今回は「ストレスの正体」つまり「メカニズム」のお話です。
よく言われている「ストレス」はその原因となる「ストレス要因(ストレッサー)」と、その結果引き起こされたこころや体の反応「ストレス反応」に分かれます。例をあげるとこんな感じ。
【ストレス要因】(原因)
人間関係、長時間労働、過重な責任 など
【ストレス反応】(結果)
不安、イライラ、不満、怒り(こころの変化)
食欲不振、胃痛、下痢、不眠(からだの変化)
飲酒、喫煙の増加(行動の変化)
※ちなみに、僕はよく分かりませんが喫煙量が最近1.5倍くらいになっています(笑)。
そして、ストレスが健康に影響を及ぼすものとして、「脳での影響」(マイナスの感情、不眠、不安、うつ)と、「自律神経」への影響、「内分泌系(ホルモン)」への影響、「免疫力」への影響があります。いずれも、脳内で起こる「こころの変化」とともに神経伝達物質が変化を受けます。
まず、「内分泌系」から。体内で生産されるホルモンのバランスが崩れます。具体的には糖代謝が活発になるホルモン、胃酸の生産が活発になるホルモン、免疫力を弱めるホルモンが多く生産されます。
つまり、「糖尿病」「胃潰瘍」「十二指腸潰瘍」などになりやすくなります。免疫力も低下しますから、理論的にはコロナウイルスにかかると重症化しやすくなります。
また、「アドレナリン」というホルモンは血圧上昇、心拍数の増加、血が固まりやすくなる、という作用を持っています。高血圧、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などを引き起こす可能性があります。
次に、「自律神経」。
「気分が落ち込むと、食欲が落ちる」というのは脳と自律神経が深くつながっていることに影響します。
「交感神経」「副交感神経」はおそらく耳にしたことがあると思います。「自律神経」は脳から直接働くだけではなく、ホルモンにも関係します。
「交感神経」は「危機感を持ったとき」に優位になり、「アドレナリン」が放出されます。結果は上に書いた通り。
「副交感神経」は「リラックス」しているときに優位になり、睡眠、休息、食事などの際作用します。食事のときに作用するので、胃や腸の病気に関係してきます。
そして、「免疫系」。
ストレス状態が続くと、ウイルスや細菌による病気にかかりやすくなります。風邪や帯状疱疹、虫歯や歯周病などが関係します。そして、がんにも影響します。ストレスがかかっている状況ではがんの進行が早くなります。
これが、ストレスの全体像です。脳(こころ)の影響から、自律神経、内分泌、免疫のバランスが崩れ、「体の病気」としても現れます。
では、例により私の経験。
2004年に最初に双極性障害(当初はうつ病と診断)されたときは、上司から早めに休養を命じられたので体の不調はありませんでした。
2006年。異常なストレス状態で放置された結果、「狭心症」となり、「高血圧」「糖尿病」を発症しました。当時、血圧は240~130、血糖値は500オーバーと異常値がとんでもない異常値が出ていました。なかなか血圧が下がらず精密検査の結果、腎臓の血管にもダメージがあったので、心臓だけでなく腎臓の血管拡張も施されました。
そして、その後「インフルエンザの予防接種」を受けた際、それが原因でインフルエンザにかかるなど免疫力も極度に落ちていました。
そして2020年。自分の進む道を見失い焦りが酷かった時に「突発性難聴」(これもウイルス発祥説がある)とともに、「粉瘤」(背中に何かの原因で細菌が入り、大きく膿が溜まる)、「原因不明の微熱」が続きました。
ストレスは心だけでなく体もむしばみます。場合によっては命を落とすこともあります。僕の場合、2006年に相当心と体のダメージを受けてしまい、双極性障害はコントロールが難しくなり、「精神障害者手帳」と「身体障害者手帳」の両方を持つ体になってしまいました。
障害者がいいとか悪いとかそういうことではなく、「避けることができるなら早く気付いて避けてほしいな」と思います。
どうか、僕の「二の鉄」を踏みませんよう。
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