こんばんは、ココアこと田中貴子です。

 

 

桜を追いかける春の京都旅(前編)~人と分かち合う感激もいとをかし (3月30日&31日)

 
 
千葉は昨日・一昨日は花冷えでしたが、今日は晴れて気温がぐんと上がり、ソメイヨシノも更に花開きそうです。
 
 
皆さんのお住まいではいかがでしょうか。


今回は旅の最終日(4月1日)の様子をお送りしますね。
 
 
この日は昨年冬に嵐電紅葉旅を楽しんだ大阪の友だちと一緒に京都中心部であれこれ体験さんぽと相成りました。
 
 
スタートはこちら、四条駅から徒歩2分の佛光寺さんから。
 
 
街の真ん中にありますが、意外にも穏やかでのんびりとしています。
 

初めてここに来たのは、もうどのくらい前かしら?(ブログ検索したら8年前に遡ってました)

 
 
その後も読書会のイベント前に何度か訪れ、銀杏の黄金色は記憶にありましたが、紅枝垂れ桜はタイミング合わずでした。
 
 
この日も蕾が固いままでしたが、陽当たりのいい場所でソメイヨシノを見つけては声をあげて、楽しい旅の期待が膨らみました。

 

 

てっきり中に入っていけないと思い込んでいたけれど、何度か足を運んでいる友人のおかげで、本堂を阿弥陀堂を参拝して感激!

 

 

堂々とした格式を感じながら、誰でもいつでもどうぞのおおらかさに、心が洗われました。

 

 

そして次なるは午前中のお楽しみ、京からかみ工房「唐丸」さんでの御朱印帳制作体験です。

 

 

テキスタイル大好き、北欧デザイン柚木沙弥郎さん、上野リチさん、伊勢型紙、習い始めた木版画・・・と自然をモチーフにしたデザイン、古来から続いているものに興味がある流れで、必然のように体験リストに目に留まったのが唐紙でした。(青字は関連ブログ)

 

 

京からかみとは、日本に古くから伝わる文様を彫った版木に、雲母・故紛・布海苔・顔料を調合した絵具をのせ、手のひらで一枚一枚摺り上げた伝統和紙。

 

 

一般的な版画だと、絵の具を塗る際には刷毛を、バレンで紙にしっかりと摺っていきますが、ひたすらやさしく、そぉっとがポイントなのです。(版木を長く保ち、傷つけないように配慮されています)

 

 

絵具はふわっと付けられるガーゼのような布を張った道具を使って、トントン。(慎重になる余り、左手かたまってる・笑)

 

つるつるの面を版木側にして、両手のひらで同時にやさしく擦ったら、持ち上げていきます。

 

版木は100年以上前から受け継がれたモノもあり、木の裏に彫った方の名前と月日が歴史を物語っていました。

 

私が摺り上げたのは、ほんのA3サイズで、要領を教えてくださる人がいるからいいけれど。

 

 

ふすま紙や壁紙として使われる大きなサイズとなると、繊細かつ熟練の巧みな技あればこそです。

 

 

こちらは御朱印帳に使う2枚を切り取って、いよいよ台紙に貼り付ける前(友人が右、私が左)

 

 

雲母のキラキラ成分で、雅な仕上がりになりました。

 


この日は3枚の版木から1つ、数種ある好きな色紙から1枚を自由に選ぶことで、オリジナル作品が出来るので、大感激でした!

 

 

90分で、旅の素敵な思い出がまた出来ました。

 

 

癌封じで知られる平等寺と酒粕を利用したランチを食べたあとはお腹もぬくぬく温まり。


さぁ歩くとなれば、満開らしいと聞いた、私には少し懐かしい六角堂さんへ。(2018年の3月末、読書会のあとのお詣りのブログもどうぞ)

六角堂は聖徳太子が開いたと伝わり、正式には頂法寺なのですが、本堂が珍しい六角形であることから、六角堂の名前で知られています。

 

 

華道発祥の地ともされ、住職を務める池坊が華道家元を兼ねているのだそうです。

 

 

冴え渡る絶好の青空が見える時間帯、枝垂れ桜の白にピンクがもう素晴らしくて浸りたいところですが、人もまた狭めな境内にびっしり!

 

 

写真も瞬時に判断して、今と思ったら撮影しないと、お互いさまですが、どうしても人が映り込んでしまいます。

 

 

ファンタジックな世界をどうぞ~。

 

隣のビルのエレベータ(左のみ、前面がガラス窓)から臨んだ景色です。

 

 

教えてくれた友人に感謝~!

ミラクルに若く撮れてた~♪(背面の花効果!)

 

散策には欠かせないスイーツは、大極殿本舗六角店 甘味処栖園の琥珀ながし
 
 
六角堂の賑わいから、ほっと一息入れたいタイミングで運よく入れました。
 
この日は4月1日で月入れ替えとなり、桜花に。
 
 
桜の花びらが散らされたようなピンク色が可愛くて、寒天も照明の加減なのか、虹色に光っていたのにも、ときめきました♪
 
 
寒天の下には小豆の蜂蜜漬けが入っていて、爽やかな美味しさです。
 
お庭をカウンター越しに眺められる席に横並びで座って尽きないお喋りで、心も体も癒されました。
 
 
そして旅のフィナーレを飾ったのは、風俗博物館です。
 
 
大河ドラマからの延長で、大和和紀さんの名作漫画「あさきゆめみし」にたどり着いた私にとって、大和さんが平安貴族の生活を忠実に伝えようと調べに訪れたという場所で、今回訪れたいリストにありました。
 
 
源氏物語の世界を4分の1の模型で再現されているのが、見れば見るほど精巧に出来ているので、ふっと迷い込んでしまいそうな気持ちになります。
 
 
頂いた解説パンフレットが丁寧で、今回は物語のどの場面を描いたのか?時代考証も含めて、ふむふむと学べます。
 
 
源氏51歳(写真左上におられます)、満開の桜が咲き誇る中で、二條院において、紫の上主催で法華経千部供養が行われたときの風景です。(源氏物語「御法みのり」より)
 
 
紫の上が体調思わしくなく、もはやこれまでと出家を望むも、源氏は強く愛するがゆえにそれは耐えられず、叶わず・・・
 
 
来世こそは安寧となりますようと祈りを込めた華やかな供養が切ない場面です。
 
次第に弱ってしまった紫の上
(他に花散る里や明石の御方も展示されていました)
 
私が一番心惹かれたのは、四季のかさね色目。
 
 
梅かさね 
(着用時期旧暦11月~2月の春の料)
早春に咲き競う紅梅の様々を表したかさね色目。
 
(左)紅 紅葉かさね 
(着用時期旧暦10月~11月の冬の料)
紅葉する木々を表したかさね色目
 
(右)雪の下かさね
(着用時期旧暦11月中旬~春頃までの冬の料)
降り積もった雪の下にも、春待つ紅梅と新芽を思わせる、生命力あふれるかさね色目
 
着物の絶妙なグラデーションと洗練された感性に憧れます。
 
 
友人とどの着物柄が好み?と聞いてみたり、どのくらいの重さになるのかしら?と親近感もまた湧きました。
 
 
平安時代のお産、大変だったろうなぁ・・・
 
 
明石の女御が男子出産をやり遂げて、源氏栄華を極めた祝い事となり、喜ぶ光源氏も展示されていました。
 
 
想像力の翼を広げて、在りし日を楽しめる博物館です。
 
 
地味ではありますが、源氏物語や平安文化に興味ある人なら、細かくどこまでも見入っていたくなるスポットです。
 
 
作っているスタッフさん達の熱意とクオリティの高さを堪能できますよ~。
 
 
気になった方は必ず休館日をチェックしたうえでいらしてくださいね。
 
 
京都の真ん中ばかりの歴史探索編、楽しんでもらえたら嬉しいです。
 
 
桜もいいけれど、歴史も分かると京都はますます面白い。
 
 
それを大いに実感した旅となりました。
 
 
読んでくださって、ありがとう。