このホテルは、文字通りサーカスがウリとなっていて、ドーム型をしたアトラクションホールで30分おきくらいに無料でサーカスを見ることができるホテルだ。
なにしろ無料なので、出演者が「研究生レベル」であるものの、サーカスそのものは決して子供だましのサーカスではなく、空中ブランコなども本格的なものなので大人も子供も十分に楽しめる、いわばサーカス入門編みたいなものだ。しかも、かなり間近で見ることができるので迫力も大きい。
さて、このサーカスイベント会場には、更に興味深いものがある。それは、サーカス会場を取り巻く様に各種のゲーム機が取り揃えられているゲームコーナーだ。何が面白いかというと、
このゲームコーナーにあるゲームが昔の花やしきの様な遊園地にあった、ちょーレトロなゲームばかりなことだ。
写真は、現代の日本では既に絶滅しているとおぼしき、競馬や子供向けのパチンコ。
中でも圧倒的に面白そうなのは、鳥の丸焼きを鍋に放り込むゲーム。鳥の丸焼きのモックをセットして梃となっている鉄板の上に乗せ、反対側をトンカチでたたくと、離れたところにある鍋に向かって丸焼きが放物線を描いて空中を舞い、うまく鍋に入れば景品がもらえるというゲーム。ゲームとしては単純明快この上ないのだが、空中を舞う丸焼きがバーチャルなものでななく、現物(もちろんプラスチック系ではあるが)なので、そこが何とも笑えるのだ。
懐かしくないですか?こういうアナログなゲーム機器。
昨今のゲームセンターにあるゲームは殆どすべてが液晶ディスプレイに表示されたデジタルものが大半で、遊園地のゲームコーナーでも、このような手作り的なゲームはほとんど見られない。
サーカスサーカスのゲームコーナーは子供たちで大賑わいで、普段テレビゲームに毒されているはずの彼等にとっても、この手のアナログゲーム(以下、テレビゲーム系以外のゲームをアナログゲームと呼ぶ)は決して面白くないゲームではない様だった。というよりむしろアナログ的な感覚を楽しんでいる様でもあった。
良く考えてみれば、テレビゲーム系の場合、対象物はディスプレイ上に描画されたバーチャルなものであって触ることができない、つまり皮膚感覚に乏しいわけだから、
ゲームに参戦しているという感覚はアナログゲームの方がずっとリアルだろう。
それともう一つ大きな違いは、アナログゲームの場合、ゲームをリセットしたりセットアップするために各ゲーム機器毎に必ず担当者が必要であることだ。しかし、
ゲーム参加者とこの係員との会話も、実はゲームの醍醐味の一つなのだ。
もちろん係員の人柄によるだろうが、楽しい係員に遭遇できれば、それこそ一生忘れない楽しい思い出すらできるのだ。
実際、小生の場合、子供の頃だが、近所のお祭会場にあったこの手のゲームを担当していた係員との会話を今でも覚えている。
つまりゲーム機という機械のみならず、オペレータとも生のコミュニケーションが可能となるのだ。
一方、付っきりで係員を配備するとなると、テレビゲームばかり並べておく場合よりも人件費は大きなものとなるだろう。しかし、それでなくてもメディアを通じてしか会話できないコミュ障が溢れているのだから、こういうインタラクティブなゲームは貴重だ。
ラスベガスのカジノは未成年の入場はご法度となっているので、いきおい、子供連れが行けるところは限られてくる。その点このゲームセンターは子供OKとなっている。従って、ゲームで勝っても換金はできず景品との交換となるのだが、景品は子供向けのものとなっているから、要は子供用のゲームセンターとなっているわけだ。
こういうところが、これからも残っていると良いのだが。















