神隠しの教室
この前久々に読んだ児童書です↓「神隠しの教室」
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神隠しの教室 (単行本図書)
1,728円
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「神隠し」といっても千尋や湯婆婆は出てきませんが(笑)学校モノの作品としてとても面白かったです。
作者の山本悦子氏は、教師としての経験がある方なので、学校の描写や、心にいろいろ抱えた子どもたちを書くのがとても上手いです。
複雑な家庭事情や、大人になっても昇華できないでいる心のわだかまりなどを伏線に織り交ぜて、「逃げ場」のない子どもたちの辛い思いに心を寄せてお話が展開していきます。
パラレルワールド的な演出が効果的で、とても引き込まれました。また子どもたちの抱える問題に考えさせられる部分も多かったです。
なんだかいろいろ大変なことがあっても僕・私はきっと大丈夫、これからもやっていけそう!・・・そんな読後感が得られる素晴らしいお話でした。
ちなみにこちらの作品が「野間児童文芸賞受賞作品」ということで、同賞受賞作家で学校・パラレルワールド作品の名手、岡田淳氏のファンの方にもオススメです♪
〇〇になるには
図書館のティーンズ向けのコーナーで、ふと「イラストレーターになるには」という本を目にしました。
(↓値段がプレミア価格ですごいことになっていますが・・・)
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イラストレーターになるには (なるにはBOOKS)
5,875円
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こんなん、オレが知りたいわ!ということで早速借りてみました(笑)
まだちゃんとは読んでいないのですが、目次の一例↓
・描くことはいきること
・決まったルートはない。とにかく描きつづけること
・描くのが大好き。どんな努力もいとわない!
で、たとえば↓
「一日中絵を描いていても飽きることがない人。はじめのうちは経済的・時間的に苦しくても、絵さえ描いていれば幸せ、というくらいでないとやっていけない。逆にいうと、それだけ絵を描くのが好きで、それを仕事にするためにどんな努力もできる、という人であれば、誰でもイラストレーターになれる」
・・・とのことです。
実際、誰でもなれるのかは厳しい問題ですが、一理あるお話です。
「決まったルートがない」というのも、まさにそのとおりです。
例えば、学校の先生とかになるのであれば、教育課程のある大学にいって、必要な単位をとって、教育実習行って、1種・もしくは2種の免許をとって、公立であれば該当の地方自治体の試験を受けに行きます。学校が独自に募集している副担任や、介護員、ボランティアなどもあって、そこから関わるようになる人もいます。
なるのはとても大変ですが、一応そのための筋道はあります。
一方、ハッキリと「こうすればなれる」というのはイラストレーターには無いような気がします。
リンクで載せたこの本の価格が、かなりプレミアムなものになっているのも、それだけイラストレーターになりたいと思っている人が多いということでしょう。
ですから、ある意味「なる」ことが宝くじ化している面があり、将来の夢をそれ一本に絞るのはかなりリスクが高いです。この本を読むような10代・20代が、
「オレ、イラストレーターになる!なれなかったら死ぬ!」
という意気込みだと、10中8,9死ぬことになるので(笑)ぜひ分散してリスクマネジメントをしてほしいと思います。
ただ一方で、有名な はたこうしろうさんなどは、退路を完璧に絶って「なれなかったら無人島でくらす!」という意気込みでやったそうなので、一概には言えません。こういう方は本気度がすごいです。ですが、それでも個人的には、現実的な職業の選択肢を一つはプールしておくべきだと思います。
一応、イラストレーターで活躍している人は、一時期デザイナーやゲーム業界、アニメ業界、文具メーカーなどでキャリアを積んだ方が多いようです。
この本は2003年に出たもので、今ほどはまだデジタル絵が一般化していない頃のものですが、「基本は一緒」ということで参考になる点が多いです。いろんな作家さんのインタビューや、巻末には素晴らしい児童書をたくさん出版されている偕成社の社長さんのお話も載っています。まだ少し眺めただけですがとても刺激になりました。
Just Me
海外の絵本で「Just Me」という作品を読みました。
「もりのなか」(In the Forest)で有名なMarie Hall Etsさんの作品です。
(↓は「もりのなか」)
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In the Forest
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男の子がいろんな動物のまねをします。
ネコがいたら、ネコの歩き方をまねしてみる。
ニワトリがいたらニワトリの歩き方をまねしてみる。
ブタがいたらブタの、ウサギがいたらウサギの、ヘビがいたらヘビのマネ・・・。
次から次に見つけた動物の動作を真似していきます。
男の子は農場かなにかに住んでいるようで、いろんな動物を飼っているし、森のなかでもたくさんの生き物が見つかります。
・・・で、ここまで読んで、子どもが感じている世界観に寄って、子どもたちがよくやるような動作に焦点をあてて、優しい眼差しでとらえた、繰り返し系の絵本。いわゆる、ままよくあるパターンの作品かと思ったのですが、この作品は想像以上に深かったです。
作中の男の子は、たくさんの動物の真似をしていきます。ウシ、ガチョウ、ウマ、リス、ヤギ、カエル、カメ・・・そして最後にトウモロコシ畑の先でお父さんを見つけます。お父さんが男の子に気づかず、そのまま行ってしまいそうになると「待って!」といって走っていきます。
で、そのときとっさに駆け寄ったときの走り方は、いままでいろんな動物たちをマネしてきたような、他の誰をマネしたものでもなく、「JUST ME」、ただただ自分自身の走り方だった。そういうオチがついて、最後はお父さんとボートで遊びに行っておしまいの話です。ここで、このお話の題名にもなっているJUST MEの意味がようやくわかりました。しかも文中で、ここだけ全部大文字で「JUST ME」と強調しています。
おそらくこの作品が言わんとしていることは、いろんな人達のやり方を学び、真似して、あーでもないこーでもないと試行錯誤し、そういったことをやり尽くしたあとで、なにかの拍子に、他の誰でもない、自分自身のオリジナルのやり方・あり方がポンっと出てくる。そういったことがテーマになっているように感じました。いわゆる守・破・離的な意味合いです。作者のMarie Hall Etsさんが絵やお話をかかれる方なら、きっとご自身でもそういった体験をされているのでしょう。いろんな作家さんの作風を学び、試行錯誤を尽くして自分の作家性を模索したことだと思います。勉強、訓練、練習、修行・・・いろいろあるでしょう。それが何かの拍子にふと他の誰でもないオリジナリティを自覚した体験を通して、超ロングセラーの名作絵本をたくさんかかれるようになったのではないかと思いました。
しかもこのお話、最初に出てくる動物はトリなんです。トリはネコに驚いて、すぐにぱーっと飛んでいってしまいます。で、作中に何度も男の子に、動物に会う度に「僕はトリのように飛ぶことはできないけれど、きみのように〇〇することだったできるよ」と言わせています。おそらく、最初に出てくるトリが、とても手が届かない憧れの象徴。それで、トリのようには飛べないと言っています。ですが、以降登場する動物たちのマネは「きみのように〇〇できる」と言わせて、私たちがするいろんな手習いや試行錯誤を象徴しているようです。そして最後に、他の誰でもない「JUST ME」になるわけです。
原文で読まなかったら、ここまで深読みすることはなかったと思います。ただ、わりと名作・定番絵本というのはかなり確信犯的に非常に深い設定が背後に組み込まれているので、読み解くのは楽しいです。以前、絵本の編集者の方に同じ作者の「もりのなか」の読み聞かせを聞かせていただいたことがあるのですが、そのときもすごい深読みで、いろんな背景の考え方を教えてもらって、とても勉強になったことがあります。
こういう大人になってからより深く知ることができる「深読み」も絵本の楽しみ方の一つだと思います。しかも原文で読めるので、2重に楽しむことができました。これからも定期的に原文で絵本を読んだりしたいと思っています。
Re:サザエ
サザエのデッサン。
去年の夏にえらく苦戦して描いたモチーフですが、今回再チャレンジです。
二時間ちょいで描いたので、ダーーーっと作業した感じですが、前に一度描いているのでそこそこまとめることができました。
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数年前にUSBに入れておいた曲を聞き返していたら、久しぶりにOASISのリアムの声がアタマから離れません。
「幻を抱くんじゃない。お前が手にしたもので何とか上手くやっていくんだ」という歌詞がタイムリーだったので、しばらく心しておきたい内容(笑)
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この前から、ときどき英語の絵本を読んでいるのですが、今日は有名なレオ・レオニ氏の「Matthew's Dream」という作品を読みました。
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Matthew’s Dream
927円
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内容なんとなく分かる。。。という感じで読み進めていたのですが、突然主人公のネズミ君が「ぼく、わかったよ!ぼくは画家になりたいんだ!」と声を上げたシーンは不覚だったので驚きました。そして、次の見開きでは、もう画家になっているのには、もっと驚きました(笑)
「絵を仕事にする」のに、非常な労力と時間+その他がかかると、あたりまえのように考えていた自分には新鮮な描写です。こういうテンポ感はいいですね。あんまり難しく考えすぎることはないんだ、と言われているような気がします。文中に「一生懸命働き、大きなキャンバスを楽しいカタチと色で満たした」というのがあるのですが、とてもシンプルな解答で、イキイキと絵を描いていてステキだなと思いました。
(そういえば、この前「だるまちゃんとてんぐちゃん」の英語版を読んだ話を記事に書いたのですが、作者の かこさとしさんが先日お亡くなりになりました。かこさんの作品の素晴らしさは言うに及ばず、生き方にも感じるものが多い方でした。謹んでお悔やみ申し上げます。)
KAMO/鴨!
今回は鴨の剥製のデッサン。
サギ(白)、カラス(黒)、カモ(模様あり)の中から選べたのですが、サギとカラスはワントーンなので、カモの方が難しいとのこと。しかしながらそのときは、なぜカモが難しいのまったく実感がわかず、丸みのある独特のフォルムを表現したくて選びました。
動物・生き物系を描くのが好きなので最初は「わーい!♪」という感じで描き始めたものの、始めた途端に難しすぎてまったく攻略できず。
確かに生き物系は今まで数限りなく描いていますが、B3サイズの紙にたっぷりの大きさで鳥を描くというのは初めてです。細かな凹凸や微妙な丸みが到るところにあってなかなか形が決まりません。
「久々に、ハデに失敗してしまったー!!」と思いつつ、
残念がりながら、細かな羽毛などを描き始めると・・・今度はとたんに画面に密度が増してきて、逆に楽しくなってノリノリモードになりました。
毛並みとか模様を追っていくと、どんどん紙の中から鴨らしい感じが出てきます。
それでもやっぱり、羽毛などのデティールが細かすぎて、絵的な持久力が求められる作業でした。MAXの集中力を維持できたのは正直顔の部分だけでしたが、もし次に描く機会があったら、もっと全体もよりしっかりと描写したいです。
至らぬ点は多々あれど、絵的にもとても気に入ってます。鴨描くの楽しすぎ。
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さて、GWは予定がみっちりだったので、今は一段落して大いなる開放感を感じています(笑)
少し体を休めてから、また再稼働していきたいと思います♪






