本日「スタプリ」ことスター☆トゥインクルプリキュアが最終回を迎えました。
ラストシーン、思わず涙がにじみました。
いい作品だったと思います。
しかし、一年前の私は、スタプリに対し警戒心を抱いていました。
まずシリーズ構成の村山氏が「まほプリ」に携わっていたこと。
私はまほプリはプリキュアワースト2だと思っています。
キャラクターデザインも高橋氏。ドキプリはまあいいとして、私はスイプリをプリキュアだと認識しておりません。
なのに川村さんに続いて3回目の登板です。
ハグプリが完ぺきな出来で、次となるともうしょうがないのかなあと思いながら見ましたよね。
主人公のキュアスターのバンクがしょぼいとか、ひかるに感情移入しにくいという高い壁があったんですけど、この時にやってた特撮がジオウ…さらにリュウソウジャーも微妙な展開になっていき、「むしろスタプリは安定した出来である」という認識に変わっていきます。で、仮面ライダーがゼロワンになってようやくニチアサが安定してきたとこで「いいじゃないか」と落ち着きました。
ですが(これは最後に)…
今回は宇宙の話。不思議なもののことで頭がいっぱい、ちょっと普通の子とはちがう「不思議ちゃん」なひかるが、宇宙人のララ・プルンス・そして謎の存在フワと出会ったところから話は始まります。
フワを守らないと宇宙が大変なことになる。女の子たちはプリキュアになってノットレイダーと戦い、プリンセスを元に戻すため宇宙を探検します。
主人公のひかるは宇宙人だけでなくUMAも大好きな女の子。学校ではそんなに描写はなかったですが、浮いた子だったのではないかと思います。好奇心が旺盛で、なんでも触れて「怖がる」より前に「喜ぶ」。すべてをポジティブに受け取れる。
しかし家族が特殊なせいなのか、ときどき妙に知ったふうな口をきくところがあるんですよね。そういうとこが主人公として感情移入しにくい、と指摘しておきます。
宇宙人のララ。サマーン星は「レベルによって人が分けられる」ため、レベルの低いララは宇宙デブリ回収の仕事をしていた。
宇宙人のわりに常識的な考えの持ち主、まじめ、融通が利かない。そのせいで初期にひかると衝突することがあった。
中学に通い、クラスメイトと悩みながらも交流するが、宇宙人とバレたときの回は本当に良かった…
この物語はララの目を通してみるのがわかりやすいとこあるかなと思います。推しです。
観星中の太陽・えれな。メキシコ人の父と日本人の母を持つ。しかも大家族。語学が得意でスポーツも万能。明るくてサラッとした性格だが、昔はそのルーツで悩むことがあった。
ノットレイダーのテンジョウとそのことで対立し、やがてわかりあう。
本当に笑う、ということが実はできなくてしんどい部分も。
観星中の月・まどか。生徒会長ですべてにおいて優秀だが、左遷された政治家の父のいいなりに生きてきた。プリキュアになっていろいろと悩み、そして進路を見出す。
おとなしい性格のため、あまり自分から口を出すことがない。えれなに言われないといわないからおそらくひかるとララはわかってないことが多いと思う。
怪盗ブルーキャット。正体はレインボー星人のユニ。アイワーンにレインボー星のみんなを石化させられ、元に戻そうと暗躍していた。つらい生い立ちのため考え方がやたらにシビア。猫型の宇宙人だからか気まぐれというか、地球にいるときはあまり外に出ないし学校にも行かなかった。後に追加プリキュアになる。
キャラクターはこんなとこなんですが、それなりにバランスよく配置しているようで、実は3年生の二人がおまけ的だな、と感じることが多かったです。えれなにはテンジョウとの対立があったのですが、まどかは父親が本来の敵で、プリキュアとしては明確な戦いがなく地味。逆にえれなは必殺技がサッカー型なのにも関わらず、スポーツ面での活躍が描かれることはなかったです。
どちらかに絞るかいっそいなくてもよかったのではなかったか、と私は思いますがプリアラの多さよりはましかな。
キャラクターは増えれば増えるほど、書き込みが雑になってしまいます。
あとはひかる自体に葛藤という葛藤がないため好きになれなかった(好みの問題ですが、歴代プリキュアでもゆうゆうとかがそれであかんかったですね。みらいもそれだ)。ララがその二倍好きだったからいいかな…
まほプリのシリーズ構成がさんざんだったのは、マホウ界にみらいをいったん閉じ込めてしまったこと、設定がいい加減だったこと、妙にマホウ界側のキャラクターが多くて煩雑と、とにかくもろもろあるんですが、「宇宙」というまたとりとめもない世界を舞台にしてきたスタプリ、今回はしっかり前の失敗を踏まえてきたと思います。
一度宇宙に行ったら、また戻ることをしている。
地球側と宇宙がわとの話をバランスよくやっている。
地球に宇宙人がやってくるなどのエピソードを入れてくる。
一回一回で動くキャラクターを絞っている
いろいろ制限を入れてきたことで非常に見やすくなってました。
(ただキャラ制限を取り入れたことで戦うときだけほかのキャラがいきなり出てくるなんてことが多かった)
まほプリでも「異文化交流」をやりたかったんでしょうが、
スタプリでようやく完成したかなと。
あと、敵キャラの内情は後半にならないとわからないのですが、それぞれにキャラクターがあり楽しかったですね。ガルオウガだけはなんとなくな事情を察するだけで実際のことはわかりませんでしたが(あの人真面目だったからそれで充分かな)。
ラスボスは実体を持たないのかな?何かブラックホールだったのかな?と思ったら蛇使い座のプリンセス。他の12星座のプリンセスと意見が対立し、封じ込められてしまい逆襲を狙っていた。
そもそもこの宇宙の起源はプリンセスたちの「発案」で作られ、「イマジネーション」もプリンセスたちがもたらしたものとわかる。
ではひかるたちが持っているイマジネーションも自発のものではないということ…?
ところが、すべてが絶望に落ちた時、ひかるたちは自分がもともと持っていたイマジネーションでプリキュアに変身し、宇宙を救うのです。
もたらされたものはそれはそれ、でも宇宙に生きるものは善悪どちらであろうとも自我を作り出し、生きていく。
「そのほうが、おもしろいから」ひかるの答えはこれです。
(まあこの考えだと戦争も肯定せざるを得ないのですが、逆に平和のために全体思想になるSFもあるので)
しかしプリンセスたちの内輪もめに巻き込まれたうえプリンセスたちが責任をとらなかった…ここら辺は彼女たちが実はイマジネーションを持っていなかったと思うしかないかもなあ。
最後は宇宙人と地球人が離れ離れ、フワも力と記憶を失ってしまいます。でもひかるたちは自分たちで未来を切り開き、地球の技術で宇宙へ飛び立ちます。
ここ、ホント泣くわ…子供の時に触れたいろんな体験が夢を作り、それをあきらめず進んでいったんですよね。つらい時も、立ち向かえる勇気も備わっていた。
そして、そこで起こる「奇跡」。
ラストがあまりに良くて思わず泣いてしまいました。
終わり良ければ総て良し、EDの80年代風ポップさもとてもよかった。前期後期でどちらも好きということは今までなかったですね。
キュアスターのバンクは本当にしょっぼいですが、キュアミルキーのバンクは「どうした?」と思うほどの出来。必殺技ミルキーショックに関しても出来がいい。スタッフの入れ込みが半端なかったとしか言いようがないです。でも、単独バンクがながれることはまれでもったいなかったですね。
とまあ、普通に面白いプリキュアだったんですが、
秋に上映された映画がね、それをひっくり返しちゃったんですよ。
監督は「GOプリンセスプリキュア」のタナカリオンこと田中裕太氏。
そうそうたるスタッフを引っ提げてきたので思わず見に行きました。
すごかったですね。特に戦闘シーンが。
スタプリは「変身したらすぐ必殺技ポーン」のほうのプリキュアだったので「こんなに動けたのかい」と思いましたし、プリンセスペンを使って星座モチーフの変身もしている。
「いや、これはさ…本編でやるべきことじゃねえかな?」ってことがいっぱい詰まっていたんですよ。
あとはララ中心に話を置いていた。そういうことわかっているんですよね。ララが主人公だから、ひかるが大人めいた「真理」をぶっ放しても不自然じゃないんです。
ラストも挑戦的だったし、「内輪もめ」より話が大きかった。
プリキュアはやはり、作る人によって変わるのだなと考えさせられました。
スタプリはリベンジという点でよい作品ですが、細かいところにアラのある作品ではありました。
「多様性」を押し出してやかましいといわれたハグプリに対し、「多様性はそもそもある前提」として話を作ってきたので見やすさはあると思います。しかし好みとしては葛藤が欲しいんで。私は。
次は脚本が香村さん!ついに来た!
キャラクターデザインが川村さん寄りで手堅い作りだと思われます。すごく期待しています。