ブッダガヤ到着の翌日、前日会ったフリーのガイドと近郊の仏教遺跡に観光に出かけました。
バイクでも行ける距離とのことで、ガイドが運転するバイクでの案内をお願いしました。
車だと倍くらい料金がかかります。
朝8時にホテルに迎えに来てもらい、バイクの後部座席に乗って出発。
釈迦が辿った時系列に沿って案内するということで、まずは釈迦が悟りを開く前に断食苦行をした前正覚山へ向かいました。
途中ガソリンが無くなったのでスタンドで給油。
ガソリンは日本よりも高く1リットル180円くらいでした。
ブッダガヤの東側を流れるニランジャナ川を渡った後、北上して砂利道を30分ほど走って前正覚山がある村へ到着しました。
ガヤーの街のだいぶ郊外の小さな村ですが、麓には韓国が建設したという学校がありました。
山の麓の駐車場からは徒歩か駕籠で登るのですが、僕らはバイクだったのでそのまま中腹のバイク置き場まで上れました。
ちなみに駕籠は四手駕籠で600ルピー(約1000円)ということでした。
釈迦が苦行したとされる岩場の洞窟はお寺になっていて、バイク置き場から先は石段を登ります。
沿道には物乞いの子供たちが何十人もいて小銭やお菓子をねだってきます。
一人にあげると大勢が群がって来るので、心を鬼にして無視するのが無難だと思います。
釈迦が修行をしたという岩山の前には僧侶や信者が座ってお祈りをしていました。
タイやミャンマー、ブータン、チベットなどの人達のようで、寄進によって建てられた寺院もありました。
釈迦が修行したとされる洞窟の中には釈迦の苦行像が祀られていました。
洞窟は釈迦の時代からあったものではないと思われますが、岩山全体がパワースポットになっています。
釈迦は6年間この場所で断食などの苦行をしたそうですが、ついに悟りを開けず、弱った体で山を下りブッダガヤの方に歩いて行ったそうです。
前正覚山寺の見学の後は釈迦が辿ったという道をバイクで走りました。
その途中、釈迦が休憩したと伝えられるガジュマルの木を見学。
田舎道にぽつんと立つ大木で、根本に小さな祠が建っているだけのスポットですが、日本人がよく訪れるそうで、となりのトトロに出てくる木に似ていることからトトロの木と呼ばれているそうです。
その後、釈迦が辿り着いた村で、村長の娘のスジャータから乳粥の供養を受けたというスジャータ村へ。
スジャータの一族の墓は仏跡として古くから祀られていたそうですが、イスラム教徒などから迫害を受け、何度も破壊と再建を繰り返したということでした。
現在は大きな墳墓があり、聖地として祀られています。
スジャータの墳墓のすぐそばに、地元の貧しい子どもたちのための無料の学校があるということで案内されました。
その日はたまたま休日だったため子供たちは20人くらいしかいませんでしたが、普段は200人近く通っているそうです。
一通り見学した後、お決まりの寄付のお願い。
通常こういう展開になるのは分かっていたのである程度渡すつもりでしたが、日本人は何十万円も寄付する人がいる、円でもドルでもクレジットカードでもいいですとかなり強引で不快に感じたので1000ルピーだけ渡しました。
寄付の何割かは子どもたちのために使われるようなので良しとしましょう。
その後は、釈迦に乳粥を供養したスジャータを祀るお寺へ。
伝説では山から下りてきた釈迦とスジャータが出会い、スジャータが牛乳で煮たお粥を釈迦に食べさせた場所で、その後釈迦は体力を回復したそうです。
その後は釈迦が沐浴するためにニランジャナ川に向かった時に、地元の長者が釈迦に敷物を献じたクサ寺院へ。
クサというのは日本語の草だと思いましたが、インドの言葉だそうで、草で出来た敷物のことだそうです。
この寺院はタイの寄進により建てられたという説明が書いてありました。
このクサ寺院の目の前に釈迦が沐浴したニランジャナ川が流れていて、対岸に釈迦が悟りを開いたマハーボーディ寺院が望まれました。
そして、いよいよブッダガヤのメインスポットのマハーボーディ寺院ですが、この周辺はやたらと警察の警備が厳しく、警察車両や武装した警官がたくさんいました。
聞くと10年前にイスラム教徒による爆弾テロ事件がありそれ以降警備が厳格になっているそうです。
寺院の中にはスマホやカメラの持ち込みが禁止されていて、カウンターですべて預けなければなりません。
僕らは近くのお土産屋にスマホを預けてマハーボーディ寺院へ向かいました。
寺院では空港の保安検査のように金属探知機で持ち物検査とボディーチェックを2回も実施するという警戒ぶりでした。
ガイドは境内の各所をゆっくり1時間くらいかけて説明してくれて色々と勉強になりました。
その後、お土産屋でスマホを受け取り、少しお土産を買ったりなどしてツアー終了。
はじめは胡散臭い日本語を話すインド人だと思いましたが、相応のガイドをしてくれたので言い値の料金を払ってあげました。
なお、マハーボーディ寺院は入場無料でホテルから歩いてすぐの場所だったので、滞在中何度も訪れました。
スマホやカメラの持ち込みは禁止なので境内の写真はありませんが、世界遺産の仏教の四大聖地の一つということで、感慨深い滞在となりました。