民間企業による省エネ訴求の限界  - 国の政策支援の必要性 | プロムナード

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日本は資源に乏しい国であることは子供でも知っている。であれば資源を使わなければ良い。子供でも分かる。では、どうすれば良いのか?

それを示唆するのは大人の役割だ。

我国では、家電製品の大型展示会として毎年10月にCEATEC(Combined Exhibition of Advanced Technologies)という展示会が開催される。この展示会は、家電の王者とも云うべきテレビを中心として各社が技術の粋を競い合う展示会なのだが、2011年の震災をきっかけとして展示内容は様変わりし、訴求の中心は省エネや畜エネ製品となった。もちろん、これらの技術については震災以前から研究開発が進んでいたものではあったが、震災後は各社一斉に、お家芸とも云うべきテレビ関連の展示品目を凌駕するほどの展示スペースを割いて、省エネ、畜エネ商品の展示を行っていた。

このCEATECと同種の展示会として、米国ではCES(Consumer Electronics Show:国際家電見本市)という展示会が毎年1月に開催されるが、さすがにこの日本の流れに追随するには時間がなかったと思われるものの、その翌年、つまり2013年のCESでは我国同様の省エネ関連技術の訴求が広いスペースを取って行われ、SamsungやLGといった韓国のメーカーを中心として省エネや電力見える化の展示が目白押しだった。省エネ畜エネへと草木もなびくといった風潮であった。

ところがである。昨年のCEATEC、そして今年のCES、共に各社の展示内容は一変し、一昨年や昨年の省エネ・畜エネ、エネルギー見える化に関する展示は殆ど影をひそめ、展示された製品や技術訴求内容は従来のデジタルエンターテインメント機器一辺倒となった。

これはいったいどうしたことか?

エネルギー関連製品を見捨てたのか?或いは既に浸透しているから訴求するまでもないと判断したのか?

これは大きな疑問であった。

確かに昨今の街角に於いても、いつの間にか節電という活動がぼんやりとしてきているし、駅のプラットフォームや階段にある照明などの過剰な照明を見るに、贅沢な電力消費がアタリマエの形相となってしまってきている。あの頃の省エネは一体なんだったのだろうか?

実際、今の様な電力消費であっても停電は起きていないし、電力供給がひっ迫しているという報道も聞かなくなった。まさしく「喉元過ぎれば」状態である。

そもそも人間は「皆で我慢するなら受け入れるものの、自分だけ我慢するということは苦手」だ。日本人にしてそうなのだから、他国に於いては尚更だろう。だから、問題が発生しないと踏めば形状記憶合金の如く出来るだけ元の状態に戻ろうとする。悲しいかな、これは事実だろう。

しかし、そこには盲点がある。即ち需要を満たすためにエネルギーを「無理矢理生成している」ということが忘れられている。この事実がきちんと伝わっていない。そこが大きな問題だ。

一方、これに対する対策として考えられることは、もしも意識して我慢するのが苦手だとすれば、

「意識しなくても省エネとなっている」製品を世に送り出すこと。

堕落した人類を救うにはこの方法しかない。それが一昨年や昨年の展示会でのテーマだったわけだ。

さて、その展示が減少し、人類は再び過剰消費の道を歩み始めたのかと危惧したのだが、今年1月に開催されたスマートエネルギー展示会を見て、その傾向はどうやら同種に特化した展示会でも見られる現象であることが分かった。

Enex 2014展示風景

その展示会、つまり1月に開催された「Smart Energy Japan 2014」と「Enex 2014」との展示会社数と小間数、入場者数を比較する。

                  2013             2014
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出展社             252社            169社
小間数               357小間        322小間
小間入場者     46,846人        45,841人

一体、省エネ畜エネはどこに向かっているのだろうか?

今年の展示を見るに、確かに魅力的で判り易い展示も多くみられた。しかし本来はもっと出展も来場者も増えて然るべきなのに、何が足りないのだろうか?

断熱効果を最大限として昼間の電力を大幅に削減した自動販売機

日本が進むべき道の一つに閉塞感があることは、大きな危惧だ。民間による活動は商業ベースとしてビジネスモデルが確立しない限り事業化が難しい。

であれば,

国の政策として、もっと具体的な省エネ・畜エネに対する支援を強化すべきだと考える。