7月米消費者信頼感指数は高水準をキープ
米コンファレンス・ボード(CB)が25日発表した7月の消費者信頼感指数は121.1で
6月の117.3から上昇し、2001年以降では2番目に高い水準となりました。
市場予想は116.5程度でした。
労働市場に関する楽観的な見方が指数を押し上げています。
トランプ政権に関するネガティブなニュースが連日報じられていますが、
米消費者の景況感は良好であることが再確認されました。
市場関係者の間では、
最近の消費者信頼感は高い水準を維持していることから、
個人消費は今年後半にかけて堅調に推移し、雇用情勢の改善による所得改善は個人消費を後押しするとの見方が広がっています。
一般消費者の景況感はやや楽観的過ぎるとの声が聞かれていますが、
減税などの税制改革への期待は持続しており、
消費者信頼感が急低下する可能性は低いと思われます。
本日26日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利の据え置きが決定される見込みですが、
今回問題となるのはバランスシート(B/S)縮小に向けたFOMCの取り組みです。
B/Sの縮小過程でも利上げは継続される可能性が高いことから、
市場では9 月にB/S縮小を開始し、12月に追加利上げを行うとの見方が広がっていましたが、
消費者信頼感が高い水準を維持していることから、
9月利上げの可能性も少し残されていると思われます。
↓消費者信頼感指数とはなんぞや?という方は解説してみたので参考にしてみてくださいね。
消費者信頼感指数は、アメリカの民間調査機関であるコンファレンス・ボードが発表する、5000世帯を調査対象として月単位でアンケートを集計した消費者マインド指数です。消費者の生の声を集計しており、個人消費との連動性が高い指標となっています。毎月25日から末日に発表されます。月末だと思っていただければ。
アメリカではGDPの約7割が個人消費。ということは消費者マインドがどうなっているのかが、景気を判断する上でとってもとっても大切なのです。消費者信頼感指数の推移を中長期的に見ると、ダウ平均のチャートとかなり親和性があるということがわかりますのでチェックして損はないと思います!
消費者信頼感指数は1985年を100として消費者を対象に現在と半年後の景気状況について「楽観」か「悲観」のどちらかで回答してもらい、集計したものです。
現状への評価を示すと現況指数と、6ヵ月先の景況感を示す期待指数があり、その項目は景況感、雇用、6ヶ月後の景況、雇用、所得予想、今後6ヶ月間以内に購入予定の自動車、不動産、家電など多岐に渡ります。
消費者信頼感指数の判断方法はとても簡単です。数値が前回よりも高いか低いかで判断します。高いということは消費が活発になってきているため景気が好転している、消費が堅調で、経済全体の下支えとなる、といえます。悪ければ消費が減ってきているので景気が悪化していると判断できます。