久しぶりにブログを書いたら、
>水の機械を買おうかすごく悩んでるので相談させてもらいたく
>メッセージを送らせてもらいました。
>ピュールオーという浄水器ご存知ですか?
>40万くらいするのですが世に出てる浄水器の中で
>1番綺麗になると言われました。
>実験も見たらすごく綺麗になってました。
>高額なだけに本当なのか騙されてるのか分からなくなってきました。
というコメントを頂いた。
二桁万円の40万円の浄水器とは、強気の値付けとも言えますが
3.11震災前は人間用RO浄水器は30万円とか相場であったような記憶がある。
福島原発事故騒ぎをきっかけにRO浄水器に注目して、
国内販売品は高すぎるぞ、と、USから個人輸入して、
一桁万円でRO浄水器を導入した。
国内販売品の30万円、40万円品よりお得であったのだろうか?
■お得であった説
お財布からの出費額は20万円、30万円減らせた。お得だった。
■まったくお得ではなかった。かえって高くついた説
初めて個人輸入に手を出し、RO浄水器のあれこれを調べ・・・
多大な「時間」を費やして設置したわけで、Time is money,
時給換算で計算すれば、初期導入だけで、3桁万円越え、だ。
まったくお得ではなかった。
上記のように考えると、
「40万円のRO浄水器を購入するというのは、
浄水器を購入しているのではなくて、
RO浄水器の導入ノウハウを購入しているのだと考えるべき」
という解釈もできるわけだ。
この解釈は正しいのだろうか?
USから個人輸入したときに使ったUSのSHOPは現時点でも営業している。
(A) https://filterdirect.com/drinking-water-systems-c-22.html
コメントいただいた「40万円のピュールオーという浄水器」は
まったく存じ上げないが、ググって、最初のHITする
(B) ttp://www.mihara-gr.co.jp/jyousuiki/
の宣伝ページを覗いてみた。
RO浄水器オタク目線では、「フンフン・・」という所と
「えっ・・」という所が混在しているな、が初見の印象、
この(A)と(B)のサイトの情報を比較検討してみることにしよう。
#初回記事UP後の追記はここから。
(B)のサイトの情報、また、在庫切れ状態ではあるが、
AMAZONでの同製品の画像から、わかったこと。
4ステージ構成/過圧ポンプ付き/アンダーシンク用10L圧力タンク
最初の3ステージが日本水道での使用を前提にした簡略構成版のRO浄水器
最後の4ステージ目は一般的なRO浄水テクノロジのものでなく、
還元水、アルカリイオン水界隈のもの。
ROオタク目線では、サイトでの「安全な水」がらみの
宣伝文句のほとんどは、RO浄水の特徴であって、
「ピュールオー」の独自特徴ではない。3ステージ目までは、
ROオタク目線では、
「フンフン。日本水道で使うと割り切ってここまで簡略構成にしてるわけね」
という感じ。
ROオタク目線で、「えっ・・・」と感じたのは
最終4ステージ目に関する説明。
還元水、アルカリイオン水あたりの知識はサーベイしたことはないが、
ちっと調べた感じでは、
(1)水を電気分解して得られると。
(2)MgイオンやCaイオンを含んで、浸透性がよいうんぬん
と。
還元水が、生体にプラス効果が期待できるかについては、
サーベイしたこともないので言及をひかえますが、
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RO浄水器の純水出力最終段で水の電気分解かぁ・・
そりゃ、TDSメータでRO水の電気伝導度を測るから
電流を流して電気分解できなわけでないろうが・・・
RO出力には、水道水中の、Mgイオン、Caイオンは、
真っ当なRO浄水やれているなら、水道水原水の、
5%~2%に減っているはずだが、そんな水を
電気分解して、Mgイオン、Caイオンが増えてまっせ、
の宣伝文句はどんな理屈なんだろう・・・
最初の3ステージで、水道水中のイオンを取り除いた後で、
最終4ステージで、Mgイオン、Caイオンを足してから、
電気分解するという理屈かな。
でも、それなら、4段目のフィルタ交換は不要、の表現もへんでは・・・
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みたいな「え・・・」を感じしました。
まじめに購入をご検討のかたは、
販売代理店にでも、上記の「え・・・」をぶつけて聞いてみてくだされ。
返事が得られたら、コメントくだせいな。
さて。次に、(B)を眺めて、上記を頭にいれたところで、
USの(A)のサイト上で、(A)ともっとも似ていると思われる
価格 399ドル(日本への送料ふくまず)
https://filterdirect.com/k6150p-koolermax-150gpd-stage-system-booster-pump-p-490.html
のRO浄水器構成と(B)を比較しながら、RO浄水機としての(B)が、
40万もする理由を考察してみよう。
USのこのシステムは、次の6ステージ構成
1st Stage Sediment filter →: ピュールオーにも相当するものあり。
2nd Stage Carbon block filterr →: ピュールオーにも相当するものあり。
3rd Stage Carbon block filter: →: ピュールオーでは省いて簡略化
日本の水道水は、高度処理されているから、2段も、カーボンいらねぇ
設計かもね
4th Stage TFC membrane →: RO浄水器たるゆえんのRO membrane
ピュールオーでは詳細スペックの提示なし。
GPD(1日あたりのRO水生成量のガロン表記)とか。
(A)のサイトでは、このセットは、150GPDとうたっている。
ROの耐圧限界も提示なし。
ピュールオーで使用しているROの耐圧限界はいかほどか。
過圧ポンプつけたら、原水水道水圧力によっては、耐圧限界超えることもあるが、
それを想定した記述は(B)のサイトにはない。
(A)では、80psiがRO入力の耐圧限界であり、これを超える場合には
減圧弁
https://filterdirect.com/150g-pressure-regulator-with-pressure-gauge-p-198.html
を、RO前段のどこかに挿入して、圧力調整を行うべきことを示している。
(B)では、ユーザでの設置は認めておらず、指定業者で取り付けることを
前提にしているようで、また、
標準不品以外は別料金、の表示があることから
購入者への事前説明事項ではなく、
取付工事時に、水圧測定を行って、状況に応じて、
「水圧高いようなので、追加部品つけときますね・・・別料金になります」
なんて、現場調整をやるのかも知れぬ。
5th Stage Inline Alkaline filter: →: イオン(ミネラル)を足すためのフィルタ
ピュールオーの4段目と、位置づけは似ているかも。
ただし、還元水的なことはうたっておらず。
イオンを足すための5段目フィルタなので、1年ごとに交換しろ、と。
6th Stage Inline carbon filter: → 人用RO浄水器の最終段には普通につけてるもの
ピュールオーにはなし。
(A)と(B)の共通点としては水タンクは同じ
⇒(B)は、タンクについては、特殊なものを使わず、RO汎用品をつかっている
(B)の特異点としては、4ステージ目の「え・・・」以外に、
・日本住居を念頭に、コンパクト筐体設計めざしたか。
・シンク上の設置も念頭に、化粧金属ケースでくるむことにしたか。
・上記2つのために、最初3段は、RO部品としては、
大量生産汎用品ではなくて、特殊品、or 特注品をつかってる?
・4ステージ目は、特許とか、独自品と宣伝しているぐらいだから、
汎用品ではないわけだ・・
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「40万円のRO浄水器を購入するというのは、
浄水器を購入しているのではなくて、
RO浄水器の導入ノウハウを購入しているのだと考えるべき」
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は、一部はあたっていそうであるが、
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日本以外でも使われている標準RO部品だけつかった
浄水器構成にしたところで、
設置面積はでかいし、不格好だし、水圧調整、蛇口とりつけのための
現場調整工事は発生して、設置人件費はかかるし、
素人相手の販売には、トータルコストがかかってしまう。
人間用の浄水器販売するためには、日本国内法規制のために、
公的検査も受けねばならず、そのためのコストもかかる。
どうせコスト高になって、購入層が限られるのだから、
そんな顧客セグメント相手のビジネスと割り切って、
化粧金属ケースに収容し、一般的なRO部品採用にはこだわる必要なし。
「お高く」なっちまうから、RO水だけのメリット訴求だけでは、
ターゲット顧客層への「訴求力」が足りぬ。
最終ステージを、「還元水」のためにして、
RO水ユーザ+還元水ユーザ
をとりこむんだぁ!
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・・・と分析してみました。
>1番綺麗になると言われました。
>実験も見たらすごく綺麗になってました。
上記については、40万円以下の、もっと安価な
RO浄水機(日本国内法規制テストをクリアしていない人用以外も含めて)
と同じ特徴です。
>高額なだけに本当なのか騙されてるのか分からなくなってきました。
「綺麗になってる」については「騙しちゃいない」のでしょう。
「高額な理由」は、「綺麗になる」からではなく、
上述した「分析理由」だと考えます。
最終ステージの、特殊フィルタによって、還元水うんぬん、のあたりは、
「騙しているのか」「騙していないのか」
判断つきませぬ。
最後に、「日本の法規制」について、からんで、最近のニュースで感じたことを
付記して、このエントリの記事追記を〆ます。
・トヨタ自動車で、衝突検査結果捏造があった、と。けしからん、と。
・US検査基準準拠の、衝突検査を真面目に行って、検査パス、している、と。
・US検査基準準拠より甘い検査基準のJP検査基準での衝突検査は省いた、と。
・US検査基準テスト結果を、JP検査基準のテスト結果として流用した、と。
・テストしてないのに、テストしたことにしたから検査結果捏造だ、と。
★悪法も法。法治国家として、ガバナンスとして、「けしからん!」
☆でもさ。合理的に、科学的に、経済的に考えて、それって、どうよ・・・
JP市場より大きいUS市場向け基準で売れるマス向け商品を、
市場規模が小さいJP市場で売るために、検査条件の甘いJP検査を
追加実施して、追加コスト発生させて、JP向け販売価格に、
上乗せして高いコストをJPユーザだけが支払うのは正義!っていいたいの?
「人間向け」RO浄水機で、ビジネスしようとするなら、「法」が変わるまでは、
★の立場で商売するしかないからなぁ・・・
40万の中のどれくらいかは、わかりませんが、★の成分もあるんでしょう。
☆的な、「つっこみ」に対して、
「そんなの、大した金額じゃないし、高くなってもかまわんよ」
と言える余裕のある層をターゲットにした商売としてやるしかないのかなぁ・・
☆の立場に共感し、かつ、40万円を高い!と感じるなら、
「人間向け」として販売はされていないが
国内販売品で、「熱帯魚飼育用」として、販売されていて、
US国内向けの人間向けRO浄水機と同じ標準RO部品が
つかわれているRO浄水機を、数万円で導入して使う。
というやり方もあります。
でも、このやり方の場合、多大な時間をかけて、
ネット情報を知らべて、時間をかける必要があります。
かかってしまう時間は、人それぞれ。
Time is money と言っても、
1hあたりの評価額も、人それぞれ。
結果が満足いくものでなかっとしても 全て「自己責任」