〇〇になるには | イラストレーター いとうみちろう のブログ

〇〇になるには

図書館のティーンズ向けのコーナーで、ふと「イラストレーターになるには」という本を目にしました。

(↓値段がプレミア価格ですごいことになっていますが・・・)

こんなん、オレが知りたいわ!ということで早速借りてみました(笑)

 

まだちゃんとは読んでいないのですが、目次の一例↓

 

・描くことはいきること

・決まったルートはない。とにかく描きつづけること

・描くのが大好き。どんな努力もいとわない!

 

で、たとえば↓

「一日中絵を描いていても飽きることがない人。はじめのうちは経済的・時間的に苦しくても、絵さえ描いていれば幸せ、というくらいでないとやっていけない。逆にいうと、それだけ絵を描くのが好きで、それを仕事にするためにどんな努力もできる、という人であれば、誰でもイラストレーターになれる」

 

・・・とのことです。

実際、誰でもなれるのかは厳しい問題ですが、一理あるお話です。

「決まったルートがない」というのも、まさにそのとおりです。

例えば、学校の先生とかになるのであれば、教育課程のある大学にいって、必要な単位をとって、教育実習行って、1種・もしくは2種の免許をとって、公立であれば該当の地方自治体の試験を受けに行きます。学校が独自に募集している副担任や、介護員、ボランティアなどもあって、そこから関わるようになる人もいます。

なるのはとても大変ですが、一応そのための筋道はあります。

 

一方、ハッキリと「こうすればなれる」というのはイラストレーターには無いような気がします。

リンクで載せたこの本の価格が、かなりプレミアムなものになっているのも、それだけイラストレーターになりたいと思っている人が多いということでしょう。

ですから、ある意味「なる」ことが宝くじ化している面があり、将来の夢をそれ一本に絞るのはかなりリスクが高いです。この本を読むような10代・20代が、

「オレ、イラストレーターになる!なれなかったら死ぬ!」

という意気込みだと、10中8,9死ぬことになるので(笑)ぜひ分散してリスクマネジメントをしてほしいと思います。

 

ただ一方で、有名な はたこうしろうさんなどは、退路を完璧に絶って「なれなかったら無人島でくらす!」という意気込みでやったそうなので、一概には言えません。こういう方は本気度がすごいです。ですが、それでも個人的には、現実的な職業の選択肢を一つはプールしておくべきだと思います。

 

一応、イラストレーターで活躍している人は、一時期デザイナーやゲーム業界、アニメ業界、文具メーカーなどでキャリアを積んだ方が多いようです。


この本は2003年に出たもので、今ほどはまだデジタル絵が一般化していない頃のものですが、「基本は一緒」ということで参考になる点が多いです。いろんな作家さんのインタビューや、巻末には素晴らしい児童書をたくさん出版されている偕成社の社長さんのお話も載っています。まだ少し眺めただけですがとても刺激になりました。