2025/2/21に発売されたONE OK ROCKのアルバム「DETOX」。
先日、「Tropical Therapy」の歌詞和訳をしたように、他の楽曲も和訳したくて日々うずうずしていました(笑)
ようやく時間が出来たので今がチャンス!
「The Pilot </3」 の歌詞和訳&考察
選んだのはアルバム最後の曲「The Pilot </3」です。
末尾の<3は、ハートを意味し海外ではよく使われる表現です。
そのハートをスラッシュ/で区切っているから、
これと同義です。
ざっくりと歌詞を見た印象は、Takaが15歳の頃に経験した辛い思い出と今も引きずる想いを歌ってるのかな。
スペースシャワーTVで2/27放送のV.I.P. ―ONE OK ROCK― DETOX SPECIALにて各メンバーが一番好きな曲を紹介していました。
その中でRyotaが選んだのがこの曲。
Toruもその横で「俺もpilot選曲したかったのに~」な様子だったし、Ryotaの選曲した理由も"スタジオでのTomoyaの演奏を聴いて熱い思いが込み上げて自分も感情を全て込めて弾いた"というエピソードだったことから、メンバー皆が思い入れが強そうでした。
そんなわけで、私も歌詞和訳に選びたくなりました。
ぜひ聴きながら読んでみてください
歌詞和訳
Fifteen and crazy
15歳でやんちゃ
No one to save me
僕を救ってくれる人なんていない
You were the pilot
When my world
Came crashing down
僕の世界が崩れ落ちたとき、貴方は指導者だった
I cried for help
僕は助けてと叫んだ
You didn't notice
貴方は気付かなかった
I taste the salt
From all my tears
Burning my mouth
僕は口を火傷して、流した涙のしょっぱさを味わった
You dragged around my innocence
貴方は僕の無邪気さがわずらわしかった
weblioによるとdragのスラングとしての意味に以下がありました。
「drag」には、「退屈なもの、面倒なもの、うんざりさせるもの」といったスラングの意味がある。実際の英会話では「だるい」や「最悪」といったニュアンスで用いられていることが多い。これは、もともとの単語の意味に「引きずる、引っ張る」が含まれ、自分が嫌だと思う場所や、面倒だと思うことに対して引っ張られる、という考え方によって生まれたスラングである。
I tried to mend our differences
僕は僕らの違いを修復しようとした
I shouldn't have to beg for this no
僕はこの否定を請うべきじゃなかったのに
~(Hook)Start ~
I'm broken still
僕はいまだに壊れている
But I'm not broken down
でも僕は打ち砕かれない
That's how we grow
僕らが成長する方法なんだ
If I break your heart
もしも僕が貴方の心を壊したら
Forgive my broken heart
僕の壊れた心を許してね
Don't let me go
僕を捨てないで
~(Hook)End ~
I'm going home
僕は家に帰ります
Wherever home is
I've gotten used to having nobody around
家がどこにあったって、誰もいない事になれてしまってるんだ
I was asleep behind the bar
僕はバーの後ろで寝ていた
But I was dreaming of your arms
でも僕は夢を見ていました
Within myself I've come to find
My safe and sound
貴方の腕の中で安心できる居場所を見つけられた自分自身、そんな夢を
私はここまで読んだところで、15歳のこの辛い思い出に出てくる指導者、は誰なんだろうという疑問が少し見えた気がしました。
おそらく…お母さんなのではないかと思いました。
あくまで個人的な想像ですが。
そう感じたワケは後述します。
(Hook)繰り返し
I'm broken still
But I'm not broken down
That's how we grow
If I break your heart
Forgive my broken heart
Don't let me go
僕はいまだに壊れている
でも僕は打ち砕かれない
僕らが成長する方法なんだ
もしも僕が貴方の心を壊したら
僕の壊れた心を許してね
僕を捨てないで
Love and
愛して
Love and learn
愛して学ぶ
Love and learn
愛して学ぶ
Broken's beautiful
壊れた者は美しい
I'm going home
僕は家に帰ります
Wherever home is
I'm feeling low
家がどこにあったって、僕は気分が落ちている
But not at my lowest
でも最も落ち込んでいるわけじゃない
Bliss is ignorance
幸福は無知である
Just a kid making sense of it
幸福の意味を理解しているただの子供だ
最後の2文、訳したら悲しすぎた。
どういうことかというと、かみ砕いて言えば、幸福を味わったことがないから、幸福なんてわからない。僕は幸福の定義を知っているだけの子供なんだ。と。
だから一人きりの家に帰ったときに気持ちは沈んでいるけど、最低にまで落ちることはない。
知らないから大丈夫なんて表現、悲しすぎて…Takaはどんなに愛情に飢えていたんだろう。
You didn't fight for me
貴方は僕のために戦わなかった
Fight for me fight for me
僕のために戦わなかった 僕のために戦わなかった
So I will fight for myself
だから僕は自分のために戦うんだろう
悲しすぎるよ。
この辛い過去を持っていなけりゃ、今のONE OK ROCKはないんだろうな。
歯を食いしばって、孤独に戦ってきたTakaの強さは誰にもない強さだけど、その裏には弱さがある。
(Hook)繰り返し
I'm broken still
But I'm not broken down
That's how we grow
If I break your heart
Forgive my broken heart
Don't let me go
僕はいまだに壊れている
でも僕は打ち砕かれない
僕らが成長する方法なんだ
もしも僕が貴方の心を壊したら
僕の壊れた心を許してね
僕を捨てないで
Love and
Love and learn
Love and learn
Broken's beautiful
愛して、愛して学ぶ、
愛して学ぶ、
壊れた者は美しい
After we loved and learn
After we loved and learn
私達は愛して学んだ後
私達は愛して学んだ後
考察
ちょっと想像をはるかに超えた悲しい歌詞でした。
この曲のテーマ、言いたい事は、悲しさではなくて、その悲しさ寂しさをバネに自分は負けない!自分自身のために戦うんだ!!
ってことだろうけども…。
これは15歳に家を飛び出し一人暮らしを始めた当時の親との事を書いた歌なのだろう、ということは和訳する前に思っていました。
過去にも何曲か当時の気持ちを書いた曲はありましたから。
けれども今回の歌詞はこれまでと違いすぎる。
美しいメロディだからこんなに悲しい歌詞とは思わず苦しくて泣いちゃいました。
過去に書いた曲は、例えば「As same as」や「hard to love」。
それらは父親に向けた曲で、こんな歌詞ではなかった。
もっと感謝を伝えたい、愛してるという曲でした。
『15歳の頃は、あんなに育てにくい子供だったのに見守っていてくれてありがとう。いつか親の背中を超えれるように頑張るよ。感謝しています。』そんな内容だった。
でも、今回の曲は、途方もなく寂しくて愛情に飢えていて、今も傷が癒し切れていない。
その理由は、親は親でも、これまで書いてこなかった”母”に向けた気持ちだからじゃないかと思いました。
貴方の腕の中で安堵して居場所を見つけた"夢"を、ひとりぼっちのバーの裏で見ているなんて、寂しいよ。
言葉に出来ないほどの、傷があるのかもしれない。
確かに昔、TakaのInstagramに母と祖母とのショットが出た事はあったけれど、それきりで最近は父親としか見かけない。
母はTVで15歳で独り立ちさせる厳しい教育を笑いのネタにしていたけれど、それをTakaはどう思っていたんだろう。
15歳なんてまだまだ子供。勘当同然で家を飛び出したのだから、いつだって帰れる実家があって上京するのとはわけが違う。
父はこっそりとTakaが働く店に客として行き、お金を置いて行ったり、実は心配して見守っていた事は有名な話。
きっと母親だって心配していたに違いない、と思いたい。
でもどれだけ心配されても、一緒に生活したのが中学生までなんて、やっぱりもっと時間を共有して愛情をたっぷり貰いたかったのかなとも思います。
私の個人的な意見です!
恋人とか友人とか全然違う人との15歳の思い出だったりして。。
日頃は考えてなかったとしても、忙しくて音楽の事だけを考えていたとしても、アルバムの中で亡くなったおばあちゃんの事を書いた曲もあるので、制作中はだいぶ感傷的になったのかもしれないなと思ったのでした。
最後まで読んでいただきありがとうございました
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