現代のやきもの展」 出品  
1984年  
(呉市立美術館)
           




6-5 800 8
作品 6-5    
個展出品作  
1983年  
(名古屋  桜画廊)  





6-8a 800 8
作品 6-8 
寸法 51.5×30.6×7.7
米国・東欧巡回「現代日本陶芸展」 出品 
1986年
国際交流基金所蔵





6-9 800 8
作品 6-9
個展出品作
1983年
(名古屋  桜画廊) 





6-6
作品 6-6
寸法 8×60.2×49cm
「現代のやきもの展」  出品  
1984年 
(呉市立美術館)  
呉市立美術館所蔵





6-12 800 8
作品 6-12





6-14
作品 6-14



日下
石山さんの作品の中で、屋外で展示されているもので
スティック&リングシリーズがありますが、とても興味を惹かれる作品ですね。


石山 駿さん
このシリーズは、今までの作品の流れを俯瞰してみた場合、フォルムの構築性を意識した
最も造形的な作品と言えるでしょうね。
僕はとりわけこれらの作品を作りながら、やっぱり美大の彫刻科で勉強してきたんだという意識を
改めて感じました。


専攻科を卒業する際は、大学で学んだことを捨て去ろうとしてもがき、瀬戸で土に出会い、
土の持つ融通無碍な表現の意外性に魅せられて色々と作品を展開してきました。
そこを通り抜けてゆく中で、私自身が見出す形のオリジナリティとも言うべきものに、
僕はずっとこだわり続けてきたように思っています。
もう制作することに迷いや、混乱を持つことはなかったですね。


即興シリーズから始まってグラフィックシリーズ、ワンダーランドシリーズ、小さな陶たち、
盤上遊戯シリーズと進んできた中で、突然このスティック&リングシリーズへと変わるんだけれど、
改めて考えてみるとそこに低通しているものは、軽やかさや、明るさ、遊戯性といった雰囲気が
視覚的に造形化されているように見えてくるわけですね。

僕にとってはそれを生み出す根源みたいなところに踏み込んでゆけたらという思いが強くあって、
ギリギリ単純な形としてスティックとリングに拘って展開してみたかったんです。
シンプルであればあるほど余分な要素は排除されて、フォルムの純粋な表情から見えてくるものが
あるんじゃないかと考えたんです。


とりわけこのシリーズでは、スティックとリングだから棒と輪という2つの要素でどのように
形の展開ができるか、どれだけのバリエーションを作り出していけるかと思って取り組んだのが
この作品なんですね。

子供が積み木遊びをするように輪をいっぱい棒の中へ通してみたり、輪と輪の組み合わせの形を
様々作ってみたりしながら、嫌だったらまた抜いて違うところへ入れたり、何本か入れたりと
形体や空間の変化をあれこれ試しているプロセスの一場面が作品として固定されていると思って
います。

言ってみれば形がどのようにでも変化してゆくであろう過程での仮設の状態が作品になっているんです。
これも自分では、単純なフォルムどうしが出会うことで発見できる形の面白さ、楽しさを強く意識していた
からでしょうね。


遊戯性のある視覚的な形の遊び、そして盤上遊戯シリーズでのゲームとしての具体的な遊びの形、
それよりもっとしシンプルな形で造形的に遊びたいなと思っていました。


日下

造形が、スティックとリングという2つの要素だけのものなのに、知恵の輪のような手のひらサイズに
見えたり、もっと遊具とか、キャンプファイアーとか、かがり火みたいなすごくスケール感のあるものにも
見えるという・・・。


石山 駿さん
そうです。
長さや太さは様々つくり分けていますが、50cmぐらいのスティックを3本組み合わせている作品でも、
それをもっとエスカレーションしていくと、これなどは、1本の長さが約1メートルです、100本ほど焼いて
いますからそれを3本づつ組み合わせてるんです、30個ほどずらっと並べてあるんですね。
そしてそれぞれのスティックの中に細いスティックを無数に差し込んで、さらに大小のリングを通して
あるんです。



6-20 800 8
作品 6-20       
陶ー空間の磁場〈現代陶芸5人展〉 出品
1992年
(名古屋市民ギャラリー)





6-20a 800 8
作品 6-20a
(スティック&リングシリーズ 1982~)





日下
物量的にも凄い迫力ですね。


石山 駿さん
で、また展示が終わったら全部ばらばらにして、元に戻す。
展示会場や空間に応じて表現形式を柔軟に対応できるインスタレーション作品にしてあるんです。


日下
屋外の1メートルのものだけは、組み立てができる感じなんですね。





6-18a 800 8
作品 6-18a     
国際陶磁器展美濃’86 出品 
1986年     
(岐阜県多治見市)





6-17a 800 8
作品 6-17a     
概寸 1点の長さ 105cm
国際陶磁器展美濃’86  出品
1986年     (岐阜県多治見市)
                         


石山 駿さん
そうそうそう。
でもこれも1メートルは超えているんですけれども、これは一緒に全部焼きこんである、
このところはね。 (作品写真6-17aの棒と輪について)
この4本は近くの公園で撮影したんです。


日下
そうですか。
その1メートルくらいのスティックを焼くというのは、技術的には結構大変ではないかと
思うんですけれども。


石山 駿さん
それは大変ですよ。
この大きくて反っているこの形(前出の作品写真6-17について)は、
棒は無空で中が空洞じゃないもんだから、この細いリングと太いの棒を同時に焼きこむと収縮率が、
土の縮み具合がそれぞれ違うんですよ。

それに加えて、棒の釉薬は艶消しになっていて、輪の方は光沢の釉薬、つるっとした釉薬なんですね。
またこれも収縮率が違うわけだから、同時に焼成すると、輪の方の収縮が棒の太さに対して
縮みきらないもんだから、パーンとはぜちゃうんです。

だからそれを避けるために最初から60個、70個の輪と太い棒とは別々に焼き上げておくんです。
改めてもう一度固定させるためだけに再焼成します。
一回目で高温焼成しているから、十分に縮みきっているわけですね、焼き直すときにはそれ以上
縮まらない。

釉薬が溶け合うだけだから、ちょっと低い温度で焼成しても充分溶け合って固定されますね。
いくつかの失敗を重ねて技術的な点の解決法と言うのは見つけていくわけですね。





6-4 800 8
作品 6-4
個展出品作   
1983年   
(名古屋  桜画廊)




石山 駿さん          
これはちょっと小品ですけれども、これらも同じように2度焼きしています。
それに、今までのシリーズでは素焼に施釉して窯詰めしながら棚板の上で形を組み立てていたのです。
有機的な、柔らかい形の作品だったから組み合わせている最中に釉薬が剥がれ落ちる事はそれほど
無かったんですが、四角い棒のようにエッジが立っているとどうしても剥がれ落ちやすいんです。
その点からも先ず本焼成しておいたほうが扱いやすかったんです。

たとえば1250度程の焼成温度で本焼成すれば、2度目は1240度程でも溶けてひっついてくれて
いるんです。
スティックが細ければ上に載せた形の重さや、角度によって変形しないようにたくさんの支柱を
立てねばならず、結構窯詰が大変なんです。
作品を構成している棒の数より支柱の数の方が多かったり、でもあれこれと工夫するのも
楽しいんですけれどね。


日下
素晴らしいですね。すごいですね。(感動!)


石山 駿さん
それはもう、失敗を重ねて学んでいくことですけれどね。


日下
100本作って、長さが1メートル以上というこの作品も(前出の作品写真6-20)
空洞ではなく無空の棒なのでしょうか。


石山 駿さん
これは真ん中に、こうやって、先ほども説明したように、細い棒を入れていますよね。
真ん中があいているわけです、そこへ差し込んでいるんです。
これはさすがに自分の電気窯では焼けないもんだから、大きな窯を持っている工場に依頼して
こういう形を作ってもらったんです。
差し込んである細いスティックの部分は自分で焼いてます。


日下

穴が開いているにしても粘土の量もものすごいですね。


石山 駿さん
そうですね。でもそれは手作りじゃなくて、土練機(どれんき)という機械でつくってあります。
金型を作って,粘土が押し出されてくる口のところに、棒の断面図に相当する金型を固定して、
そこから押し出された形を必要な寸法で切ったものなんです。
だから棒自体は発注しているんですね。


日下
そうですか。
シンプルな造形表現を陶でこのような大きさでやるというのは、物凄い技術なのですね。
石山さんが失敗を重ねて学んでいくと仰ることにとっても重みを感じます。
今日もとっても興味深いお話をありがとうございました。





6-11 800 8

作品 6-11      
個展出品作 
寸法  高さ60×51×16.5cm
1983年  
(名古屋  桜画廊)
   

      
**************************

編集後記

今回、山本 哲三さんのご紹介で、初めて石山 駿さんにお話をお伺いしました。
石山 駿さんは陶を素材とした彫刻作品で国内外での発表活動歴が豊富で多彩な
彫刻家でいらっしゃいます。

山本 哲三さんからは、クレーワーク(学生当時は陶彫と言われていた)をやっていらして、
既成概念に捕われない楽しい作品が大変評価されている彫刻家としてご紹介いただきました。
愛知県瀬戸市で1月まで開催されていた「アートでびっくり!干支セトラ展」を主催するアートの
NPOの理事もしていらっしゃいます。

今日は、陶という粘土を焼成することによって収縮する素材で、1メートルもある棒を、
同じ陶の輪に差し込んで形を保つことの技術的の高かさが伺えるお話でした。

印象的だったのは、作品が焼成中の収縮によって壊れないように、一度、本焼きまでして
縮みきった素材を釉薬で形同士を接着させるためだけにまた焼く、という時間と手間をかけて
かたちを生みだされているということ。
また、それを失敗を重ねながら見いだしてこられたというところにとっても重みを感じました。

実際のサイズ以上の大きなスケール感を感じさせる造形は、やはり石山さんが彫刻家で
いらっしゃるからなのだと感じています。

次回は、主に石山 駿さんが理事として活動されている、愛知県瀬戸市の
NPO Art-Set 0(アート・セット・ゼロ)についてお伺いしてまいります。

どうぞお楽しみに。

**********************************

◆ 石山 駿さんが所属する特定非営利活動法人 Art-Set0のホームページ 
   特定非営利活動法人 Art-Set 0で運営しているギャラリーのフェイスブック
   
アートセットスタジオ

石山 駿さんの略歴

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素敵な出会い

 

皆様、こんにちは


おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。

 

 

今日は桃の節句ですね


春の陽気とはいかず、関東地方は今にも雨が降りそうな曇り空です。


一雨ごとに暖かな春に向かうといいですね~

 

 

さて、先日とある勉強会で知り合った女性が


すばらしいサービスを提供しているお仕事をされているんです

 

ホント出逢いって大切ですね~


商品やサービス、経験や冒険だって出合いがあってこそ…

 

でも人との出逢いほど刺激的で人生を楽しく

 

豊かにしてくれる事は無いですね!!

 

師匠との出逢い

 

パートナーとの出逢い

ライバルとの出逢い

 

そんなご縁が広がって

 

人生もビジネスも豊かになる

 

出逢いに感謝。

 

 

 
下総屋茶舗(しもうさや)さんの写真
下総屋茶舗(しもうさや)さんの写真
下総屋茶舗(しもうさや)さんの写真
 

その女性Mさんは、シャープでキュートで

 

若くてとっても魅力的な方でした


勝手にご縁を感じて…


家の自慢のティーバッグをぜひ味わって頂いて

感想を聞かせてもらえたらな~

 

と思い差し上げたら…

 

こんな素敵な紹介ブログ書いてくれましたよ~

 

 

プレゼントしたのは


老舗のプライドをかけて作った本格上煎茶ティバッグと


自家焙煎の香り良いほうじ茶ティバッグです

 

忙しいけど本物のお茶の味わいと無添加の安心を

 

味わいたい方に試して頂きたいな~

 

 

で、その方の素敵なサービスっていうのが


トラコレっていう日本最大級のお試しサイトだったんですね

 

気になるものや美容・エステなどのサービスを色々試せて

素敵な冒険を後押ししてくれる

 

素敵な発想のサイトなんですね♪

 

 

ぜひ、覗いてみてはいかがでしょうか(^o^)

 

 





創業145年下総屋の医食同源ブログ

 

造形作家  石山 駿さん  第7回 ~カメレオンシリーズについて~

みなさま こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。



今日は素敵な作家をご紹介いたします。

陶を素材とした作品を作っておられる造形作家 石山 駿さんです。



石山 駿さん
(茶屋町画廊個展2010)


前回までの山本 哲三さんからのリレーでご登場頂きます。     
山本 哲三さん
第1回  、第2回  、第3回   、第4回 第5回第6回 、 第7回、  第8回 、  第9回  




石山 駿さん

第1回  ~作品のかたちを日夜考える学生時代でした ~
  
      
 略歴紹介ページ
2回  ~専攻科で決定的に変わりました ~  
第3回  ~瀬戸で陶に出会いました ~
第4回  ~陶で最初の作品がアメリカで紹介されました ~
第5回   ~アマチュアリズムで陶に向き合っています ~

第6回  ~自分にショックを与える作品が欲しかったのです。~



第7回目の今日は、石山 駿さんの作品「カメレオンシリーズ」について、お話をお伺いしました。


石山 駿さんはそれまでに具象的な要素を意識的に排除していくような制作をされていましたが
「小さな陶たちシリーズ」「盤上遊戯シリーズ」というチェスを模した作品展開から、自然に

カメレオンを登場させることになったそうです。


その具象的な要素と作品題名の付け方などから、新しい作品展開ができたというお話です。

どうぞ、お楽しみ頂けましたら幸いです。


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 


4-1 800 7
4-1(小さな陶たちシリーズ1976~)  





4-3-1 800 7

個展出品作  

1974年

青画廊 (東京 六本木)  






4-11 800 7
「海月」  

概寸  各 22×高さ21cm
1981年 

陶展「円」  ギャラリー白(大阪) & ギャラリーマロニエ(京都)


             





4-14 800 7
(盤上遊戯シリーズ1977~) 

「交歓閨夢(交換ゲーム)」 

概寸 40×18×高さ20cm 

個展出品作

1979年  

BOXギャラリー (名古屋) 
                         






5-2b 800 7
「痴繪圖閨夢(チェスゲーム)」  

寸法 112×112×60cm  

1977年  

第4回日本陶芸展  (毎日新聞社主催)
呉市立美術館所蔵







5-3a 800 7
「痴繪圖閨夢(チェスゲーム)」 

概寸 240×240cm    

1981年  

朝日美術展’81 (朝日新聞社主催  名古屋丸栄スカイル) 
アルゼンチン近代美術館「日本の家」所蔵





7-1a 800 7

(カメレオンシリーズ1989~)  

「カメレオンたちの痴繪圖閨夢」 

寸法 180×120×12cm

1989年  

名古屋世界デザイン博覧会・コンペ部門審査委員特別賞受賞 
                             







7-3     「カメレオンたちの盤上遊戯」 

盤の寸法 270×450cm

1993年  個展  ギャラリーNAF (名古屋)   
                              






7-6a 800 7
「含羞」   

1994年

個展   今人・Imgine (滋賀県 大津)







7-10a 800 7
「談合」  

寸法 52×19×26cm

1992年  

アートは楽しい 3  (ハラ ミュージアムアーク  群馬県 伊香保)
                



日下
カメレオンシリーズがとっても
面白いので、詳しくお伺いしてみたいんです。

チェス盤の上にいっぱいカメレオンが乗っていますね。



石山 駿さん
1976年頃から手のひらサイズの軟体物的なフォルムを無数に作り始めたのです、
これは何?というような、粘土をフニャフニャまわしたり、グニューッと曲げたり、
本当にもう手で

コロコロと子供が粘土遊びするような軽やかな感覚で、ちょうど飴細工のような変幻さで、

手が勝手に生み出してくれるようで面白かったですね。


そこに綿密に模様を描き込みました、それまではフォルムの世界だけで展開してきた

ものですから、絵付けによる装飾的な世界を取り入れたのもひとつの変化なんですが、

模様がまとわりつくことでフォルムがより生々しく動きだす感じがしました。
やはり視覚的にフォルムをより効果的に見せるにはどうしたらよいかということは

大事にしていたと思います。


「小さな陶たちシリーズ」と名づけて小さなフォルムを幾つもランダムに置いたり、壁に掛けたり、

飾り棚に置いたり、水の中や草はらに潜めたりしていろんな展開をしているうちに、

チェス盤の上で駒代わりに置いてみたらチェスができるかなという発想で、遊びの概念を

より具体的に「盤上遊戯シリーズ」として展開したんです。


「チェスゲーム」だとか、「ドッジェム」という最小手数何手で、相手の陣地と自分の陣地を
入れ替えることができるかという、古くからある平面上のゲーム遊びを引用しての作品ですね。


1989年7月に名古屋で「世界デザイン博覧会」というイベントが開かれて、協賛事業として

「デザインけっさく大賞」展コンペがあったんですが、それに応募した時の作品に、カメレオンを

チェスの駒に見立てて出品したのがカメレオンシリーズへのきっかけになりました。


別にカメレオンでないといかんというわけじゃなくて、何ということなくカメレオンというのが

出てきたんですね。
ユーモラスな姿態と好奇心に満ちた大きな眼に魅せられて面白いんじゃないかなと、それで

カメレオンを作って、「カメレオンたちの痴繪圖閨夢(チェスゲーム)」と題して出品しました。


まだまだ純粋に形だけの組み合わせでもっと遊んでみたかったんですが、カメレオンの

存在自体が意外と面白かったので、鳥獣戯画絵巻じゃないけれども、ある種の風刺性を

カメレオンにかぶせて人間社会をなぞってみようと。
これまではあまりそういう世界に踏み込むのを考えもしなかったけど、カメレオンで作品を

作っていくと、結構いろんな展開ができてきて、かなりのめり込みましたね。


たとえばちょっと小さい写真で恐縮ですけれども、こういうふうなのがありましたね。




7-2 800 7
第1回「八木一夫賞」’89現代陶芸展出品 (5点組み作品) 

1989年
手前から (舌禍、羞恥、密談、凝視、窃視) 1点の長さ 90cm






日下
はい、ありましたね。



石山 駿さん
こういうふうにして人がひそひそと密談しているような状況があったり、
相手のところへ行きたいんだけれども恥ずかしそうに前でシャットアウトしてしまったりとか。


そんな人間のちょっとした感情のすれ違いみたいなものや、その時の世相を反映した状況を

造形を通じて遊んでみようと、カメレオンを積極的に作り、時には150体ちかくチェス盤上に

展開してみたりしました。


今まで作品を発表してきたのは東京と京都を中心にしてでしたが、カメレオンシリーズからは

名古屋を中心とするようになってきたので、ほとんどこの時期、僕はカメレオンの作家だと

言われるくらいたくさん作りましたね。


今まではあまり自分の中では意識的に抽象、具象ということを考えないで来たんです。
大学でそういう世界に触れて育ってきたものだから、自分で創りだす形というものは、それを

どう捉えるにしろ、自分の観念的な操作でひとつの形に落とし込んでいく為の表現の方法としては

抽象のほうがが僕にとってはより表現の自由度が高かったからなんです。
意識的に具象的なものを取り除こうというよりは、表現の対象として具象そのものに関心が

薄かったですね。
具象としてのモノにはそれ自体で、見る人それぞれのストーリーが色濃く絡んでゆきますから、

その関係性は僕の好みではありませんから。


それでも、カメレオンを用いてコンペティションに応募してやっていく中で、自分が今まで

展開してきた作品世界の中にカメレオンを放り込んでみたらどんなふうに変わっていくかなと

思って展開してゆくことにしたんです。


後から考えてみたら、結局、抽象とか具象とかというところにこだわること自体も、自分に

何かしらの観念的な束縛感や、まだ自分で捨てきれないものがあったんだろうなという思いは

します。
自分の中にある余計なものを捨て去るということの難しさをつくづくと感じますね。


カメレオンを題材に用いることによって、結果的には動物であろうが何であろうが、表現として

面白いことができるんだったら、自分を自由に解放してなにものにも囚われずに、何も躊躇せずに

やればいいんだと簡単明瞭に考えることができて、ある種自分を解放できたんだろうなという

気がしましたね。



日下
白と黒のカメレオンが整然と並んでいる作品がありますね。




7-19 800 7

「パレード」  

カメレオン1体の概寸 20cm

1989年
ソウル⇔名古屋立体造形の交流展 (ソウル)                        




石山 駿さん

これは韓国で展覧会をした会場での写真です。
白いのはカメレオンの頭に綿が被さっていて、黒いのは針金をぐるっと巻いてあるんですね。
別に何の意味もないんです。解釈は見る人がどうぞ、とこういうふうにして。
(※スカイプカメラで手のひらに作品を1体乗せて見せて下さいました。)



日下
ああ、手に乗る大きさのものなんですね。(感心!)


石山 駿さん
はい。これを「パレード」というタイトルにしてこういうふうに並べて。
何とでも深読みできるんでしょうけど。
カメレオンの周辺の床上には全部2次熟語で、「羞恥」とか「密談」、「秘匿」とか要するに

ネガティブな言葉を散らばるように配置して、こういうふうにエスカレーションした作品なんです。



日下
何か文字なのはわかったんですが、写真では読めなかったんですが、
熟語が書いてあるというところで、何か訴えるものが出てきますね。



石山 駿さん
そうなんです。集合体として「パレード」作品のように展開することもあれば、これなんか「含羞」、

先ほど言った「密談」とか、あるいは「彷徨」、「礼節」とかの熟語と組み合わせて、

ひとつひとつの作品にしたりしてました。



日下
面白いですね。文字と形の出会いとか、そこで受け手が何を感じるかという・・・。



石山 駿さん
そうですね。
本当を言えば僕はそれまでの作品というのは、純粋に形態だけの組み合わせでしたから。
特に初期の即興シリーズの時の題名なんかはすべて、当時はテレビがまだそれほどはなくて、

深夜放送のラジオ番組に出てくる、例えば「ヒットパレード」とか「ムーンライト」だとかいう

音楽番組のカタカナ文字をとっかえひっかえ作品の題名に押し込んでいったんです。

アメリカで紹介された日本の若手陶芸家6人の、この作品も「ナイトムーン」という題名を

つけたんです。(※)

  ※(アメリカで紹介された作品は 第4回  でご覧頂けます。)




日下
そうですか~。



石山 駿さん
解説にも、「彼の作品の題名のつけ方そのものが非常に作品とコミットして、雰囲気を非常に

盛り上げている」というような解説がしてあるんですけれども。


作品に対しても、形と形、断片と断片が偶然組み合わされて出来上がった形のユニークさと、
そこにもう一つ何の脈絡もない題名を押し込んでいくことによって、見る人が

「あれ?何?この作品。この題名との関連性は?」という、もう一つ何か混乱を感じさせるという

出会いを意図的に織り込んであるんですね。



日下
それは、とっても面白いですね~。



石山 駿さん
ところがカメレオンシリーズになってくると、題名とカメレオンの様相がさもありなんというふうに

収まってしまっているわけなんですね。
作品と題名との関連性から言えば、僕は題名が作品の世界を説明したり補完したりするのは

好きじゃないんです。


だけど、カメレオンを擬人化しているもんだから、見る人にはそういう様相をよりしっかりと

意図的に押し込むことによってはっきりさせたいと踏み込んだんです。
この点でもカメレオンでは今までとちょっと違う作品の見せ方を展開しましたね。
それも自分が意識的にそうしてもいいんだというふうに自分の中で納得できたので、
そういう意味でも、カメレオンたちが僕にとってはより柔軟な姿勢への転機にはなりました

けれどね。



日下
本当にカメレオンシリーズはとっても面白いですね。
同時に石山さんご自身の制作スタイルの上でも、お伺いしたように
とても深く意味がある展開になったというのが、素晴らしいですね。
とっても興味深いお話をありがとうございました。






7-17 800 7
「ファミリー」 

1番大きい頭部の寸法 46×17×高さ43cm
1997年
個展出品作 (ガレリア フィナルテ   名古屋)       


**************************


編集後記


今回、山本 哲三さんのご紹介で、初めて石山 駿さんにお話をお伺いしました。
石山 駿さんは陶を素材とした彫刻作品で国内外での発表活動歴が豊富で多彩な彫刻家で

いらっしゃいます。


山本 哲三さんからは、クレーワーク(学生当時は陶彫と言われていた)をやっていらして、
既成概念に捕われない楽しい作品が大変評価されている彫刻家としてご紹介いただきました。
愛知県瀬戸市で1月迄開催されていた「アートでびっくり!干支セトラ展」を主催するアートの

NPOの理事もしていらっしゃいます。



今日は、石山 駿さんの作品シリーズの中では、唯一具象的なカメレオンシリーズについて

お聴かせ頂きました。


石山さんは、これまで常に予定調和的ではない、形と形の偶然の出会いのユニークさを

追求されてきました。
また同様に題名も形と何の脈絡のない題名をつけることによって、見る人に意外な何かを

感じさせるという出会いを意識的に織り込んでこられました。


それがカメレオンシリーズでは、具体的なかたちと、題名のネガティブな二字熟語によって、
カメレオンの擬人的な様相が見る人に伝わってしまうという展開を意識的にされたことで

転機になったということでした。


石山 駿さんの制作にはいつも、本当に自由になろうとする何か新しい挑戦があって、また、

とても素晴らしいと感じるお話でした。


次回は、棒と輪の形を組み合わせた「スティックアンドリングシリーズ」についてお届けいたします。


どうぞお楽しみに。

**********************************

◆ 石山 駿さんが所属する特定非営利活動法人 Art-Set0のホームページ 
   特定非営利活動法人 Art-Set 0で運営しているギャラリーのフェイスブック
   
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アーティストを応援する素敵な彫刻工房@日下育子の学び場美術館

造形作家 石山 駿さん 第6回 ~自分にショックを与える作品が欲しかったのです。~

みなさま こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。



今日は素敵な作家をご紹介いたします。

陶を素材とした作品を作っておられる造形作家 石山 駿さんです。



石山 駿さん
(茶屋町画廊個展2010)


前回までの山本 哲三さんからのリレーでご登場頂きます。     
山本 哲三さん
第1回  、第2回  、第3回   、第4回 第5回第6回 、 第7回、  第8回 、  第9回  

 

石山 駿さん

第1回  ~作品のかたちを日夜考える学生時代でした ~
  
      
 略歴紹介ページ
2回  ~専攻科で決定的に変わりました ~  
第3回  ~瀬戸で陶に出会いました ~
第4回  ~陶で最初の作品がアメリカで紹介されました ~
第5回   ~アマチュアリズムで陶に向き合っています ~


第6回目の今日は、石山さんが自由に形を創作するために、どんな手法で制作されているのかを
お伺いしました。 それは、沢山の作品のパーツを出合わせることで生まれてくるのだそうです。


どうぞ、お楽しみ頂けましたら幸いです。


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 


9-1 800
9-1(ポストシリーズ 2003~)

概寸 高さ130cm





9-3 800
9-3(ポストシリーズ 2003~)





10-4 800
10-4(ウェーブシリーズ1994~)




10-5 800
10-5 (ウェーブシリーズ1994~)

寸法 42×36×6.5cm





11-1 800

11-1 (フェイスシリーズ 2004~) 

寸法 30×24×4.0cm




11-2 800
11ー2 (フェイスシリーズ 2004~)





11-7 800
11-7 (フェイスシリーズ 2004~)





12-1 800
12-1 (快陶面白シリーズ 2010~)





12-4 800
12-4 (快陶面白シリーズ 2010~)

寸法 27×33×5.0cm





12-9 800
12-9 (快陶面白シリーズ 2010~)





12-15 800
12-15 (快陶面白シリーズ 2010~)





日下
石山さんは、陶での制作になってからは、一切デッサンはしなくなったというお話でしたね。



石山 駿さん
そうです。
シュールレアリストのアンドレ・ブルトンという人の言葉の中で、正確かどうかちょっと自信が

ないんですけれども、「手術台の上でこうもり傘とミシンとが出会った」というような表現の文章を

書いているんです。
彼が生きていた20世紀前半のヨーロッパの,時代背景は、ダダの運動からシュールレアリズム誕生へと

大きな変革の時代で、その中心にいた人物です。
その予想外の情景を想像すればするほど僕は強く惹かれたんです。


本来なら出会うはずのないそれぞれ別個の日常生活上の用途性を持った物体どうしが偶然

出会ってしまう。
そこに、人は何を感じるかということ、
僕も作品を生み出すプロセスの中にもそういう部分がほしいと思っているんですね。


おそらく、まったく出会わない形が出会って生まれるものは、人が見たらやっぱりすごく困惑すると

思うんです。
「なんだろう、これ。どう解釈していいんだろう。」と思うのが当たり前でしょう、
でもそんなふうに自分にショックや意外性を与えることの意味を大事にしたかったのです。
自分の経験値や価値観の範囲に収まらないものから逃げるんじゃなくて、むしろそこに関心を

向けるべきだと考えました。


制作の手順が想像出来たり、これはあの範疇の作品だな、というのは僕にとっては魅力が

感じられないんです。


そうでない作品はどうしたら生まれるかというところから、僕は自分の持っている概念性を壊すための

出会いそうもないパーツをいっぱい作っちゃうんです。



日下
はい。



石山 駿さん
たとえば、ここに、こういう作品がありますよね、これ。
これ、みんな、パーツが全部バラバラなんですよね。

 

(※顔のシリーズの作品パーツを見せて下さっていました。)

  ↓ 参考写真



素焼きのパーツ



素焼きパーツの窯詰



日下
はい。凄く沢山あるんですね!(驚き)


石山 駿さん
僕が作る場合は、こういう大小、様々な形がいっぱいあるんです。
例えば、この顔の表情なんかを、僕自身がああでもない、こうでもないと
とっ替えひっ替えいろんなパーツを置いていくうちに、偶然,出会っちゃうわけなんですね。


そんなプロセスの中で瞬間的に感じるものがあるんですね、そこを決定しちゃうんですよ。
そういうふうにして、形が偶然組み合わさって出来ていく面白さみたいなものを掬い取っているんです。



日下
とっても面白いですね。



石山 駿さん
そのために必要なのは、いかに勝手なパーツをたくさん作っておくかということ。
それが表現の特異性というのか、僕にとって自分を驚かせる形をいかに発見していくかに

繋がっていくんじゃないかと思ってるんです。
それを期待しながら、今も同じような制作方法で作っているんですけれどね。



日下
パーツはすべて焼いた状態であるのでしょうか。



石山 駿さん
まず素焼きまでしておきます。800度前後で一度焼き締めて、割れない程度にしてあります



日下
素焼きのもので形を考えるんですね。



石山 駿さん
そうそう。いっぱい重ねて。
それで形が決まったら次にどんな色にするかを考えるんです。
釉薬を塗るときはまた形をバラバラにしなくてはなりません。

そして再度窯の中に置く時に元の形に組み立てるんです。

大体どの作品も1230~40度の温度で焼成しています。


釉薬が溶けることで個々のパーツが接着されるんですが、あまりに不安定で、

焼成中に動きやすい形やとても小さい形は別にしてあとで接着剤で付けることもあります。
作品の形状によっては、パーツを全てバラバラのままで焼成を済ましておいて、再度組み合わせて

接着のためだけに2度焼きすることもあります。



日下
色よりも先に形で判断しているというのが、とっても意外で新鮮です。



石山 駿さん
そうです。だから焼きあがってから、どうも色の具合が嫌だというのは当然あるし、
すべてがピタッと収まるというのはなかなか無いんですけれどね。
というか、コレはというものが生まれた瞬間というのはものすごく嬉しくなりますね。
形が何よりも自分を驚かしてくれるというか、そんな形に出会った瞬間の満足感が。



日下
きっと、そこがご自分を驚かせる形をいかに体験していくかという
本質的な部分なのですね。


石山 駿さん
そうですね、それこそが僕自身が見つけ出す形であって、そして同時に僕にしか作れない形であれば、

僕が作り続ける意味もあるんだと思ってます。
そのためにも一つのスタイルに固執して作ってはダメだと思っているんです。
多様な形の作品がいっぱいあっても、これは彼のだ、と言われるのが僕にとっては大事なんです。


日下
ああ、それは素晴らしいですね!



石山 駿さん
日本の場合だと、一家の芸じゃないけれども、一つのスタイルを突き詰めて、その人の価値をみるような、道を求める精神とでもいうか、いろんな分野で色濃くあるじゃないですか。



日下
そうですね。


石山 駿さん
だから、ある作品で成功をおさめると、それを壊すことができなくなっちゃうんです、
成功がその人自身の歩みを停滞せるという側面も、僕はあると思うんですね。
僕は何も成功はしていないんだけれども。



日下
いえいえ。



石山 駿さん
自分の中にある表現したい世界というのは、年とともに見聞が広がったり、生活環境の変化や

社会状況の変化とも関連して変化してゆくことの方が僕には当たり前に思えるんですが。


それに応じた年齢によって好きなものをどんどん作っていけばいいと僕は思っているから、
スタイルや、一つの形をバリエーション的に発展させていくことは、あまり積極的に
考えないし、むしろそこにできるだけ束縛されたくないんですね。



日下
素晴らしいですね。本当に自由な精神でいらして。



石山 駿さん
そう。自分がそうありたいと思って。
人が楽しいね、面白いねと言ってくれるということは、自分がそういう気持ちで作っているのが
伝わっているからだと思いたいですね。



日下
本当にそうなのだろうと思います。
石山さんの作品は拝見していると本当に、ワクワクして素晴らしいと思いました。


私も作り手ですが、やはり一つのテーマをどうしても持っているので、
石山さんのような自由な作品展開には、とっても感動します。



石山 駿さん
僕の作品は、そうやってテーマを持ちながら、それをいろんな角度から切り取り、
自分のその時の年齢、環境、社会での位置によって切り口が変わっていきます。
それはそれで真っ当な一つの方向性だと思うんです。


例えば、喜劇だけを作っている映画作家っていないし
アクションだけ、時代劇だけを撮る映画作家もいない。
一人の偉大な作家であっても、いろいろな切り口から、このジャンルでは
こういう表現ができるだろうという感性って、数多くみんな持ってみえると思うんですね。


だから僕は、例えば今作っているような、平面的な形をした色の断片を組み合わせた
顔のようなシリーズとか、柱を中心にしたポストシリーズとか作っていますけど、
ポスト(柱状の形)の上で形を遊戯させる。
その遊ばせていく形は、いろんなパーツの出会いをまたここでも仕掛けているんです。


だから基本的に、ほとんど最初に作っていた不定型な形の即興的な作品から、今に至るまで

僕自身の姿勢は変わっていないんです。

いろんなシリーズとして見た目には変わっているけれども、僕の本質的なところでは、そんなに

変わっていないと思っています。
変わっているのは、カメレオンのような具体的なものを登場させたときに、
僕はちょっと自分の中である種何かが変わったなと言う気持ちはあるんですけれども。



日下
そうですか。
多様な形がいっぱいあっても、石山さんご自身ものが一貫しているということなのですね。
素晴らしいお話をありがとうございました。




7-1a 800
7-1a (カメレオンシリーズ1989~) 

「カメレオンたちの痴繪圖戯夢(チェスゲーム)」

寸法 160×120×12cm


**************************


編集後記


今回、山本 哲三さんのご紹介で、初めて石山 駿さんにお話をお伺いしました。
石山 駿さんは陶を素材とした彫刻作品で国内外での発表活動歴が豊富で多彩な
彫刻家でいらっしゃいます。


山本 哲三さんからは、クレーワーク(学生当時は陶彫と言われていた)をやっていらして、
既成概念に捕われない楽しい作品が大変評価されている彫刻家としてご紹介いただきました。
愛知県瀬戸市で1月迄開催されていた「アートでびっくり!干支セトラ展」を主催する
アートのNPOの理事もしていらっしゃいます。


今日は、石山 駿さんがご自身にとって予定調和でない作品に出会うために
とられている制作手法を具体的にお伺いしました。
それは沢山の素焼きのパーツの形を出会わせていくことで、しかも色よりも形が先に決まる
ということに、石山さんが陶の彫刻家でいらっしゃるということを強く感じました。


また、自分のその時の年齢、環境、社会での位置によって切り口が変わっていくという
柔軟性な姿勢に、私もとても刺激を受けました。


次回は、今回の最後に出てきたカメレオンのシリーズについてお届けしてまいります。


どうぞお楽しみに。

**********************************

◆ 石山 駿さんが所属する特定非営利活動法人 Art-Set0のホームページ 
   特定非営利活動法人 Art-Set 0で運営しているギャラリーのフェイスブック
   
アートセットスタジオ

石山 駿さんの略歴

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造形作家  石山 駿さん  第5回 ~ アマチュアリズムで陶に向き合っています ~

みなさま こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。


今日は素敵な作家をご紹介いたします。

陶を素材とした作品を作っておられる造形作家 石山 駿さんです。



石山 駿さん
(茶屋町画廊個展2010)


前回までの山本 哲三さんからのリレーでご登場頂きます。     
山本 哲三さん
第1回  、第2回  、第3回   、第4回 第5回第6回 、 第7回、  第8回 、  第9回   

石山 駿さん

第1回  ~作品のかたちを日夜考える学生時代でした ~
  
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2回  ~専攻科で決定的に変わりました ~  
第3回  ~瀬戸で陶に出会いました ~
第4回  ~陶で最初の作品がアメリカで紹介されました ~

第5回目の今日は、石山 駿さんが陶を素材にするにあたって、土や釉薬の技術を追求するという

細部には敢えて入り込まずに 、焼き物のアマチュアとしてどんな形で遊べるかという姿勢で制作して

こられたというお話です。


できるだけ軽やかな感性で、遊戯性を持って制作されているということで、その最初の頃の

グラフィックシリーズ、ワンダーランドシリーズの作品と合わせて紹介してまいります。


どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。



* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

5-1

2-1(グラフィックシリーズ 1972~)






5-2

2-2(グラフィックシリーズ)







5-3
2-4(グラフィックシリーズ)







5-4
2-7(グラフィックシリーズ)






5-5
2-12(グラフィックシリーズ)







5-6
2-13(グラフィックシリーズ)







5-7
3(ワンダ―ランドシリーズ 1974~)







5-8
3-5(ワンダ―ランドシリーズ) 







5-9
3-11(ワンダ―ランドシリーズ)







5-10

3-12(ワンダ―ランドシリーズ)

「作品ピ・ピ・ピ」

1975年

第3回日本陶芸展出品  (呉市立美術館所蔵)







5-11
3-14(ワンダ―ランドシリーズ)







日下
グラフィックシリーズのあたりはもう大きな変化を乗り越えて、楽しさも感じながら作っていらっしゃる
感じでしょうか。



石山 駿さん
そうなんですね、でも焼き物と言うのはやはり厄介なもので、柔らかい粘土の状態から焼成という

過程を経て硬質な物体に変化するまでに多様なプロセスと技術というのがものすごく要求される

わけなんです。



日下
ええ。



石山 駿さん
焼き物自体はそれこそどのような表現にでもなり得るものなんですね。
土は多様な変容を可能にしてくれるとてもユニークな素材なんです。
鉄のようにも、木のようにも化けることができるし、金属のような光沢を作ることもできるし、
マチエールとしても千変万化するし。
だから視覚的な面白さに溺れていけばどんどん細部にまで入り込んでいける、非常に厄介な素材

なんです。


作品をどの方向で突き詰めていくかによって、表現すべきテーマーを絞り込んでゆくことができる

けれども、あまり細部に突っ込んでいくと、作品がより工芸的になっていくんです。
置物的に完成された形よりも、野放図に作られた形ぐらいが僕にはちょうどいいんです。



日下
それは、何となくわかるような気がします。



石山 駿さん
僕自身は、便宜的にはシリーズと命名した幾つかの展開をしてきていますが、視覚的にというか、

表現的な形がどんなに変わっていこうが、自分が見つけ出す形の中に僕自身のオリジナリティといえる

ものがずっと貫かれていくんだったら、どんな表現スタイルをとってもいいなと自分では決めていたので、一つのスタイルを突き詰めていこうという気持ちは無かったですね。
面白い形があればどんどん変わっていきたいという気持ちの方が強かったんです。


たとえば釉薬というのはベースになる土の粗さとかキメの細かさとか、焼成温度によっても、
また添加する酸化金属物の種類や量によっても、発色や質感がコロコロと変わっていくわけですから、
きりがないほどに一つのテーマーだけを追い詰めていくこともできるわけですよ。
僕は、そこには入り込まないで、アマチュアリズムでいこう、と。
焼き物のアマチュアとしてどんな形で遊べるか、どんな形で楽しめるか、むしろ変化することを選んで
結果的に僕はずっと今日までアマチュアリズムを大事にしてやってきたように思うんです。



日下
アマチュアリズムといいますのは?



石山 駿さん
焼き物の世界で言えば僕はプロとしての知識と経験を目指してきたわけでも、所有しているわけでも

ありません、瀬戸に来て土と出会って、多様な表現の可能性に触れてやってきました。



技術的に突き詰めていったらもっと洗練されて、もっとたぶん精巧なものができていくんだろうなと、
そんなふうに考えてみるとやり残したことはが今思うといっぱいあるんだけれども、だけどまあ、

それよりも先にこんな形作ったら面白いな、こんなもんで自分が楽しめたらいいなという、そっちの方が

僕はもうすごくワクワクするもんだから、たとえ1年でも、このシリーズはやめたと思えば次へ行って

しまえというふうに形はどんどん変わりましたね。
思いついたら前後との整合性などお構いなしに、思いついた形をまずつくる、子供の好奇心みたいな

もんですよ。



日下
はい。石山さんの作品のシリーズ展開は、すごく変化が大きくて多彩でとっても驚きました。



石山 駿さん

それがいかんのです。人から見たら場当たり的に作っていて信用できないな、あいつは、って。



日下
いえいえ。
グラフィックシリーズは、私には鳥籠と羽根みたいなイメージに見えるのですが。



石山 駿さん
そうですね。
とにかく土は、どの作家の作品を見ていてもそうなんだけれども、土の量塊性、質感、堅牢さ、重量感を

感じさせるようながっちりとした形を基本にして作っていくでしょ。

僕はむしろもっと軽やかで、軽薄で、開放的な感じを取り込んだ、例えばふわりとか、ひらり、ほっとり

というような擬態語の語感,感性を表すようなぎりぎりの形を作ってみようと、その当時はずっと考えて

いましたね。


だからグラフィックシリーズも、次のワンダーランドシリーズも、ふわっと、すごく軽やかさみたいなもの、

遊戯性といいますかね。

たまたまそこに差し込んだ形で瞬間そこに固定されちゃった、その差し込んだものを違う段、違う所に

差し込んだりしてまた形が変わる、そういう仮設の状態がたまたま作品として提示されているような、
そんな軽やかさが僕にとってはいいなあ、という感じがしています。



日下
そうですか。とっても面白いですね。



石山 駿さん
結論的になるかもしれませんが、僕自身の作品は今に至るまでのシリーズで、いろんなスタイルを

持ちながら来ました。
多くの作品は、有機的な形の組み合わせを基本にした気ままな造形遊びのようなもので、子供が

積み木遊びをするように形を積んでいって、嫌だったら取っ払って、また一から作り直して積み上げて
というふうにある種の遊戯性を持った軽やかな遊び心を大事にしてゆきたいという気持ちは持っていた

と思います。



日下
はい。



石山 駿さん

それが、後に出てくる盤上遊戯シリーズなんかでは、より具体的にチェッカー盤上に表現していくことに

つながっていったんじゃないかという気がします。



日下
本当にほかの素材では取り組み得なかったような造形表現ですよね。



石山 駿さん
そうですね。とにかく僕は学生時代のわずかな期間だったけれど、石や鉄など堅牢な素材と格闘して、

物を作る瞬間、瞬間、自己満足するようにかたちを作っているんだという強い意識があったんです。

これは、学生時代のデッサンなんですけれども。

大学3年生の頃


僕は本当に、形をちょっとずつ違えながら、形、形、形、形そのものにいつも執念のように幾つもの

アイディア描いているんですよ。
そういう中から、自分でこれを決定していこうとかね。



そうするとだんだん、自分が物の形の細部にこだわりすぎていくような気がして仕方なかったんですね。

もっと自由になりたいという気持ちが本当はすごく強い。


その反動として、子供たちが何の拘束もためらいもなく変化していくような
軽やかな感性で、自由に自分の好きなもの、楽しいものを求めてどんどん
作っていけばいいという、より軽やかなものへの憧れが強くなったと思います。



日下
それはとっても素敵な感性ですね。



石山 駿さん
だからもう今は、焼き物に入ってからはいっさいデッサンをしないんです。
アイデアデッサンで形を確かめるということはしない。確かめようのない形なんです、僕の作品は。
デッサンは頭の中にあるものが形として具現化されたもの、既成の概念がまとわりついているもので

あって、僕にとっては、いくつかの形が組み合わさって偶然出会った瞬間の形を選び取った、と言う

ぐらいの軽さのほうが、素の僕、本然的な僕の感性の発露であると思えるようになったのです。


日下
素晴らしい制作の在り方ですね。
最初からの自由ではなくて、沢山の積み重ねを振り払ったからこそ、その開放感にたどりつけたのかも

知れませんね。
とっても響くお話をありがとうございました。




5-12
4-14(盤上遊戯シリーズ1977~

「独自悦夢(ドッジェム)」


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 


編集後記


今回、山本 哲三さんのご紹介で、初めて石山 駿さんにお話をお伺いしました。
石山 駿さんは陶を素材とした彫刻作品で国内外での発表活動歴が豊富で多彩な彫刻家で
いらっしゃいます。


山本 哲三さんからは、クレーワーク(学生当時は陶彫と言われていた)をやっていらして、既成概念に
捕われない楽しい作品が大変評価されている彫刻家としてご紹介いただきました。
愛知県瀬戸市でアートのNPO理事もされています。


今日は、石山 駿さんが焼き物のアマチュアとしてどんな形で遊べるか、という姿勢で制作してこられた

お話をお送りしました。
その、子供のように軽やかで自由な遊戯性をもって制作する姿勢というのは、学生時代の堅牢な素材での形の追求の反動としてあるということがとても興味深く感じました。


石山 駿さんの遊戯性を持った遊びに貫かれた沢山の素晴らしい作品群は、これから年代を追って
シリーズごとに紹介させて頂きます。


次回は、石山 駿さんの遊戯性ある作品がどんな風に作られるのか、制作の実際を詳しく、お話頂き

ます。


どうぞお楽しみに。



**********************************

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開催中です! 78th 新制作協会 彫刻部受賞作家展

皆さま、こんにちは。 

彫刻工房くさか 日下育子です。

今日は素敵な展覧会を紹介いたします。


78th 新制作協会 彫刻部受賞作家展 です。


以前、学び場美術館にご登場下さいました 彫刻家の高家 理さん 


出品されています。



2/9(月)~2/20(金) 11:00~18:30

 2/11、2/15は休廊


ギャラリーせいほう  





(↑クリックして頂くと拡大してご覧頂けます。)



 

(↑クリックして頂くと拡大してご覧頂けます。)



高家さんは、インタビューでは、ずっと石で制作してこられたとのことでした。


彫刻家としてだけでなく、職人的な要素も持ちながら、ひたむきに石と向き合う姿勢が

印象的な作家さんです。


高家さん、受賞おめでとうございました。

皆様も、銀座にお出かけの際は、ぜひ、高家さんの作品を

ご覧になってみてはいかがでしょうか?


 本日もご訪問下さいまして、

 どうもありがとうございました。

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