小生も学生の頃は実験を行う際に必ず電気実験ノートなるものを携えてデータ取りをしていたのだが、与えられたノートを用いていたのでノートそのものの作りや役割に関する説明は受けた記憶はない。
まぁ、一介の大学生の取る実験データノートなんぞ、殆んど意味のあるものではないのでとやかく言われることはなかったのだろうけれども、新しい研究、特にそれが国際学術誌に掲載される寄稿の基データである場合や、パテントに拘わる様なデータである場合は、想像を絶する様な過当競争に於ける証拠品となるために、その実験ノートの存在は極めて重要なものとなる。
それに伴い、ノートの書き方はもとより、ノートそのものの構造までが問題となると言うわけだ。
この実験ノート(Lab Note)、一般の人はあまり見る機会がないと思うが、大学の生協などに行けば調達できる。小生の場合は米国シリコンバレーへの出張の際に、時間があればスタンフォード大学の生協に行って数冊調達してきている。
- 上にも書いたが、罫線が方眼となっているので図形や表の記載がフリーハンドでも上手く書ける。また、横に広く使いたい場合であっても、ノートを横置きすれば横に使うことが可能だ。
- 表紙が固いので、立ったままでも安定して記載出来る。これが意外と重宝するのだ。
- ルーズリーフの様にページの入れ替えが出来ない。つまり時系列での記載が余儀なくされるわけだ。これは実験なり研究の結果を時間軸で追う場合に奏功することになる。下の写真にある様に、ノートによっては最初からページが印刷されているため、記載データの時系列を誤魔化すことが困難となる。
- 紙の質が油性のボールペンの使用を前提としていること。水性ボールペンや万年筆だとにじんでしまうため、ノートへの記入は油性ボールペンで行うことになる。これはノートが水にぬれた場合などでも数字や文字の読み取りで間違いを犯すことがなくなるし、後で消すことができないので改竄することができない。
この様に、ノートというものはそれぞれの目的のために使い分けるものなのだ。
こういうことを事前に理解していないと、研究者として命取りになるし、せっかくの研究が認められなくなることもあるということを肝に銘ずる必要がある。
研究成果が莫大な金に変わることだってあるわけだから、研究発表にあってコンプライアンス違反である「捏造」「改竄」「盗用」のうち、データの捏造や改竄についてはこうしたノートの仕組みを理解しておくと未然に防ぐことが可能となるだろう。
























