「吉田屋鱒寿し本舗」(富山県富山市)昆布の香りと旨味が合わさった重厚な味わいの鱒寿司! | 全国のグルメ食べ歩き

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(※訪問時期が5月中旬の時間差更新です。) 

 

 

 

 

富山県を代表する郷土料理として全国的に知られ、観光客のお土産や駅弁にも人気の名物『鱒寿司』。


鱒寿司は鱒(サクラマス)を用いて、発酵させずに酢で味付けした押し寿司(早ずし)の一種。


木製の曲物(わっぱ)の容器に笹を敷き詰め、塩漬け後に味付けした鱒の切り身と酢飯を詰め、笹で包みこみ重しをして作られます。


通常は曲物の上下に青竹を当ててゴムなどで締めた状態で流通していて、曲物の中に笹で包まれた状態のものが1つのものと、2つ重なっているもの(二段重ね)の2種類があるのが一般的。


サイズは基本大きいですが、1人でも気軽に食べられるミニサイズのものや棒状になったもの、プラスチック製の容器に入ったものなど、現在では様々な形態の商品が販売されています。


「富山鱒寿し協同組合」のホームページによるとその歴史は古く、平安初期の宮中諸式を書いた「延喜式」に、越中から鱒寿司を朝廷に献上した記録が残っているそうです。


ただこの時は現在のような早ずしではなく、米飯を発酵させたなれずしだったそうです。


そして江戸時代の享保2年(1717年)には、富山藩士吉村新八が第3代藩主前田利興に献上したところ大変お喜びになられ、さらに将軍徳川吉宗に鱒寿司(当時は鮎だった説も)を献上したところ「なかなかの絶品」と称賛を受けたことから、以後富山藩からの献上品になったそうです。


元来鱒寿司に使われる鱒は神通川に遡上してきたサクラマスを使用していたそうですが、現在では数が少なくなったこと、ニーズが増えたことから、主に外国産や北海道産の鱒類が中心に使われているとのこと。


Wikipediaによると富山市内を中心に40ほど鱒寿司の店舗・業者があるらしく、確かに富山市内を色々回っていると、鱒寿司専門店を何度も目にするので驚きます。


各店で味付けや鱒の質感、酢飯の食感などがそれぞれ異なるので、富山県民の方は各家庭で贔屓にしている味があるそうです。


私も富山を訪れた際はいつも何軒か巡ってお土産に鱒寿司を購入し、食べ比べをするのが定番の楽しみの一つ。



 

 

今回訪れたお店は富山市の安野屋町にある手造り鱒寿司のお店『吉田屋鱒寿し本舗』。


「富山鱒寿し協同組合」の加盟店でもあり、現在の店主は3代目になるとのこと。


基本の一段、二段の鱒寿司はもちろんのこと、表面だけではなく裏面にも鱒が敷かれた「鱒の寿し両面」や、昆布を合わせた「昆布鱒の寿し」など、様々なオリジナル商品も販売しています。


本来は別のお店に買いに行く予定だったのですがこの日は閉まっていたので、急遽お店を探して食べログでも高評価だったこちらのお店を選択。


場所は安野屋電停からすぐ近く、駐車場もお店の少し東にありました。


この日は平日の火曜日、お店には8時過ぎに訪問。


売場の写真はありませんが、販売商品はホームページに一覧が掲載されています。


事前にホームページを見て気になっていたのが、元々裏メニューだったそうですがお客さんからの要望に応えて商品化したという、厳選した鱒のハラミ部分を肉厚で使用した「鱒の寿し 特撰」。


しかし残念ながらこちらの商品は一日数量限定生産でこの日は無く、予約が必要でした。


なので今回はオススメという「おぼろ昆布の鱒寿し」と、オーソドックスな「鱒の寿し一重」を購入!

 

 

 

 

 


【鱒の寿し一重】1600円(税込)

 

 

鱒寿司は基本プラスチックのナイフが入っているので、それを使って切り分けることが出来ます。


食べ方を調べると、笹の葉を開いてから切る方法、笹の葉に包まれた状態から切る方法の両方が出てきましたが、私は包まれている状態で切る方が取りやすくて好きです。


こちらのお店の食べ方の説明書でも、笹の上から切る方法が記載されていました。


鱒の身は程よい厚みがあり、パサつかずしっとりしてやや締まりのある食感、脂も乗り上品な旨味があります。


甘さと酸味のバランスが良くまろやかな味わいで、特に酢飯が好みという印象。


個人的に鱒寿司はもっと身が柔らかく肉厚のものが好みなのですが、しっかり食感の鱒寿司の中では今までで一番美味しかったです。
 

 

 

 


【おぼろ昆布の鱒寿し】980円(税込)

 

 

6等分になった食べやすい棒寿しタイプ、とやまの農林水産品ブラッシュアップ事業にて採択された一品だそうです。


昆布の香りと旨味が合わさり、基本の鱒寿司よりも更に重厚な味わいで、より美味しかった印象。


急遽寄ったお店でしたが、美味しい鱒寿司に出会えて良かったです。


ホームページから取り寄せも出来そうだったので、次は今回買えなかった特選を購入したいと思います。


ご馳走様でした!

 

 

 

 

吉田屋鱒寿し本舗

076-421-6383

富山県富山市安野屋町2-6-6 

https://tabelog.com/toyama/A1601/A160101/16001597/