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これ観た

基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『水は海に向かって流れる』(2023)

原作は田島列島の漫画。

 

監督 前田哲(『こんな夜更けにバナナかよ』『老後の資金がありません!』『そして、バトンは渡された』他)

脚本 大島里美(『君と100回目の恋』『サヨナラまでの30分』『漁港の肉子ちゃん』、『おカネの切れ目が恋のはじまり』『凪のお暇』『わたしに運命の恋なんてありえないって思ってた』他)

 

広瀬すず、大西利空、高良健吾、戸塚純貴、當真あみ、勝村政信、北村有起哉、坂井真紀、生瀬勝久、他。

 

自宅から通うのが遠いからと叔父歌川茂道(高良健吾)の家から高校へ通うことになった熊沢直達(大西利空)。駅まで迎えに来たのは茂道の家に住んでいる女性榊千紗(広瀬すず)だった。

茂道の家に着いてみると、会社員だった茂道は漫画家になっていた上、そこはシェアハウスになっていた。愛想がなくぶっきらぼうでいつも不機嫌そうな榊の他に、女装の占い師泉谷颯(戸塚純貴)、榊の父親と旧知の仲の旅好き大学教授成瀬賢三(生瀬勝久)が住んでいた。直達含め五人の共同生活が始まることになる。学校へ行ってみれば、クラスに一番人気の女子楓(當真あみ)がいて、彼女は颯の妹だったし、猫ムーンライトを拾った縁で、楓もシェアハウスに頻繁に顔出しするようになり、直達に想いを寄せ始める。しかし直達は、恋愛を拒否している榊に惹かれていく。そしてその恋愛をしない理由が自分と関係すると知り、より一層榊に寄り添っていく…。

 

直達の青い恋心が新鮮で良かったし、コミカルなところも多く、笑える。ダブル不倫ネタは第三者の介入を許さず、湿度がおさえられていて良かった。面白かった。

 

ネタバレすると、榊の母親(坂井真紀)直達の父親(北村有起哉)がダブル不倫をし、榊の家庭は壊れ、母親は戻ってくることはなかったが、直達の父親は元さやにおさまった。そんな過去があったことも知らなかった直達だが、知ってからの成長がめざましい。一方、母親を許せない、また自分が母親に放った言葉に後悔の念もある、といういつまでも少女な榊、対比が愛おしい。

ラスト、浜辺で遊ぶ二人の姿は本当に可愛らしい。でも、たぶん、この後関係が成就することはないだろうな。年齢差は十歳であり得なくはないが。そうあって欲しいという願望。思い出におさまる方が人生を振り返った時きれい。

 

坂井真紀、こういう役、いいな。

大西利空は『キングダム』で信の子供時代やった子、大きくなったなぁ。夏の月9、久しぶりの恋愛王道ドラマ『真夏のシンデレラ』にも出てたけど、子役時代の方がうまかったなぁと思っててのこの作品だった。もう1〜2作通せば良くなるかも。萩原利久みたいに。

 

★★★★(★)

 

 

 

 

『渇水』(2023)

原作は河林満の小説。

 

監督 高橋正弥

脚本 及川章太郎

 

生田斗真、磯村勇斗、門脇麦、山崎七海、柚穂、宮藤官九郎、宮世琉弥、吉澤健、池田成志、尾野真千子、大鶴義丹、田中洋次、森下能幸、柴田理恵、篠原篤、他。

 

水不足が心配され、節水の呼びかけも行われてる夏。岩切俊作(生田斗真)は市の水道局に勤めている。後輩の木田拓次(磯村勇斗)と二人一組で水道料金滞納者をまわり督促と停水を行う。最後のライフラインを止めるという仕事は精神的ダメージが大きい。特に新人。岩切は仕事と割り切りたんたんとこなしていくが、私生活では妻和美(尾野真千子)が息子を連れて実家に帰ってしまっていて苦境に立たされていた。

そんな中、困窮家庭の幼い姉妹恵子(山﨑七海)久美子(柚穂)と出会う。母親の小出有希(門脇麦)は生活のためと男を頼り、育児放棄状態で金銭の目処がつくまで帰ってこない。父親はとうの昔にいなくなった。長女である恵子は妹久美子を守るために母親の代わりをつとめる。そんな姉妹を前に岩切は停水を実行する。けれど、母親が帰ってくるまで持つように、水をありったけの入れ物に汲み置きすることを勧める。子供だけしかいない状況に情が湧いたのだ。

岩切も家庭に恵まれず辛い子供時代を過ごしていた。いざ自分が親になってみると、子供との向き合い方がわからず、和美の気持ちにも応えられずで出て行かれたのだった。

母親の帰りを待つ姉妹と、妻子とやり直しをしたい岩切の感情がリンクしていく…。

 

「太陽と水と空気はタダ」というのはあまりにも子供っぽい着眼点だが、豊富に流れる滝を見たらそんな気持ちになるのも理解がいく。

 

育ったようにしか生きられないのがなんとも寂しい作品だった。

良かった。

 

子役が素晴らしかった。

磯村勇人もホントうまい。舞台は前橋なのだけど、彼女がいて結婚のタイミングを考えてる地方都市の役所勤めの若者、という感じがよく出ていて、そこに本当に木田拓次が生きてる気がした。自分の中に人物を取り込むのがうまい。

クズ男役(笑)の宮世琉弥も良かった。このへんのキャラクターを突き詰めていったらいいのに。

門脇麦、尾野真千子は文句なしだった。すごいな。

 

でも、生田斗真、とてもいいのになんでいまひとつ作品に恵まれないんだろう。(この作品が悪いんではなく、主演である生田斗真が光らないの、なんで?ということ。演技決して下手なわけではないのに。)

 

★★★(★)

 

 

 

 

配給 KADOKAWA

 

 

『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』(2023)

Netflix映画

原作は青柳碧人の小説。

 

監督 福田雄一(『明烏』『斉木楠雄のΨ難』『ヲタクに恋は難しい』『新解釈・三国志』『ブラックナイトパレード』『変態仮面』シリーズ、『銀魂』シリーズ、『今日から俺は!!』シリーズ、他)

脚本 鎌田哲生(『小説の神様』『ブラックナイトパレード』他)

 

橋本環奈、新木優子、岩田剛典、夏菜、若月佑美、山本美月、真矢ミキ、キムラ緑子、桐谷美玲、ムロツヨシ、佐藤二朗、加治将樹、長谷川朝治、犬飼貴丈、味方良介、三浦健人、葉月智子、小山莉奈、河崎莉奈、新谷姫加、佐藤葵、他。

 

赤ずきん(橋本環奈)は旅の途中。森の魔女バーバラ(キムラ緑子)に汚された靴を川で洗っていたら見失い、靴探しにいばらの道を行く。すると、赤ずきんの靴を履いている女の子シンデレラ(新木優子)と出会う。意地悪な継母イザベラ(真矢ミキ)と義姉アンヌ(夏菜)マルゴー(若月佑美)に虐げられ、殺められた鳩を埋めてるところだという。裸足だったシンデレラの足はいばらのトゲで傷だらけだった。

シンデレラの話を聞けば、今晩はお城で舞踏会があり、若き王子(岩田剛典)にみそめられようと美しい娘たちが集まるという。この国は美しいものしか認めない風土がある。意地悪な姉たちも当然参加する予定で、王室御用達の美容師ハンス(加治将樹)を頼み念入りに支度をしているという。シンデレラも行きたいのだけど、ドレスも靴もない。そこにバーバラともう一人の魔法使いテクラ(桐谷美玲)が現れ、赤ずきんとシンデレラは午前0時までしか持たないドレス姿の魔法と24時間しか持たないガラスの靴の魔法をかけてもらった。そしてネズミのポール(ムロツヨシ)を従者に変え、かぼちゃを馬車に変え、揚々と二人は舞踏会へと向かう。

しかしその途中で美容師ハンスを轢いてしまう。慌てたがよくよく見ると轢かれて死んだのではなさそうだ。名探偵と化した赤ずきんは、とりあえず死体を隠し、舞踏会へ。お城の前では門番(犬飼貴丈)が入場者のチェックをしていた。みすぼらしい女は有無をいわせず追いやられる。もちろん赤ずきんとシンデレラは難なく入ることができた。

舞踏会の目的はやはり王子のお妃選びだった。王子は最愛の女性カーレン(山本美月)が行方知れずになっていて居所もつかめない。傷心の王子に新しい女性をとの王様(佐藤二朗)のはかりごとだった。

舞踏会が始まると、王子はまっすぐシンデレラの元へ…。幸せムードの広がる中、ハンスの遺体が発見されたとの知らせが王様に入り、騒ぎになる。名探偵赤ずきんの登場であるが…。

 

外見の美しさにとらわれている人々の価値観をひっくり返すような話になってる。外見より内面というオーソドックスな内容。の、ミステリー。

 

エンドロールを見ていたら、犬飼貴丈の名が…。まったく記憶にないんで調べたら城の門番だった。気づかないよ…。

 

良くも悪くも福田雄一だった。キャストがもう福田組と言われる面々揃ってるし。ギャグもノリも変わらずで辟易だが、面白い時は面白いので難しいところ。今回は夏菜が良かった。『銀魂2』を彷彿とさせる。

新木優子はかわいかったし、桐谷美玲も衰えてないし、真矢ミキのノリもさすがだった。

橋本環奈も福田作品でのキャラが安定してた。それはもはやムロツヨシや佐藤二朗と並ぶお約束感。

福田作品は実写に耐え得るギリギリを綱渡りしていて、だいたい足を踏み外してる。でもそれがもう味になってるんだろう。観る側ではなく、監督及び演者が面白いと思い楽しければいいっていうスタンスに思える。悪く言うとうちわ受け。でも、監督が役者の違う面を引き出してるのは確かだし、役者が全力でやってるのはわかるので、観る側とて笑いも出る。あとは好きか嫌いか。

舞台の方が向いていそう。(『ビートルジュース』は心底観たかった)

 

軽い気持ちで流し観するにはいい。そして時々耳目がいく。

 

★★

 

 

 

 

『御手洗家、炎上する』(2023)

Netflixシリーズ 全8話

 

原作は藤沢もやしの漫画。

監督 平川雄一朗(『僕だけがいない街』『春待つ僕ら』『記憶屋』『その時は彼によろしく』他)、神徳幸治『『ハニーレモンソーダ』『honey』他)

脚本 金子ありさ(『高台家の人々』『となりの怪物くん』『未と鋼の森』『電車男』他)

 

永野芽郁、鈴木京香、中川大志、工藤阿須加、恒松祐里、北乃きい、吉瀬美智子、及川光博、濱田マリ、小西桜子、白鳥玉季、中川翼、山城琉飛(やましろるいと)、真木ことか、他。

 

13年前、代々病院を経営する御手洗家の自宅が火事に見舞われた。まだ小学生だった長女の杏子=あんず(白鳥玉季/永野芽郁)は、燃え盛る自宅の前で、病院長の父御手洗治(及川光博)に、自分のせいだと土下座をして謝る母皐月(吉瀬美智子)の姿を目の当たりにする。と同時に、泣きながら土下座をする皐月と炎に包まれる自宅を笑みを浮かべながら見つめている渡真希子(鈴木京香)に気づく。渡真希子は皐月のママ友だった。

シングルマザーの真希子には杏子と同学年の息子真二(山城琉飛/中川大志)と、その上に希一(中川翼/工藤阿須加)がいて、杏子と妹柚子=ゆず(真木ことか/恒松祐里)とも仲良しだった。でも杏子は子供ながらに、真希子が皐月の真似をし、どんどん似てくることに違和感を抱いていた。そしてこの火事から皐月は記憶障害を発症し、罪悪感から父とは離婚。父は真希子と再婚したのだった。

今や御手洗病院に必要不可欠な位置に付き、インフルエンサーともなった真希子は雑誌モデルにも起用され、ずっと憧れてきた裕福な生活を送っている。二人の息子は後継者として医大に通う。しかし実際は長男の希一は引きこもりになっていた。

皐月が火の不始末をしたとは到底信じられない杏子は、友人山内しずか(北乃きい)の協力を得ながら真相を調べるべく御手洗家に家政婦山内しずかとして潜り込む。また、柚子も柚子で力になりたいと行動する…。

 

最初はサスペンスっぽい展開で面白かった。3話くらいでなんとなく真犯人が見えてきて、これは二転三転が来るな…と期待膨らんだ。が、そんな期待ははずれ、5〜6話で失速。最終話はガッカリした。

結局勧善懲悪ではないし、復讐劇でもないから、理不尽な所業に対する見てるこちらの気持ちが晴れない。それどころか母性とほのかな恋心の成就で終わらせるというのがなんとも…。誰に対する譲歩なのか? と訝ってしまった。あと、父親がもはやモブ過ぎ。

 

工藤阿須加、今までで一番良いなと思った。これまでつまらない役ばかりだったんだなぁと…見てる限りだけど。

永野芽郁も良かった。

そしてなんといっても鈴木京香が素晴らしかった。とはいえ、徹頭徹尾冷酷かつ強欲な女であって欲しかったけど。それが映える女優さんなだけに。

 

★★★

 

 

 

 

『マスクガール』(2023)

Netflixシリーズ 全7話

原作は作メミ画セヒによる韓国のWEB漫画。

原題は『마스크걸』、英題『Mask Girl』。

監督・脚本 キム・ヨンフン

 

1話ごとにフィーチャーされる人物が変わっていく。まずは発端となるキム・モミ。次はキム・モミを助けるチュ・オナム。その次がオナムの母親キム・キョンジャ。次はキョンジャにモミと勘違いされるキム・チュネ。ここまでが2009年までの話。次がモミの子供キム・ミモで、2011〜2023年の話になっていく。最後は2023年現在のモミとミモの話。

7話かけてモミと関係する人々の転落していく人生が描かれる。きっかけは些細な、ほんの少しのつまづきだったのが恐ろしい。

 

最初はコメディのノリもあり、ルッキズムをテーマにしたヒューマンドラマの色合いも感じたが、やがてサスペンスホラー味も出てきて、復讐劇からの最後犯罪事件モノで終わった。盛りだくさん。韓国ドラマっぽい。たぶん日本では作れない。安っぽくなるだろうし、日本人はウェットなので。

全体的にドライな「恨」が蔓延した空気感で、唯一、ミモとイェチュンの友情は心温まった。モミ(アルム)とチュネの絆も不幸な環境下の癒しとして良かった。

 

★★★★★

 

 

 

 

 

以下ネタバレ含むだいたいのストーリー。

 

 

①キム・モミ

ブスだけど子供の頃からダンスが好きで人前で踊るのが大好きな少女だったモミ。でも成長するにつれ、その外見から誰からも相手にされなくなる。

2009年27才になったキム・モミ(イ・ハンビョル)は相変わらずその容姿から会社で理不尽な目にあっていた。そんなモミはマスクをつけて「マスクガール」と名乗りライブ配信することを思いつく。セクシーなダンスと魅力的なボディ、マスクをつけているから神秘性が増し、より人々を魅了した。あっという間に人気になる。

しかし実生活はといえば、憧れていたパクチーム長(チェ・ダニエル)にも軽くあしらわれ、そればかりか不倫現場を目撃しショックを受ける。泥酔した挙句配信中に全裸になる暴挙に出て、アカウント停止に追い込まれる。八方塞がりなモミはパクの不倫を暴露し、陥れる。が、モミ自身にも垢BANされた時の全裸のスクショが脅迫まがいに送られてきた。

そんな時、ファンの一人ハンサム和尚(パク・クンノク)が寄り添ってくれる。しかし彼も実は体目当て。揉み合いになった挙句、ハンサム和尚が頭を打ち倒れる。慌てるモミ…そんな状況下、マスクガールがモミだと勘づいた同僚チュ・オナム(アン・ジェホン)が駆けつける。全ては自分が片付けるからとモミを帰す。まだ息のあったハンサム和尚に、死んだと思って処理をしようとしていたチュは驚いたあまり本当に殺してしまう。

モミは翌日には会社を辞めて姿を消す。後を追うようにチュも会社をやめる…。

 

 

②チュ・オナム

オナムの幼少期からモミに想いを寄せるまでが描かれる。

親バカ母親キム・キョンジャ(ヨム・ヘラン)に育てられ、非モテでコミュ障、オタク、根暗な性格になってしまったオナム。マスクガールのファンで、母親によくウォンビンに似てると言われていたことから、ハンドルネームは「前世はウォンビン」とし、よくコメントをしていた。

ある日会社でモミの手のホクロとネイルでマスクガールがモミなのではとあたりをつける。さらに飲みの席、会社での出来事を配信で話すマスクガールに同一人物であると確信を得る。だからといって会社で仲良くするわけでなく、コミュ障なオナムは遠巻きに見ているだけだった。そんなわけでパクチーム長の不倫現場も目撃してるし、モミの心情に心痛めていたし、想いが通じない苛立ちから全裸スクショを送りつけたのもオナムだった。

ところがある日モミがとんでもない目にあっていると知り、救出に向かう。それがハンサム和尚との一件。モミがオナムの正体(脅迫メールの送り主、「前世はウォンビン」であることなど)を知ることとなる。

二人は共犯関係になったが、全てのリセットを望むモミに、オナムは悲観し衝動に駆られ押し倒す。その時剥いだマスクの下のモミの顔は包帯がぐるぐる巻きになっていた。モミはそのままオナムに手をかける…。

 

 

③キム・キョンジャ

信心深いキョンジャ。かわいい息子オナムが思春期も過ぎ、会社勤めになる頃には邪険になった。何かと世話を焼きたいのだが拒否される。それでついこちらも放っておいたら会社も辞めたというし連絡が取れなくなる。心配してマンションを開けてもらうと、その荒廃ぶりはもちろんだが、切り刻まれた遺体が見つかる。どうやらオナムのものではないが、殺害の疑いがかかる。が、程なくしてオナムの遺体も見つかった。

キョンジャは愛する息子に何があったのか独自に調べようと画策。キム・モミ、マスクガールの存在にまでたどりつく。

マスクガールファン代表と名乗るクマさん(キム・ヒョンモク)と知り合い連絡し合いながらキム・モミを追う。そしてようやくそれらしき人物キム・チュネ(ハン・ジェイ)にたどり着く。

そして張り付き拉致したもののチュネはモミではないと言う。ただ、探してる女を知っていると言う…。

 

 

④キム・チュネ

チュネも子供の頃からその容姿にコンプレックスを持っていた。ただでさえおとなしくて引っ込み思案、いいように使われがちの性格。高校一年、初恋をする。相手はアイドル志望のチェ・プヨン(イ・ジュニョン)。2年に上がり、クラスは別になるがバイト先のコンビニで久しぶりに会う。プヨンはチュネにも優しかった。しかしその優しさの裏は金目だった。やがて卒業と共に貸した金はそのまま、プヨンは手の届かない存在、アイドルになった。結局ATM代わりにされていたことをを知ったチュネはショックを受け、過去の非行をネットでばらまく。プヨンはあっという間に地に落ちる。

2009年、チュネはコンプレックスをぬぐう意味でも整形をして美人になっていた。働いている「クラブ・ルビー」でも一番人気。そんな時、どん底のプヨンと偶然再会したチュネは仏心がともり、自分の住まいに居候させる。ところが荒んでるプヨンは家事も働きもせず。イラついて文句を言うと、自分を陥れたのはお前だろと、常時家にいてチュネのパソコンで遊んでいたため、バレる。そこからプヨンのDVが始まる。

一方で、チュネの働く「クラブ・ルビー」にモミことアルム(ナナ)が入店してくる。なんとなく、過去に共通点を見出し仲良くなる。やがて互いに助け合うようになり友達関係が出来上がる。

チュネがキョンジャの存在を教え、更にマスクガールファンのクマさんに正体を知られたことから、モミは逃亡を考え始める。チュネもプヨンから逃げるために二人で街を去る支度を始める。しかしそれがプヨンに気づかれ、チュネはひどい暴力をふるわれ、その危機をモミが救う。二人でプヨンを殺害し、遺棄すべく湖へ出かけるが、チュネの裏切りに勘付き張り込みをしていたキョンジャにつけられていた。モミがアルムであると知ったキョンジャはアルムを殺すために違法ライフルを購入して準備していた。その時がきて引き金を引くがトラブルがあり、チュネが命を落とす。また、キョンジャもアルムに殴られ、車ごと湖に沈められる…。

 

 

⑤キム・ミモ

2011年、産んだ子供を祖母シン・ヨンヒ(ムン・スク)に預けてついにモミは無期懲役囚となる。子供はミモ(シン・イェソ)。学校では犯罪者マスクガールの娘とわかるといじめられ排斥された。祖母の持ち家の豪邸も引越し、学校も転校する。

2023年、中学生になったミモ。孤独には慣れて、何度も友人に裏切られた経験から友達も作らずにいたが、入ったクラスにブスで冴えない嫌われ者のイェチュン(キム・ミンソ)がいた。隣席になり、クラスで間がもたないイェチュンはなにかとミモにからんでくる。

イェチュンには虚言癖があり、自分の不幸を創り上げ、やがて二人は同じ恵まれない境遇という共通項で友達同士になる。イェチュンは嘘をついてることは悪いと思っているけど、ミモへの友情に偽りはなかった。そしてミモもイェチュンには母親が殺人で服役してることを話す。それくらい心を許していた。しかしマスクガールの子であることが周りにバレて、さらにイェチュンの嘘も知って二人の友情は壊れてしまう。

でも、イェチュンがバラしたわけではなかった…。

 

 

⑥キム・モミ

刑務所でのモミ=囚人番号1047 (コ・ヒョンジョン)

刑務官と受刑者との間に癒着があり、手を出せない権力を持った受刑者アン・ウンスク(イ・スミ)がいた。ウンスクは子分を従え、他の受刑者に幅を利かせていた。しかし荒んでるモミは力を得るため歯向かい、何度も独房に入れられながら自分の安寧の位置を得る。そうこうして12年がたち2023年。マスクガールに憧れて服役してくる受刑者まで現れる。

一方シャバでは実は生きていたキョンジャが暗躍していた。整形して新しい身分証も手に入れて別人になっていた。もちろん、湖に沈めた車からは切り刻まれたプヨンの遺体も見つかり、車の持ち主を警察は探してはいた。そして、そもそもミモが通う学校で噂を撒き散らしていたのも、反面ミモに取り入りトッポッキ売りのおばさんとして信頼を得ていたのも、キョンジャだった。復讐を誓ったのである。

刑務所では、所長が変わり、宗教を取り入れるようになり、聖書に導かれたようにモミは温和になっていく。そんなモミのところに娘の命を脅迫する手紙が届く。一気に母親として目覚めるモミ。脱走を図るも失敗する。そこでウンスクの娘が腎移植をしないとならないとわかると、自分の腎臓を提供すると申し出る。検査結果適合したモミは手術に合わせて刑務所を出られることになる。

そんな時宗教団体のボランティア慰問があり、キョンジャはモミと会い、その存在を知らしめる。脅迫文の送り主だと知る。

 

 

⑦モミとミモ

ミモに危険が迫ってると知ったモミはウンスクを使い母親との連絡を取るが、タイミングが合わない。残るは手術の日に合わせた策になる。

一方キョンジャの作戦は最終段階にきていた。ミモが祖母と喧嘩してることをいいことに軟禁する。その生活の中で心から信頼しているミモに情もわくが振り払う。

どうにか祖母と連絡がとれたモミ。祖母も、イェチュンと一緒にミモが囚われてるキョンジャのもとへ急ぐ。モミもまた病院から脱走してミモとキョンジャのもとへ。

心を鬼にしてミモを拘束するキョンジャのもとへ祖母が先に連絡していた警察が尋ね、次に祖母とイェチュンが駆けつける。揉み合いになり祖母は足を刺される。やがてモミも到着して争いつつミモを助けるが、結局祖母は絶命する。どうにか家の外にイェチュン、ミモと出たモミの前には警察が連なっていた。ミモにライフルを向けたキョンジャは撃たれ、ミモをかばったモミもまたキョンジャの放った銃弾に倒れた。

一件が片付き、家の整理をひとりしていたミモ。幼い頃のモミのビデオを発見する。

そこには元気に愛らしく「みんなに好かれる人になるのが夢です!」と笑顔のモミがいた…。

 

 

以上、ネタバレ含むだいたいのストーリー。

実際は細々といろんなことが絡み合っていて、見返したくなるほど面白い。

 

ところで、ミモの父親はオナムだと思うのだけど(唯一性行為描写があった)、それをいつキョンジャに言うんだろうと思い続けてとうとう明かさなかったのはなぜなんだろう。そういうちょっとジーンとするハッピーエンディングはいらないってことなのか? 潔すぎる。

 

『汚れなき子』(2023)

Netflix 全6話 制作国ドイツ

原題は『Liebes Kind』、英題は『dear child』。

原作はロミー・ハウスマンの小説。

 

監督・脚本 イザベル・クレーフェルト、ユリアン・ベルクセン

 

12歳のハンナ(ナイラ・シューバース)とその弟ヨナタン(サミー・シュレイン)と共に監視カメラのある空間で規則に従い男パパに監禁されているママレナ(キム・リードル)。ある日、耐えられなくなったレナは男の不意を突き後頭部を殴り脱出を図る。しかし道へ出たところで車に轢かれてしまう。轢き逃げした男は姿を消した。救急車、警察が駆けつけ、後をついてきていたハンナと共に病院に搬送される。レナは瀕死だったが一命をとりとめる。

事故のことがネットに上がったのを見た州警察のゲルト・ビューリング(ハンス・レーヴ)は13年前行方不明になりずっと探していた友人夫婦の娘レナではないかと、レナの父マティアス・ベック(ユストゥス・フォン・ドナーニー)、母カリン(ジュリカ・ジェンキンス)に連絡を入れる。しかし顔を確認すると、別人だった。でもハンナがレナの子供の頃にそっくりだった。マティアスはハンナは孫だと言い張る。遺伝子検査をしてそれが証明された。でもレナと名乗る女の子供ではない。では、目の前の女はいったい誰なのか、ゲルトはもちろん、担当刑事のアイダ・クルト(ヘイリー・ルイーズ・ジョーンズ)らの捜査が始まる。

まずは残された弟ヨナタンを救うべく、監禁場所が判明したNATOの軍事施設へ向かう。そこは地雷が埋め込まれており、苦戦を強いられる。どうにかヨナタンの無事を確保したが、パパとされる男は顔をメタメタに切り裂かれていた。しかも軍も把握していない。ただ、警備会社「ログナー&サン」が管理をしていたことがわかる。警備会社の警備員の写真を子供らに見せてみると、全部パパだと言う。そして施設の周りの森などから女性の遺体が発見され始めるが、そのどれもがレナではなかった。

やがてレナと名乗る女の本名がヤスミン・グラスと判明したり、そのヤスミンの拉致される前後、13年前レナの身に起こった事やマティアス、カレン、ゲルトの関係も明らかになり、事件の真相、真実に近づいていく…。そして犯人も…。

 

サスペンススリラー。

 

犯人はこういった犯罪に走るべくして走った家庭の事情があり、その上でのサイコパスだった。

ハンナはナチュラルにマインドコントロールされており、たぶんハンナの縛りを解くのが一番大変なんじゃないかな。ヨナタンはまだ幼さもあって自我と規則のはざまに置かれているから成長と共に変化していけると思う。レナことヤスミンは恐怖心を植え付けられており、コントロール下に置かれていてそこからの脱却が丁寧に描かれている。とても強い女性。

犯人が誰であるか、見てるこちら側の邪さが出てしまう作り(笑)。誰もがまぁ怪しい。警備員もだが、ゲルトや精神科医ハムシュテッドも疑ったし、母親のカレンと比較してマティアスの子煩悩さは異常にも見え、最初はこの父子関係に何かあるのかとも疑った。これは単に男親、女親の違いだった。それはそれで納得のいくものだった。

 

脇役もとても良くて、特にハンナを担当した看護師の子供に接する姿は理想的だった。

子役も素晴らしかった。

 

面白かった。

 

★★★★(★)

 

 

(これは英語字幕版・日本語字幕もあります)

 

『バレエ:未来への扉』(2020)

原題は『Yer Ballet』

Netflix映画 インド映画

 

監督 スーニー・ターラープルワーラー

 

実話を元にした映画で、ニシュを演じたマニッシュ・チャウハンは自身の役をやったことになるとのこと。確かに、肉体に恵まれ素質があるとされたアシフより上手かった。体幹が違う。アシフ役のアチンティア・ボースもバレエの基礎はあるけど特訓しての演技だったそう。

ラストには二人のその後もあった。マニッシュ・チャウハンはオレゴンバレエシアタースクールを終了し国際的ダンスカンパニーへ加入予定、アシフことアミルッディン・シャーは2017年奨学金を獲得してロイヤルバレエスクールへ。サウル先生ことイェフダ・メーターはムンバイで変わらずバレエを教えているそうだ。




 

貧困層でありスラム街に住むアシフ(アチンティア・ボース)ニシュ(マニッシュ・チャウハン)は「ムンバイ・ダンスアカデミー」で知り合い、共にアメリカから来たバレエ教師サウル(ジュリアン・サンズ)にみそめられ、共同生活をしながらバレエ留学を目指す。

 

アシフはブレイクダンスやヒップホップを仲間たちと楽しむストリートダンサー。収入源はやばい仕事だ。宗教観の違いでアシフ一家と叔父とは話が合わないし、ダンスで飯が食えるなど思ってもいない。でも、アシフの才能をみて兄はある日、無料でレッスンが受けられるとムンバイダンスアカデミーに連れて行く。サウルに特別扱いされようが適当にやっていたアシフだったが、大切な仲間が仕事で命を落とし、本気でダンスと向き合い、この底辺人生からの脱却を考え始める。

ニシュはスラム街に住むが、稼ぎ頭として将来を期待され大学生となった。テレビのダンス番組で特別賞をもらい、ムンバイダンスアカデミーに誘われるが、父親はタクシー運転手、妹は病気で薬が必要という極貧でシューズさえ買えない。レッスン料など工面できないが、こっそり教科書代をレッスン料にあてがい通い始める。サウルに認められたのにやる気のないアシフを見て悔しさからバレエに専念する。同じレッスンを受ける富裕層のニナの協力もあり、実力をつけていく。ようやくアシフの面倒見係として、サウルのもとで同居生活するチャンスを得る。徐々に頭角を表し始める。

サウルはイスラエル出身で、やはり恵まれない環境から実力と努力で日の目を見た人。ただ、求められなくなった=才能の枯渇という事情の持ち主。終わった自分に何が出来るかを模索していたのかもしれない。みごと二人のダンサーを開花させる。

 

ニューヨークの名門校のサマープログラムに奨学金を得て参加できることになるが、ビザがおりない。お金がないということ、階層があるということはそういうことなのかと思い知るところだ。そうした貧富の差も描かれる。夢を追うより生活をすることの方が大切という世界で生きる二人に、自分を信じること才能を磨くことを教え、希望を持たせるのはまさに夢物語。同時に才能の限界を知り、それ以上を望めない諦めの境地に立たされる子も描かれてる。そして宗教間の対立も描かれている。ほのかな恋の予感もある。盛りだくさんだ。

結局サマープログラムではなく留学のチャンスを得る。問題はビザだが、ダンスアカデミーの定期発表会にアメリカ総領事が見学にくる。そこで強く印象づけられればと、突如二人だけの演目をはさむことになり、みごと成功する。夢物語と言ったが、才能があり、それを開花させる出会いがあり、運命という縁があれば現実になる、というサクセスストーリー。だった。

 

さすがインド映画でミュージカル味もある。

起承転結しっかりしてて楽しめたけど、先が読めるので驚きがない。

バレエ映画なので、できる人を起用したのは良かった。

 

★★★(★)

 

 

 

『雨にゆれる女』(2016)

監督・脚本 半野喜弘

 

青木崇高、大野いと、岡山天音、水沢紳吾、伊藤佳範、中野順二、杉田吉平、吉本想一郎、原田裕章、上田辰也、山田紗椰、鶴町梨紗、森岡龍、地曳豪、十貫寺梅軒、他。

 

昔過ちを犯した則夫(青木崇高)は「森田健次」と偽名を使い、町工場に勤め、伊達メガネと補聴器を盾に職場の誰とも深く関わることなしにひっそりと暮らしていた。そんなある日、同僚の下田(岡山天音)女(大野いと)を少しの間かくまってくれと連れてくる。生活を邪魔されたくない秘密を持つ健次は断るが、強引に置いて行かれる。女は理美と名乗る。その名前はある事で亡くなった健次の姉と同じ名前だった。理美もまた自分のことは語らないが、一緒に生活しているうちに互いに心がほどけていく。健次はついに誰にも話したことのない姉が亡くなったいきさつを話す。二人の関係がより強固なものになった頃、健次のカレンダーに印された日付、4月27日にまつわる真実が理美によって明らかになる…。

 

犯罪が裁かれない作品は近年珍しい。それだけに新鮮だった。とはいえ、罪悪感に苛まれ自傷もおさまらず、そも悲恋ものなので充分なしっぺ返しも受けてるんだけど。

 

台詞が浮いてる感じが気になった。多分声質が台詞と合わないんだと思う。特に大野いと。そんなにしゃべらせる必要もないように思った(総体的には少ないけど)。それは青木崇高も同じで。映像だけで言えたんじゃないか、表現できたんじゃないかと思った。

 

でも、話は良かった。

 

岡山天音、なんでも出来るな。すごいな。
 

★★★(★)

 

 

 

 

配給 ビターズ・エンド

 

 

 




ネタバレ

 

健次には親がおらず、姉と二人きりの家族でやってきた。その姉さとみには精神疾患があり、病院にかかっていた。さとみは主治医早坂と恋仲になるが、結婚はできずに別れることになってしまう。それで自殺を選び、健次は姉の自殺の原因となった早坂医師を殺め逃走する。

しかし早坂医師には当時8歳になる娘ゆりがいた。そのゆりが理美と名乗る女なのだが、父親に結婚したいとさとみを紹介された時、ゆりは承諾しないばかりか隣室にいるさとみに聞こえるように結婚するなら死ぬとまで反対をしたのだった。その後、さとみは去り、父親が何者かによって殺された。

理美ことゆりは健次に復讐するべく計画的に現れたのだけど、その相手を好きになってしまった上、さとみが亡くなったのは自分のわがままのせいと知る。

すでに愛し始めている女理美が自分が殺めた男の娘だったと知った健次は自ら命を絶とうするのだが…果たしてどうなったろうか、というところで映画は終わる。

しかも、この流れで、どうも姉さとみと早坂医師は心中を図ったような印象付けがある。早坂だけが生き残ったということなんだろうか。それとも二人してあの世で幸せに過ごしているであろう幻影か。とすれば、いずれにしても、健次こと則夫はなんとか一命をとりとめ、罪の共有をしながら理美ことゆりと生きていくんじゃないかという未来も見える。ゆりは「お父さん、この人を助けて」と言ってるし。きっつい人生だ…。

 

 

『トルソ』(2010)

監督・脚本 山崎裕(やまざきゆたか)

ずっと撮影監督としてやってきて、映画監督としてはこの作品がデビューとなるとのこと。是枝裕和監督とのタッグが有名とのこと。

 

渡辺真起子、安藤サクラ、山口美也子、蒼井そら、ARATA、石橋蓮司、他。

 

田舎を出て東京のアパレル会社で事務員をするヒロコ(渡辺真起子)はもうすぐ35歳の独身一人暮らし。同僚は合コンに沸いているが、ヒロコはあまり人と関わりを持たず、淡々と日々を過ごしていた。そんなヒロコの心の拠り所は男性の体を模したトルソ。生身の男性に対抗があった。

義父が脳梗塞で倒れたと知らせて来たのは種違いの妹ミナ(安藤サクラ)だった。ミナはヒロコとは真逆で明るく自由奔放で、ヒロコと交際していたジロウを奪った形になってる。姉妹間には確執があった。

やがて義父が亡くなるが、ヒロコは葬式に帰らなかった。それに不満を漏らす母親(山口美也子)だが、心底責められない理由があった。

ミナはジロウのもとを去る決意をし、しばらくヒロコと一緒に暮らす。その中で、衝突しながらも歩み寄りがなされていく…。

 

ヒロコは越えなければならない壁があり、妹との暮らし、義父の死、一夜限りの男との出会いなどを経て越えられずとも登ることはできたという感じのラストだった。

ミナもずっと姉にこっちを向いて欲しい、姉妹として愛して欲しかったのだなというのがわかる。姉との間の垣根がトルソを通して少し低くなり、ミナはジロウに固執しない自分の人生を歩む決意をする。

 

一人の人間の人生、それを一部の切り取りで描かれているので、何がどうと言うのは難しい。けど、誰もが大小の抱えるモノを持ち、その苦しみだったりやるせなさだったり、時に滑稽さだったり、束の間の安寧だったりするのを、肌感覚で伝えてくる。とても良かった。

 

渡辺真起子に安藤サクラで濃いのに、母親が山口美也子だなんて、息が詰まるほど重い。素晴らしい女優さんたち。

 

井浦新がまだARATAと名乗ってた頃。

 

★★★★(★)

 

 

 

 

配給 トランスフォーマー

 

 

『デメキン』(2017)

原作は佐田正樹(お笑い芸人バッドボーイズ)の自伝的小説。

 

監督 山口義高

脚本 足立紳(『アオグラ』『百円の恋』『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』他)

 

健太郎、山田裕貴、今田美桜、栁俊太郎、金子大地、三村和敬(みむらかずのり)、笠松将、髙橋里恩、田中偉登(たなかたけと)、藤木修、岩永ジョーイ、神永圭佑、成田瑛基、石黒高大、くっきー、他。

 

デメキンと呼ばれていじめられていた佐田正樹(健太郎)は中学時代には無二の親友厚成(山田裕貴)と共に立派な不良に育つ。正樹は、高校に行かず彼女アキ(今田美桜)と暮らし働くことを決めた厚成と、高校で頂点に立つことを約束する。その通り、高校では上級生に下剋上、他校の不良をも倒し、次々と名を馳せていく。そんな中、憧れ尊敬していた先輩の意志を継いで暴走族を始めないかと厚成から持ち掛けられ、これまで意気投合した仲間とチームを組む。そんな正樹に年少上がりの大八=おおや(石黒高大)が目をつけ、正樹はその根性を試され、結果大八を初代総長とした「福岡連合」の傘下に属し、やがて福岡統一、制覇を目指すことになる…。

 

ひたすら喧嘩してる。

そんなに殴られたらふつーに死ぬよね?と思っても大怪我程度で命にも頭にも別状はない。

でも、面白かった。

ヤンキーものって友情や愛が根底にあって人に熱かったり、またおまぬけなところもあったりして感情移入しやすいしわかりやすい。

俳優陣もこういうキャラクターものはやりやすいんじゃないかな、みんなきれいにハマっていた。

今田美桜もよく合っていた。

ラスボス蘭忠次(あららぎちゅうじ)役が笠松将。わりと簡単に倒されるけど、狡猾な面がよく表情に出てて良かった。

高校で番張ってる上級生渡辺役に金子大地。文句なくうまいしかっこいい。(個人的趣味)

 

多種多彩なキャラクターになりきってみせるのが俳優の魅力であり、本人、醍醐味だろうなぁと思う。

 

伊藤健太郎はこの頃まだ「健太郎」だったのね。

 

★★★★

 

 

 

 

制作 ステアウェイ

配給 AMGエンタテインメント