『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』(2024)
シリーズ第3弾。
監督・脚本 阪元裕吾(『ある用務員』『俺たちバッドバーバーズ』『ベイビーわるきゅーれ』シリーズ、他)
アクション監督 國村健介
音楽 SUPA LOVE(音楽、SE、映像プロダクション)
主題歌 女王蜂「狂詩曲」
挿入歌 忘れらんねえよ with ちさと&まひろ「そっか、自由か。」
髙石あかり、伊澤彩織、池松壮亮、前田敦子、大谷主水、かいばしら、水石亜飛夢、中井友望(なかいとも)、カルマ、木部哲、飛永翼、他。
殺し屋コンビの杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)は協会からの指令で仕事のために宮崎に来ている。ちょうどまひろが二十歳の誕生日を迎えるので、無事仕事が済んだらお祝いしようとちさとは宮崎牛の焼肉をセッティングしていた。ところが野良の殺し屋一匹狼の冬村かえで(池松壮亮)の登場でしくじる。冬村は農家を隠れ蓑にする野良殺し屋の団体「ファーム」から仲介人の広川(カルマ)を通して仕事を請け負っていた。理由は違うものの対象者がちさと&まひろと同じ松浦剛(かいばしら)だった。しくじったちさと&まひろに協会から、協会の面目をかけて松浦より先に冬村粛清を命じられる。しかし、冬村は野良とはいえ、凄腕の殺し屋で、記念すべき150人目の殺しだと、松浦を諦めていなかった。確実にやるため、協会からちさと&まひろのサポートに現地の殺し屋であり7年も先輩になる入鹿みなみ(前田敦子)とその相棒七瀬(大谷主水)が派遣される。松浦殺しは入鹿が請け負う。そりが合わない口やかましい入鹿とバチバチになりながらも、やはり支援に回された清掃スタッフの宮内(中井友望)、田坂(水石亜飛夢)も加わり、冬村、ファームとの松浦の取り合いも本格化していき死闘となる。
一人で殺しを請け合い、一人でレベルアップに努力をしてきた冬村が、仲間を欲しがる姿は切ない。まひろが一人だったら冬村だったろうというのも「理解した」。人並外れた体力と攻撃力、二人は同じ種類の人間だったのかぁ、と。でもそれを言ったら、田坂にしても入鹿にしても対人関係が苦手で、殺し屋はそういうものとも言える。まあ、普通だったらできないわけで(^_^;)。
冬村は当然死ぬ。贅沢豪華。相手はまひろ。このアクションがまた素晴らしかった。本当にかっこいい。伊澤彩織。かわいいし。作品上では髙石あかりの方がメインなのかもしれないけど、伊澤彩織のお芝居かもっと見たい。台詞はなくても、しっかりシーンに合ったいい表情するし。舞台も面白いかもしれない。
結局、手こずってまひろの誕生日祝いは計画通りいかなかったし、焼肉には違いないけど居酒屋みたいなところで入鹿、七瀬、田坂、宮内みんなで祝うことになる。入鹿とも壁が取れるラスト。
そんなこんなで冬村との対比から、まひろがフィーチャーされてる作品だった。もちろん、ケーキを食べながら「生きてて良かった〜!」と言い合うちさととまひろに、二人のあたたかくしっかりした信頼関係が築かれていることもちゃんと読み取れる。その分、殺し屋という設定がつらい。
『ベイビーわるきゅーれ』はロマンシス。
★★★★
制作プロダクション シャイカー
配給 渋谷プロダクション
『ドキュメンタリーオブベイビーわるきゅーれ』(2024)
監督・撮影・編集は髙橋明大。
監督の阪元裕吾、アクション監督の國村健介、エグゼクティブプロデューサーの鈴木祐介、そしてメイン俳優陣の軽いインタビューも入っている。
アクションシーンを中心に、ざっくり製作過程が描かれてる。七瀬役の大谷主水は筋肉断裂するし、池松壮亮も太ももにアイシングしてたし、髙石あかりも伊澤彩織も体調不良を起こしたし、撮影も急遽日程組み直ししなきゃならなくなるなどあったようだ。作中、画面が真っ暗になったシーンがある。駐車場での大谷主水と笠松(木部哲)のアクションシーンで、最初不具合かと思ったら、次のシーンで撮影中に大谷主水が怪我をした様子を流していた。それで映像は省いたのだろう。完全になきものとしなかったのは、やはりアクションシーンが目玉であり、こだわりや過酷さも伝えたかったのではないだろうか。
映画製作はチーム作業だし、多くの人間が関わってて、改めて大変な仕事だなぁと思った。それなのに私みたいな役者の演技ばかりに目がいく奴が、たかが1回見ただけの感想で作品を評価するとか、腹立たしいたろうなぁとも思う。でも評価なんて人それぞれだしな。
こうした作品のドキュメンタリーや裏側を見せる企画、製作過程のこだわりや解説など製作者が語るのが嫌いなのだけど、このドキュメンタリーはアクションシーンの熾烈さがフィーチャーされてて、俳優の苦労話もそれほどなく、監督の意図するところもあまり語られてなく、良かった。
しかし、昔ならスタントマンがやるであろうアクションを俳優がやるって凄いな。伊澤彩織はスタントパフォーマーという肩書きもあるけど、池松壮亮も髙石あかりもクソほど動いていて俳優だ。すごいな。






