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迷走する放送局

Kiss‐FMが破綻 放送は継続

もともと構造不況で、緩やかに広告収入が減少していた所に、金融不況がやってきて、大なり小なり全国のFM放送局の経営は非常に厳しい。80年代以降、各県に開局したFM局の資本母体は地元新聞社や地銀、土木関係、自治体が多い。景気が良かった頃は、経営が多少厳しくても助けてくれる母体があったろうが、現在は出資している企業もそんな余裕は無い。ようするに、各放送局とも自分の足で立って歩いていかなくてはいけないのだ。kiss-FMはもともとダイエーの支援のもとスタートしたが、途中その大きな後ろ盾を失って以来、迷走を続け現在に至っている。関西圏には多くのラジオ放送局が存在している、その上、関西圏の経済状況は極めて悪い。そんな中で、広告収入が主な売上の放送局が存在出来るのか、極めて疑問だ。電波は重要な公共財産。その使い方を将来を見据え、じっくりと考える必要があるだろう。しかしそれ以前に、昨年からの第三者割り当ての問題や粉飾騒ぎを見ていると、この放送局は企業としての体をなしてないのではないか。そんな企業に電波という公共財産を割り当てている総務省はどう考えているのか。全く見えて来ないのも、不思議に思える。




うつ病

うつ病が蔓延している昨今。うつ病の主な原因がストレスである事は、みんなも知るところ。このストレスを解消するには4つの対処法があるらしい。

「積極行動型」一休みするより、積極的に問題を片付けようとするタイプ。
「気晴らし型」ショッピングをしたり、
       同僚と飲みに行ったりしてストレスを発散するタイプ。
「否認型」ストレスの原因となる問題を見て見ぬふりをして、
     先送りにするタイプ。
「回避型」嫌いな人とは会うのを避けてひきこもるなど、
     ストレスそのものを回避するタイプ。

これらを複合的に使ってストレスを解消するのが望ましいのだけど、ある1つの型に偏っていると、うつ病を発症する可能性が高いとか。自分も本来、4つともを使ってストレスを解消するタイプなので、今まであまりストレスを感じる事がなかった。しかし、まわりの環境で「気晴らし型」「否認型」「回避型」の解消方法がとれなくなる事があると、自分自身でも”何かおかしいぞ”と感じる事がある。きっとこれがエスカレートして、感じなくなると危険なのだろう。また、ちょっと見方を逆にして考えると、こういった対処方法を意図的にとらせないように人を追い込めば、うつ病に追い込む事が出来るという事なのか?うーん。



息もできない

今、話題になっている『息もできない』を観てきました。第10回東京フィルメックスで最優秀作品賞&観客賞に輝いたほか、国内外の数々の映画祭で高い評価を得た韓国作品。

この映画においてのコミュニケーションの言語は”殴る” 。ただし、冒頭の殴打のシーンでも、アップで撮り、拳が当たる場面は見せない。蹴りを入れるシーンでも、足が相手の体に当たる生々しさは映さない。それだけに、この映画の主題が暴力だけにない事を上手くリードしてくれる。日本で言えば山谷や西成にあたるソウル郊外での話。主人公のサンフンはDVによって母と妹を失っている。そんな彼は殴ることで生計を立てていて、借金の取立て、スト破り、さまざまな恐喝を行なう。ある日、そんな彼を殴る女子高生が現れる。彼女も父親の家庭内暴力のもとで育っていた。その二人を中心にストーリーは展開していく。

物語の途中でサンフンが「いつも殴っている奴は、自分が殴られる事など考えもしない」というようなセリフを言う。彼はその事を実感しているために、取り立てのためにボコボコに殴った相手でもお金を返せば、一緒に食事をしたりして懐柔する。しかし、殴ることしか知らなかった男が殴ることをやめた時、 そのことを忘れてしまう。とにかく人間表現がとても巧妙に出来ている秀作。現実とは残酷なものです。 初監督のうえに主演・脚本・編集までつとめたヤン・イクチュン渾身の一作です。



青の炎

『青の炎』

某監督が「隠れた名作だー」と話していたので、気になってDVDを購入して見た作品。どうしてもキャスティングだけを見ると「アイドル映画か!?」と思ってしまうけど、どうしてどうして秀作です。中でも一番良かったのが二宮くんの演技。あの年齢の時の独特のナイーブさ、それでいてシャープさを持ち合わせている姿をうまく表現している。あの危うさが、高校生なのだと思う。そしてその演技が蜷川監督が作る映像とマッチしていて、この映画のテーマにあった雰囲気を作り出している。そう、二宮くん演ずる櫛森秀一の心の動きを表しているように。秀一の部屋で、彼の手と松浦亜弥演じる福原紀子の手が重なりあうシーン、いいシーンです。ちょっとゾクッとさせます。エンディングも良かった。



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レオン

『レオン』

この映画は、友達に誘われ映画館で見たのが初めて。友達は熱心な『レオン』のファンだったので、誘われたのは『レオン』再映されているか何かの時だった。当時、自分からこのような作品は見なかったので、かなり衝撃的だった。映画全体を支配する世界観に完全に飲み込まれていたのだろう。映画を見ているうちにマチルダの気持ちにシンクロしていったのか、途中から、ゲイリー・オールドマン演じる麻薬取締局のスタンスフィールドに恐怖すら覚えていた。その後『レオン 完全版』も見たが、それ以後、この作品は見ていない。自分は気に入った作品は何度も繰り返し見るのだが、この作品だけは当時感じた鮮烈な感覚を忘れたく無い思いが強い。それだけ何かを感じさせてくれた、すばらしい作品だ。



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インファナル・アフェア

『インファナル・アフェア(無間道)』

人に薦められてみた『インファナル・アフェア』。シナリオの完成度の高さに、まず驚かされた作品。潜入捜査官としてマフィアに入り込むヤンと、そのマフィアから警察に潜入するラウ。アイデアとしてはありがちだが、取り巻く環境、エピソード、二人の心情が実に上手く描かれている。正義のために悪を演じなくてはいけないヤンは、その境遇に耐えられずに精神科に通い、もしかしたらマフィアと手を切る事が出来、名誉とお金を手に入れられるかもしれないラウは、意気揚々である。そんな対極の二人は、お互いの安らぎの場を求めて闘う姿は、どこか儚い。完全な悟りを開くに至る四つの道の1つである、煩悩を断ち切る無間(むげん)道というタイトルが心にしみた。

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ショーシャンクの空に

新作の感想を書くと、どうしてもネタバレを気にして書かなくてはならない。自分の場合、批評や評論ではなく、あくまで感想。それなので、感想を読んで興味を持ってくれる人がいれば、嬉しい。そんな訳で?過去の映画作品の感想を備忘録的な感じで書いていこうと思います。

『ショーシャンクの空に』

初めて観たときのインパクトは強力だった。主人公のアンディ・デュフレーンが無実の罪だと自分自身はわかっているのに、なぜ死刑の判決を受け入れたのか。物語が進むにつれその行動は、主人公が直接妻を殺した訳ではないが、間接的にそして精神的に妻をそのような境遇に追い込んだ贖罪からきたものだとわかる。人はそこまで人を愛せるものなのか?いろいろ考えさせられた記憶が今も残っている。そして物語途中に、贖罪から生きる事への希望(執着)へ主人公の気持ちが変化し、脱獄。清々しい爽快感を感じさせてくれる。もちろん、こんな簡単な文章で語り尽くされる作品ではない。何度見ても、初めて観た鮮烈さを思い出させてくれる作品だ。

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日本のドラマは誰に向けて作られているのか?

この1年間、60代以上の女性から「日本のテレビドラマはつまらない」という話をよく聞く。自分の親戚関係も同様な事を言っている。じゃあ何を見てるのかと言えば、韓国のドラマだ。韓国までロケ地を見にいったり、グッズを買ったりしてるような熱狂ぶりではない。単純に、韓国のドラマの方が面白いと言うのだ。もちろん出演者の名前など覚えていない。「この人、チャングムに出てたよね」とか「踊り子の時のドラマで悪い人だったよね」とか、そんなレベルだ。80年代に入るまでの日本は、お茶の間にテレビが1台という家庭が多かったので、大人に向けたドラマが多かったように思う。子どもたちは夜の8時や9時には寝るように言われ、起きていたとしても親たちが見る番組につき合うしかなかった。80年代後半にトレンディドラマという分野が成功した後には、20代~30代に向けてドラマが多く作られていった。90年代から徐々に、年齢の高い人が見るドラマが日本では作られなくなっていった。そして今、若年層もテレビ離れが進み、ドラマの視聴率は下がる一方、そして高年齢者の見たいテレビドラマも無いという状況。一体、日本のテレビドラマはどこに向かっていくのか。テレビ局と代理店の虚像とも妄想とも思えるようなの中で想定されていた視聴者。そんな特殊な世界が、インターネットの普及とともに音を立てて崩れているように思える。ドラマである以上、ストーリーを中心に作り上げていかなければ、視聴者に飽きられるのも当たり前。企業とのタイアップばかり考えず、ちゃんと”人”を描いてもらいたいものだ。



ソラニン

宮崎あおい主演で話題の『ソラニン』観てきました。 まずこの映画を見始めて感じたのは「懐かしさ」時代設定は現代であるのに、なぜか感じる懐かしさ。どうしてなのかを考えながら観ていたのだけど、主要登場人物たちが80年代的な価値観を持って生きているからだった。果たして今の10代~20代の人が観て、どう感じるのだろうか、正直わからない所。ネットのレビューなどを見てると、否定的な書き込みが多いようにも感じるのだけど、実際はどうなのだろうか??

一番良かったのは高良健吾。彼はとってもいいです。今、20代で、ああいった繊細な演技が出来るのは、彼しかいないかもしれない。宮崎あおいは相変わらず安定している、とってもいいと思う、が、自分として不満なのは、その安定ゆえに予定調和に見えてくる事がある事。今1つ物足りない、贅沢な悩みかもしれないけど。冴木役のARATAもいいです、こういう使い方もあるのかと。高良くんと一緒に映っているのを見て「とても『蛇にピアス』一緒とは思えないなぁ」なんて考えたりもして(余計な事か)。

作品としては、前半部分の交通事故の所で自分の中では、映画として完結してしまっている。なので、後半部分が消化ゲーム。しかも予定調和と単調な構成につき合わされ、ちょっと退屈な時間ではありました。原作があるので、なかなか思い切った事は出来ないとは思うが、前半部分だけをもうちょっと丁寧に描いた方が、かなりいい作品になったと思う。おそらく高良健吾の演技も、もっと生きたのではないだろうか。それでも、今年に入ってここまで公開された邦画の中では、まともな作品です。




10~20代でラジオを聴いたことのない人は、約40%!

総務省「ラジオと地域情報メディアの今後に関する研究会」第4回会合

民放連の調べによると、10~20代でラジオを聴いたことのない人は、英国約5%、米国約1%、日本約40%と日本が突出している。40%とはすごい数字だ。おそらく、首都圏と地方で分けるとまた違った数字が出てくるだろう。第4回の会合では、首都圏の放送局からヒアリングをしたようだが、今度はリスナーの声を聞いて欲しい。10~20代には、なぜラジオを聴かないのか?30代以上には、ラジオを聴かなくなった理由は何か?ラジオがどのようにして聴かれなくなったのかをきっちり分析して、今後の方針を決めて欲しいと思っている。今後のラジオには何が求められているのか。業界の中にいては思いつかないような事が、求められているのかもしれない。専門性の高い知識を持った人が、今やネットを通じて情報を発信し交流を深めている。そんな時代にラジオに求められているのは、かなりハードルの高いものではないだろうか。